雪持ち笹。

2012年2月17日(金曜日)

平野部の大雪と予報されたが当地はわずかだった。明日も寒波とテレビが言っていたがもう止めてもらいたい。

 

本日は気温が低く風も無かったので木々の梢はうっすらと雪が付き、花が咲いたようだった。何気なく道路脇の笹を見ると丸い雪が乗っていた。

 

写真: 雪持ち笹

雪を乗せた笹:伝統文様「雪持ち笹」のもと。

 

ところで笹の上に雪が乗る姿を文様にしたものに「雪持ち笹」がある。そのことを随分前に二代陶齋の尚明氏から教えてもらった。調べるとそば猪口、家紋、帯、果ては校章にもこれが見られた。いずれも独創的だった。

 

以下は樹下美術館の展示作家、齋藤三郎(陶齋)の作品の「雪持ち笹」。

雪持ち笹1 雪持ち笹2

   染め付け菓子鉢:昭和12年      同じく菓子鉢:昭和15年前後壽山窯
   デザイン化された雪持ち笹は指摘されないと、それだと気づきにくい。
  右菓子鉢の底に描かれた文様は古物商によって「鶴紋」とされていた。

 

雪持ち笹3
鉄絵手あぶり:昭和20年代後半
雪持ち笹4
鉄絵マグカップ:昭和20年代後半

齋藤三郎の筆はいつも速い。速さは自然界の動き、新鮮さを感じさせてくれる。当然ながら「雪持ち笹」は三郎の師であった富本憲吉も描いている。

 

芸術の脈々には楽しいことがいっぱいある。

 

菓子鉢.最上段左の菓子鉢

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