食・飲・茶

十五夜饅頭とお茶 直江津の彩雲 六本木の電線。

2017年10月5日(木曜日)

昨日は十五夜で月見饅頭でお茶を飲んだ。
愛らしい饅頭は土底浜の都寿司さんからの頂き物で、東京千
住は喜田家のお製だった。

1
茶碗は鈴木秀昭さんの金銀彩綺羅星茶碗
ところで大切な茶碗を私の不注意で大きく割ってしまい、金継ぎ
の修理をしてもらっている。
鈴木さん、お茶碗、本当に本当に申し分けありません。

 

 

3
今夕直江津の用事で見た彩雲。
これまで見た中で最も大きな彩雲だったかもしれない。
場所がら電線が入ってしまう。

ところで漠然ながら、電線は大都会では見られないものと
思っていた。
それが去る9月の上京の折り、六本木ヒルズの近くで地方と
く同じ電柱、電線を目にしてかなり驚いた。
見慣れた電線にはふるさと感が漂い、驚くと同時にどこか安心
もおぼえた。

 

4
六本木界隈の電線があった通り。

さて明日が満月だそうで、今夕の月は既に真円に見えた。

 

2
今夕、尾神岳の右方に昇った月は童謡を思わせる眺めだった。
写真素人の自分には、風情良くちゃんと月を撮るのはとても難し
い。

大洞原のトマトとトウモロコシ 本日の夏櫨(ナツハゼ)、アオハダの実。

2017年9月13日(水曜日)

昨日、妙高市関山の大洞原で農家を手伝っている方から
野菜を頂いた。

まだ訪ねたことはないが、同地に於ける入植による開墾の
話は聞いていた。
頂いたトマトは真に充実しトウモロコシは甘味つよく美味し
かった。

IMG_8957 - コピー
頂いた野菜。

戦後間もなく25戸で始まったという事業。雪深い所で今日
までよく到達したものと、深い敬意を禁じ得ない。

ところで倉石隆の昭和20年~25年までの髙田に於けるス
ケッチに草原開墾と裏書きされた小品がある。
当時の開墾といえば大洞原ではないか、と漠然と考えてい
た。
また原野から妙高山を描いた油絵があるが、これも同地か
らの眺望では、とあらためて想像している。

この機会に是非現地を訪ね往時をしのび、描かれた妙高山
がそこからのものなのか、など確かめてみたい。

所で去る10日、庭のナツハゼを書かせて頂いたところ、本日
館内のノートに〝夏櫨が赤くなりましたね〟という記載を見た。
難しい漢字でお書きになっていて驚かされた。

以下は本日の夏櫨・ナツハゼとアオハダの赤い実です。

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品良く愛すべき小ぶりな木。
この木を見た人は大抵好きになるのではないだろうか。

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本日のアオハダの実。
わずか甘みがあるが、不思議なことに鳥が食べているのをあま
り見ない。

 

低気圧の日。

2017年9月12日(火曜日)

低気圧移動の予報どおりに荒れ模様だった一日。

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正午過ぎ、四ツ屋浜の西方に厚く重い雲。

 

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本日美術館のカフェで、妻の煮物が昼食。
番茶の湯呑は二代陶齋・齋藤尚明氏作。
巻昆布、オクラ、ニンジン、大根、シイタケ、ミートボールの一
皿。
これのみで昼食とすることも多いが、本日お客様と話をしな
がらショートケーキを食べた。

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そのお客様が持参された秋の花。
時節のお花は重宝しています、いつも有り難うございます。

 

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時折日射しが混じった午後、近隣の水田で。

大きな被害もなく夜遅く風雨が止み、静かになった。

佐渡島って人が住んでいるの? 石田三成 鬼平犯科帳 仙台育英の長谷川投手 平富の料理 ポルケッタ・ボーノ・モルト ラ・ペントラッチャ。

2017年8月20日(日曜日)

世の中には変わった家族がいて、そんな一家と昨日食
事をした。

行きの車で佐渡の話になった。
「え!佐渡って人が住んでいるの?」と一家の中学生の
妹が言った。
順徳天皇が佐渡島に流されたのは習ったけど、いま佐
渡に人が住んでるなんて習ってない、というのだ。
「そんなこと言ったら佐渡の人に怒られるよ」
「いいよいいよ、Fちゃんは天然だから」
周りの誰かがフォローする。

