2025年6月

フカミ美術主催、須坂市のお茶会へ。

2025年6月1日(日曜日)

本日6月1日、当地はポツポツ降り私が好きな清々しい6月の空ではなかった。
そんな本日我が県のお隣、北長野は須坂市で上越市のフカミ美術主催「緑陰茶会」があった。10時20分からの席に伺うべく車で髙田インターから信越道で向かった。

濃茶席に続いて薄茶席に伺った。お濃茶席(井上宗皋先生)は普願寺、お薄席(最上宗裕先生)は田中本家博物館だった。お互いの会場は隣り合っている。

主催「フカミ美術」のパンフレット。

 

普願寺の参道。

 

田中本家博物館入り口。

濃茶席の待合に掛かった「月にほととぎす」の絵、薄茶席の「瓢絵賛」とも時節や禅味が清々しい一幅だった。
本席の不味公および大徳寺大順和尚筆の掛け軸は難解だったが、ご亭主の説明により心に響いた。

お道具類の趣向や由緒に席主さんのもてなしの気持がこもり美味しいお茶を飲むことができた。両席がともに富士釜だったのもどこかで席主さん同士の心が通い合ったものと思われ心温まった。

以下はお濃茶席で拝見した床のあしらい。

お濃茶席の床。

不味公の筆による軸「無位真人出入面門」は臨済録からの出典ということ、難しい言葉だった。
“人間(自我)はただの肉だが、その中に真の人(仏)がいて様々な経験によってはじめて成長あるいは仏に近づく”という意味らしい。
未熟な自我(肉切れ)のまま生きることの愚かしさを戒めているのではないかと思われ、身につまされる。

二席を回ると早くもお昼になり、きれいで美味しいお弁当をほおばった。

点心(お昼弁当)席から見た庭。

田中本家博物館行きは三回目になった。館の流れは山国信州らしく淀みがなく澄んだ水音で心が洗われる。
高速道路を使って一時間少々の須坂市。しかし蔵通りの景観、路傍の流れ、郊外のリンゴ畑や葡萄畑の果実園は旅情が漂い、訪ねるたびに来て良かったと実感する。

出かける時はぽつぽつと降り県境ではかなり濃い霧に見舞われた。しかし帰りはそれも晴れ、清々しい信州行きになった。

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