社会・政治・環境
富山市から同窓の後輩 美術館の秋の庭 ドジャースの頑張り 日本人ファーストと言うけれど。
本日水曜日は休館日だったが学生時代の一年後輩のA先生が富山市から親族の方々と来館された。休館日の美術館を開けてお迎えした。1学年100人の大学で私達は同じテニス部に所属していた。
懐かしい昔話や仲間の消息も興味深かったが、来館の皆さん揃って絵画や焼き物、茶道や食器などに興味を持っておられたのと、先生の故郷富山県、特に美術館などの話が沢山聴けて幸せだった。
富山県は山河豊かで街もすっきり、見どころが多く魚も美味しい。何度か訊ねているが是非再訪したいとあらてめて思った。
美術館で咲き始めた秋の花「ホトトギス」
間もなく庭の随所で満開になります。
さて何度も記載しましたメジャーリーグのポストシーズン。現在ドジャースは地区シリーズの最終戦をブリューワーズと戦い2連勝中。大谷選手はいま打撃不振だが投手陣が盤石化し打撃は下位打線まで切れ目なく好調。
対ブリューワーズ2戦目。
貴重な完投勝利をした山本由伸投手。
メジャーリーグの完投勝利は珍しく、8年振りの快挙ということだった。先頭打者ホームラン以外、全く危なげなくあれよあれよという間の完投。小柄な投手がスピード命と言われるメジャーリーグで抜群の「コントロール」をもってマウンドとチームを守った。
ブリューワーズとのリーグチャンピオンシリーズ戦はあと2勝で最後の大舞台ワールドシリーズへと進める。
時の運は公平に相手チームにも巡ろう。慎重に進めてワールドチャンピオンを目指して健闘してほしい。
さて日本人ファーストと叫ぶばかりの政治を横目に、二人のノーベル賞受賞、観光、文化、スポーツなど多岐にわたり民間が日々汗してそれを体現している。威勢の良さの割りに何の役にも立ち得ていない政界の権力争いは恥ずかしいばかりでまことに残念だ。
全ての人間に備わる唯一の美徳は「良心」と言われ、それは人間の真の力の源であろう。
政治はもっとそのことを認識し国民の幸福のために持たされている力をちゃんと発揮してもらいたい。
突然終了したドジャースのポストシーズン地区シリーズ。
本日およそ曇り空で夕刻は肌寒く17℃と知らされた。いよいよ布団も秋仕度になりストーブが脳裡を横切った。
連日の案件、MLBのポストシーズンはドジャースが地区シリーズでフィリーズを3勝1敗で制し、リーグチャンピオンシップシリーズへ駒を進めた。
フィリーズとの最後戦は延長となり8回には佐々木朗希が登板。3イニングを投げ、フィリーズの強打者を抑えた。最後は11回裏の攻撃、2アウト満塁の場面で相手チームに痛恨のミスが出てサヨナラ勝ちした。
次はナショナルリーグ優勝決定シリーズではブリュワーズ対カブスの勝者と対戦する。
本日の診療で連日メジャーリーグを観ていると言う方と話弾んだ。トーナメント表を作り朝から観ているのを奥さんが怪訝な顔して眺めているという。特にポストシーズンが面白いと仰った。
アナウンサーは
「Ballgame is over! Oh my goodness!」
と叫んだ。
余りに突然な幕切れに選手たちは「What’s a game! 何というゲームだ」、「That was insane あり得ない」、「I’m tired 疲れたよ」と口々に述べていた。
一度観るとクセになるポストシーズン。昨年はこんなに興味が無かったので不思議だ。
このところ良いニュースがある。存在まで危ぶまれていたガザに対するイスラエルの和平計画第1段階の合意が成立したという。また国内では7基ある柏崎刈羽原発の2基の廃炉が決定されたと報じられた。
そもそも風力および太陽光エネルギーの問題を指摘しながら膨大な地域の避難計画まで必要な核エネルギー施設を簡単に容認出来るのだろうか。柏崎市に隣接する当地で末席ながら医療に従事し美術館を営む者として問題は卑近であり敏感にならざるを得ない。
