2021年11月

大潟町小学校の「幸せな学校」の取り組み。

2021年11月29日(月曜日)

今春、学童健診で大潟町小学校を訪れた。
廊下を歩いていると「大潟町小学校がみんなにとって幸せな学校になるために5,6年生で気づき、考え、実行していきます。」という貼り紙があった。

赤い字で「幸せな学校」と強く書かれていた。学校の目標に「幸せ」を掲げるとは何て素敵なことかと思った。

 

目に留まった可愛くも素晴らしい貼り紙。

 

隣に「幸せな学校」を真ん中に,、細かに分析されたチャート図があった。
意味や文字から、教師や保護者向けの図だと考えられた。
みんなで掲げている幸せの実践。

さて過日、来年の入学に向けた移行学級の健診で再度お邪魔した。
仕事前の校長室で、春見た掲示「幸せな学校」の素晴らしさを話した。するとこちらにもあります、と言って児童の玄関口へ案内してもらった。

 

カラフルに「毎日がハッピー大潟町学校」。

 

こちらは「ここは、みんなでつくる幸せな学校です。
そのために、生徒で考え、実行しよう。」と書かれている。

私は、ついにはじまったか、と密かに喜んだ。
実は何年か前から数回、学校保健委員会の最後のまとめで以下のように述べた。

“毎年課題を設け、こうして時間をかけて話し合いをする。メディアやゲーム、肥満、食事、睡眠、いじめなどを繰り返し行って来た。繰り返しには、あえて行うだけの意味がある。

しかし、そもそも健康や勉学の課題は何の為にあるのでしょう。何の為に健康になり、何の為に勉強するのだろう。”

皆様に問うてみた。
するとしーんとなり、委員の方々は首をひねりはじめた。そこで、

“実は健康も勉強も幸福のため、幸せになるために取り組むのではないでしょうか。幸せは現在の課題であると同時に将来、さらに老後、もっと言えば人生そのものの最も大切な課題だと思う。これには様々な意見や角度があり、個人や集団も関係してくる。まずはゴールよりも話合う過程の方が大事かも知れない。繰り返し話合い、意味を確認しながら長く取り組んでは”

という主旨を述べた。
こんどは多くの方が頷き、笑顔を見せる人もいた。

さて今年から見られた「幸せな学校」の取り組み。上に述べた話が反映されたかどうかは分からない。自発的に出て来たものかもしれないし、現在すでに多方面で行われているのかもしれない。

いずれにしても新たな校長先生のもとで、幸せな学校が開花しはじめたかに見え、とても嬉しかった。
幸せは大きく大切なテーマだ。敢えて身近なものから取り上げ、楽しみながら私の母校大潟町小学校をいっそう幸せな学校にしてほしい。

この先、機会があれば幸せ、幸福について拙い考えを記させてください。
「幸せ」、「幸福」。不思議なことにいずれも響きの良い言葉ですね。

昨日のカモメ、今日の波浪。

2021年11月28日(日曜日)

作日朝、仕事が始まるころ激しくアラレが降った。スタッフが駐車場から走るのが見え、いっときあたりが白くなった。

 

仕事場の庭。

 

土曜日午後は休み。美術館に行く途中で大潟漁港に寄ると次々にカモメが来た。

 

 

 

 

カモメは強い。
吹きすさぶ季節風に向かって気ままに飛んでくる。

 

同じ日、スズメたちは農道で草の実をついばんでは、
近くの電線などで身を寄せ合っていた。

さて本日日曜日、風が弱まったので柿崎海岸へ向かった。シーグラスが上がっていないか見に行った。
意に反してまだ波が高く、シーグラスはおろか砂利も上がっていなかった。だが波浪は見応えがあった。

 

 

 

上掲3枚は海岸の西J方角。
以下は東。

 

柿崎海岸は中央から東西で眺めが随分異なる。西は平坦で人がよく歩く。対して東は崖が迫り、釣り人はいるが歩く人は少ない。

本日美術館はT先生ご夫妻がお見えになったそう、留守をして申し分けありませんでした。

一時里帰りしている孫のSちゃん、一段と垢抜けし、考えもしっかりして驚きました。

耳や頬に冬独特の冷たさが感じられるようになりました。

「手回し蓄音機で古いレコードを聴く会」のプログラム。

2021年11月27日(土曜日)

12月4日土曜日、午後3時から開催の「手回し蓄音機で古いレコードを聴く会」が近づきました。
何かと忙しい年末ですが、以下のようなプログラムでひとときを過ごしましょう。

まだ4,5席の余裕がありますので、お気軽にご参加下さい。
☎025-530-4155へどうぞ
会費大人お一人様500円。
途中休憩にお茶とクッキーをお出し致します。

