楽しかった新垣隆さんと礒絵里子さん、中郷のコンサート。

2015年12月20日(日曜日)

午後2時から上越市中郷区のはーとぴあ中郷で「新垣隆&礒絵里子 おしゃべりコンサート」を聴いた。
音楽会は「ゴーストの新垣です」という如何にも恥ずかしそうな一言から始まった。

実は今年の春、新垣さんが著した「音楽の真実」を読み、
夏に発売されたCD「ロンド」を買っていた。
著書では少年時代から譜面を見るのが大好きだったこと、
学生時代のジャズのバイトなど興味深く読んだ。

CDは昼休みの美術館のカフェでよく聴いた。

 

018

 

旧知のお二人はピタリと息を合わせ長時間こまやかに演奏された。
おしゃべりコンサートと銘打っただけあり、交わされる話は絶妙だった。

後半のプログラムでC.サンサーンス「白鳥」およびHヴィラ=ロボス作曲「黒鳥」があった。
次が新垣氏作曲「哀しい鳥」だ。
「新垣さんは白鳥と黒鳥にインスパイアーされて作られたそうですね」
「はいそうですが決して盗作ではありません、影響を受けたということです」
私だけだろうか、曲調にメシアンの魂が受け継がれているように感じた。

後半の一張羅というタキシードにうす紅模様の蝶ネクタイが似合っていた。
あくまでお風呂上がりの少年という趣。
一連のゴシップは辛かったはずだが、みな越えて独特のユーモアに変っている。
本当に希有な人だと思った。

 


CDのタイトルになった新垣氏作曲「ロンド」。
ロンドは主なメロディに異なるメロディが次々と入る輪舞曲形式の音楽。
「いつの間にかどこかへ行ってしまい、また戻ってくるどこかの誰かさんみたい」と、
絵里子さんに紹介され満席の会場は笑いに包まれた。

カフェで聞き慣れた氏の曲は、本日クラシック音楽の如く自然に耳に入った。
20世紀初頭~アールデコ~ミッドセンチュリーの諸家のテイストに東洋的な響きが溶ける。
そして何曲かには「サンタが町にやって来る」、「エリーゼのために」、「トルコ行進曲」などが即興的に入っていた。

フリージャズプレーヤーと演奏するなど自在な新垣氏。
幅広い「現代音楽家」として長い活躍を願わずにはいられなかった。
お忙しいお二人のコンサートは明後日、新潟市りゅーとぴあホールで開催される。

  021ノールウエーの作曲家グリークの音楽を思わせる、と新垣氏を感動させた妙高山
(帰路新井P・Aから)。

 アンコールの「エストレリータ(小さな星)」は懐かしく、ヴァイオリンが鳴ると目頭が熱くなった。

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