ロイヤルドルトンのカップ 前日の五智訪問。

2016年11月27日(日曜日)

寒いとはいえ本日高田で最低気温7度代、最高13度代、
終日雨ふりだったがこごえる程では無かった。

そんな日にご来館頂いた皆様誠に有り難うございました。

閉館近くお客様がお一人の時間カフェで紅茶を飲んだ。
ロイヤルドルトンのタンゴのカップは今では懐かしい。
10数年前、まだ開館前の頃、ポットも付いたセットで求
め、艶やかな乳白色の地にシャープな1930年代のア
ールデコ調のデザインが新鮮で気に入っていた。

現在カフェでご利用頂いています。

ドルトンのタンゴ
↑おせんべいをかじりながら太宰治の文庫本の一節を読んだ。
短い「ヴィヨンの妻」は10回目だが、酒飲みでいい加減な詩
人の妻として営まれるどん底生活が人情話風に語られる。
年末の一話はもの悲しくも着陸は絶妙で、読了すると不思議
と再読したくなる。
このカップの頃の太宰は波に乗れず強く苦悩している。

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さて前日土曜日午後、直江津は五智国分寺と本願寺国府
別院を訪れた。
本当は、落ち葉を踏んで歩く五智の山道は気持ちが良い、
と聞いて訪れたものの、遅かったせいで二つのお寺を見て
いるうちに日が暮れてしまった。

1
↑さわやかな五智国分寺本堂。

 

2
枯れ木の季節のため姿が良く見えた三重の塔。

塔は消失後10年の歳月を掛けて、慶応元年、
1865年に再建され、軒下には浮き彫りの十二支
の木彫がある。
作者は高田の名工、石倉正義という人らしい。
写真を拡大してみると大変繊細で滑らかな作風。

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旧歴11月の子(ね・鼠)には松と大根があしらわれている。

5
丑(牛)は旧歴12月で梅が。

十二支いずれも木目を美しく活かしてあり、添えられて
いる季節の草花なども深く見事に彫り出されている。
またその上層には中国24孝の説話から12孝が彫刻
されているようである。
薄暗くなった時刻のコンパクトカメラだったので、上手く
写らないものが多く、年内にもう一度訪ねて来年の酉
(とり)なども見つけてしっかり撮ってみたい。

その後薄明かりの残る中、近くの本願寺国府別院へ足を
運んだ。

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重厚かつみやびな寺院の雰囲気は京都にいるような錯覚
へといざなわれる。

3
本堂の東に続くお堂の唐門。
ここは京都本願寺からこられた要人が出入りする玄関、
とお聞きした。

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上掲の唐門の軒下に掘られた優美な鳳凰。

五智は古代、中世、近世の歴史の重みを如実に伝え、直
江津の人が地元を愛し自慢するのがよく分かる。
一帯がもっと整備される事が望まれるが、上越市は常に課
題山積でいくらお金があっても足りない。

 

7
通りすがりに拝見したお宅の美しい菊。

年内の晴れた日に、かって「野菊にも配流のあとと偲ばるる
と高浜虚子が詠んだ光源寺も入れてもう一度五智を訪ねたい。

暮れても人が行き交う通りを歩きながら、一帯のどこかにいさ
さかの風情を有する甘味処でもあればいいのに、と思った。

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