その妹はいま小栗旬に夢中だ。
一家の家にはテレビはあるが一切放送番組を見ない。
何十年来見るのはビデオ、DVDだけで、現在「天地人」を
全巻見終わった所だという。
そこで石田三成を演じている小栗旬が好きになったらしい。
「そんな役者知らないと言ったら本当に馬鹿にされたよ」と
父親が嘆く。
父親とはこの度宮城県から来訪した私の弟だ。

彼は何十年も前一時期スペインで暮らし、その後イタリア
へも行った。
私と違って昔から猛烈に食にこだわる。
スペインでは豚を、イタリアでは鶏を研究し、宮城県でそれ
らの生産を仕事にしている。

昨夜イタリア料理の「ラ・ペントラッチャ」へ一家を誘った。

 

1
↑中高生の姉妹が飲んだレモネードとオレンジジュース。

2
前菜のチーズと生ハム。

 

4
食事が始まると地元の仙台育英が勝った知らせが入った。
中高生の姉妹はハイタッチをして喜んだ。、育英の長谷川
投手が特に好き、と姉が言う。
なぜなら、一家はDVDの鬼平犯科帳が大好きで、中村吉右
衛門演ずる鬼平の苗字が長谷川だから余計好き、ということ
だった。

鬼平犯科帳といえば、しばしば劇中登場する「平富」の料理、
わけても鯉の皮の酢の物にうす焼き玉子の千切りと針生姜
をあしらった料理などは本当に美味そうだ、日本料理も素晴
らしいと父親。

 

3
ピザ。

テナガエビの生パスタなど次々美味しく食しながら弟は店員
をからかい食や仕事への情熱を促す。
オーナーも弟に興味を持ったのか、品のたびに顔を出し、な
にやらイタリア語を交えて話をする。

「ポルケッタ、ボーノ、モルト!」と突然弟が口走ったのは以下
の料理の時だった。

5
ポルケッタはローストした豚肉。
香辛料や香草が巧みに仕込まれ非常に濃厚な肉料理。

弟は口にするなり、しばらく黙りこみ涙を浮かべた。

「ポルケッタ、ボーノ、モルト!」
オーナーが厨房のスタッフ達に大声で叫んだ。
スタッフも声を上げて応えた。

ああこういう世界のために弟は苦労してきたんだ、幸せ
ではないのか、とこちらも目頭が熱くなった。

それから二本目のワインを飲んだ。

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ラベルに買い付け主のオーナーの名が入ったワイン。
イタリアの土と情熱が高く香った逸品。

 

9
ビスケッタは一緒に出された貴腐ワインに漬けて食べる。

これをかけると余計おいしいもんね、と姉妹はデザートの
アイスクリームとジェラードにバルサミコ酢を一杯掛けて
食べた。

弟はポルケッタを一切れ残し、オーナが来ると持って帰って
もいいか、と尋ねて包んでもらった。

ああそれにしても我が佐渡島を無人島とは。

この家族は料理上手な奥さん以外みな天然で、時代遅れ
で、のどかで真剣だ。

熊本からの人。

2017年8月13日(日曜日)

昨日今日の雨ゆえ、まだ梅雨?と錯覚するお天気だっ
た本日8月13日、熊本市から医師ご夫婦が訪ねて下さっ
た。

ご主人は大学時代の1年先輩、互いに軟式テニス部に所
属した。
人柄が明るくストレート、話しやすさもあって親しくして頂い
た。
当時の若く狭い了見ながら、九州、広島,高知などの人
達が有する気の置けない率直さが好きで、その方面の同
級先輩と親しくさせてもらった。
西国へのシンパシーは自分の母が佐賀の人間だった事
が多分にあるように思われる。

本日お訪ね頂いた先輩とは50年振りだった。
きっかけは、先般の熊本地震直後、こしひかり60キロを
届けた事だった。
先方は高齢者福祉施設併設の医療機関だったため、パン
ではなく米飯やかゆが必需食で、喫緊の不足物資だったと
いう。
当時病院へは一般の方達も大勢避難され、米は有り難かっ
た、と何度も仰った。

肥後もっこすと称されるように熊本の人は一本気で情に厚い
県民性があるという。
この度もかねてから支援のお礼と言って遠くから訪ねて来
られた。

本日樹下美術館で熱心に展示を見、カフェと庭を喜び、灰
色の日本海に感激し、雨中の濠の蓮と三重櫓に目を留め、
長養館の料理と「吟田川(ちびたがわ)」と「かたふね」を絶
賛された。

