2016年11月

当地でも鳥インフルエンザ。

2016年11月30日(水曜日)

インフルエンザのワクチン接種が垰にさしかかってい
る昨今、新潟県は当地上越市柿崎区の養鶏農場で
鳥インフルエンザが発生した。
二日間で100羽がかたまるように死亡したという。

遺伝子増幅検査(PCR法)によるウイルス同定結果は
本日22時ころに判明するようだが、高病原性型である
こととが予想される。
新潟県では初めて、また日本では佐賀県の発生以来
約2年ぶりだというが、是非とも拡大を食い止めてほし
い。

28日青森県のアヒル農場で1万5600羽、翌日関川村
養鶏場31万羽、本日上越市大潟区養鶏場24万羽など
流行スピードと思ってもみない大規模な施設規模、そし
て具体的な殺処分量などみな驚かされる。
飛び飛びに発生しているのは、病原もとの渡り鳥の飛来
順や辿ったコースに従って次々と発生しているのだろう。

関川では県担当部門が総出で関わっているほか自衛隊
の出動も受けているが作業は慎重かつ膨大、予定の12
月2日の終了がやや危ぶまれている。

加えて本日の上越市の発生である。
寒い現場における連日の対応で担当者の疲労が心配
される。
多くの応援を得て一日でも早く収束されるよう望みたい。

それにしても何万、何十万羽という稠密な養鶏場は一旦
感染が起こればそれ自体ウイルスにとって絶好のイン
キュベーター(増殖場所)となり、ウイルスの増大だけで
なく危険な型への変異にも道を開く。

一方で人工的な飼育環境は動物の免疫力を低めている
事が想像され、感染への抵抗力を弱める事が懸念される。
今後拡大が最小限に食い止められ、また飼育環境の改
善に期待したい。

新潟県の知事は就任早々に大きな出来事に出会う。
前知事は中越地震、この度は連続した鳥インフルエンザ、
医師でもある米山新知事は緊張していることであろう。
分析、鳥→人感染回避、拡大阻止など課題は重い。
健康に留意し、疲労する現場を適切にリードされることを
祈りたい。

ロイヤルドルトンのカップ 前日の五智訪問。

2016年11月27日(日曜日)

寒いとはいえ本日高田で最低気温7度代、最高13度代、
終日雨ふりだったがこごえる程では無かった。

そんな日にご来館頂いた皆様誠に有り難うございました。

閉館近くお客様がお一人の時間カフェで紅茶を飲んだ。
ロイヤルドルトンのタンゴのカップは今では懐かしい。
10数年前、まだ開館前の頃、ポットも付いたセットで求
め、艶やかな乳白色の地にシャープな1930年代のア
ールデコ調のデザインが新鮮で気に入っていた。

現在カフェでご利用頂いています。

ドルトンのタンゴ
↑おせんべいをかじりながら太宰治の文庫本の一節を読んだ。
短い「ヴィヨンの妻」は10回目だが、酒飲みでいい加減な詩
人の妻として営まれるどん底生活が人情話風に語られる。
年末の一話はもの悲しくも着陸は絶妙で、読了すると不思議
と再読したくなる。
このカップの頃の太宰は波に乗れず強く苦悩している。

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さて前日土曜日午後、直江津は五智国分寺と本願寺国府
別院を訪れた。
本当は、落ち葉を踏んで歩く五智の山道は気持ちが良い、
と聞いて訪れたものの、遅かったせいで二つのお寺を見て
いるうちに日が暮れてしまった。

1
↑さわやかな五智国分寺本堂。

 

2
枯れ木の季節のため姿が良く見えた三重の塔。

塔は消失後10年の歳月を掛けて、慶応元年、
1865年に再建され、軒下には浮き彫りの十二支
の木彫がある。
作者は高田の名工、石倉正義という人らしい。
写真を拡大してみると大変繊細で滑らかな作風。

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旧歴11月の子(ね・鼠)には松と大根があしらわれている。

5
丑(牛)は旧歴12月で梅が。

十二支いずれも木目を美しく活かしてあり、添えられて
いる季節の草花なども深く見事に彫り出されている。
またその上層には中国24孝の説話から12孝が彫刻
されているようである。
薄暗くなった時刻のコンパクトカメラだったので、上手く
写らないものが多く、年内にもう一度訪ねて来年の酉
(とり)なども見つけてしっかり撮ってみたい。

その後薄明かりの残る中、近くの本願寺国府別院へ足を
運んだ。

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重厚かつみやびな寺院の雰囲気は京都にいるような錯覚
へといざなわれる。

