2015年7月
新潟県立近代美術館「生誕100年 写真家 濱谷浩」展。
本日午後定期休診日は美術館非番の妻と新潟県立近代美術館へ行った。
同館で7月4日~8月30日まで「生誕100年 写真家・濱谷浩」展が開催されている。
氏は当館の展示作家、齋藤三郎と親交深かった人。
氏の写真集のいくばくかを樹下美術館でも収蔵し、一部をカフェの図書に出させて貰っている。
氏のファンは多く、何度も繰り返して写真集をご覧になる方は少なくない。
生誕100年の記念展は「濱谷浩 雪国」展として上越市総合博物館でも現在同時開催されている。
上越市ゆかりの偉大な写真家のメモリアルが、県と市によって行われているのは素晴らしいことであり、
一人でも多くの方に観ていただきたいと思う。
以下はこの度の会場内外の力の入った数々の案内パネルです。
この後、同展は世田谷美術館で開催されます。
本日の作品は出版物で観ていたものもあったが、現物の前に立つとあらためて心身が震えるのを覚えた。
撮影された現実と写真家の観点の二者がまさにジャストピントで合っている。
本当の写真とは何かを語って止まない貴重な催しであろう。
以下はショップで求めた2冊。左・生誕100年 写真家・濱谷浩 :多田亞生、澤田佳三、加藤絢、
野田尚稔、片野恵介、江水彰洋編集 (株)クレヴィス 2015年7月4日発行
右:双忘記 濱谷了一著 発行者濱谷浩 多田亞生編集
湘南文庫1989年3月28日発行 (私家版)
上掲の写真集の帯に〝人間が、人間を、理解するために」とのつよい思いを託した200点〟と濱谷氏のエッセンスが記されている。
第1章モダン東京、第2章雪国、第3章裏日本、第4章戦後昭和、第5章學藝諸家のチャプターで代表作が網羅されている。
双忘記は濱谷浩氏の弟了一氏が自らのルーツを求めて辿った渾身の記録。
この本で、過日上越市内の菓子店大杉屋さんで拝見した濱谷浩筆「父不傳 子不記」の出典と濱谷氏父子に重ねられた深い意味を知って驚いた。
最後に、展示を見終わると感想文(アンケート)が壁に貼られていた。
作品の時代に憧れを持った、という主旨の若い人の感想が心を打った。
日頃、館長とは名ばかり不明を恥じる毎日。
この度の展覧会も大変勉強になりました。
牧区から届いた野菜 ムクゲにベニシジミ。
本日牧区の親戚からずっしりとした箱が届いた。
中からトマト、胡瓜、トウモロコシ、ジャガイモ、ピーマン、茄子、枝豆が次々出てきた。
丹精込められた野菜は雨土の恵みを現してとても美味しそうだった。
美術館の庭をアゲハチョウたちが忙しそうに横切って行った。
ムクゲでゆっくりしていたのはベニシジミ。
本日貴重な更正福祉に携わられるご婦人方が大勢でお寄り下さった。
近くで催された研修の合間、休憩をかねてのご来館だった。
展示、お茶とも喜んで頂き、本当に有り難うございました。
みんなで遅刻 ケータイを持たない外出で陸の孤島化。
昨夕、東京からの客である知人と食事をするため、高田のホテルで待ち合わせをした。
17:45ロビー集合。
万事妻任せの私は財布もケータイも持たず診療所を出て、妻が待っているはずの美術館へ向かった。
ところが着いてみると妻の姿は無い。
「どうしたのだろう」美術館の電話を使って妻のケータイに掛けたが伝言設定だった。
「少し待ってから、先に出る」と伝言、返事が無かったためやむなく高田に向かった。
客人は几帳面な人だ、美術館で手間取ってしまい焦った。
それにしてもこんな時にケータイが無いと陸の孤島に居るようになる。
悪いことに高田に入って高速道路を降りると、珍しくひどい渋滞だった。
何度も信号待ちした後、稲田橋を渡るのに10分以上を要して完全に遅刻である。