気温が下がった日 あさり豆腐 今夜上越地方に竜巻注意報が出た。

2021年11月26日(金曜日)

少々風は収まったかにみえるが、最高気温は10度あるか無しかだった。
あたりの枯れ草は連日の強風ですり切れて背丈が短くなり、ミゾレや雪が近くなったことを知らせている。

美術館から車でほぼ1分の潟川。
山は左・米山、右尾神岳。
目に入るものみなひんやり寒そうに見え、いよいよ冬がくる。

夕食のあさり豆腐。
つゆ温かく柚子が効いていて美味しかった。

今夕のテレビは“一時間後、上越地方で竜巻”の注意報を知らせた。現在9時半少々、その時刻になったところだが、急に風が強まり雨も叩き始めた。
先ほどは雷が鳴り短時間停電した。本当に竜巻が来るのだろうか。

さて、
恒例のSPレコードを聴く会が1週間後となりました。まだ少し席に余裕がありますので、どうぞお電話や窓口でお尋ねください。

樹下美術館☎025-530-4155。 
明日プログラムを掲載致します。

今年もクリスマスリースが届いた 田に白鳥とマガン 白ツバキの下絵。

2021年11月25日(木曜日)

あっという間に過ぎ、短いばかりの月々にあって、今月11月は何故か長く感じる。5日を残しているうえまだ11月である。

この間、温かい、寒い、晴れる、吹く、降る、あるいは紅葉、落葉など現象が様々に変わった。さらに不定期に届くインフルエンザワクチンで仕事も不規則、全体にごちゃごちゃとして落ちつかない。
普通なら色々あれば時は早く過ぎるはずであるが、もしかしたら認知症が入り、日にちを数えたり確認せずぼんやり過ぎているだけ、のことなのか。

そんな日々、過日は毎年クリスマスリースを届けて下さる方が今年も真心込めて造られ、運んで下さった。

本体の輪はご自宅の木の枝が用いられている。
とても良い雰囲気。

さて今日もよく吹いた。三日続きである。この時期らしく空はめまぐるしく変わり虹も掛かった。
以下は冬鳥を観に行った午後、頸城区の田んぼ。

虹に向かってほくほく線電車が上って行った。

 

今度は強風に向かって下った電車。

 

農道に入り、ほくほく線との間にマガンの群。
鳴き声だけ耳にしていたが、姿は初めて。
道路の近くだったので停車によって多くの鳥たちを飛ばせてしまった。

白鳥と一緒だと安心している風のマガン。
気温が下がったので遅くまで田んぼで食餌できるようだ。

沢山の雁を目にすると、ハクガンの飛来が期待される。

さて一昨日のこと、白椿の下絵を描いた事を記した。
どうも葉に生気が無く本日ひと枝取って、ジロジロ眺めながら続きを描いた。

もう数枚葉を追加したほうが良さそう。
あるいはもう少し開いた感じの花が良いかもしれない。

 

花や葉は枝との接続部分が複雑。
拡大鏡を観ながら別に描いてみた。
葉はさらに葉脈ごとの凹凸を現していく必要がある。

前回の遊心堂さんに於ける作品展から7年が経った。年取って雑になったと言われないようにしなければ。
展示はかっての水彩のほか、小さな油彩を30点少々。油彩は同じ絵を何枚も描く予定。
今後下絵から本画に進み彩色を施す段取りで、怖いような楽しみのような、いずれにしても不安を否めない。何よりも前回と異なり、健康だけは留意しなければ。

展示会は来年の8~10月までの期間を想定しています。
15年前、精一杯苦労して建てた樹下美術館。
拙くも我が作品を、一度は架ける我が儘を叶えたい、と考えている次第です。

強風の大潟漁港 スタンプラリーのお客様。

2021年11月24日(水曜日)

穏やかな秋空が続いていたが、よい顔ばかりしていられないということか、昨日は終日荒れた。ただ雨は降らずに陽が射したのは有り難いことだった。

午前中に来年秋に予定している拙作品展のために下絵を描いた。相変わらず椿で、この度は縦位置で白ツバキを試みた。

晴れていて強風と言えば雲か海。午後大潟漁港へ向かった。

 

昔であれば車から出て下から撮ったけれども、昨今の横着から車中で構えた。そのせいで波の迫力はいまいちだった気がする。

ところで春ののんびりした波はなんと根気の良いことと感心する。だが秋の荒海も、よくもまあ飽きもせず激しく打ち続けるものだと思う。
一方波からすれば、いつまでもレンズを向ける私こそ、なんと暇な人間、と思っているかも。