旬となったカマスの塩焼き。
近所の海彦さんから沢山頂きスタッフと分けた。
明日は今秋2回目の茶会。五行棚で中置きの点前だが前回のように無事に出来ればと案じている。
昭和100年、太平洋戦争80年の声無き声を思って。
この年と今年8月15日は昭和100年、および太平洋戦争80年+満州事変の敗戦記念日に当たっている。
毎年この時期が近づくと気持が自然と落ちてくる。戦争で亡くなった何百万人の方とそのご家族の無念に満ちた「声無き声」が夏空にこだましているような気がするのである。
遠い異国で戦死、餓死、病死された数知れない無念の声と最後の一息に込込められた恨悔を思うと胸が潰れそうになる。
彼らに英霊としてのお「礼」や「鎮魂」「追悼」の言葉だけで良いのだろうか。幸福や明るさに賭けて出兵しながら「未熟な作戦のもとで満足な食糧や兵器も与えられず、ひたすら死ぬまで闘え、死ねなかったら自決せよ」と命令され続ける。
生き残った者同士は殲烈な敵砲火の前にせめての抜刀突撃を行い全滅。戦争は結果が全てであろう。
送り出した国と国民は「真に申し訳けありませんでした」と長くいつまでも「詫びる」べきであろう。
少なくても「天国でどうしていらっしゃいますか」と声を掛けるのも彼らの慰めになろう。忘れられているのが一番つらいと想像される。
国と戦争に関係する者はあらためて幼弱な優越欲求や無知粗暴を諫め、敵対する国であっても勇気をもってその懐に飛び込み粘り強く外交を維維継続してもらいたい。
世界は一様に臆病になっている。強い者は争いも避けるが臆病者は暴発する。
吠えてるだけなら獸や動物の域を越えない。
国家観という言葉があるようだがそれ以前に「国家は存続するかぎり国民の幸福を保証し戦争回避を最大の責務とする体系」であってもらいたいと思う。うるさく言う人のそれは政治的世界の一用語にしか写らない。
注意深く為政者を観察し戦争の芽はどんな小さなものでも摘み取り続けたい。それは選挙と共に戦死者に応える重要な義務であろう。
今もし幸福な生活があっても、「これでいいですか」と常に声無き声と応答し続けたい。
夏祭り 政治家には何かしら趣味がある人を。
本日日曜日、やはり35℃近くの気温はきつい。朝弱いので外出は夕刻でないと気が向かない。あとふた月?このあと何回暑さを嘆けば良いのだろう。
日中は介護保険、施設入所、病院宛など7人分の書類を書いた。いつもは要介護認定用のが多いがこの度は一通のみで、あとは情報提供書だった。ほかに成人後見人制度に関するものもあったが依頼先の福祉関係者に尋ねたい事項があり、週明けに書くことにした。
夕刻閉館ころから庭で雑草取りと撒水。するとワッショイ、ワッショイ、ドンドコドン、と太鼓の音と共に集落の夏祭り御輿がやって来た。隣の空き地で一休みの様子をみて出て行った。
この暑さ、約1キロの練り歩きは大変であろう。庭仕事で世話になっている人、ゴルフを一緒にやっていた人たちの顔も見え、しばし立ち話をした。
S杯と私の名を冠したゴルフコンペを20年くらい皆さんとやっていたが数年前に終了した。残った3人で続けていると聞いたので次回は是非参加させてとお願いした。
夜になって参院選挙の結果が報道されている。以前のような関心は無くなり何故かほっとしている。
昨日は、投票するなら心広く、理想や平和を尊びそうな人と書いた。本日は「鑑賞だけでもよい、何か良い趣味を持っている人」を付け加えたいと思った。政治一本という人はどこかなじめない気がする。
旅行の最終日5月6日は酒田市の土門拳記念館、昭和時代の人物写真。
仁賀保、由利本庄の鳥海山見物を終え最終日は山形県酒田市でした。土門拳記念館で沢山写真を観、本間邸と長大な米倉を見学し、珍しく昼食を食べました。
土門拳記念館の一部外観。周囲に水があしらわれ、かなりモダン。