付近の関川で「直江津祇園祭」に向かう「みこし渡御」の祭事が行われていた。
6,7分の遅れでホテルに着いたがロビーに知人も妻も居なかった。
まさか私を残して出ることはないだろう。
財布が無いので妻へ公衆電話も掛けられない。
行く店も妻任せで名を聞いていない、そもそも集合場所がこのホテルだったのか。
駅前のロータリーを回って気を静めてみる。
戻ってホテル脇に停めると知人が慌てて出て来た。
「遅れて済みません、訪ねたお宅で長引いちゃって」
と盛んに謝る。
ひとまず私の車に乗ってもらったが、どこへ行けばいいのか。
すると知人のケータイが鳴り、妻からだった。
最初の待ち合わせ場所が美術館でなく診療所だったと言い、夕刻の用事にも手間取ったらしい。
いまホテルの駐車場に入った所と言うと、間もなくはーはーと言って妻が現れた。
やれやれ、最も用心の悪かった私が一番乗りだったとは。
全員遅刻となったが、なぜか皆ほっとしている。
来る途中の妻は店に遅刻の侘びを入れてあり、お陰で楽しい食事となった。
県内産、地場産の凝ったオードブル.。
開店6周年記念メニューはみな口に美味しく胃に優しかった。
「私はなにかと数を数える癖がある。公園の木も年月や時間も」
「駅の階段は数えながら上り下りすると安全」
私と同じ年の几帳面な知人の幾分不思議かつ為になる話だった。
帰路、車が二台になったが、飲んだ妻は一晩高田の実家に泊まり、
飲まなかった私がそれぞれの所へアッシ-をした。
ケータイと財布を持たずに外出した私が最もいけなかったのは論を待たない。
盛夏の光と色 年を取ったら気に入った本を繰り返し読みたい。
高田で最高気温が34℃、カラッとした暑さだった。
夕刻までの2時間、カフェで本を読んだり芝に散水をした。
日射しに盛夏の強さがある。
暑いなどと不平を言わず、年と共に貴重になるそれぞれの季節を精一杯味わいたい。
およそ45年前に読んだ「アカシアの大連」を出して再読している。
窓際のカウンターで読んでいると、置いたグラスの影が写った。
この本には「朝の悲しみ」と「アカシアの大連」の二作が収載されている。
先日通して読み、本日「朝の悲しみ」の二回目が終わった。
「アカシアの大連」:清岡卓行著 講談社昭和45年3月20日発行
年を取ったら気に入った本を繰り返して読むのがいいと気付いた。
この本もその一冊にしたい。
夕食を終えると空が赤い。
急いで行った四ツ屋浜は素晴らしかった。
カフェに居るとき、ラックに本を返す二人の若者の話し声が聞こえた。
「フェルメールは色がきれいだ」
「うん確かにきれいだけど」
というような感じで、なるほどなるほど、と思った。
給餌を断ったシジュウカラのヒナ ヒナにも好き嫌いがある?。
せっかく美術館長のブログといいながら、このところ鳥や雲、および庭そして惑星のことなどが続いている。
庭は花、雲は風、星は月になぞらえれば、何とか花鳥風月に触れている、という苦しい言い訳をお許し頂きたい。
さて過日、子育て中のシジュウカラの巣箱にスズメが餌を運んでいたことを書かせて頂いた。
変わった行動は興味深かった。
同じ形の巣箱は診療所の桜にも掛かっている。
コムクドリを期待して掛けたがこちらもシジュウカラが営巣していて、昨日意外な場面を見た。
そもそも巣立ちの近いヒナは絶えず鳴き、大口を開けて餌をねだることが仕事。
だが、昨日のヒナはせっかく親が運んだ餌に見向きもせず、固く口を結んでそれを拒んだ。
空腹が専門のヒナの中に、運ばれる餌に好き嫌いを示すものがいたとは。
写真のヒナはクモを嫌ったようだ。
一瞥もくれずあまつさえ親に甘えるそぶりもないとは何と無頼なことだろう。
一方親鳥も特別気にする様子もなければ、叱る?そ振りも無く淡々としていた。
