2017年4月

うららかな日にパラソルを出した 古代も現代も良い場所大潟水と森公園。

2017年4月30日(日曜日)

昨日午後からお天気が崩れたものの本日は清々しく晴れ
た。
連休前半の日曜日でお客様にお出で頂いた。
今年は展示が親しみ易いためか、熱心に作品をご覧にな
る方が多いが、本日はカフェが気に入ってわざわざ関東か
ら二回目のご来館という方もお見えになったという。

午前中に美術館に出向き、日射しが強まったためベンチに
初めてパラソルを出した。

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気温は25度に近づき、終日うららかな一日だった。

ベンチで第6校となる図録の校正を手がけてから新潟県立
大潟水と森公園を訪ねた。
美術館から車で15分もあれば到着する当公園は広大。
手つかずの自然に囲まれ、近年ますます人を集めるように
なったという。

地形や植生が変化に富んでいるうえ、縄文、弥生、古墳時
代など古代的雰囲気をも伝える良い場所だと思っている。

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葦が一部処理されて水面が広くなり、ミツガシワの群落が拡
大していた(水上回廊から)。

ほどよい起伏に恵まれ、子どもから老人まで楽しめる7つのゾ
ンからなる公園。
なかでも自然観察ゾーンと潟の里ゾーンは比較的静かなので
よく歩く。

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植栽された黄色が入った八重桜が満開だった。

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間もなく終わるコブシ。

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笹の若葉はずきんをかぶったこどものように可愛い。。

本日の潟の里の道中で新しいあずま屋に出会った。

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このあたりは周囲が高く、わき水に恵まれている。
向こうに新しい小屋が見える。

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分厚く敷き詰められたウッドチップの道を行くとそのまま
小屋に入る。

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なんとも気持ちの良いあずま屋。

公園から美術館に戻ると同業の大先輩ご夫婦がお見
えになった。
大潟水と森公園からの帰りということ。
自分も先ほどまで行っていました、とお伝えした。

上越に長く住んでいるが、あんな良い所があるとは知ら
なかった。
故郷の魚沼を思わせる湖沼、豊かな植物、古代的な雰
囲気の良さを語られ、元気な子供たちと出会ったことも
楽しかった、と仰った。
良い場所は海彦山彦の縄文もスマホの現代も変わりな
く人を魅了するのですね、という話になった。

先生とはふとしたところで出会う。
80才を越えてなお変わりないご様子はとても嬉しかった。

妙高サンシャインゴルフ倶楽部から見えた雪形「跳ね馬」。

2017年4月29日(土曜日)

本日妙高サンシャインでゴルフをした。

このコースでは、壮大な雪の妙高山を背景に咲
き誇る桜も春の名物だが、この時期外輪山に出
る「跳ね馬」と呼ばれる雪形にも目を奪われる。

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午前9時過ぎ、4番ティーから振り返って見た「跳ね馬」
(矢印のところ)。コースでは正面からではなく、やや西
側からみる格好であろう。

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午後のインで見た「跳ね馬」。上がる頃から天候が崩れ
風雨が強まり、雷も鳴った。(写真はいすれもかんたん
スマホです)

プレイの最中は見てばかりもいられないが、ホールバイ
ホールの移動中に見える馬形は実に良い。
自分の干支でもあり、うつむくのではなく、跳ねているか
ら元気をもらえるし、毎年忠実なのも好感が持てる。
そもそも実物?はどのくらいの大きさなのだろう。大きい
ので遠くからでも、周囲をかなり移動してもちゃんと見え
る。

一月ほどしたらまた近くへ行く予定だが、残っている事を
楽しみにしたい。
本日スコアは50,50で、次回アップもまた期待したい。

春の色、春の食。

2017年4月27日(木曜日)

春の野は淡く周囲と調和しながら歩みを進め、
今ならではの初々しさと優しさにあふれている。

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新緑と菜の花はよく合う。

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無邪気な子供がはしゃいでいるような柿の若葉。

食卓も春の香。

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一昨日は頂いたウド。

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昨日は樹下美術館の庭で採れたフキ。

今の所ほどよい寒暖で庭の樹木や花は駆け足をせずに
移ろっている。
荒々しい南風の嵐だけは来ないで欲しい。

樹下美術館の小さな橋。

2017年4月25日(火曜日)

