昨日ウラディミール・アシュケナージ指揮アイスランド交響楽団、そして辻井伸行さんを聴いた。

2018年11月19日(月曜日)

昨日夕刻は長岡市立劇場でアイスランド交響楽団の演
奏会があった。
指揮のアシュケナージ、ショパンのピアノコンチェル
トの辻井伸行さんとビッグネームが揃い、大きなホー
ルは満席だった。
同公演は川崎をスタートし、東京、福岡、岡山など12
会場を回るツアーで、長岡市はファイナルだった。

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以下は当日のプログラム。
1曲目:シベリウス〈カレリア〉組曲 作品11
2曲目:ショパン ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 作品21
3曲目:シベリウス 交響曲 第2番 ニ長調 作品43

ショパン、シベリウス、アイスランド、、、。
ヨーロッパの東と北、、、。
風土は厳しくも美しい国々であろう。
そして人は我慢強くまた暖かではないのかと、演奏
中ふと雪国の自分たちのことが重なる瞬間があった。

辻井氏のピアノを聴くのは三回目、特にこの度のショ
パンは堂々たるものだった。
氏のアンコール別れの曲は大切な時間を愛おしむよう
に丁寧に、一種決意を告げる如くゆるぎなく演奏され、
不覚にもまた泣かされた。

オーケストラによるシベリウスの二曲は初めて耳にした。
時に囁き、時に唸る、変化に富んだリズムがまず心地良
い。
それは作曲者と指揮者、演奏者の郷里に吹いている風
であり、海や川辺の波や人々の踊りなのか。
そこに軽やかなメロディがロマンティックに重ねられ、
時に強烈な光と影が投入される。
100人のフルオーケストラの知性と情熱の音楽は晩秋の
ホールを澄みわたらせ、懐かしげに振るわせた。

オーケストラのアンコール曲はシベリウス〈悲しみのワル
ツ〉、と終了後のホワイエに掲示された。とても良い曲で、
ゆっくり膨らんだ情感は霧のような静寂で終わった。

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終了後のステージで団員たちは握手し合い、ハグし、接
吻し、とても良いファイナルの光景だった。

オーケストラの母国アイスランドの人口は33万余だと
いう。上越地方三市に柏崎市を加えたくらいの国という
ことか。
それがとても上質なオーケストラを有していることに驚
きを禁じ得なかった。
ちなみにアシュケナージは夫人の故国であるアイスラン
ド国籍を得ていると聞いた。

会場で燕市の後輩、糸魚川市の同業ご夫婦と出合った。
大きな会場の小さな出来事だった。

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