シジュウカラは多産な鳥で、多ければ10ヶも産卵するらしい。
休むヒマなく全員を巣立たせたい親鳥にしてみれば、好き嫌いを示すヒナを特別構いしていられないのだろう。
間もなくこのヒナも巣立ちを迎える。
厳しい外界へ出ればいずれクモを食べるにちがいない。
トクサの除草。
当館の庭にトクサの一角があります。
涼しげなトクサは、キキョウや百合とともに夏の庭の見所になっています。
ある日の庭の写真。楕円の部分がトクサです。
トクサは表面がガリガリとして固く、節があり中が空洞になっています。
夏草が繁茂してトクサの中まで入って来ました。
本日の午後休診時間を利用して除草を試みました。
遠目にはよく分かりませんが、近くで見ると随分雑草が入っています。
小雨交じりのなかおよそ一時間取りました。
まだ一部ですが、少しきれいになりました。
沢山混じっているリンドウを残しました。
昨夜からの雨降りのため地面が柔らかく除草は楽でした。
多くのリンドウが見つかったのも嬉しい事でした。
除草は掛けた時間の分成果があがりますので、老境には楽しい作業です。
ここはもう2回くらい行いたいと思います。
本日熱心に作品をご覧になりお茶も飲まれた高田のテニスのお仲間さん、ほかの皆様方誠に有り難うございました。。
樹木が大変お好きな方、植物画がお上手な方、楽しいお友達、テニスの方の仲良しぶり羨ましく思いました。
梅雨が明けて。
本日北陸も梅雨明けと報じられた。
かっての昔、「梅雨明け宣言」と言っていたような気がするが、今は言わないようだ。
ちなみに当地の明日の予報は、午後に雲と傘のマークが付いている。
梅雨入りや梅雨明けは絶対的な区切りではなく、グレーゾーンを伴うのは自然であろう。
気象庁でも〝梅雨明けしたと「みられる」と「発表」〟という風に控えめな言い方をしていている。
昨夏は週末のたびに雨になったり、台風の影響を受けたりで海水浴場は低調だった。
今年、まず海の日の連休は晴れた、今夏の海は賑わってもらいたい。
およそ25分後、雲の先端が破裂したように扇形に開き、毛羽立った。
昨日の「かなとこ雲」と同じく、発達する積乱雲の最終の形で「多毛雲」と呼ばれるらしい。
「雲散霧消」の言葉があるように、、明瞭で大きな雲でも分単位で形が変わる。
ちなみに上掲のような雲は後にすじ雲になったり、曖昧な形で消えたり、
一面の曇り空となって雷雨を伴うなど色々変化を遂げる。
本日暑い中ご来館くださった皆様、まことに有り難うございました。
巣箱のシジュウカラ 卯の花音楽祭 カナトコ雲とほくほく線の電車。
昨日見られたシジュウカラの子育てに対する雀の手伝い。
今日気になり見に行ったところ、1時間ほどの間もっぱらシジュウカラが餌を運び、雀の姿は無かった。
ヒナがひょっこり顔を出し、巣立ちが近いことを知った。
用事を済ませて午後から「卯の花音楽祭」を聴きに行った。
大潟女性コーラス、卯の花合唱団(混声)、フルートアンサンブル「オイレン」、そして小学校低学年のコーラスが聴けた。
コーラスのハーモニーは情感深く胸に響く。4部を美しく響かせたのは、よほど熱心に練習されたに違いない。
スケールの大きな「夏は来ぬ」は後藤丹先生の編曲だった。
フルートアンサンブルは心地よい厚みと歯切れの良いリズムで演奏されとても楽しかった。
子ども達は文語体の「夏は来ぬ」を五番までしっかり歌った。
体の正面から明るい声が届いたのは、譜面を持たずに歌ったせいだったのだろうか。
子ども達おそるべしである。
終わって外へ出ると東方にむくむくと積乱雲が湧いていた。
雲を背景にほくほく線の電車を撮ろう考え蜘蛛が池へと向かった。
樹下美術館の巣箱でシジュウカラの子育てに雀が協力?