樹下美術館の南側(裏手)に小さな流れがあり、そ
こに小さな橋が架かっている。

10年前の開館の時に設えてもらったが、昨年新しく
架け替えた。

そばにデッキとベンチがあるので時々お客様が橋を
渡って農道を歩かれる。

あまり旅行をしないので、この小さな流れと橋にふ
と旅情を感じることがある。

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耳を澄ますと水音が聞こえる。

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橋の向こうは頸城平野。間もなく田に水が張られる。

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渡った方向から見たベンチとテーブル。


ミルスブラザーズによる「小さな竹の橋の下」。
〝長い年も月も色とりどり、、、〟この歌には日本語の
歌詞があり学生時代の思い出がある。

昨日のクリスマスローズ 大平(おおだいら)のオオルリ ドナルドキーンセンターのお客様。

2017年4月23日(日曜日)

昨日切ったクリスマスローズの花をスタッフと片付けよう
とすると、勿体ないから飾りましょうということになった。

水切りをして花瓶に活けてもらったら立派になった。
少し欲しいというお客様がいて、分けてお持ちいただいた。

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さて午後3時過ぎた頃、柏崎市は赤坂山へ行き、あわよ
くば木村茶道美術館でお茶を飲もうと車を走らせた。

ところが高速道路の車窓から山桜が沢山見えたため、そ
ちらに気が移ってしまい、米山インターで降りて少し戻り、
大平から米山登山口へ向かった。

道を折れた所々に水田があり、小屋が見える。
暖かな日、海が望める小屋にのどかな風情があった。

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↑進むと人家があったのではと思われる場所があり、赤い桃
や水仙が花をつけていた。
うららかな道中で残雪の米山が見え隠れする。

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↑新緑のグラデーションに山桜があでやかな彩りをそえる。

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↑新緑と流れ、そして代かきを待つ田の眺めが素晴らしい。

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↑間もなく大平という地点の流れ。

この水路の手前で青い鳥が前方を横切った。

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最初はまさかのガードレールで。

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↑ああ、それはあこがれの青い鳥オオルリだった。

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間もなく飛んだ。いつも間に合わないシャッターだが偶然真
上を飛ぶ所が写った。

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↑流れの上の枝に止まってさえずっている。
家まわりの鳥と違って案外じっとしているので撮れた。

大平(おいだいら)登山口で引き返したが、胸がどきど
きしていた。
自分などには絶対無理だと思っていたオオルリに出会
うとは。

美術館に戻ると柏崎市からドナルド・キーンセンター柏
の学芸員さんとお二人のボランティアの方が来館さ
れていた。
皆さんともに裏千家茶道をされているということ、本日は
短時間で残念だったが、またぜひお目に掛かりたい。

清々しかった日の花鳥。

2017年4月22日(土曜日)

清々しく晴れた土曜日、昼に新潟市からメディアのライターさん
が訪ねて来られた。
熱心な取材をうけたが、次回二度目の取材の後記事になるらしい。
丁寧に見て聞いて頂き有り難く思った。

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↑新緑が萌え山桜が満開となり、チューリップが咲き始めた。

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↑ライターさんと話していると窓辺にカワラヒワが来た。
この鳥の黄色は本当に素晴らしい。

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↑既に何度か登場しているシメ。
いつも寂しそうだったが本日は元気に雀と餌をついばんでいた。
この鳥には何となくワンちゃんのような人なつこさを感じる。

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↑隣の田んぼで鮮やかにツバメが飛んでいた。

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↑大好きなコムクドリが現れた。

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真っ白な夕刻のジューンベリーは雪を思わせた。

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閉館後の庭で雑草取りをしてクリスマスローズ-の花を切った。
このままにしておきたいほどまだ魅力をたたえている。
もったいないようだが、雪消えから一ケ月は咲き続けた花、疲れを
考え来年のためにいつもより早く切ってみた。

ゆっくりでいい春だが新緑の展開、忙しい花ごよみなどやはり季節
の足は速い。
だが気温がやや低めに推移しているので花もちが良いように感じら
れる。

山桜と主(ぬし)無き畑で拙短歌。

2017年4月21日(金曜日)