海を終えて美術館へ。
今夏ころから美術館や博物館などの施設利用に「スタンプラリー」が適用されている。県内で参加している54の施設には無料また一部割引で入場できる。
後にこちらがまとめて利用者様の所有番号などを事務局に報告し、かかった費用が入金される仕組み。新潟日報社が事務局となっている。

この試みのせいであろう、当館でも展示をご覧になるお客様が確実に増えている。文化施設を訪問される方が増えるのは非常に良いことで、私達にとっても有り難い。

現実に利用される制度の反応。大げさに言えば、この方面の高まりは国の力に寄与するに違いなく、まれに見る良い試みではないかと心底から感心している。

私が美術館に居る時、長岡市からと仰る若い方が見えていた。小さな当館は直ぐに見終わる。お声を掛けると今日のラリーはここが最後と仰ったので簡単に作品の説明をさせて頂いた。とてもよく聴いて頂き有りがたかった。上越は観るところが沢山あってと仰った。

一般にラリーの皆様は一日で多くの施設を回られるため、見終わると次へ急がれる。本日お会いした方はカフェも寄って下さり、ゆっくりされたとお聞きした。リピートしたいと仰ったそう、ぜひまたお寄りください。

雑木林の空き地はあるご夫婦の畑跡 白鳥たちは温かすぎる気温に困っているのでは。

2021年11月21日(日曜日)

例年ならば時雨れたりアラレが降ってもおかしくない今ごろ。
本日も温かく穏やかな日和だった。髙田で最高気温が17度の模様。
暖かさ続きは有り難いが少々不気味でもある。空の不順は仕方がないが、この先昨冬のようなドカ雪だけは避けてもらいたい。

そんな日曜日、午前は部屋の掃除や片付けをして午後は美術館の後、大潟区の「鵜の池」へ出かけた。周辺の鳥を見るためだった。

 

途中雑木林の空き地にびっしりとセイタカアワダチソウ。
草の背丈はまだ低く、眺めは清々していた。

ここはある年配のご夫婦の畑跡で、お二人は自宅から1,5キロほどのこの場所へ自転車やリアカーで通って来られた。畑を止められて10年は経ち、お二人とも数年前に亡くなられた。冬に草が枯れ、春は周囲の雑木林に小鳥たちの声がこだまする。

以下は鵜の池で、過日の朝日池のすぐ西隣。北側は県立大潟水と森公園になっている。

 

本日はざっと見周辺の田に白鳥の姿は無く、鵜の池の遠くにひとグループがいた。

 

午後2時半ころ、突然白鳥(コハクチョウ)たちが次々に降りて来て群に加わった。

 

 

 

コウコウと頭上で鳴き、降りるとまたコウコウと鳴く。
「コウコウ」は「幸幸」と聞こえ、大勢で鳴くと遠くまで良く声が届く。
15羽ほどだった群は最後には150羽ほどになった。

以下は鷺です。

 

 

 

鷺は警戒心の強い鳥ですが、じっとしていると近くへ来ることがあり、優雅な姿が見られました。

ところで今年の白鳥のことです。
例年なら日中は夕方暗くなるまで田んぼで食餌をします。それが過日の朝日池および本日の鵜の池、ともに昼から池に居たり、早々と池に戻るなどをしていました。

今年のように昼間から池で白鳥を目にするのをとても奇妙に感じました。
もしかしたら今秋は温か過ぎ、田んぼの冬鳥は長く体が持たないのかも知れません。それで早目に池に戻り、温まった体温を冷やすのではないか、と考えてみた次第ですが、いかがでしょうか。

上下浜温泉マリンホテルマナスの西東(にしひがし)。

2021年11月20日(土曜日)

何度も掲載している上下浜のマリンホテルハマナス。

海側の道を行くと真東の丘にあり夕暮れ時は陽を受ける。青空も良いが黒雲の日に陽が射すといっそう映えて見える。去る日はそんなお天気だった。

 

見慣れた西からの眺め。重い雲も悪くない。

 

 

右上の丘の上は石のモニュメントが良い具合に置かれいる。
東西南北を示す石と中心の石柱からなっている。
散歩やランニングの方をよく目にする。

今夕は、上掲写真と反対方向(裏側)に回り草地の道を進んだ。
こちら側は静かでアンドリュー・ワイエスの世界。

 

 

路傍のセイタカアワダチソウの枯れ花。
圧力的な黄色の花期に比べればこちらの方が面白い。

過日新潟市の方が拙絵はがきを5000円分お求め下さったとお聞きしました。小さな個人美術館には誠に有り難いことでした。

日頃ごお越し頂いている皆様にはいつも深く感謝いたしています。
今年の営業は12月15日までです。
15日当日は水曜日で通常休館日ですが、今年は開館致します。

NHK放映「日本ぶらり鉄道旅」の大井町線、等々力(とどろき)で修理されていた齋藤三郎作品の葉文マグカップ 優しい月食。

2021年11月19日(金曜日)