4月下旬、カフェの前の桜に巣箱を掛けた。
その巣にコムクドリが数回入ったが結局使われることはなかった。
すっかり諦めていた所、7月上旬にシジュウカラが餌を運ぶのを突然のように見た。
以後何度かカフェで、巣箱に出入りするシジュウカラを目にした。
私たちの知らない間に、巣作りをし産卵→ふ化→給餌へと順調な子育てが進んでいたことになる。
ところが本日、雀が餌を咥えて巣箱に入るのが観察された。
かって雀の巣を攻撃するコムクドリを見たし、シジュウカラの巣を攻撃した雀の話などを聞いたことがある。
しかし本日見た限り、雀はシジュウカラの給餌に協力しているようだった。
一体これはどうしたことだろう。
二種類の鳥が同じ巣箱に餌を運ぶ。
まさか中にシジュウカラと雀の巣が二つあるとは考えられない。
7月上旬から餌を運ぶシジュウカラを何度か見ていたので、
本日の雀はシジュウカラの子育てを助けているようにしか見えなかった。
しかも見た目、雀の体毛は明るく(薄色)、嘴に黄色味が見え、表情が幼く、今年年生まれた若鳥に思われた。
かってコムクドリの観察で、若鳥は何かと興味本意の行動をし、ほかの巣へ出入りすることがあった。
しかし餌を運ぶことは全く行わなかった。
ただし雀は、他ののつがいの子育てに給餌などの協力をすることはあると聞いていた。
だが異種の鳥にまで協力をするだろうか。
参考:雀の成鳥(一昨年、診療所の庭で子育てをした雀の親鳥)。
嘴が太く真っ黒で、のど元の模様が黒く大きく、羽の色が濃く、目がお爺さん風で、羽毛も汚れている。
本日の雀の見た目は若かった。
一時的な興味本位?親の模倣行動?あるいは本気?ほかに何か?
仮にシジュウカラのつがいのうち、どちらかが亡くなり、見かねた雀の若鳥が助けている?
いずれにしても本日見たものは、野性動物の「寛容」としてあり得ることなのか。
今後どうなることだろう。
観察、撮影はカフェのガラス窓越しです、甘いピントなどご勘弁ください。
昼寝に父が現れた 朝日池の蓮。
「ああ元気だったんだね」
やっと言うと嬉しくて言葉が出なくなった。
本日午後、短い昼寝に30年も前に亡くなった父が突然現れた。
パーキンソン病で背が曲がり、何も言わず悲しい顔ばかりしていた父。
それがにこやかに笑いながら部屋に入てきて私の隣に座った。
-こんなに元気だなんて-
-こんなに元気だなんて-
嬉しさのあまり目が覚めると涙が出ていた。
昼食を美術館で摂ることになっていたが、赤い目が恥ずかしい。
時間延ばしに朝日池を回った。
池にぽつんぽつんと蓮が咲いていた。
忘れてた父を夢見た昼の蓮
亡くなって30年近く経つ父の夢をみるとは。
この年になって親に甘えてみたかったのか、と思った。
10月に上越教育大学の大学院生さんのコンサート さらなるレジーム。
風はありましたが暑気の一休みといった一日でした。
午後、上越教育大学から三人の大学院生さんが音楽教授の後藤丹(まこと)先生とご一緒に来館されました。
来る10月、以下の様に樹下美術館で行われるコンサート会場の下見でした。
ヴァイオリン/アルトサックス/ピアノ(電子ピア)による演奏会です。
お三人はともに若く、かつ十分なキャリアをお持ちです。
●「三人の大学院生による秋のコンサート」(仮題)
・場所:樹下美術館
・日時:10月17日(土曜日) 18:30(18:00開場)
・入場料:大人お一人1200円 中学・高校生800円
・お申し込み方法:樹下美術館の窓口かお電話でお申し込みください。
・樹下美術館 電話 025-530-4155 50席をご用意する予定です。
秋の宵、クラシックから現代曲そして日本の歌まで、はつらつとした演奏をお楽しみください。
詳細につきましてあらためてお知らせ申し上げます。
さて台風11号が接近しているせいでしょうか、本日四ツ屋浜の夕焼けは見事でした。
ところで本日、安全保障関連法案が衆院を通過した。
70年前に終わった戦争で沢山血を流したのに、まだ足りないと言っているようだった。
母が背負って育てた弟はレイテ湾で突撃し、機銃掃射の前に亡くなった。
「もう止めたらどうだ」
叔父が地下でもう一回うめいているように感じる。
いま新たな緊張の一方で、粘り強い外交が歴史的な成果をあげつつある。