日替わりで曇ったり晴れたり、寒かったり暖かかったりする。
昨日曇り今日は暖かく薄日がさした。

昨日の昼は高速道路の脇道から瑞天寺道(自称)に入り、本
日は反対の畑に入った。

珍しく拙い短歌が浮かんだ。

昨日山桜の道で。

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山桜咲く野の道を踏み行けば大和心のゆかしかりけり

本日主無き畑で。
若いハンノキの新緑と小屋の風情を撮ろうと入ってみた。

 

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ハンノキの若木と草だらけになった畑と作業小屋。

 

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訪ね来る畑の主の足絶えて草に紛れて花二つあり

ここは数年前まで老人ご夫婦が黙々と耕していた。
最近姿が見えなくなったが雑草の中で花が咲いていた。
作物と共に植えていたのだろう、寂しさとともにご夫婦の
優しさが胸を打つ。

哀愁のシメ。

2017年4月19日(水曜日)

過日美術館の芝生に来るようになったシメの事を書かせ
て頂いた。
本日昼に寄ると、今年はシメが来ていますね、と教えて下
さったお客様が居て、しかも窓外にそのシメがいた。

実は昨日水盤の回りに小鳥の餌を撒いてみた。
思った以上に早く反応があり、近くに雀たちが沢山いて餌
をついばんでいる。

 どういうわけか、手前のシメは離れたまま雀を見ていた。

 

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哀愁を帯びた後ろ姿、共感したくなる愛すべきシメ。

 

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餌が合わないのか遠慮しているのかずっと離れていたが、
間もなく飛び去った。

 

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そしてメジロのツガイが来て一羽が水浴びをした。

カワラヒワも頻繁に顔を出し、窓の前をハクセキレイが行き交
った。
いよいよ樹下美術館も鳥の季節になってきた。
餌やりは際限無さそうなので、悪天候の後などだけにしよう。
シメには諦めないでまた来てほしい。

昨日に続いて強風に見舞われた本日、昼のいっとき激しく雨も
降った。
安塚区へ行ったという人が、その時間にアラレが降っていたと
仰った。

強風の日 チューリップの深植え 「ディア・ハート」。

2017年4月18日(火曜日)

日中強風に見舞われた日、昼の水田の東方に大きな白い雲。
滑らかで弧を描いた均一な形状は大きなレンズ雲であろう。
風の日の雲は変化があって興味深い。

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チューリップが風に煽られて揺れる。

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こちらの花はあまり揺れないのは背が低いからか。
背が低いのはチューリップらしくないが、何人かのお客様から可
愛いですね、という感想が聞かれた。
球根を深く植えると背が低くなるとも聞いたが、可愛くしかも風に
強いのであれば深植えも悪くないと思う。

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美術館周囲の山桜が和やかに咲き始めた。

昨日に続いて懐かしい青春時代の歌声「ディア・ハート」

1960年代ヘンリー・マンシーニによって作曲された映画の主題歌。
青春時代の歌が思い出されるのは春のせいかもしれない。

明日また荒天が予報されている。
咲き始めた山桜は耐えることが出来るだろうか。

桜が散って時間が色づく  遠い日の「My Way」。

2017年4月17日(月曜日)

ぽつりぽつりと人が訪れる隠れた桜の名所、上越市犀潟は新堀川の堤。
吹き出すような花の風情を見るにはここは良い場所だと思う。
時折新堀川の帰りという人が樹下美術館に寄られる。

高田よりも数日遅く推移する花が本日散り始めていた。

 

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一昨日の花。

 

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打たれるように落花の下を通ると心洗われる。

光景にふと「My Way」の歌がよぎった。


50年近くも遠い日、ある人から聞いて知った「My Way」。

その人は、男の人にはこんな歌があって羨ましい、と言ったような気がする。

その頃ずっとずっと先だと思っていた歌われている年令を今自分が生きてい
る。
だが自分の人生は歌のように高らかに歌い上げられるようなものではない。

そして今日の花びら。
彼や彼女が散るたびに時間がきれいに色づくのが羨ましいとも思った。

モーツアルトの短調を聴いていたようなクリスマスローズ。

2017年4月16日(日曜日)