3
本堂の東に続くお堂の唐門。
ここは京都本願寺からこられた要人が出入りする玄関、
とお聞きした。

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上掲の唐門の軒下に掘られた優美な鳳凰。

五智は古代、中世、近世の歴史の重みを如実に伝え、直
江津の人が地元を愛し自慢するのがよく分かる。
一帯がもっと整備される事が望まれるが、上越市は常に課
題山積でいくらお金があっても足りない。

 

7
通りすがりに拝見したお宅の美しい菊。

年内の晴れた日に、かって「野菊にも配流のあとと偲ばるる
と高浜虚子が詠んだ光源寺も入れてもう一度五智を訪ねたい。

暮れても人が行き交う通りを歩きながら、一帯のどこかにいさ
さかの風情を有する甘味処でもあればいいのに、と思った。

美味しかった異空間のラ・ペントラッチャ。

2016年11月25日(金曜日)

昨日の薄暮、木に肥料を遣った帰路西方の雲が切れて
まばゆいばかりの夕焼けが見られた。

寒空を一瞬焦がした夕焼け、短時間だったが気象が見せ
たドラマティックな光景に息を飲んだ。

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夕食は前々からの約束で知人ご夫婦とラ・ペントラッチャへ。
同レストランは今年場所を移して開業、コロッセウムを思わせ
る壮大な作りで、80坪の床に54席というスケール。

スケールは大きいが料理とサービスは繊細で温暖、年を考え
て軽めのコースを選んだ。

1
フレッシュな山海食材を活かした前菜。
ワインはキャンティ クラシコでした。
1960年代、六本木キャンティへ行って以来、何とかの
一つ覚えの銘柄です。

2
トリフをあしらったパスタは香り高い一品。

美味しさのあまりふんわり焼き上がった美しいプロシュート
添えのピッツァは写真を忘れました。

3
自家製ソーセージのソテー。
私はごく幼少に満州で食べたソーセージが忘れられない
のです。

4
デザートにリンゴのタルト、そしてKIMBO(キンボ)のエ
スプレッソを飲んだ。
エスプレッソと言えばイタリア、そしてナポリのキンボは
名メーカー。
赤い文字のオリジナルカップはとても可愛い。

5
クリスマスツリーが季節を教えてくれる。
丸くかこった所に以下の仮面が。

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ワインの大棚に仮面。

劇場にいるような、また舞台の幕間のような気持ちが
よぎる異次元的レストランは終始美味しく暖かく、楽
しい話に花が咲きました。

 木に施肥 コハクチョウ ノスリ。

2016年11月24日(木曜日)

本日関東地方で雪に見舞われたが、当地は山に降雪し
たものの平地は比較的穏やかに過ぎた。

列島の気象が表裏逆転する事はたまにあり、私たちには
希で有り難い日といえる。

それにしても強い寒気がどのようにここを避け、関東へと
張り出したのだろう。

本日午後は休診の日、気になっている樹木に肥料をくべた。

 

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園芸用の土に腐葉土、鶏糞、油かすを混ぜて4杯作った。
材料の組み合わせはありものでいい加減です。

 

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樹勢が弱そうな木の周囲を放射状に掘る。
掘ったところへ肥料土を混ぜ込み土を戻して平らにする。
本日は大小5本の木にくべた。

 

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比較的近くの田に120羽ほどコハクチョウがいた。
灰色の若鳥たちは真っ白な成鳥より何となく可愛い。
時々細い流れで水を飲み、のんびり微笑ましい。

 

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電柱のノスリ。
白鳥は優しい顔をしているが、猛禽のノスリは鋭い。

夕食は知人夫婦とラ・ペントラッチャでご一緒した。
場所を変えた新館はコロッセウムの如く壮大で、
笑顔の料理を美味しく頂いた。

ラ・ペントラッチャは明日記載の予定です。

寒波襲来、「来冬:らいとう」など冬だけ季節の呼称が難しい?

2016年11月23日(水曜日)

本日勤労感謝の休日は寒く、外出にジャンバーとマフラ
ーが必要だった。
強い寒気が南下していて明日は更に下がると報じられて
いる。

まさか初雪ではないだろうが、昨冬が大変少なかったの
で、皆さんの予想も今年は大雪か、というのが殆どであ
る。

ところで先日林へ入った時に地上3、40㎝という低さにカ
マキリの巣があったので、気休めとして覚えておこうと思う。

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夕刻の庭で見つけたクリスマスローズーの蕾。

この花は名の通り年末から咲くものも多いが、当
庭では2~3月の雪解け時に咲くのが普通だ。

今年2月のころ、雪前から咲き出し雪を被って咲く
花を心配したのも懐かしい。
今年は蕾が見えてもそのまま構わないでおきたい。

ところで昨冬、今冬という言葉があり、辞書やネット
で去年の冬は「昨冬」、ことしのは「今冬」と出ている。
それだと昨冬は12月、それに続く今年の1,2
月は今冬と呼ぶことになり、ひと続きのシーズンを
別々に表現しなければならなくなる。