る11月13日のブログで、全国良寛会会長・小島正芳さんが来訪された事を記した。
その日、先生は最近の話として、
NHK放映「日本ぶらり鉄道旅」の大井町線を見たことを話された。沿線の駅等々力(とどろき)のあるお宅を訪ねるシーンで、破損した陶磁器を金継ぎして修繕する女性の仕事場が取材された。驚いた事に修繕されていたのは、齋藤三郎のマグカップの取っ手だった、という。

花の都の郊外で越後の齋藤三郎の器が修理されているとは、私も聴いてびっくりした。
大井町線は縁があり、話には懐かしさもつのった。

その再放送を知人が録画され、本日それを届けてくださった。
15年の東京生活で、大岡山が長く、後に洗足池と尾山台にも住み、母校と病院の旗の台に通った。いずれも大井町線で、それ以外の電車を余り知らないほど同線にはお世話になった。沿線に自由が丘や二子玉川もあって楽しい路線だった。

 

車内のリポーターさん。中延、荏原町、戸越銀座、旗の台、洗足池、、、。
学友や先輩が住んでいたところ。

 いよいよ等々力のお宅。

 

「最近お預かりしたもの」と取り出された器は、ああまさしく齋藤三郎のマグカップ。

持ち主はビールを飲んでおられたという。
我が家では紅茶やミルクを飲んだ。

取っ手は持ちやすいように大きく造れば、その分欠けやすい。

「そんな大事なものを預かるからからには」

「気持を込めて直さないと」

「漆」を主に金あるいは顔料などを共に用いて継ぐ。
器は丸い窓に葉の文様が描かれている。

樹下美術館には同形のマグカップが沢山あり、葉文もある。

右端が葉文マグカップ。

大きくしてみました。

鉄絵を主に藍色の呉須も用いられる。

明るい辰砂を地に同じく葉が描かれている。
上掲の器はいずれも昭和20年代中頃から10年間ほどの作品です。

確かにこのようなカップに冷えたビールを並々注いで飲み干したなら、どんなに美味しかろう。
飲めない私にもよく分かる。

齋藤三郎の器は一般に実用されました。
だが頻用されるほど欠けたり壊れたりしたはずです。家ではセメダインで継いでいました。しかし補修してまで愛用される器は優れた作品ならではであり、持ち主と作者、そして器自身の幸福にちがいありません。

それにしましても等々力のお宅で、金継ぎ修繕されていたのが齋藤三郎作品だったとは。テレビの前の小島先生は本当にびっくりされたことでしょう。良い情報を有り難うございました。録画されたAさん、感謝しています。

 

今夕の月食です。
優しい色になりました。

樹下美術館の庭の紅葉。

2021年11月18日(木曜日)

名所と言うわけではありませんが、樹下美術館の庭も紅葉が盛りになっています。
雪囲いを始めたスタッフが、今年の紅葉はきれいですね、と言っていました。
悪い風を吹かせる台風が来なかったのも、一つの原因でしょうか。

駐車場から南の方。

裏手から西の方。

西の奥にあるメグスリノキは赤と黄色のグラデーション。
毎年紹介していますが、美術館以前からあり、大きくなりました。

カフェの正面の木々です。
左の赤っぽいのは後から来たメグスリノキです。

同じ場所を大きく撮りました。
真ん中が一般的なモミジ、その右はイタヤカエデです。
初冬のイタヤカエデは黄色が鮮やかで風情があります。

小鳥の水盤そばのモミジは赤と黄色が色分けされるなど面白い木です。

木々の産地が異なるせいか同じモミジでも紅葉の時期が随分異なります。
カフェの右手に覗いているのが最も遅く紅葉し、アラレガ降る頃盛大に散ります。

今年も紅葉の時期になりました。やはり早いなと感じます。
冬木立、新緑、緑陰、紅葉、、、黙って慰め楽しませてくれる木々には本当に感謝です。

思いがけない夕食の差し入れ。

2021年11月15日(月曜日)

妻が食事の仕度をして孫達のところへ行っていている。

 

夕食は冷蔵庫を開けてひと皿盛った。

これで終わるつもりだったが、暗くなってある方がベルを押された。
安塚からアズキが入りました、どうぞと仰ってサブリーユのあるじが赤飯を持ってこられた。

サブリーユから赤飯とは!
中を開ける前から良い香りが漂い、お汁粉の香しさまでも。

採りたてのアズキの歯ごたえも素晴らしい。
ゴマとの相性も抜群だった。

一日二食なので用意したサンドイッチではカロリーが足りないかな、と考えていた折、思いがけない差し入れに感激。
ご馳走様でした。

晩秋の近隣 朝日池のコハクチョウなど。

2021年11月14日(日曜日)

