2011年11月7日

母が初めて夢に現れた。

2011年11月7日(月曜日)

夕食後の眠気で一階の6畳間に横たわっていた。一時間ほど眠った頃ぼんやりと目が覚めた。近くでハモニカの音色がしていた。

 

音色は童謡「叱られて」だった。最後の節“コンときつねが鳴きゃせぬか~”を私も口ずさんだ。もしやハモニカは母ではないのか。身をのけぞらせて空いているふすまから隣の部屋を見た。

 

やはり母だった。白装束をまとって仰向けになった母は、わずか3,4センチの小さなハモニカを口に含んでいた。

 

ああ、やっぱり母さんだったんだね、と思う間もなく姿はすーと消えた。

私は二階の自分のベッドで目覚め、見たものは夢だった。

 

チェーホフの短編集「かわいい女/犬をつれた奥さん」のどこかで、“亡くなった人を忘れはじめる頃にその人の夢を見る”というような一節を読んだ気がする。

 

8月10日に母が亡くなって3ヶ月が経とうとしている。早いか遅いか自分には分からないが、今夜の夢はそう悪い感じはしなかった。

 

亡くなって30年近く経つ父は、数年に一回くらいの割合で元気に夢枕にたつ。出来れば今後、母も父などと和やかに現れてもらいたい。

 

夢の中で母が寝ていたところは、一晩遺体を安置した場所。そこで納棺の時、猛烈に私は泣いたのでした。

 

潟町の夕焼け

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