太平洋戦争の出征祝いの様子です。皆でビールを飲み日の丸を振り、晴れやかに過ごしています。父の出征でしょうか、向こう二人の息子であろう少年の胸中は複雑だった事でしょう。いや本当は皆複雑だったかもしれません。背後で泣くのは母親ではないでしょうか。おおやけには「喜びの涙」とされたに違いありません。このような経験をせずに80年が過ぎたのは大変貴重で幸せです。
「出征看護婦」
正装に白手袋が悲しい。
別れの水杯を口にしています。
「南京陥落提灯行列」
このような写真をみると職業写真家の
技術の凄さが分かります。
傷痍軍人がこどもをおんぶしているのは初めて見ました。小学5年生の上京で、汽車の中や上野公園、街角で募金箱を持った傷痍軍人の姿をしばしば目にしました。
高校時代の上京時も見たような気がしますが、何か怖いようで近づけず寄付をするかどうかも迷いました。それにしても当写真はこれ以上無いほど痛ましいですね。
以上2枚とも一緒のこどもをどう理解すれうばよいのでしょう、言葉もありません。
「担ぎ屋の子」
東京での撮影だそうです。
「母のいないこども」
筑豊のこどもたちシリーズから。
ある子が本を買うとその子の回りを子ども達が囲みました。先ず左右からのぞき込み三人で読む。次の人に回すと別の子が左右から覗きます。当持雑誌や本への関心は並々ならぬものがありました。
旅役者の一座は地域の娯楽に必須でした。当地にも決まった一座が回ってきましたがその名は忘れました。
残念ですが私は舞台を観たことがありません。写真は一座の触れ回り、チンドン流しでしょうか。これも見たことがありません。
嫁入りは文字通り「非日常のハレの日」。小学時代、近隣でも続けさまに嫁入り行列があり、全く不思議なものを見るように驚きをもって付いて歩きました。今このような花嫁が通りを歩くとしたら、どれだけのこどもが集まるでしょう。
薪を背負いとても自然な笑顔ですね。親と一緒だったかもしれません。私の患者さんで、子ども時代に泊まり込みで父と炭焼き小屋で過ごしたことを話してくれた女性がいました。美味しい鯨汁を作る父の手付きがとても鮮やかだったと話されました。
お弁当を持ってこない子はお昼に本を読みました。貧しくてお弁当が持参できなかったのです。
私の経験では学校に近い生徒は「家で食べる」と言って家に帰りました。当時、家に帰れて羨ましい、と思っていましたが、恥ずかしいことに、貧しさからだと分かったのは後年になってからでした。お弁当を持ってこない生徒はたいてい女子だったことも不思議です。この写真もそのようです。
映画の看板があるからといって必ずしも都会とは限りません。小学時代の私の村には少なくとも2軒(もう一軒あったかもしれませんが)とても質素な映画館がありました。
両親は映画館へ行くのを勧めませんでしたが、「血槍富士」と「破れ太鼓」の2回は覚えています。あまり楽しい映画ではありませんでした。
「終着駅」がかかる都会の映画館。
看板描きは画家の重要なアルバイト。
都会のおしゃれなスナップショット。このような場面をみるにつけ、早く大人になりたいと思っていました。上掲の男女の写真は詳しくありませんがパリのブラッサイ作品を彷彿とさせます。
今回も長くなりました。館内展示の土門拳の作品から戦前戦後の主にこどもを撮った作品を掲載し、戦後娯楽の王様、映画にまつわる作品数点を追加しました。
ちなみに掲載作品はみなモノクロです。
主観ですが、写真はカラーだと場面の「切り取り」の印象がありますが、モノクロは一挙に「作品性(芸術性)」が強まるように感じられのは不思議です。
しかしおそらく誰しもモノクロなら作品性が高まるとは限らないでしょう。確かな視点と構図を含む撮影技術の熟練はカラーより必要かもしれません。
土門氏の時代、自在に人物を撮影できたのも羨ましい限りです。時代の進歩の一方、他者による人物撮影(スナップ写真)が極端に制限されている現在、写真の面白みと価値が大きく減ってしまい、まことに残念と言わざるを得ません。