穏やかに晴れた日曜日。午後から近くを車で回りまた歩いた。

 

ヨモギは枯れてますます乱れる。
ヨモギのような頭髪(蓬髪)で浮かぶのは、私の年では将棋の升田幸三名人。

 

樹下美術館の近くのカラスウリ

柿崎区のイヌタデ(アカマンマ)

 

珍しく日中の朝日池にコハクチョウがいた。

 

 

マガモ、コハクチョウ、ヒシクイたちで賑やか。

 

 

厳しい冬を前に草の実をあさるのに忙しいスズメ。
大勢で楽しんでいるようにも見える。

本日は温かく、車は車外温度18℃を示していた。本来なら18℃は春に冬鳥たちが北へ帰っていくような気温。

昨夜小島先生を高速バスの停留所へお送りしたとき、頭上でカリカリカリと雁の声が賑やかだった。今冬はハクガンにも是非来てもらいたい。

昨冬のドカ雪で朝日池のねぐらを埋められた白鳥たちは、多方面に避難を余儀なくされて大変だった。
私達の生活も非常に苦労した。今冬ドカ雪だけは勘弁してもらいたい。

2018年1月2日のハクガン

無知と驚きと喜び、小島正芳先生との時間。

2021年11月13日(土曜日)

今年、樹下美術館の齋藤三郎展示は「齋藤三郎の絵と書」だった。
展示企画をされたのは全国良寛会会長・小島正芳先生。前後期に分けた展示のうち先生は前半をご覧になっていた。
このたび後半を観ていただくべく先生にお声掛けしていたところ、本日昼来館され、自宅と美術館でご一緒した。

前回は東京は永青文庫で「心のふる里 良寛Ⅱ展」の企画・監修でお忙しく、さらに大著「続 良寛遺墨集」の前後二巻の執筆を終えられたころであり、お疲れだったに違いない。
この度は大役を果たされ、とてもお元気そうだった。
先生は齋藤三郎の器と書を貴重と評価される。
“今度は全てに書が入りましたね”と喜んで下さった。

つい最近の話として、NHKの「日本ぶらり鉄道旅」を観た。大井町線の等々力(とどろき)駅からあるお宅を訪ねる場面があった。お宅では壊れた焼き物を金継ぎして修繕する仕事が取材された。
驚いた事に、そこで修繕されていたのは齋藤三郎のマグカップの取っ手だった。国宝級の名物ではなく、選りによって越後の齋藤三郎の器が修理されているとは、と眼を丸くして話された。
等々力の隣駅「尾山台」に数年住んでいたことがあり、懐かしさがつのった。

もう一つ、新大髙田分校の学生時代、北諏訪公民館で小学生に書道を教えたことがあった。そこで宮沢賢治の雨ニモマケズを紹介したところ、翌日暗記して来た子がいて、皆の前で発表し、とても驚いたと仰った。

せっかくの人生なので沢山驚くことがあった方が良いと思っている。多く驚くには多く経験した方が良く、先生の驚き話は沢山あり、興味尽きない。

 

本日閉館間近の樹下美術館。

 

先生の後輩の方も加わり、いくら聴いても飽きない話が4時間少々。5時が近づき大潟区土底浜の都寿司で食事をご一緒した。

 

都寿司

お寿司を食べながら圜悟克勤 (えんごこくごん)禅師の書、通称「流れ圜悟」。あるいは大徳寺の「破れ虚堂(きどう)」の軸など初めて聴く話が飛び交った。しらべると、国立東京博物館収蔵の国宝で、中国宗時代の高名な禅師による法語や印可状のこと。漂着したり入宗した日本の弟子に贈られている。
いずれも後に大名の所有となり切り分け、切り裂かれるなどの逸話があるようだ。
ちなみに圜悟克勤は「碧巌録(へきがんろく)」を著した人で、樹下美術館の良寛の墨蹟は碧巌録の一部が書かれている。

夏安居(なつあんご)、雪安居も初耳だった。
雨季は晴れを待つだけではなく、冬は春を待つだけではない。貴重な時間として仕事・勉学や修業に勤しむという禅の世界のことだった。

さて以下は都寿司の品です。

 

佐渡のイチジクらしい。

 

 

 

 

美味しい寿司と知らないことばかり2時間。聴いては尋ね尋ねては聴いた。勉強した人達の会話を耳にすると、知らなくとも生きる励みのようなものが湧いてくる。心身の洗濯か入浴をしたような爽快さを覚えた。

都寿司の親方も元気で何よりだった。

晩秋の波浪 ヴィバルディの「嵐」。

2021年11月11日(木曜日)