時として時代は急に進む。
困難だが最後のレジームが始まっているのではないだろうか。
〝お互い無駄な血や税を注ぐのはもう止めよう、切りが無い〟単純ゆえに理解できる。
このバスは乗り遅れた方がいい、次のバスこそ正解だ。
夏の水盤。
本日風が涼しく往診や在宅周りは比較的楽だった。
暑さは三日目となり、美術館の水盤に鳥が頻繁にやって来る。
本日昼休みに見た鳥たちはいずれも幼かった。
このシジュウカラも幼く見えた。
鳥たちはみなそっとした仕草で水を飲む。決してガブガブと飲まず品が良い。
今頃の若鳥は恐らく二番子であろう。夏子は餌に不自由無いと思われるが暑さは厳しかろう。
夏は短く、秋の独り立ちに向けて急いで成長しなければならない。
早速、追加した濱谷浩氏の図書をお読み頂きました。
去る7月12日、上越市立総合博物館で開催中の生誕100年にちなんだ濱谷浩の「雪国」展のことを書きました。
濱谷氏の作品における「人間、時代、そして風土」を見る目の鋭敏さは時を経て益々貴重なのもに感じられます。
上越市と深い縁があり、当館展示の陶芸家・齋藤三郎〔陶齋)と親交された濱谷浩氏。
十分ではありませんが樹下美術館の図書に氏の関連書籍が収蔵されています。
このたびその中から新たに「雪国」と「怒りと悲しみの記録」の2冊をご覧いただけるようにしました。
本に一定の傷みがあることと、ラックが一杯なため、この2冊はスタッフが管理しています。
ご覧になりたい方は申し分けありませんが、ご遠慮なく窓口で仰ってください。
ところで本日、さっそく閲覧の申し込みがあったそうです。
「雪国」 毎日新聞社 昭和31年3月30日発行 題字は同時代上越市に疎開していた詩人堀口大學。
現上越市桑取地区に伝わった小正月の伝統行事の克明な写真記録、および
新潟県下の冬の情景と暮らしが生き生きと写し取られている。
「怒りと悲しみの記録」 河出書房新社 昭和35年8月7日発行。
昭和35年(1960年)日米安全保障新条約批准に際して行われた反対行動の記録写真集。
強行採決から条約自然成立まで一ヶ月の激しく深い「怒りと悲しみ」が収められている。
ご覧のお客様は濱谷氏の探究心と脚力に驚かれ、
「雪国」に内容の素晴らしさを、「怒りと悲しみの記録」からはショックを受けたと仰ったそうです。
ご閲覧いただき有り難うございました。
全国一暑い日。
本日は朝から強い熱気に包まれた。
上越市高田は全国最高気温となり38,6度、診療所の大潟区は38,3度で三位という暑さだった。
最高気温ベスト10のほとんどが北陸、東北の日本海側で観測されていた。
そんな日、スタッフに刈られた芝生と草地は清々しく見え、
館内で展示されている陶齋の器のキキョウ、オカトラノオ、アジサイ、イネ科の夏草が涼しかった。
日没後の四ツ屋浜は高空の雲が次々に赤く染まり、暑い一日を美しく幕引きした。
明日も33~34度の予報が出ている。
本日熱心に展示を観て頂いた方々、カフェでくつろがれた皆様、誠に有り難うございました。
カラスの行水。
昨日からよく晴れ暑くなり、本日は30度をしっかり超えた。
さっと簡単に入浴を済ます事を、カラスの行水と言います。
ほかの小鳥たちは上がってはまた浴びることを何度か繰り返しますが、カラスは確かに一回ぽっきりです。
ただし、しばらくすると再びやって来ることもありました。
鳥たちの水浴びは、空中のスマートさと異なり、少々無茶苦茶(一心不乱)ですが愛嬌があります。
これからさらに暑くなりますと、鳥も口を開けて息をするのを見かけますね。
台風は去ったようですが、しばらく厳しい暑さが続くようです。
金星と木星の大接近 太陽のこちら側と向こう側のすれ違い。
去る6月29日ブログで7月1日の金星・木星の大接近に向けて近づきつつあった星の写真を載せました。
最も明るい惑星金星と最も大きな惑星土星が寄り添う様子は、日没後の西空ではっきり見えるはずでした。
楽しみにしていましたが、7月1日はおろかそれ以後も、雨や曇り日のため見ることができませんでした。
それが一昨日、美しい夕焼けのあと、すれ違ったあとの金星と木星がきれいにみえました。
大接近前の6月29日、左上方の木星と右下の金星が近づき合う。