昨日の空は曇りから夕刻には晴れ間へと変わった。
遅い時間、お客様が持参したアルトゥール・シュナーベル
のSP盤でモーツアルトのピアノソナタ第8番イ短調K310
番を聴いた。
ちょうどモーツアルト大好きのお客様もいらして一緒に聴い
た。

聴き終えて外へ出ると、開館以来庭で一番乗りを果たした
クリスマスローズが、自分たちの春を惜しむようにうつむい
てモーツアルトの短調を聴いていた風だった。

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本日はよく晴れて同業のゴルフがあり、準優勝をさせて
頂いた。

強面のシメ 愛らしい樹下美術館の桜 花のような雲 春よ急がないで。

2017年4月13日(木曜日)

3月下旬頃だったか、時々シメが来ていますね、とお客
様から聞いていた。
変わった名の鳥シメは自分が子供のころ父が往診先か
ら拾ってきた(貰ってきたのかもしれない)。
本日カフェ前の芝生に来たシメは、スズメより一回り半
ほど大きくころころとして可愛く見えた。
だが写真を拡大すると、こんな怖い顔だったかな、という
面構えだった。

しかし見方によってはリンカーンやゲバラあるいはドビュ
ッシーなどのように見えなくもなく、一種威厳がある。
また胸や腹のち密なう毛の色はとても優雅だ。
この場所が気に入っているならまた来てもらいたい。

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ところで昨夜埼玉の縁者と高田公園の夜桜を見に行った。
昨年もそうだったが、あまりの花の迫力と夜店の多さに再度
唖然呆然とさせられた。

そこへいくと我が樹下美術館の桜は愛らしくほっとする。

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現在若い東海桜とソメイヨシノが咲いている。
この後、以前から自生していた山桜が咲いてくる。

雑草取りをした今夕、帰ろうと立ち上がって見た空に優しい
桜色の雲。

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地上は一気に春の盛りに入った。
急がないで、ゆっくりゆっくり、徐々にお願いしたい。

茶道裏千家・坐忘斎お家元にお茶を差し上げた日。

2017年4月11日(火曜日)

去る4月9日夕刻新潟市内で、ある例会が
持たれ茶道裏千家、坐忘斎お家元のご講
話があった。
先立つ午後、旧齋藤家別邸のお茶室「松
鼓庵・しょうこあん」でお呈茶が予定され、
お家元をお正客に迎えて15:30から不肖私
が薄茶を差し上げる役となっていた。

今冬来ほぼ毎日稽古をし、妻の茶道師範の
元へ伺ってお点前を見てもらい、イメージトレ
ーニングや問答も仮想して練習を試みた。

当初80%もの降水確率だったお天気は日が
近づくにつれ下がってきて雨は避けられた。

当日朝8時、茶道具類のほか布類、着物履き
物、水、筆記用具、昼食など車を一杯にして
120キロ先の新潟市へ向かった。

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新潟市は結城宗由先生のお社中の方たちが
すでに茶室内外のお掃除を始められていた。

茶室は広大な築山の高所にある。踏み石を伝
い流れの音を聴き、椿の落花を横目に皆で道
具を運び上げた。

道具の器は樹下美術館常設展示の陶芸家、
故齋藤三郎(陶齋)の作品を出来るだけ用い
た。
昨年逝去された会員への追悼でもあり趣旨を
生かせれば、と配慮も試みた。。

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上越市から有澤宗香先生のお社中も加わり
仕度を進めて行く。八畳間に総勢14名のお
客様の予定。

間もなく京都の裏千家本部から業躰(ぎょう
てい:茶道全般にわたり仕度、所作作法、流れ
など助言指導される方)さんの幹部が来邸され
た。
水屋の配置、掛け軸の高さ、床のあしらい、炉
縁(ろぶち)とお釜の高さ、水指の水位の調整、
御菓子の盛り方ほか沢山のことで確認とご助
言を頂いた。
(例えばそれまでの水指の水位が低く、柄杓で
水を掬う場合、角度がつき過ぎ杓の尻が棚の
天板に当たりそうになり不自然な動きを免れな
かった等々)