かっての人物は現在と比べものにならないほど「匿名性」を帯びていたことになります。昭和時代の人々は、普段一定の個別性は意識しつつも、カメラが向けられると匿名化し他者の撮影に応じていたのは不思議なことです。
現代は個別性(人権、プライバシー、アイデンティティー)やそれが晒されることのリスクを強く警戒します。しかし少なくても昭和時代には個人一般、男女、貧富さえ問わない存在として、カメラの前では人はみな同じという一種あっけらかんとした感覚を有していたようです。
最後に少々逆説的ですが、かっての私達はカメラ、あるいはカメラマン(特にプロカメラマン)を“特別なもの、あるいは特権者”として認め、素直に撮影を許していただけかもしれません。
他者による人の撮影の問題はわずか数十年の間に生まれた非常に大きな変化です。人権に関わることですから再び昔にもどることはちょっと考えられません。
さて同館における土門作品の撮影は自由でした。
皆さまも鳥海山見物の際には仁賀保高原や由利高原鉄道とならんで土門拳記念館の訪問をなさっては如何でしょうか。
日米首脳会議は何とか無事に終わった 強風下のカモメ 道路に出て来る鳥たち。
一昨日は我が石破首相と米国のトランプ大統領の会談について書いた。政治は苦手だが外交はある種ゲームを見るような側面があり感想文として書かせて頂いた(比べて内政は感情論があらわで心臓に悪い)。
さて両首脳会議が一応の結果を迎えたのは外交官の努力あってのことだったと考えられる。会談、会議、会見に際し仮想応答を練りに練り上げ、何度もリハーサルをしたのではないだろうか。首相の行儀の悪さを耐えるトランプ氏のタフなマインドに驚かされたが、米国にとっても切迫していた事情があったからに違い無い。
気がかりなのは首相が大盤振る舞いを約束した事だった。一方今後のトランプ氏について、パナマ運河やアイスランド、ガザ、カナダへの食指のほか国連やWHOほかパリ協定など世界が真剣に積み上げてきた国際的な機構への否定的関与はまず人道にもとり、リーダーとしての資質の行くへが心配される。
また文化、学術、環境への熱意が伝わらず、これらにも目を向けてもらわないと世界は沈黙の中で冷えるばかりではないだろうか。
心配は切りが無いので午後は上下浜へ行ってみた。
来た群はカモメだった。
カモメはほかの鳥と違い、
あまり羽ばたかず滑空する。
カモメは次々にやって来た。
その昔、美術館を始める頃
にもこんな写真を撮った。
カモメは強靱でカラスも避けるという。
次ににいつもの田圃へ向かう。
道路にいた普段見慣れないシギ。
車を走らせると道路に出ている鳥たちと数回出会った。お腹を空かせているのだろう、逃げる気配も無く危ない。何年か前もそうだったが、急な大雪になると可哀想なことに鳥たちは最後の餌場と考え、道路へ出てくる。雪国の雀は一冬に三分の一は数を減らすという。
この度の日米会談では高校時代の英語教師を思い出した。かなり前に書いたが見ず知らずの遠い親戚と聴いた教師のもとへ、学校に内緒で一年半ほど通った。月に2回の教材はジューヌ・ヴェルヌ原作の冒険小説から始まりジョージ・オウェル、バートランド・ラッセル、ジョージ・ケナンなど思想、政治の分野へ進んだ。
ラッセルは終始寛容であることを説き偏狭を避けよと繰り返した。懐かしいジョージ・ケナンの教材は外交についての評論「Power Politics」で新鮮だった。
教師は当持のケネディー/フルシチョフの華々しい外交を報じる新聞を批判、外交は優れた外交官たちによる普段の地味な努力の上に成り立っている、浮かれてはいけませんと諭された。
この度無理を承知で日米首脳会談などを記載しながら、65年も経った高校時代の記憶がおぼろげながら蘇り、知的で美しかった英語教師が脳裡に浮かんだ。