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さて本日、拡大しないと分かりませんが、かなり離れたように見えました。
上掲のトリミング。両者はさらに去っています。
小さな木星が見えますでしょうか。
日によって星の大きさ、明るさがかなり異なっていますが、気象条件、撮影条件の違いでしょうか。
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この度の接近で感じたことは惑星の位置関係と距離そしてそれぞれの大きさでした。
宇宙は大空間ですが夜空、星空はどうしても平板に見えます。
その中で太陽系惑星の並びは太陽→水/金/地/火/木/土/天/海/(冥)です。
接近して見えた両惑星ですが、金星は地球と太陽との間にあり、
木星は太陽の向う側、ずっとずっと遠くにあるものが、たまたま重なって見えていたことになります。
軌道上、目の前の金星から→水星→太陽→水星→金星→地球→火星→木星の順で、
実は木星は非常に遠いところにいたのですね。
それなのに良く見えるのは、金星の11倍もの大きな星だからということのようです。
この度のことは何かと感心させられました。
(急いで書きました、間違いがありましたら誠に申し分けありません、後日訂正いたします)
上越市高田公園、蓮の気品。
昨日の濱谷浩「雪国」写真展の後、高田公園を少し歩いて蓮を見た。
これからが本番と思われるが、多くの見慣れた花に混じって、初めて見る色白の蓮が咲く一角があった。
蓮は心静かに眺める事が出来る。
この蓮は涼しげで気品にあふれていた。
7月24日~8月16日まで上越蓮まつりが開かれる。
是非見たい上越市立総合博物館の濱谷浩と「雪国」展。
上越市立総合博物館で開催中の濱谷浩と「雪国」展を観てきた。
氏の生誕100年にちなんだ開催である。
濱谷氏は国際的な写真家集団・マグナムフォトにアジア人初の契約参加をした。
さらにハッセルブラッド国際写真賞をもアジア人として初受賞した日本の代表的な写真家。
昭和13年~27年の長きにわたり、高田市を頻回に訪ね、あるいは居住し当地に深く関わった。
本催事は記念碑的な写真集「雪国」の写真展で、濱谷浩写真資料館からの特別出品になる。
作品は上越市桑取谷は西横山地区の伝統行事を中心に、越後の風土と心身のヒダを如実に写して感銘を受ける。
エントランスホールに架かる案内タペストリー。
手前の少年の手は、しもやけによってひどく腫れてただれていている。
身体は痛々しいが表情は澄んでいる。
子供達の祭事は喜びを伴う自然な修行にも見える。
頸城の山河の奥深く包まれるように残っていた文化は縄文と弥生の両義性がみてとれる。
そこで正月を中心に行われるこまやかな行事は、長い時間の浄化作用を受けて神と結びつきかつ洗練されている。
白く深い雪の背景がそれらをいっそう強く印象づける。
芸術であり学問、、、これぞ写真、、、濱谷氏の洞察力に添ったゆるぎない構図、明暗への対応は驚くばかりだった。
見終えて本町の「大杉屋」さんへ寄ってお菓子を買った。
大杉屋さんのご主人宮越氏は20才代から濱谷浩さんと親交された。
店内奥にはとても大きく貴重な濱谷作品「歌ってゆく鳥追い」の現物が飾ってある。
本日の拝見は余計有り難く感じた。
当館収蔵の「雪国」から「歌ってゆく鳥追い」のページ。
どうやって撮ったのだろう、本当に素晴らしい。
お菓子屋さんに相応しい店内の「香」「味」二枚の色紙は、陶齋の椿図に濱谷氏の文字。
ウィンドウにあった「父不傳 子不記」も濱谷氏の書。
父伝えず 子記さず と読めばいいのだろうか。
ただ己の道を歩むだけ、の意味なのか。
大変良い和紙で文字も独特で味わい深い。
博物館のお帰りにはぜひとも「大杉屋」さんにお寄りになってみてください。
当店は生誕100年展の第二の会場ともいえそうだ。
樹下美術館の展示作家・齋藤三郎(陶齋)は濱谷浩と親交があり、氏および夫人のいくばくかの本を収蔵しています。
●樹下美術館蔵の濱谷浩 書籍
・「日本の詩歌」 中央公論社 昭和47年1月15日発行
・「女人暦日」 濱谷朝追悼写真帖 1000部私家本
・「昭和男性諸君」 1989年12月11日
・「怒りと悲しみの記録」 河出書房新社 昭和35年8月7日