これらの是正は一見窮屈なことに思われるが、
実は正反対、物や動作が少しでも自然で美しく
あり、しかも真に開放された時間を過ごすため
に要所に原理的な寸法とその応用がが存在す
るらしいということの現れだった。
さらにそれらを知らしめた茶の祖利休について、
あらためて凄さを思った。
(この部分10行は4月15日に追加致しました)

ダークスーツできびきびと動かれる二人の業
躾さんはTVの茶道番組で拝見している方々。.
本席が始まった後も裏方として私たちのスタッ
フと一緒に水屋仕事や進行を守備して下さった。

3’

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↑待合床に掛けた棟方志功「米大舟頌べいだい
しゅうしょう」。棟方氏と陶齋は若い頃から親交が
あった。
江戸時代、私たちの地元を襲った大飢饉を米を
回して救ってくれた酒田の豪商の舟を喜び、始ま
ったという歌と踊りを今に伝える「米大舟」。
逝去された酒造会社社長であられた会員への
手向けとして米の舟歌の小品を掛けさせて頂いた。

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上床は文箱が普通だと思われるが、持ち会わせ
が無いので滝田項一作鳥の染め付けの陶箱を飾
った。
氏は富本憲吉門下で陶齋の兄弟弟子の一人に
当たる人。追悼の趣旨に沿い、去った人のイメー
ジを思い、鳥の図柄を選んだ。

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床に格調高く良寛の「かたみとて」が掛った本席。
お褒め頂いた陶齋の手桶花生けに利休梅、ヒメ
コブシとクリスマスローズが入った。

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↑陶齋の染め付け民家香合。

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↑水指は陶齋の掻き落とし牡丹文。薄器(薄茶を
入れる器)も陶齋の赤絵どくだみ文小壺を用い、風
炉先屏風は薬師寺、薬師三尊像の台座から取った
拓本龍の図、そして数少ない我が棚から方円卓を用
いた。

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裏千家淡交会から記者さん。

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仕度が出来上がったお昼に妻が用意した奈良の
桜葉寿司といちご。

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恥ずかしながら本番前のおさらい。
釜は治良兵衞の古い平丸釜。
蓋置きは竹で裏千家十三代お家元、円能齋の
お手作り、銘「春風」。

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↑茶道苦難の時代にご苦労された円能齋。
その人の春風にはひとしお励まされる。

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業躰さんのご指導で何とか席が整って集合写真。

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↑席入りが近づく頃合いを計って美豆伎庵(みずき
あん)さんからお菓子「花吉野」が届く。
菓子と器との取り合わせを見ながら業躰さんに盛り
付けを教わる。
懐紙を置き、人数に合わせた楊枝が手品のように
さっと扇形に並ぶ。
春の野を彷彿とさせる御菓子は格段の優しさで好評
を博した。

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↑比較的地味色で始まっている道具類の色彩を強
めようと二つ目の菓子器に今年入ったばかりである
陶齋の色絵椿文の鉢を用いた。

仕度から5時間が過ぎた頃、お家元が待合に入ら
れたと知らされた。
練習どおり茶道口ふすま前に座して息をはき、呼吸
を整えて待った。
誰かが「さあ」と言って促した。
茶道口を開け茶巾と茶筅茶杓を仕組んだ主茶碗を
左手に乗せ右手を添えて手前座に進んだ。

上座に圧倒され緊張は隠せない。
お家元は点前の頃合いを見て、クリスマスローズの
事を口にされた。
こちらのクリスマスローズは京都のよりも大きいです
ね、京都のはこんなにちっちゃいですよ、と指で輪を
作って笑顔を見せられた。
難しい掛け軸やお道具類ではなく、まず花から切り出
され緊張の座をほぐして下さる。

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お家元に服して頂いた鈴木秀昭さんの「色絵金銀
彩幾何宇宙茶碗」.。
曼荼羅そのものでもあろう大きな器、精一杯大服に
して心込めて茶筅を振った。
何度も迷ったが、この茶碗に決めて良かった。
お家元が眼を丸くされ、場に光が射すようだった。
大きな音を鳴らされ見事に茶を吸い切られた。
後に茶碗についてオリエントの風合いを仰った。
不肖私も鈴木さんと出会った15年前に全く同じく感
じた。
オリエント学はお家元の義父・故三笠宮様のご専門
であり、何とも適った方からのご指摘に感銘を受け
た。

