モンクの映像、ああ良き時代

2010年5月18日(火曜日)

先週土曜日、たまたまWOWOWでセロニアス・モンクを見て和めた。実は60年代、ホレスシルバーに続いてモンクの東京公演も行った(会場は忘れました)。当日のモンクは何かふらふらした印象があり、どこかよそよそしく正直深い感銘を受けなかった(私だけだろうか)。

それでモンクは四角張ったホールで聴くのではなく騒がしいジャズクラブか、思い直してレコードで聴くのがいいのかなと感じた。

 

以前、ある友人がユーチューブのジャズは面白いと言ったのを思い出してモンクを検索した。さすがモンク、さすが昔、という映像がすぐ出た。曲は「Blue Monk」で1958年と書いてあった。映画「真夏の夜のジャズ」のニューポートジャズフェスティバルの年でもある。どちらが先だったのだろう。

テレビ用と考えられる短い演奏ながら大変興味深かかった。

 

 

惹かれたことを挙げてみた。

1.非常に大きな右足の動き。徹底してペダルを踏まない。

2.その分鍵盤を強く長く押さえて響きを作る。さすがにエンディングでは踏んだようだ。

3.ピアノの向こうでくつろいでいるお父さんは偉大なカウント・ベイシーではないだろうか(間違っていましたら申し分けありません)。

4.ちょうど真ん中ころに4小節も間があき、ひやりとする。見ている二人の男性にやれやれという表情。

5.もう一人サックスを手に少々戸惑い顔でカウントを取っているのはコールマン・ホーキンスかもしれない(間違っていましたら申し分けありません)。

6.カデンツァらしきものもなくエンディングは子どものように素っ気ない。

7.こともあろうにべイシー?はフルオープンのピアノに凭れてタバコを吸っている。

8.この日ご機嫌なモンクのおしゃれは靴と帽子と竹の弦の眼鏡。

古き良き時代、年のせいか映像にはとても癒された。

 

彼独特の風変わりで魅力的なアドリブは、文字通り昼夜を問わない研究のたまものと聞いています。

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