・「雪国」 毎日新聞社 昭和31年3月30日発行
・「學藝諸家」 岩波書店 1993年11月24日発行
以下は樹下美術館のカフェにあります。
・「潜像残像 写真家の体験的回想」 河出書房新社 昭和46年7月30日発行
・「女人日日 おんなのひび」 文化出版局 昭和60年11月11日 発行
・「福縁随處の人びと」 創樹社 1998年4月11日発行
・「昭和女人集」 毎日新聞社 昭和60年4月30日発行
※生誕100年の機会に「雪国」と「怒りと悲しみの記録」の2冊をしばらくカフェに置くことに致しました。
書棚が一杯ですので閲覧ご希望の方はどうかスタッフにお申しください。
立派な絵を描くお年寄りの最も好きなのは料理。
一日中雨が降って梅雨そのものという日だった。
そんな日ぽつん、ぽつんと15名様のお客様がお見えになった。
昼休み、熱心に絵画をご覧になった若い姉妹にお会いし、要所を説明させていただいた。
また、「雨の日の庭もいいね」という若いカップルさんのお声も耳にしたが、私もそう思う。
そういえば以前「雨の日のカフェで蓄音機を聴きたい」とお声を聞いたこともある。
災害でなければ雨降りには詩情がある。
だが遠くだと思っていた台風が近づく気配で心配される。
さて昨日はお年寄りのタブレットでしたが、今日は墨絵です。
上「椿」および下「牡丹」。
失礼ながらフラッシュ無しで撮らせて頂き、光量不足で申し分けありません。
驚かされるのは構図の良さと観察眼、筆力と上品さ、なにより87才の年令だった。
三年前の秋~冬は脱水症、感染症、たび重なる転倒、激しい多発関節痛で離床も出来ず泣いてばかりの毎日。
息子さんの支援、介護保険の申請、月一度の骨粗鬆症の注射などの結果、昨冬から徐々に改善に向かった。
すると、待っていたようにかって親しんだ絵筆を執るようになられた。
一時は認知症の出現も見たが、今はたまの湿布以外に薬も要らなくなったった。
大きな公募展で立派な賞を獲るられるが、一番好きなのは意外にも「料理」と仰った。
お年寄りのタブレット 梅雨の花、合歓(ねむ)。
過日お会いした80才を越えられている女性は、タブレットの便利さと面白さを熱心に話された。
分からないことはググればすぐに出るし、その中の分からない言葉はまたググればいい。
文字や絵は大きくなり辞書も要らず、自分に出来るゲームも楽しい、と仰った。
タブレットを購入したばかりのころ、介護していた夫の容態が悪化した。
「ここで一緒に座ってくれ」、ある日夫は言った。
これまでそんなことをしたことがなかったので、恥ずかしかった。
だがそばに座ると幸せな気持ちがしたので、傍らのタブレットで自分たちを撮ろうと思った。
ところが画面で自分たちを見ながら写す方法が分からず、後ろ向きにしたまま何枚も撮った。
時間はかかったが良く撮れたものがあった。
その夜中、夫は急変して亡くなった。
何かが知らせて一緒に座れと言ったのだろうか、無理して何枚も写真を撮ったのが悪かったのか、色々考えた。
しかし、夫と撮った最後の写真は大切な思い出になった。
上越市大潟区の近辺は合歓が多く、いま盛んに咲いています。
見るからにひ弱な花は雨に打たれてすぐに傷みます。一方ご覧の房状の丸い玉は全てつぼみです。
降られて傷み、傷んでは咲き、合歓は梅雨の日を精一杯明るく振る舞っています。
次回もお年寄りのことを書かせて頂ければと思います。
ハート型かもという雲 賑やかにしていただいた日曜日。
長雨にはならないが梅雨空が続いている。
7月1日の金星・木星大接近も見られず、その後の接近振りも目にする事が出来ない。
新潟気象台の予報で7月7日午後に晴れマークが出ているものの、当分曇り空が続くらしい。
中旬まで両巨星の際だった接近がみられるというが、
どこかで晴れてもらって6月29日以来の神秘的な夕空をもう一度眺めてみたい。
神秘的というほどではありませんが、7月1日の大潟区四ツ屋浜でハート型かも、という雲を見ました。
形が変わるまでの数分間、心なごむひとときでした。
ハート型に見えますでしょうか。
写真に写ってはいませんが雲の右下(西方)に中部電力の火力発電所があります。
そこの巨大な煙突から出る煙〔蒸気)がしばしば上昇して低い雲になるのです。