お次客、三客様はお家元のご親族が座られている。

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↑お次客様は甥御さんの伊住公一郎様。
塚本治彦さんの織部でお飲み頂き、とても良いお
茶碗でしたとお褒め頂いた。

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↑お従兄弟様の大谷裕巳様は新潟県の作家解良
正敏さんの黒釉面取り三彩茶碗で。
可愛く魅力的と好評され同県人として嬉しかった。

水屋から差し出される次客、三客様の茶碗は既に
茶が盛られしかも碗が温められていた。
私は湯を注いで茶筅を振るだけで良かった。
三手、四手と手間が省け、それだけお家元と相対
できる余裕が生まれる。裏方に回った業躰さんの
心遣いが沁みた。

古くて気がもめたが高木治良兵衞の釜をお褒め
頂き鐶衝きの型をお尋ねすると膝を進めて寄って
くださり、「遠山」ですね」と教えて頂いた。

漢字で書かれた良寛の和歌の読みをお尋ねされ
たので、精一杯声を張り上げてお答えした。
待合の棟方の米大舟もお尋ね頂いた。
描かれた若い女性は、棟方が1950年代当地で米
大舟の踊りを見た際、踊る娘さんの印象を描いた
ようですとご説明した。

上床の小襖を指して、トクサが描かれていますね。
と仰った。
私はその事に気づかず、はっとした。
上の甲板に鳥の陶箱に置かれていますが、その
鳥がトクサの上を飛んでいるようですよ、と仰った。
ああ樹下美術館にもトクサの道があり、春の鳥が
飛び交い始めた。
狭い茶室に居ながら自然界へとイマジネーション
を広げようとされる。

途中で一、二度夢心地になってしまったり、我に返
ったりした。
茶を点てながら、お茶を運び出される方達の足袋
のすれ音が聞こえ、みな一生懸命なのがひしひし
と伝わる。
お茶碗は家にあるもの皆お出しした。
お互いの器をやりとりしたり言葉を交わすのが聞こ
える。

席が終わりに掛かる頃、突然茶室が停電した。
たまたま母屋の方のブレーカーが落ちたらしい。
何という事か、暗い室内の二方の障子が夕暮れの
陽にうっすらと赤く染まっている。
「夜咄(よばなし)のようですね」
「というより夕ざりでしょうね、いいじゃないですか、
昔の茶室はこんな明るさだったんでしょうね」とお
家元がフォローされ、ざわついた座が和んだ。

考えもしなかったハップニングもあり、いつしか終
了が近づいた。
お仕舞いください、とお家元。
名残惜しゅうございますが、お仕舞いに致します、
とお応えした。

仕舞手順を終えて茶道口に戻り、挨拶すると胸が
熱くなりお家元に手を合わせたくなった。
終わって一同そろって集合写真。
「新鮮で大変楽しかった、それぞれ異なるお茶碗の
変化も良かったですね」とねぎらいを受けた。

短い時間の中、お正客様によって生み出された和
みの一体感、一座建立(いちざこんりゅう)。
それはまた時計などでは計り得ない貴重な一期一
会のひと時だったのだと実感した。

私の拙点前は論外であり、この日の機会を与えて下
さり諸般に心砕かれた幹事様、世話人様に深く感謝
し、親身になってご支援頂いたお二人の師範と一門
のお弟子さん達、松鼓庵の皆様、そして当日の土台
骨を固く組んで頂いたお二人の業躰さん幹部、暖かく
見守って頂いたお家元様はじめ裏千家本部の方々に
心からの感謝を禁じ得ません。

呈茶の後場所を移してお家元のご講話があった。
伝統とその有り難み、がテーマだった。
有り難さの明快な解釈とそれを受け止める感性を磨
くことの大切さを話された。
私たちだけで聴くのが勿体なく感じた。

