2016年7月26日

鬼平犯科帳一家。 

2016年7月26日(火曜日)

雨が待たれる、と書いてみたら昨日本日と雨降りとなっ
た。
特に今日は終日の雨で時には強く降った。

他所は分からないが、すくなくとも当上越地域で一定の
貯水が進むことを期待したい。

ところで昨日午後、宮城県の弟夫婦が二人の娘を連れ
てやって来て本日昼帰った。
養豚、養鶏を生業としている一家の生活は長年慎まし
く、ラジオは聞くが新聞取らず、テレビはあるが番組は
見ずDVDだけかける,というものだ。
これは忙しいのと、騒々しさやお節介が嫌いなためな
のだろう。

彼は外国人のステイを引き受け、代わりに営農の手伝
いをして貰うことを続けている。
過日、そのことで某大手テレビのワイド番組の取材を受
け、放映の時にワイドショウ-というものをついでに見た
らしい。
多くが芸能や政治のゴシップネタだったのか、内容につ
いて何て馬鹿馬鹿しいと嘆いていた。

その家族が長く楽しんでいるのがDVDだ。
以前は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のシリーズだった
が、それが終わった今は中村吉右衛門主演の「鬼平犯
科帳」になったようだ。

昨日皆して寿司を食べに行った所、店に入るなり一同
「クッ、クッ、クッ」と口をふさいで笑いをこらえている。
どうやら初めて見る寿司屋の親方の顔が登場人物の
一人にそっくりだったらしい。

これで火が付いてしまい、品が出るたび、何かを回した
り、頼むたび、まして親方が来ようものなら大盛り上がり
で、「ちょいとお尋ねしやすが」、「まっぴらご免だよ」など
と、状況に応じて誰かが咄嗟の役になりきり、随所で「鬼
平犯科帳」が展開された。

そして帰りの代行の車中、下の姪が江戸時代が一番好
きということで、祖先が記した天誅事件の事を私が話す
と、それまで黙っていた運転手さんが「面白い話ですね」
と言った。
「運転手さんは何時代が好きですか」
「江戸時代です」
「ええー、じゃどんな番組が好きですか」と誰かが聞く。
「鬼平犯科帳です」
まさかの一言に一同ぎゃっとなり、眠っている人も起きた。
家が近づくと、
「その先を右に曲がってくんねえ」
「合点だ」
「おっとそんな先まで行っちゃいけねえ」
「へーい」
などと言いながら到着した。

あくまで慎重にハンドルを握った運転手さんのセリフは
短かっかったが、どこかで演劇をやっていたのではと
思うほど声が良く、セリフもうまかった。

「ちきしょうめ、あいつに一本取られちまった」と、家に帰っ
て弟が言った。

 

IMG_5074
お寿司やさんで、昨年東京の高校へ進学した姉は自分
で作ったというワンピースを着ている。

中2の妹は黒澤明監督が好き、と言った。

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