愛らしいこの雲も発電所の作品かもしれません。
本日日曜日、それぞれ常連さんたちが揃い、柏崎のお二人、3人のお子さんが混じった9名の皆様、熱心な介護をされる方達ほか皆様が樹下美術館でくつろいで頂きました。。
柏崎の方には毎日拙ブログを見てますと仰って頂き、嬉し恥ずかしい思いでした。
皆様有り難うございました。
昨夕は福祉施設の納涼会 いつか真剣なイノベーションを。
近くの特別養護老人ホームに週一回回診のため出務していて、昨夕納涼会があった。
ここには平成12年介護保険施行の創立時から出務し、一度中断の後三年前から再び出向くようになった。
福祉施設は絶え間ない感染症の脅威、看取りほか増加する医療用件、質向上、ニーズ圧迫、コンプライアンス維持向上など休む暇がない。
加うるに近年いっそう厳しい経費節減のトレンドに晒されている。
そんな中で本日は100人ほどの職員が参加した。
懇親の1時間半少々はあっという間に過ぎた。
消耗しているはずなのにみな快活だった。
各人は個性的だが、こんなに優しい人間の集団があるのか、といつも驚かされる。
その上ある種いさぎよさや強さがにじみ出ているのである。
くったくなく振る舞う皆さんを見て、この人達が社会の重要な根底を支えていると思うと胸が熱くなる。
ある日の施設(以前に使用した写真です)。
中学生のボランティアが楽器を持ってやって来ていた。
ところで団塊世代の高齢化が始まり、10年後には大挙して超高齢化する。
おのずと介護サービスの量と質は激変しよう。
一方で新たな高齢者にはまだまだ元気な医療保健福祉の経験者も多いことだろう。
少々手許はおぼつかなくともOB,OGの経験とマインドは十分ではないだろうか。
施設で言えば入所しているそれら経験者と現役の医療、看護、介護職員が協働する形態は有望に見える。
去る6月某日、日本創成会議で、首都圏から地方への介護移住などという提案があった。
首都圏の介護力の総体は深刻な不足が想定されているが、如何にも奇異なアイディアである。
空洞化したタウンなどを利用し、専門職OB,OGを生かした持ち前の介護形態などは検討されているのだろうか。
常に物理的要因に押しまくられ、内実を考慮するヒマもない福祉。
しっかり腰を据えて新たな世代動向に備えなければ、いつまでも苦しい。
逼迫する費用に備え、消費行動の大胆な変革や企業の社会貢献など、真剣なイノベーションが望まれる。
庭の西側の奥は野の風情。
樹下美術館の庭は四季折々に風情を変え、当館の見所の一つと考えています。
「きつい作りを控えて大らかに見えるように手入れする」
こんな気持ちで管理しています。
現在、テッポウユリとカシワバアジサイが要所をもり立て、
ススキとトクサが涼を演出してくれています。
そんな庭の西側の奥は、この土地にもとからあった雑木林の趣をそのまま残しています(一種の手抜きですね)。
土も作らず殆ど肥料もやらない砂地なのです。
ここにも何種類か花を植えましたが、随所に雑木林時代からの花が咲きます。
その中から以下に最近のホタルブクロとネジバナを載せました。
いつもはカワラナデシコも混じるのですが、この数年いつしかほかの場所に移動して咲いています。
さて金星と木星の大接近は本日も雲で、私は目視できませんでした。
雲間や晴れ間から見ることが出来た方を羨ましく思いますし、明日の晴れ間と接近ぶりに期待しています。
本日午後も強風でまたしても雲。
本日小雨交じりの曇天だったが、午後3時過ぎ在宅を回る頃から急に強い風が吹き晴れ間が覗いた。
列島に添って九州から東日本まで長い梅雨前線があり、幾つもの低気圧を伴っている。
そんな晴れ間に様々な雲が現れた。
強風なのにカーテン状に広がっていられるのは何故だろう。
すじ状になるのは分かるが、綿状を保つて移動する下層の雲も不思議。
高い雲は比較的じっとしているが、最も低い雲は忙しそうに通り過ぎ、中ぐらいの高さの雲はダイナミックに形を変える。
雲は不思議の国の住人。
本日も雲の掲載でした。
今夕の金星-木星の大接近は、見ることが出来なかったようです。
明日は見みられるのでしょうか。
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