96才の母の蘇生 胸骨圧迫(心マッサージ)の大切

2011年6月19日(日曜日)

第何?の人生 また生きてしまった母。こうしているのがつらくないようにしないと。

 

今年2月に小学校の分校時代の同級会があった。そこでT君と米山を登山し、シラネアオイを見ようと約束をした。その後6月5日と日も決まった。

 
ところが5月27日の午後、母が心臓発作を起こして一時心肺停止となった。発作は昼寝の後、私の目の前で車椅子へ移ろうと力んだ途端に起きた。突然蒼白となり身をのけぞらせると同時に呼吸が止まり、首を投げ出した。すぐに母にかぶさるように心肺蘇生を始めた。同時に妻を呼びAEDも用意し看護師にきてもらった。

 

胸骨へ渾身の連続圧迫を続けておよそ一分少々、母の喉がけーっ、と鳴った。これで終わることもある、助かるかどうかの瀬戸際だ。一段と手に力を入れると、はー、と深い一息の後、不規則な自発呼吸を始めた。

 
腕に僅かに出ている静脈に強心剤を注射して、さらに蘇生アクションを続けた。戻っては止まる呼吸が次第に規則的になって弱々しく眼が開かれた。

顔色が出て酸素飽和度(SPO2)が上がり、30分もすると問いにうなずく事ができるようになった。あとで妻があなた、珍しく汗びっしょりになっていた、と言った。すべて冷や汗だろうと思う。

 

一旦、容態安定として迫っている往診へ向かった。

 

私が居ない間に妻が“苦しかった?”と母に尋ねている。
「産みの苦しみより死ぬときの方が苦しいと思う」と言ったそうな。
私からみれば今回に限っては、生きる方がはるかに苦しく見えた。なにはともあれ、それ以後に現れる時折の笑顔は以前に増して嬉しい。

 

 振り返れば今春、母は食が進み、特にお菓子を好むようになっていた。見た目の体重も増えたが、動作に際してはあはあ、と息切れをみることがあった。現在は、僅かな食事とおやつに戻し、お陰様で微妙な小康を得ている。

 

 まだ安心は出来ないがこの件で二つのことを確認した。
①元気で居てもらいたければ、超高齢者は小食を保ち肥らせてはいけない。

②近年、大人に対する救急蘇生法では胸骨圧迫を繰り返すこと(心臓マッサージ)がいっそう重要視されるようになった。そのことを痛烈に実感した。
 http://www.j-circ.or.jp/shinpaisosei/call.html。
結局今回はAEDは使わずに済んだ。

 
以上のようなことで楽しみにしていた登山を中止していました。また当初、コンサートも危ぶまれましたが、無事終了できてほっとしています。

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