鈴木秀昭さんの壮大な侘び、大幹堂の御菓子

2010年8月11日(水曜日)

 連日の猛暑、日干しにされていると仰った人がいました。今夜も脱水による入院や、めまいの方の往診が遅くまでありました。夜間にお願いした病院さんの対応に感謝を禁じ得ません。 

 さて世更けて気まぐれな風が空を鳴らし、古い家がミシッと音を立てました。台風が近づいているようです。

御菓子

古代を感じさせる御菓子

 数日前にある方から滋賀の御菓子を頂いていました。土用の蕗(いわくがありそうです)と金柑(キンカン)の砂糖漬け、そして鮎を模した焼き菓子でした。近江市猪子町「大幹堂」の製です。素朴で古代の風味を伝えるような御菓子でした。 

鈴木さんのお茶碗と御菓子
鈴木秀昭さんのお茶碗に近江の御菓子

 台風を前に気を鎮めようと、鈴木秀昭さんのお茶碗で抹茶を服しました。我が手で世界を現さんとする鈴木さんのお仕事は本当に衝撃的です。器は口縁から見込み、胴、高台内まで一点の隙間なくおびただしい文様が絵付けされています。余白を重んじた従来の抹茶茶碗にはあり得ない形態です。
 焼成は、色グループごとに行い、最後は金や銀で焼くのでしょう、何という手間なのでしょう。

 伏せた茶碗 
神話的な「金銀彩綺麗星茶碗」

 当お茶碗には夜とその反対側の昼が描かれていました。黒を効かせた濃密で壮大な器です。鈴木さんの宇宙をたなごころに服する茶に深い静けさが漂いました。氏ならではの侘びにちがいありません。

 

 今度はぜひ茶室でお点前を、と思いました。

 

鈴木秀昭さん。
1959年東京に生まれる。1986年アメリカ ユタ州立大学社会学部卒業。1991年石川県立九谷焼技術研究修卒業。1993年 アメリカ クランブルック・アカデミー・オブ・アート大学院卒業。以後 カナダ、オランダ、アメリカで研鑽と制作。
現在伊豆で制作。内外で数多くの個展と受賞歴および美術館・団体の収蔵。

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