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ご講話の後の懇親で柳都の芸妓衆による見事な相川
音頭。

泊まりのつもりだったが、明朝の仕事や気になる患者
さんがいたのでホテルで仮眠の後、夜中の北陸道で
帰った。
道中冷えて霧がかかり、何か別次元の世界に居る錯
覚を払拭出来なかった。

昭和62年から裏千家茶道をお導き頂き、常に励まして
頂いた亡き渡辺宗好先生を思わずにはいられない。

大変長くなりました。

洗いざらした布巾のような気持ちで見た新堀川の桜とハクモクレン。

2017年4月10日(月曜日)

昨日日曜日午後、新潟市でお茶を点てた。

恐れ多くも普段お会いすることも叶わない方への呈茶を終え、
あまりの出来事に心身が殻になり、一晩経った本日は何か
洗いざらした布巾のような心境で午前の患者さんを診た。

そして昼、青空と新堀川堤に咲き初めた桜と満開の白木蓮を
きれいだなあ、と眺めてから美術館へ行った。

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新潟市でのお茶のことは明日しるしてみたい。

風もなく霧雨が優しかった日。

2017年4月7日(金曜日)

昨日今日と予報よりも天気が優れない。
本日日中は細かな雨が静かに降り続いた。

雨はそっと降り風も無いので草花は傷むこともなく濡れ
るに任せていた。

庭の何カ所かで椿の落花、それも一輪。

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花やこずえはまつわるようなしずくで濡れている。

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モミジの水滴、細かい雨が写っている。

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4,5年前福島県から来たショウジョウバカマ。

風雨はいつもこのように優しいわけではないが、今日は良かった
にちがいない。

空はすぐれなかったが鳥も花も忙しかった。

2017年4月6日(木曜日)

4月になってから美術館の庭にジョウビタキのオスがしばしば
やって来る。

すると本日、メスの姿が見られた。
オスメスは一羽が来てはいなくなり、今度はもう片方がやって
くる事を繰り返しているように見えた。

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↑可愛い子だったなー、とオスのジョウビタキ。

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何処へ行ったのだろう。

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↑あの人、私に気があるのかしら、とメスのジョウビタキ。

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でもすぐに居なくなっちゃう。

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↑探しに行こうっと。

時折小雨が当たる庭のジョウビタキはちゃんとツガイになるので
しょうか。
春の歩みは応援しているにちがいありませんが。

 そして辺りの花は鳥のことなど知らぬげに次々と開いていく。

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ついにハクモクレンが開花。

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東海桜というのだろうか、ほうき状に縦に枝が伸び小型の花を
沢山つける。。
10年前に移植して以来小さくなってしまったが、この数年踏ん
張り始めた。

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賑やかに咲き始めたコブシ。

空はすぐれなかったが鳥も花も忙しくそうだった。

本日の昼食と庭に来たジョウビタキ。

2017年4月5日(水曜日)

最高気温が上越市高田で23度にもなった水曜日の昼食はカ
フェでホットサンイッチを食べた。

通常は4きれですが、私は前夜の夕食の加減で時々2きれに
してもらいます。

3
1,7カップ分のポット珈琲がついて750円。
(通常の4きれの場合980円です)。
今日のカップは今年から入った英国のシェリーはクインアンタイプ
の器でした。

IMG_4600
食事中向かいの庭にきたジョウビタキ(オス)。メスは頭
部がベージュ色だという。
止まっているアジサイの枝から新芽が開き始めています。

気象と自然は行きつ戻りつしながら春へと私たちを誘導し
てくれているようです。

絵画や陶芸の展示を楽しみ、春めく庭を見ながら英国の
食器でお茶を飲む。
忙しい日常の中でこのような時間に身を任せるのも良いの
ではないでしょうか。
展示を観ず入館料(200円)無しでカフェだけのご利用も出
来ます。

午後突然のように襲った「春嵐」。

2017年4月3日(月曜日)

本日午前はまあまあだったお天気が午後から崩れた。
昼休み時間にぽつりとお見えになった方とお話して、用事で来館された
方にお会いした。

午後の在宅訪問の時間が過ぎていて急いで出た。
その道中急に空が暗くなり小船津浜のほくほく線跨線橋で眼前にひど
い雲が見えた。

嵐になる、、、時間が無かったが急いでカメラを手にした。

1
西北方面。暖気と寒気か、白黒二色の雲が激しくせめぎ合っている。
写真の右下に紫色の部分があり、後でトリミングして拡大した。

 