全共闘が高校にも及ぶ時代、肺結核で闘病するばかりの私をよく引き受けてくださったと、今もあこがれと共に大切な恩人として深く感謝している。
石破首相は果たしてトランプ大統領の受容に叶うのか 雪見舞い。
石破首相がトランプ大統領と会談をするため渡米した。このたびは交渉ではなくまず会談(挨拶)である。立場はおのずから相手が上。どのように受け入れられるかが先ず大要点であろう。その上でどんな約束や課題がどんな風に話題になるのか気になる。
受容、信頼は人間関係の基礎であり、正直さが鍵だ。重要なことは虚勢をはらず自らの信条を吐露する姿勢であろう。その点クリスチャン同士であることは幸運材料になろう(特に珍しいことではないが)。
具体的な話では成功体験よりも失敗談がお互い好印象になる。トランプ氏はそんな話を好むように見受けられる。幸い石破氏はその点の材料に不自由がないので、ある種あっけらかんとして体験を吐露し胸襟を開きあう材料にしてみてはどうだろ。
信念とその遂行は次元が異なる。トランプ氏もこの点での苦労はあったに違いない。時間があればエピソードを打ち明けて職の厄介さや面倒を語りあってはどうだろう。
ところで石破氏にはあどけなくも良い趣味があり、鉄ちゃんである。一方トランプ氏はゴルフだ。晩餐会かお茶会で石破氏にはぜひその楽しさをを語ってもらいたい。
どこか少年の意気を残すトランプ氏が、鉄ちゃんの楽しさに触れ、ゴルフの楽しさを語り出すなら「友」としての一歩が踏み出せるかも知れない。
関係性は敵か味方か、友かライバルかで交渉ごとの末端まで根底を左右しよう。複雑で長い今後のために是非とも良好な船出をしてほしい。
唯一つ、この度現地到着後、石破氏は飛行機から降りる際、オーバーコートのボタンと止めず、前を空けたままタラップを降りた。僭越ながら如何にも行儀悪く見えた。
金の亡者とはいえ、トランプ氏には上流人として人前のマナーの備えは十分であろう。粗野、だらしない人などと見られ会談の入り口も叶わなぬようでは本当に勿体ない。アドバイスするお付きは居なかったのだろうか。枝葉末節として杞憂に終わればいいのだが。
以下今夜のごはん。
カブと牛肉と野菜のトマトソース煮。
立春寒波は新潟県をしっかりターゲットとして猛威を振るっている。気温は-2℃から2℃ほどで降雪の条件は揃っている。山間部の積雪は2から3メートルに届く所もあり大変な思いをされている。一方で私達の沿岸は猛烈な風だが今のところ積雪は30㎝少々で済んでいる。
電話で雪見舞いなど頂戴するがお陰様で沿岸の当地に限って豪雪を免れている。
細くなった雪道を運転して本日在宅二カ所を回った。雪道の走り方、駐車の場所など私達でなければ分からない事もあり、長年の経験をやりくりをして回ってきた。最も肝心なのは初歩的なことで、とにかくスピードを控えることと、すれ違いでは可能な限り端に寄って待つか、そろそろと用心深く走ることではないだろうか。
2024年大晦日の 渡岸寺十一面観音、八幡掘、ラコリーナ近江八幡 日本という国は。
さて12月31日大晦日は旅行4日目となり、滋賀県・湖北地方の 長浜市高月(たかつき)を目指した。
渡岸寺は高月駅から徒歩10分ばかりの所にある。一帯の寺には優れた観音像が安置されているというが、特に渡岸寺の十一面観音は日本屈指と称され明治30年に特別国宝指定となっている。
旅行前に、ここは是非という知人の言葉もありこの日は特に早く出かけた。懐かしい米原で東海道本線を北陸本線に乗り換え7駅目が高月。 風景は山が近い京都と違ってとても平坦だった。
高月、 渡岸寺の地図。
一帯に賤ヶ岳や姉川の古戦場があり往時の戦渦は過酷だった。
目的の十一面観音は他の仏様とともに収蔵庫に収められていた。
極めて繊細緻密な国宝十一面観音。
衆生を救わんと圧倒的な聖気。
( 渡岸寺発行の絵はがきから)