同じように今冬には過ぎた1,2月とこれから迎える
12月という2つの季節があり、1シーズンとしての内
容が連続しない。

一方春夏秋はみな年内に収まり、昨春、今春はワン
シーズンとして無理がなく表現でき、次の春「来春:
らいしゅん」を指す言葉もある。
しかるに「来冬:らいとう」はまず見聞きしないので、
ここでも冬だけ置いてきぼりにされている(但しネッ
ト検索や辞典に「来冬:らいとう」はあることはあった)。

旧歴であれば春が1,2,3月、冬は10,11,12月
とすべて年内に収まり、冬だけ変な感じにならず、
「来冬:らいとう」も普通にあったであろう。

ちなみに同じ西暦の英語圏は以下のように、
Last Winter This Winter Next Wineter で
「前の冬」、「この冬」、「次の冬」と時の流れに沿っ
ていると思われるが、時期に於ける区別の実際は
やはり悩ましいかもしれない。

何か難しいことに踏み込んでしまったようだ。

 高曇りの日、紫の夕空。

2016年11月21日(月曜日)

高曇りの日の夕焼けは美しくなることがあるようだ。
本日そのようなお天気で、仕事場でふと見た空は
短時間ながら澄んだ紫色に染まっていた。

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すぐに暮れたが、明日は寒く雨模様、所によって
降雪もあるらしい。

19日の上京 展覧会 食事。

2016年11月20日(日曜日)

昨日11月19日土曜日は午後早く上京した。
20年ほど続けている二人の級友と夫婦で食事
をするためだった。

着いてすぐ国立新美術館の「ダリ展」に行った。
それが混雑していて30分待ちの行列だった。
幸い隣で「日展洋画部門」が開催されていたので
そちらに回った。

天下に名をとどろかす日展だが、実際入場する
のは初めて。
大きな作品が何室もある広大な展示場を埋め尽く
している。
一つの壁面に5,6点掛かっているが、妻と気に
入ったものを指さしながら回った。

以下はショップで求めた出品作品のポストカード
から。

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長野県中野市出身、三沢忠氏の「妙高山」

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東京都出身、石川實氏の「カサ松雪に立つ」

比較的親しみ易い作品が多かったが膨大な大作
に少々疲れて、カフェで一休みした。

夕刻の級友夫妻ら8人での会食は異なる味わい
の白ワイン二種で始まり、赤は野うづらのパイ包
み焼きに登場、一層料理を引き立てた。
チーズは出来るだけ匂いのきついものを5,6種
選んで、貴腐ワインで味わったが、どうしても駄目
なものが一つあった。

1年8ヶ月ぶりの酒なので体が驚かないようにゆ
っくり味わった。
セレクションはいつものようにKがソムリエとやりと
りしてリーズナブルかつ変化を楽しめるように決め
てくれる。

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どこかダリの作品を思わせる「野うづらのパイ包み焼き」

私の長男が以前からKに憧れていて、今回初め
て夫婦で特別参加した。
幾分緊張の面持ちだったが、終わって私たちの
ことを羨ましいと言ってくれた。

年取って胃もアルコール認容力も半減する。
それでも食べ物の事、ビートルズ来日の日の事、
志賀直哉、太宰治、シャルル・アズナブール、エ
ディット・ピアフ、互いの病、京都のことなどが語
られ、長男はインドでの失敗談を話した。

当日逸したダリ展は翌日20午前に変更する事に
した。

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2016年11月20日(日曜日)

昨日は国立新美術館のダリ展が混んでいたため、隣
の日展洋画部門を観たことを書かせて頂いた。
そこでダリ展の方を20日日曜日の午前、観に行った。

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「ポルト・ガドの聖母」の表看板。

幸いなことに行列せずに済んだが、館内は混んでい
て4重5重の列にまぎれて観た。

同時代の一般的な観点から出発し、激動の時代
に鋭敏に反応しながら変化していく仕事の流れが
よく分かる。

その結果作品は多岐で、穏やかな風景画、人物
への超接近、精神分析的な手法、大スペクタクル、
量子力学的な視点、商業デザイン、舞台、映像、
そして時代の寵児として自身が商品にまでなる。

ベラスケス、グレコ、ゴヤ、ピカソ、ミロ、などなどス
ペインは多くの画家を輩出しているが、個性的であ
る。
中でダリの乾燥した空と大地の透明な背景はカタル
ーニャの人ならではのものなのか。
これによって主要な部分が一層迫り出る。
だが注意深くしていないと、遠く小さく、あるいはすぐ
間近にテーマが補完されたり隠されているなど、一種
だまし絵の如く意図されていることもある。