昨日に続いて強い風が吹いた日。
いつもながら海辺の当地はひどい。近くの大潟漁港で海を撮ってみました。風に煽られて体が揺れたり動いたり、かなり面倒でした。

 

この先、さらにひどく吹くようになるのでしょう。

 

以下はヴィバルディ「四季」から「夏」の「The Storm」のパートです。

 


演奏はドイツのディベルティスマン室内オーケストラ。
各国から演奏家が集まっているということです。

途中から風を吹かせて演奏しています。演奏者全ての気持と力が揃わなければこのような演奏は出来ないことでしょう。
最後に雷が鳴り雨音が混じります。会場全体がこんなでしたら是非聴いてみたいと思いました。
ちなみにディベルティメントは喜遊曲ということ、楽しみ、気晴らしなどの意味がある音楽形式ですね。

季節は違いますが、本日の海はこの演奏に負けないくらの風でした。

トンボの日向ぼっこ 文字を打つと再起動が始まる障害とミルク。

2021年11月9日(火曜日)

昨日まで続いた好天から一転して本日は雨降り。シトシトと続き、ある方は畑仕事は一休みと仰った。

その昨日の美術館の庭は赤トンボが沢山。日だまりを求めて羽根を広げていた。

 

ライトの丸いガラスカバーは滑るので止まるのが難しそう。

 

本日の雨でトンボたちはどうしているだろう。セルロイドやセロファン紙で出来ているようなトンボの体。血液のようなものも見当たらない。普段は、スカスカとした体内の空間を温め保温を行っているのだろうか。とても冬を越せるような形状ではない。

さて今朝のこと、パソコンで文字を打ったところ、画面が暗くなり再起動が始まるという異常が起きた。ワードも一太郎もブログも検索やメールも、一文字二文字ですぐに再起動。何度やっても同じだった。
午後、お世話になっている信越情報のA氏が来てくださった。例によって普段見たこともない画面を次々に出して調べていく。だが重大な症状にも拘わらず原因が見つからない。

キーボードかなー、と仰ったとき、あることを思い出した。
今朝の食事でテーブルにミルクをこぼし、一瞬キーボードまで届いた。急いでボードを持ち上げ、テーブルとボードの底を拭いた。キーの部分にはかからなかったのでやれやれと思った。

だがその話を聴くやA氏は、「アッ、それそれ、それです」と言った。
A氏は車に積んであるキーボードを取りに行き、取り替えると症状はピタッと収まった。
ミルクはたしか裏側しかひたらなかったと思ったが、どこかから中へ侵入したらしい。

それを使っていてください、と仰り、現在そのキーボードで打っているところ。

よく晴れた日曜日 外で朝昼兼用食事 古径記念美術館の「室君」 美味しい樹果。

2021年11月8日(月曜日)

昨日日中、雲一つ無くよく晴れた日曜日、昼近く美術館で朝昼兼用の食事をした。

 

真裏のテーブルで食事。
右向こうのモミジは、10年前に以下の様でした。

 

植えて二年目2012年10月下旬のモミジ。
今年10年経ち、成長の早さに驚かされます。

 

サンドイッチに野菜と果物、牛乳の朝昼兼用食事。

午後晴天に誘われ小林古径記念美術館と歴史博物館を訪ねた。
古径美術館の「永青文庫所蔵 近代日本画名品展」は後期展示となり、特に小林古径「鶴と七面鳥」および松岡映丘「室君」が印象的だった。

「鶴と七面鳥」は想像以上に大きく、生きものとして美術品として大いに迫るものがあった。

以下は第二室の「室君(むろぎみ)」。

六曲一双で左右の隻(せき)に別れている。
女性は一見お姫様のようだが兵庫県はかっての室津の遊女たち。
全体に白く細かな雨が描かれ、侘しさが漂う。

左隻
右隻では鼓が無造作に転がり、左隻の遊女の扇は破れている。
手入れされた盆栽や草花が物憂げな女性を慰めようとしている。
室君は一般的に遊女を指す言葉になったという。

奈良時代から栄えた港町室津の娼街は鎌倉時代に衰退し、来歴の物語は謡曲になっている。
詳しくはないが、遊女には神仏を説き伝える役割もあったらしい。

降りしきる雨、見棄てられた鼓、破れた扇、所在なげな遊女、設えの格調、着物からこぼれる乳房、、、。
大正6年作の屏風に港町の栄枯盛衰と、支えてきた女性たちの悲喜が漂う。
隣の博物館で催されている「みほとけ」の慈悲が室君と呼応しているようでもあった。