 

1
麗しい長養館の庭。

 

2
お心入れの料理。

3
畳廊下のあんどん。

 

50年振りの出会いも、互いがそれなりに健康に気遣い、何と
か生きながらえた因果の一つと振り返られる。

普段禁じていたお酒を美味しく飲み、来年は是非熊本と、手を
握ってお別れした。

蓄音機で名手の演奏とシャンソン シーグラスペンダント 美味しiかった弟の豚肉。

2017年8月10日(木曜日)

本日午後SPレコードを持参されたお客様と一緒にカフェの蓄
音機を回して聴いた。

メニューインとエネスコによるバッハ「二つのヴァイオリンのた
めの協奏曲」の短調がテンポよく始まった。
低音が木造の蓄音機を振るわせて大変心地良かった。

ギーゼキングのピアノ「グラナダの夕べ」、そしてピアティゴル
スキーのチェロでブロッホ作曲の「祈り」が掛けられた。
チェロの鎮魂の響きは深く、終戦の日が近いことに気づかさ
れた。

レコード盤

それから夏の庭を見ながらリュシェンヌ・ボワイエのシャン
ソン「聞かせてよ愛の言葉を」と「ラ・ヴィ・アン・ローズ」を聴い
た。
「聞かせてよ、、、」は嘘でもいいから聞かせて、という歌詞だ
という。
いつしか辺りで聞かなくなったシャンソンはやはり大人の世界
だ。

SPコレクター氏の趣味の良さと造詣の深さにいつも感心し、そ
して楽しませて貰っている。

本日ご一緒にレコードを聴いたお客様が当館の数少ないオリジ
ナルグッズであるシーグラスペンダントをお土産としてお買い下
さった。

シーグラスヘッド
お求め頂いた爽やかなシーグラスのペンダントヘッド。
1500円前後の品です。

さて夕食は弟のコルティッポソーナイから送られた美味しい
豚肉のソテーを堪能した。
皆様から絶賛されているだけあって素晴らしかった。

徹の豚肉

間もなくお盆を迎えようとしている。

風が吹き抜けるベンチで昼食。

2017年7月14日(金曜日)

連日暑さは続くが馴れることはない。
仕事場や出先、さらに車もエアコンがあるので、それらをつなぐ
短時間の屋外で参っている。
ある意味屋外以外涼しい場所で過ごしているため、そこを離れ
た途端余計に暑さを感じるのだろう。

炎天下の仕事や熱室の作業をする人も大勢いる。
自分のような者が暑い暑いと言うのは気が引けることにちがいな
い。

そんな日の昼食をあえて美術館の屋外ベンチで食べた。

1
仕度をしてくれたスタッフ。

2
今年からメニューになったピザトーストを食べた。
およそ二杯のポットコーヒーセットで900円です。

3
目の前の田んぼを風が渡っていく。
緑の稲が波のように白くひるがえる田は見飽きることがない。
風向きは海風(北風)でパラソルに入っていればそれなりに涼しかった。

本日ご来館の皆様有り難うございました。

ヤマタケノコ 空豆の夕食 昔の池の平。

2017年6月10日(土曜日)

日中緩急をつけて降り続いた土曜日、午後の車外気温はおおむね17
℃を示し肌寒かった。
年取ると寒いのは自分ばかりか、と思うが、ほかの方も寒いと仰るのを
聞くとほっとする。

今夕、ご近所さんやスタッフから頂いていたヤマタケノコとソラマメが食卓
に乗った。
春から夏へ、花も食べ物も変わる。
動植物は季節で変化し、また入れ替わる。
人間にもそのような生態があったなら面白かろう。
祭は残るだろうが戦争などはなくなるのかもしれない。

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タケノコを取るひとは何処でとったか教えてくれない。秘密の場所があるに違
いない。

その昔昭和30何代中頃まで池の平のイモリ池から歩いて行くと、間もなく小
さな谷の周囲の笹ヤブで私たちでも沢山タケノコが撮れた。
やぶに分け入って、太く形の良いのを見つけると大声で自慢し合った。

取り終わると、父がコッヘルを取り出し川の水を汲んで味噌汁を作り、泊まった
池廼家さんで作って貰ったおにぎりをほおばった。
食べる前にみなで父が用意したアルコール綿で手を拭いた。