奈良時代に作られた本仏像は室町時代の度重なる戦乱の際、地域の人々によって土中に埋められたという。寺は向源寺だが、今も積極的に観音を護る土地の名が冠され「渡岸寺の十一面観音」と称されている。
続いて彦根へ。是非ともお城を見たかったが大変な混雑。時間を区切って入場するようになっていて長時間待たなければならない。残念だが非常に立派なお堀を見て近江八幡へ向かった。彦根城は一大観光地化していた。

近江八幡は先ず遠い湖畔の曹洞宗長命寺へ参り、駅に戻りながら観光することにしてタクシーの客になった。
運転手さんには、いかつい外見とは裏腹にこまやかな対応をしてもらった。
寺院は湖畔から240ートルの高さにある。車は幾つも曲がりながら坂を上り駐車場に着いた。そこからは徒歩で三つの急な石段を上らなければならない。上ろうとすると運転手さんが事務所から専用の杖を2本持って来てくれた。
それを手に上り始めるなり妻は、私には無理と言い、写真を撮ってくるからと私一人が行くことになった。
170段ほど上り長命寺境内に着いた。赤く塗られた諸堂は丹精され、冬なのに杉とともに濃い緑に囲まれていた。照葉樹林文化という言葉を思い出した。
向こうに鐘楼が見える。
建物配置のリズムと
赤が印象的な境内。
当寺の建造は3,4世紀、開基は聖徳太子と言われる由緒があり、建物はじめ阿弥陀仏、勢至菩薩、釈迦三尊像、十一面観音などは重文指定されている。
そろりそろりと下り、待っていた妻にカメラのモニターを見てもらい、良かったよと伝えた。
因みに前回触れた1818年生まれの高祖父・杉田玄作じいさんが40ページにわたって綴った文久2年(1862年)の「上京日記」には近江八幡(八万)のページがあり、本日出かけた長命寺を記した図が見えた。
※この時代の上京は京都へ行くことですね。
遠くの山に長命寺、手前の集落は八万(八幡のことであろう)と記されている。小舟木という地名も見える。
やはり私達は文久時代に祖先が旅した同じ場所を移動していたようです。
身内のことで大変恐縮ですが、見聞する玄作さんは何かと立派で、恥ずかしい私は穴があったら本当に入りたい。あの世から何てヘマな奴だと腹立たしく見られていると思う。
実際どう生きれば良いのか、残りの人生を何とか頑張ったら勘弁してもらえるだろうか。
さて現実に戻り、駅へ向かう車は途中八幡掘へ。
運転手さんに撮ってもらう。
江戸の設定である鬼平犯科帳はよくここで撮影されたという。吉右衛門の犯科帳が好きだった弟に見せてやりたかった。
以下は当日最後の訪問地
“土や水、自然とともにあるお菓子づくり”という「たねや」。裏手の広大な敷地に栄養たっぷりと見受けられる用土作りの一角が見られた。
人口的な社会構造が進む反対則で「自然」「健全」「健康」のコンセプトはいっそう一般化すると予感した。
日本は世界の何処よりも平和志向が強く健康な質と可能性を有する希な国だと信じられる。
よそ見をせず、そのことに価値と自信と希望をもって大晦日の振り返りとした。
この度の京都・滋賀旅行は明日1月1日の比叡山延暦寺が最後の目的地。延暦寺では護摩炊きをしてもらう手はずになっている。
本日1月6日、実生活の仕事始め。長い正月休みだった。診療所スタッフに石山寺のおみやげと僅かなお年玉を配った。
本日の外来は平穏だったが、休み中本当に無事だったのか気がもめる。
米は美味しい 取り残される人々 国を愛するために。
早いもので新米は最後に刈り取られたコシヒカリとなった。私どもはまだ「月あかり」を食べている最中で終わればコシヒカリになる。新米は確かに美味しいのだが、今夏に食べていた新潟県産の古米は不作で品質は非常に悪かったにも拘わらず常に美味しかった。米の品質は格段に進歩しているのではないだろうか。