歴史博物館の仏像も三度目、一応お別れをしてきた。
美術館では担当の説明を受けるグループがあり、少し耳に障ったため、あらためて「室君」ほかをを観ようと思う。

帰路、疲れて運転中に眠くなった。
午前の食事が少なすぎたせいかもしれない。

帰って口にした京都は老松の樹菓。
下の白い部分は砂糖で固められている。
とても甘くて美味しかった(左・キンカン?右クルミ)。
お客様から頂戴しました。

お菓子を食べ、熱いお茶を沢山飲んだら気分が良くなった。

美術館も博物館も駐車場はいっぱい、二つの展覧会は成功している。
芸術文化の成功は本当に貴重なことだと思う。

野尻湖の静謐、けぶる妙高山、小さな橋に野菊 ライブに行けず残念。

2021年11月6日(土曜日)

少し古くなるが、去る10月30日午後、国道を妙高駅から東に下りて野尻湖を目指した。
20年も前のことか、野尻湖側から妙高駅へ向かう秋晴れの日、たまたま通った爽やかな道でツリフネソウやウメバチソウを沢山見た。

そこは鳥にも会えそうな所だったので、記憶を頼りに向かった。しかしそれらしい道へ入れないまま野尻湖へ出た。
すると近年賑やかな湖は静か、妙高山はけぶったように見えていた。

 

入り江が多く、その葉の形に似るので芙蓉湖と呼ばれる野尻湖。

幼少から年に一度、秋の土曜日、湖畔の藤屋旅館に一泊した。着くとボートを漕ぎお腹を空かし、夕食にワカサギのテンプラと信州味噌の汁と野沢菜漬けを食べた。夕食前、ひんやりした館内に漂った食事の匂いが今でも鼻に蘇る。

翌日曜は小父さん(宿のあるじ)の大きなモーターボートに乗って湖を一周した。湖面に響くエンジン音、次々に現れる入り江と岬の紅葉。
小父さんは毎回、鼻に響く声で湖の透明度、深さ、芙蓉湖の言われ、豊富なワカサギを自慢した。今でも当時のようにきれいな水を維持しているのだろうか。
帰りは川中島バスで田口駅(現柏原)へ。いつも混んでいた列車も何故か楽しかった。

 

湖の南の奥、管川の集落の小さな流れに真っ白な菊。
樹下美術館に沢山あるリュウノウギクに似ていた。
葉を一枚取って揉むと除虫菊の匂い。同じ仲間かもしれない。
湖畔の小さな流れに小さな橋と野菊の旅情。

さて本日土曜日、髙田の各所でジャズコンサートがあると聞いた。入場制限があるということ、朝早くから電話をしたが、いっぱいだった。
お目当ては2010年秋、髙田世界館で聴いた田中トシユキ氏のアコーディオン。今回はギターとデュオの演奏ということ。ヨーロッパ風味の楽しかろうスイングライブ。貴重な会に行けず残念だった。贅沢なコンサートに参加された方ちが羨ましい。

大池いこいの森にアオハダの樹 開館から樹下美術館にも。

2021年11月5日(金曜日)

過日大池いこいの森を散策した。
その折所々でアオハダの樹を見た。この樹は美術館の前庭に株立ちのが4本植わっている。15年前の開館に際し、清里区の「丸山隆光園」さんが植栽された。

株立ち(幹から複数の子株が生える形)する雑木で、野の爽やかさがあり、気に入っている。秋に赤い実をつけ、目に留めた方から、何の木ですかとよく訊かれる。庭木としては珍し方かな、と考えていた。

 

矢印の四カ所にアオハダが植わっています。

玄関向かって左の一本。

盛りを過ぎましたが赤い実がなります。

玄関向かって右のアオハダ。
7本の株立ちでしょうか。
これは実がなりません、雄の樹のようです。

以下は過日の大池いこいの森で見たアオハダです。

やはり多数株立ちしている。

赤い実を見て気がつき、アオハダだと分かった次第。

よく見ると沢山あちらこちらにあった。

ビジターセンター手前には、老木の趣きを呈するものがあった。

ある時期1960年代のころからか、庭に雑木を植える事が広がったように思う。従来のモミジに加え、エゴノキ、ニシキギ、マユミ、メグスリノキ、コハクウンボク、コナラ、アオダモ、ナツハゼなど雑木である落葉広葉樹が植栽されるようになった。

雑木の庭は写真集などで楽しんでいたので、美術館の庭はそれに準じてもらった。
だがアオハダは植栽されるまで知らなかった。それが4株も植栽され、珍しい樹ではないかな、と考えつつ馴染んだ。ところが先日、大池いこいの森で初めてアオハダがあることに気づいた。しかもまさか何本も目にし、驚くやら嬉しいやら。