イモリ池周辺から上へ池の平はすっかり樹木が繁り、白樺混じる往時の清
々しくフラットな景観がなくなってしまった。

淡交6月号巻頭言、利休百首 削った茶杓 新潟の茶会記事。

2017年6月8日(木曜日)

茶道裏千家の淡交社から発行されている月刊誌「淡交」
の6月号が手許にある。

家元による月々の巻頭言はテーマが平明に説かれ、とて
も読みやすい。
今月号は「もとのその一」だった。
如何に到達しようとも常に初心を忘れないようにという、利
休道歌(利休百首)の教えが説明されていた。

「もとのその一」は百首の中の以下の歌から取られている。
「稽古とは一より習い十を知り十よりかえるもとのその一」

ふとしたきっかけで昭和62年の今頃だったか、ご近所の裏
千家茶道教授である渡辺宗好先生の許に通い始めた。

普通毎週一回、月3回くらいが標準の稽古ではないかと思
われるが、元来長生きは出来ないという観念がある私は最
初の一ヶ月間は週二回をお願いして始めた。
週に1回追加の日は、ある地区の方達の稽古を終了した後、
残り火に炭を足して湯を沸かし、教えて頂いた。
その日は夕食を早くしてそそくさとお宅へ急いだ。

先生一人弟子一人、茶会であれば一客一亭の贅沢な、あ
る意味迷惑な稽古だった事だろう。
そんなはじめの頃、よくお聞きしたのが利休百首の言葉だっ
た。
基本となる茶道の精神、そして点前の手順や所作、および
道具の扱いなどの心得が詳細に述べられている。

「茶の湯とは只湯をわかし茶をたてゝ飲むばかりなる事と知
るべし」などはもっとも耳目にした言葉だった。当初は単純
過ぎてよく分からなかったが、仕度や所作で迷った時にこの
言葉を思い出すと、解決の糸口になることがよくあり、あらた
めて百首の凄さを知らされた。

当初、
「その道に入らんと思ふ心こそ我身ながらの師匠なりけれ」
もよく聞いた。
師範は「私は貴方の師だが、茶を始めようと決めた貴方の
心もすでに自分の師なのですと説明された。
なにやら禅問答のようで難解だったが、何故か心地良く響い
た。
そして「はぢをすて人に物とひ習ふべしこれぞ上手のもとゐ
なりける」は如何にも分かりやすかった。

稽古が進むと「稽古とは一より習い十を知り十よりかえるもと
のその一」が強調された。常に基本を忘れないように、という
意味に受け止めていた。

 

1
巻頭言「もとのその一」が載っている淡交6月号。

さてデビューの茶会で点前の手が震えて泣きたくなるような
こともあったが、14年目に茶名を授けられる日が来た。
ともに頂くT氏に習って拝名の茶会では竹の原型を買ってき
て、自分で削った茶杓を用いた。

茶杓には銘を付けても良い。
出来上がったものに迷い無く「その一」と名付けた。

茶名から7年経った2008年春、誠に残念なことに先生が逝去
され、、稽古から遠ざかってしまい迷子のまま今日に至って
いる。

 

2
懐かしい「その一」。

淡交には各地で開催された数多くの茶会が記録されている。
今月号に4月9日、新潟市で行われた数寄者の会が掲載さ
れていて、お正客のお家元に薄茶を差し上げた時の写真が
あった。
光栄な事に皆様のに混じって会記(日時、場所、用いた道具
類と作者、花、菓子などについて記したもの)も載っていた。

3
上段が当日の記事。勿体なき日の冷や汗がよみがえる。
淡交6月号から入門の頃と去る4月のことを思い出した。

淡交は「荘子」の「山木篇」〝君子の交わりは淡きこと水の如
し 小人の交わりは甘きこと醴の如し 〟に由来しているという。
※醴(ライまたレイ:あまざけ)

春の色、春の食。

2017年4月27日(木曜日)

春の野は淡く周囲と調和しながら歩みを進め、
今ならではの初々しさと優しさにあふれている。

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新緑と菜の花はよく合う。

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無邪気な子供がはしゃいでいるような柿の若葉。

食卓も春の香。

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一昨日は頂いたウド。

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昨日は樹下美術館の庭で採れたフキ。

今の所ほどよい寒暖で庭の樹木や花は駆け足をせずに
移ろっている。
荒々しい南風の嵐だけは来ないで欲しい。

2017年10月
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