思い出すのは戦後の困難期で、小学校の昼食時間は切ない光景が見られていた。昭和20年代後半になっても貧しいお弁当を見られまいと左腕で囲むように隠し、顔を近づけて食べる子は少なくなかった(ある意味一般的だった)。まだ良い方だった私のは、かたくあんと目刺しが数本横たわっている「めざし弁当」が普通だった。
食べ物にうるさかった弟はそれが不満で、「目刺し弁当は臭い、早くのり弁を作れ」と盛んに母に催促した。
ところで数人の生徒は昼食時、教室からいなくなることがよくあった。家に帰って食べると聞き、さして不思議に思わなかった。だが後年になり果たして家で食べていたのか、何も食べずに戻って来たのでは?とふと思った。昭和50年に開業した際、そのような人の家に何度か往診をしたが、その時家財道具らしいものは殆ど無く、昼食のことは聞けなかった。
本日東京からの来館者さんと夕食を一緒した。妻より若い方だったが、昔話になると貧しい時代の食事が話題に上った。彼は「ととちゃぶ」と「水めし」を話した。
前者は食事時になると大口を開けて水道水をガブ飲みし、終わるやベルトでお腹をぎゅっと締め上げ空腹に耐える方法で、後者は古くなった飯を水で洗ってすえた匂いを消して食べるというものだった。
「水めし」は聞いて事があるやに思うが「ととちゃぶ」は初耳だった。
いずれも人づての話題らしかったのだが、都会の愛隣地区などに伝わっていたものかもしれない。
かってのブログに「残飯屋」のことを上げている。明治時代のある時期では布団まで借りて暮らす人々がいたという。今日そのような時代とは訣別しているはずであるが、「こども食堂」や「能登の困難」はいま同時進行の事実であり、明治の暗い影に匹敵しよう。飽食とともにあるこれら現実に対して、新たな政権には是非手応えある取り組みをお願いしたい。
トリクルダウンなどは無効なのでなんとしても直接当事者に光を当ててもらいたい。
他人(ひと)の不幸は自分の不幸、不幸で国を愛せるだろうか。
ドボルザーク作曲
「わが母の教えたまいし歌」
保育園の健診 児の成長と国の成長。
薄曇りでやや肌寒い本日火曜日、午後から区内の保育園で健診があった。春秋二回、昭和50年から携わっているので当初あどけない顔をしていた園児たちはもう50才を過ぎている。
早い遅いは別にして彼らの性格や境遇の変遷は如何ばかりだったのか、と思う。
本日はゼロ才児から5才児までを診た。0才児はみな保育士さんに抱っこされ、せいぜいつかまり立ちがやっとという幼さ、どこか鳥のヒナの面影を宿している。
二、三才児は顔の色つやよく目元くっきりとまことに美しく、一方個性は主に顔の造りだけに留まっている。それが5才児では急に大人びる。目に光りが表情に雰囲気が現れ、いわゆる個性が出てきて、どんな大人になるか何となく伝わるようで興味深い。
ある子に「楽しい?」と聞いてみた。すると「うん!」と答えた。傍らで記録を執っている園長さんが「担任冥利だね」と言い、付き添う保育士さんは「嬉しいです」と喜んだ。
わき水のように澄んで個性豊かな園児たち。大切に育てられるこの子らを、この先一色に染めたうえ戦争などで死なせるような事はあってはならない。
願わくばどの国も子らのように学習し成長し、トカゲの如き旧態から洗練へと変わる努力を続けなければならないのでは。
- 仏像、社寺、二十三夜塔、庚申塔
- 樹下だより
- 齋藤三郎(陶齋)
- 倉石隆
- 小山作之助・夏は来ぬ
- 高齢者、昔話
- 医療・保健・福祉・新型コロナウイルス
- 花鳥・庭・生き物
- 空・海・気象
- 頸城野点景
- ほくほく線電車&乗り物
- 社会・政治・環境
- 明け暮れ 我が家 お出かけ
- 文化・美術・音楽・本・映画・スポーツ・テレビ
- 食・飲・茶・器
- 拙(歌、句、文)
- こども
- 館長の作品。
- MLB,準優勝は無いが分配金 昨日の悪天
- 心臓によくなかったワールドシリーズ決勝戦 不思議な山本投手。
- 再三の美技、ベテランの守備 果物を描いてみたい。