アオハダの良い所は、よく株立ちする、丈夫である、木肌が面白い、雌の木は赤い実をつける、葉が爽やか、など良いことづくめではないだろうか。

ところで灰色の幹なのにアオハダ。
これは灰色のサギをアオサギと呼んだように古い日本(平安時代前)では緑や灰色などは広くアオ(青)と言うことが多かったらしいのです。万葉集では灰色の雲を青雲と称し、また今でも顔色が悪いことを、顔が青いと言うのも同じ訳があるようです。ちなみにアオダモの木肌もやや明るい灰色です。

ご来館の際にはどうかアオハダを眺めてみて下さい。

降ったり止んだりの文化の日。

2021年11月4日(木曜日)

昨日文化の日の祝日は、降っては上がるを繰り返した。

午前中、介護保険の書類を二通、紹介状を二通書いた。
午後から以下のような椿の下絵を描いた。

 どういう訳か私の椿は上向きにならない。
せいぜい横向きしか浮かばない。

長く座りっきりだったため、午後からの晴れ間をみて柿崎海岸へ向かった。

柿崎区から見た雨上がりの米山。

海岸道路に大きな水溜まり。

 この雲では歩けない、早々に引き返す。

美術館に向かうとすぐ雨になった。

猛烈に降った。
短時間虹を見たが鮮やかではなかった。

美術館は上がっていた。

するとA氏、しばらくしてBさんが来館された。いずれも美術にお詳しい人。

冒頭の椿の下絵を見ていただき、花の向きの感想をお尋ねしたところ、ももう少し上に向けてはという意見のようだった。
なるほど、向きを変えて直してみたい。

本日新潟市の方が拙絵葉書を13枚お求めくださったとお聞きした。
誠にありがとうございました。

米山はかなり下まで雪化粧、急に寒くなりました。

新潟市で二つの展覧会 空港のひととき。

2021年11月1日(月曜日)

昨日日曜日は、新潟市で開催されている二つの展覧会「會津八一と茶の湯の世界」および「コレクター福冨太郎の眼」を観に行った。
実は二日前の木曜日午後に行く予定だったが、極端な寝不足で本日に延期していた。

しっかり寝て9時45分に出発した。
「會津八一と茶の湯の世界」はメディアシップが会場。5F會津八一記念館で生誕140周年、裏千家淡交会新潟支部創立70周年の特別記念事業として10月2日~12月12日で行われている。

 

当時髙田に住んでいた写真家濱谷浩氏撮影の會津八一。
濱谷氏宅におけるスナップ。
(入場券から)

會津氏の茶の湯は作法に捕らわれず、食事や晩酌のあと如何にも美味しく飲むおおらかな茶だっという。
会場には終焉の地、現在の北方博物館新潟分館や、関係があった裏千家茶道淡交会など茶道や八一にまつわる品々が丁寧に展示されていた。
氏の書簡に現れる繊細な心使い、あるいは上品の極みの良寛の書、坐忘斎お家元の端整な軸などを観て心洗われる思いがした。
齋藤三郎・尚明親子の茶碗と水指しも展示され、ゆかしく拝見した。

折角のメディアシップ。昼食に19Fで鉄板焼きを食べた。

 

何十年振りの鉄板料理、妻はハンバーグ、私は鯛。
非常に丁寧に料理され最後は炎が上がった。

 

 

ウエイティングとデザートは隣室のここで。

食後別会場で市民の絵画と写真の作品展が開かれていて入ってみた。日頃の努力が窺われる作品が並び、かなり驚いた。

 

続いて新潟県立万代美術館で9月18日~11月7日までの「コレクター福冨太郎の眼」展へ。

 

鏑木清方から始まるコレクション。近代日本美術が中心だが高橋由一、萬鐵五郎、岸田劉生、木村荘八、村山槐多、佐伯祐三らの明治大正時代の油絵から戦争絵画まで膨大だった。とても高価だったことだろう、すべてが力作だった。

日本画の美人達は幽霊のようにはかなげなものから、妖艶さや存在感に圧倒されるものまで並ぶ。良い作品を観ていると優れない体調までが良くなった、と述べるなど、福冨氏が心身からの鑑賞者だったことが伝わった。

秋の陽は短い。
夕暮れの新潟空港を目指した。車のナビがまだ来ていないこともあり、途中少々手間取った。
建物のデッキでFDA一機の到着と一時間後の出発を眺めた。

 

待っていると間もなく一機が降りて来た。
向こうに大きな船影が写り、旅情がつのる。

 

 

 

 

新たなお客さんを乗せて夜の空へ。

温かい飲み物を手に、さほど寒くもなく、心はずむ機体と発着作業の手際を眺めた。
コロナ禍のせいで明らかに減便。ゆっくりでも良い、いずれかっての賑やかな空港に戻ってもらいたい。

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