ようやく訪ねた別所温泉 その2 最後は「無言館」。

2023年1月5日(木曜日)

一泊二日の別所温泉行き、昨日に続き本日2日目を記載させて下さい。

訪ねる先は主に寺院ですが、ご本尊は軽々に拝む事が叶いません。それぞれ個性的な寺院の外観や趣き、境内や道すがらの石塔、あたりの景観をなどを楽しみに回りました。

調べてみると塩田平は見所が多そうだった。6カ所の社寺と美術館「無言館」を回る行程で午前9時半にタクシーさんに来てもらった。

泊まった「中松屋」さんのお風呂と食事が良く、女将さんの愛想は最高とは家内ともどもの感想。

行く先は運転手さんの意見も聞きながら決めた。また私達の好みを知って、途中新たに寄ってもらった所もあった。

最初の訪問は北へ峠を越え、お隣りの青木村「大法寺」。

紅白の幕が晴れがましい大法寺本堂。大勢で竹灯りを片付けているところでした。

 

国宝三重塔は美しく、“見返りの塔”と呼ばれている。遠い時代から声を掛けられている感じ。村が国宝を有しているとは。

再び峠を戻り上田市へ。

とある三叉路の庚申塔。
とても強く彫ってある。

別所駅を通過。丸い窓があるかっての電車が屋外展示されている。

 

上田市に戻って満願寺。庫裏の窓が花頭。

駐車場脇の多数の石仏の中の一体。風化が進み馬頭観音かもと迷ったが上部の左右に日月の彫りがかろうじて認められる庚申塔だった。

十王仏。3回忌まで死者を裁く王たち。死者の衣服をはぎ取り重量から悪行を裁く脱衣婆(だつえば)や35日目に行く先を裁く閻魔大王などが居並ぶ。
行いとともに厳重に舌を調べられ何を話したかは善悪の重要な判断材料にされる。このような場面では、子どもの頃に聴かされてぞっとした事が思い出される。

信州の竹林の多くは孟宗竹ではなく「破竹」だという。孟宗竹より細く背丈も低い。随所の青々とした破竹は冬を若々しく彩っていた。

三叉路に二十三夜塔。

 

運転手さんに勧められた
中禅寺。

 

 

堂々とした藁葺き屋根の薬師堂および薬師如来像と両腕が無くなった神将はともに国の重要文化財に指定されている。

 

仏像塔と文字塔、
二通りの庚申塔が並ぶ。

 

龍光院本堂。

おおらかな屋根の棟にある三鱗紋は北条氏の家紋。塩田北条氏は当地の有力な武将。当寺で出される精進料理は好評だという。

この辺りではゴツゴツとして妙義山を思わせる独鈷山(とっこうさん)が常に間近に見える。

さて最後の寺院は前山寺(ぜんさんじ)。

お城を思わせる石垣と塀を巡らせている。

重厚な茅葺き屋根と唐破風向拝(からはふこうはい)が印象的。

運転手さんから、向拝の下に「水」の文字があると聴いた。バックライトを薄めて見ると見える。かって訪ねた糸魚川市の早川谷地区の民家の棟にも「水」が印されていた。火事などの厄除けとされるようだ。

未完成の完成と呼ばれる丹精な塔は国の重要文化財。

本日の塩田巡りは寺院を終えて念願の美術館「無言館」となった。冬木立の頂に蕭然と建つシンメトリックな館は、信州の冬を裸で引き受け歴然と佇んでいた。

まさに花開こうとする直前に招集と戦没により道閉ざされる若き芸術家(画学生)たち。ふりかかる残酷な戦争の犠牲を前に、必死に描かれた作品からは美への最後の執念が伺われ胸に迫る。

どんな芸術家も何時か訪れる死を根底に力を振るう。
だがここの作者の死はあまりに早く不当で、それはまた遍く不条理な戦争の断面そのものにほかならない。

よくも集まった作品が並ぶ館内は、意思と希望が死とともに混然一体となった異次元の世界であり、それは他では決して得られない明らかな引力を放っていると実感した。

何かで迷ったら、無為な忙殺を感じたら、ふとした時にまた来てみようと思った。

以上非常に沢山載せてしまいました。
見所満載の塩田平。
昨夜は女将さんに、ここは信州の文化と心の中心地ではないか、と言った。本家「海の鎌倉」に並ぶ「山の鎌倉」といっても過言ではないかもしれない。

庚申塔や二十三夜塔を見つけると、運転手さんに「止めて!」と言って“普段あまり人が来ないような所”も回った。庶民のささやかな信仰と娯楽。昔の人が生きた証しとして残したこれら石塔に出会うのは小さな旅の楽しみです。

回った寺院の凍った石段で転ばなかったのは幸運でした。
4時間半の行程、何かと手間取る昼食を摂らずに回り、お腹を空かして夕げに向かう。このような観光スタイルは私達の習いになりました。

帰りの新幹線まで駅直近のタリーズコーヒーで一服した。

初詣で混雑する昭島足島神社にも短時間寄りました。



コメントはこちらへ(いただいたコメントは投稿者、内容とも公開されません)

2023年1月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

▲ このページのTOPへ