2
雷(落雷?)が写っていた。落雷は普段撮ろうとしても中々撮れない。

 

3
同じ場所から北東方向、黒い雲が広がっていく。J瞬く間に視界の180度
以上にわたって暗雲に覆われる。

雲はあっという間に頭上に達し、夜のように暗くなり、煽るように風が吹いた。
午後3時半を回った時刻だったが、国道8号線の車はほぼ全てライトを点け
ていた。

 

4
在宅回りの途中でアラレが降ってきた。
車中後ろの看護師が春の嵐ですね、と言ったが正にその通りだった。
雷が鳴る中、止めた車から飛び出しては走り、三件の在宅を回った。
お寄りしたお宅の方が、天気予報通り凄いですね、竜巻があるかもと
言っていましたよ、と仰った。
私は全く予報を聞いていなかったので急変にとても驚いた。

 

5
仕事場へ戻る前に海へ寄った。奇妙な雲の西方遠くに青空が広がり明
るくなってきた。

夕刻のローカルニュースはいずれもこの嵐を取り上げた。
特に開花寸前と言われ、花見客が出始めた高田公園の状況をリポート
する局もあった。高田もかなりアラレに降られたようだった。

春は様々な嵐が襲う。
昨年4月、同業のゴルフコンペがあり、晴れていたが余りの強風で中止に
なった。
嵐は南風の熱風の時もある。これは始まったばかりの菜園や新緑の木の
芽に最悪で、苗や芽が枯れたりする。
嵐の後海難事故が報道されることもあって油断できない。

本日風やアラレなどは正味30分程度だったかもしれない。
一旦晴れたが、夜間ふたたび雨になり雷の音が聞こえている。
しかし明日から数日は晴れて暖かくなるらしい。

東京も今夜悪天候となり落雷があったようだ。

開花を待つハクモクレンやソメイヨシノ キジバトの吸水 大口満さんの作品展 儀明川のコヒガンザクラ。

2017年4月2日(日曜日)

日中よく晴れて頬に冷たい風が気持ち良かった日曜日。

1
樹下美術館の直近、犀潟は新堀川のハクモクレン。開花をまち
きれずそわそわしている風だった。

2
当館のソメイヨシノのもすっかり開花の準備が出来ている。

3'
カフェで今年からメニューに加わったピザトーストを食べた。
食べながら水盤に飛来したキジバトを見た。
つがいで行動することが多いキジバトだがこの鳥は独身の
ようだ。

3
一般に小鳥は水を飲む場合口にした水を上を向いて飲み込む。
しかしハトは水にくちばしをつけて下向きのまま直接飲める(吸
い込める)らしい。

4
午後、上越市は高田本町の大島画廊へ行った。
裏手を流れる儀明川の一角でコヒガンザクラが良い具合に
開花していた。
澄んだ雪解け水に青空が写り、ひとしお花を引き立ててい
る。

画廊で買い物をして大口満先生の作品展を観た。
乗鞍岳の山岳、花、果物、京都、紅葉、人物など多彩なモ
チーフに合わせ油彩水彩が自由に使い分けられている。
身近で繊細なものから自然や時間のダイナミズムまで楽し
めた。
正面の大作は雪の大潟区海岸に取り残された漁師小屋が
描かれていた。
私が頻繁に行く四ツ屋浜を西に下ったところにある数軒の
廃屋。
これが降る雪の中で崩れるように重なり合って描かれてい
る。
廃屋に降った雪は、かって賑わっていた浜への鎮魂のよう
に心に響いた。

会場でお元気な舟見検二先生と堀川紀夫先生にお目に掛
かって嬉しかった。

用事のあと美術館に戻り、柏崎市から来られた三人のお
客様と話をした。以前から当館を気に入って下さっている方
々で、今年もお会い出来て嬉しい。

本日も切れ目なくご来館頂き、有り難うございました。
やや寒かったが春の歩調がしっくり感じられた日でした。

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