- 晴天の柿崎海岸 新柿線のコハクチョウと親子散歩 いよいよ「神様山本様」と「運」のドジャース。
- 18回に及ぶワールドシリーズ 観客のストレッチタイム 両球団の呼称。
- 今季初めて見た白鳥の群 雀も沢山いた。
- 本日の良寛さん講演会 本日ワールドシリーズ第一戦。
- 菓子工房「キャラメル」さんとのコラボ 庭のホトトギスとリンドウ 吟醸酒「雪の五合庵」
- 長生きのお陰色々。
- ポストシーズンが後半戦 大谷選手のもの凄い活躍。
- 富山市から同窓の後輩 美術館の秋の庭 ドジャースの頑張り 日本人ファーストと言うけれど。
- 11日の茶会の掛け軸「秋夜弄月」の現象に知覚と意識? 米山水源カントリークラブで大潟ゴルフ同好会のコンペ。
- 突然終了したドジャースのポストシーズン地区シリーズ。
- 秋はちゃんと来ている 土曜日のお茶会 残念なドジャース。
- 保育園の健診 ポワロのハローウイン 「チキンハンド」というプレー。
- 和やかだった今年の樹下美術館秋の茶会1回目。
- ドジャース佐々木朗希選手の復調 ポストシーズンのディヴィジョンシリーズはフィリーズ戦。
- 激しい雨、めまぐるしい空 今年はどんな晩秋か。
- 回復の途で「何が食べたいですか?」に意外な返事。
- 長野市からの団体さんと倉石隆の作品。
- 2025年11月
- 2025年10月
- 2025年9月
- 2025年8月
- 2025年7月
- 2025年6月
- 2025年5月
- 2025年4月
- 2025年3月
- 2025年2月
- 2025年1月
- 2024年12月
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年4月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月
- 2013年9月
- 2013年8月
- 2013年7月
- 2013年6月
- 2013年5月
- 2013年4月
- 2013年3月
- 2013年2月
- 2013年1月
- 2012年12月
- 2012年11月
- 2012年10月
- 2012年9月
- 2012年8月
- 2012年7月
- 2012年6月
- 2012年5月
- 2012年4月
- 2012年3月
- 2012年2月
- 2012年1月
- 2011年12月
- 2011年11月
- 2011年10月
- 2011年9月
- 2011年8月
- 2011年7月
- 2011年6月
- 2011年5月
- 2011年4月
- 2011年3月
- 2011年2月
- 2011年1月
- 2010年12月
- 2010年11月
- 2010年10月
- 2010年9月
- 2010年8月
- 2010年7月
- 2010年6月
- 2010年5月
- 2010年4月
- 2010年3月
- 2010年2月
- 2010年1月
- 2009年12月
- 2009年11月
- 2009年10月
- 2009年9月
- 2009年8月
- 2009年7月
- 2009年6月
- 2009年5月
- 2009年4月
- 2009年3月
- 2009年2月
- 2009年1月
- 2008年12月
- 2008年11月
- 2008年10月
- 2008年9月
- 2008年8月
- 2008年7月
- 2008年6月
- 2008年5月
- 2008年4月
- 2008年3月
- 2008年2月
- 2008年1月
- 2007年12月
- 2007年11月
- 2007年10月
- 2007年9月
- 2007年8月
- 2007年7月
- 2007年6月
- 2007年5月
- 2007年4月



