意味と視点は重要だが、込められた記号や寓意を見
つけたり考える楽しさは一種エンターテイメントとして
も独特の魅力になっている。
難解としか言いようがないものも結構あったが、それ
らもダリ的と言えばいいのかもしれず、幸福な芸術家
ではないかと思った。

入館者の多くが若い人だったのも印象的だった。

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展覧会カタログ裏表紙のサルバトール・ダリ。
ぎょろりとした目とカイゼルひげ、見た目がまず
「芸術的」で、奇行やエピソードにこと欠かなかっ
た人は、実はとても繊細だったという。

見終えてカフェのテラス席で飲み物を飲んでいると
下にあるケヤキ落ち葉の道を思い思いに行き交う人
が見えて心なごんだ。

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展覧会を後にして、過日樹下美術館のコンサートで素晴
らしい演奏をされたチェリストの竹花加奈子さんがセット
して下さった昼食をご一緒した。

虎ノ門にある超高層ビルは51Fの広々としたレストランだっ
た。

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レストランのアプローチにあった巻いた板と鋼鉄の網
による椅子のオブジェはちゃんと座れる。

スペインで充実した音楽留学をされている竹花さん
の世界は豊かで、2時間の昼食を楽しませて頂いた。
午前はダリ、昼食は竹花さん、スペインゆかりの昼で
した。

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51階はさすがに高く、自分が知っている都心部は
すっかり様変わりしたが、まだ変わるのだろうか。

現在東京で建築中の建物はすべてオリンピックまでに
終わらせなければならない、という。

北陸新幹線のお陰で上京は便利になり、行きに寄った
西口の駅駐車場はこの度も満車だった。

二日にわたり長くなりました。

不調だったという野菜 そして我が草花。 

2016年11月17日(木曜日)

ニュースでしばしば野菜の高騰が報じられる。
東京の状況では、葉野菜を中心に、平年の数
割増しから数倍といものもあるらしい。
動物園の餌不足も深刻らしく、さらに畑では
キャベツなどの盗難被害が発生しているという
からひどい。

原因として特に北海道の夏の長雨と、秋に繰り
返して上陸した台風の影響を曳きずっているこ
とが挙げられていた。
但し10月は好天だったので、今後持ち直すら
しい。
北海道の状況がこれほど東京に強く影響する
という事に驚かされた。

わが地元もはやり不出来だったようで、過日の
野菜祭は品不足、すぐに売れるが新たに農家か
ら持ち込まれる数も少なかったと聞いた。

患者さんたちが丹精している野菜畑は大抵不調
で、「大根なんてこんなものですわ」と言って
指で小さな輪を作って見せられた。
夏の終わりに早く種蒔きをした人くらいが平年
並みで、多くは日照不足がたたったという事だっ
た。
樹下美術館の庭は何回か書かせて頂いたように
変で、春から花は早く咲いては早く散るということ
が続き、調子が出なかった。
もしかしたらエルニーニョ現象で暖かかった昨年
が良すぎたため、今年は反動の疲労が出ている
上、日照が不足したということなのだろうか。
台風も無く一見極端な気象ではなかったようだっ
たが、植物には変わった1年だったと見える。

一方、お米の作況は例年を上回り、等級も高かっ
たのは台風の影響がほとんど無かったこともあり、
不幸中の幸いだった。

今夕閉館近く、来年の事を考えて、明かりを点けて
一部に肥料を混ぜた土をくべた。
今後も続けるつもりだが、気温は8度まで下がっ
ていたものの、不思議なことにさほど寒さを感じ
なかった。

 

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庭の丸い明かりにモミジが貼り付いていた。

 

 

昨日は「都寿司」で送別会。

2016年11月15日(火曜日)

昨夕は8年間お手伝い頂いたスタッフの送別会があった。
明るい彼女にはとてもお世話になった。

皆で上越市は大潟区土底浜「都寿司」へ伺った。

風情ある料理や貴重なお酒を1年半ぶりに少しだけ
口にして、本当に美味しかった。

歌なども出て、気がつけば3時間が経ち思い出深い送別
会だった。

1
お得意の柿釜はお豆腐の和え物だった。

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マグロのひれ焼き。

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親方の手さばきも美味しさの一つ。

5
見事なちらし寿司。

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忘れるほど沢山お料理が出て最後は甘い焼き柿を食べた。

終えて出た外の夜気は冷え、いよいよ迫る年末を実感した。
Nさんとてもお世話になりました、またお会いしましょう。

 

 

スーパームーンが終わった。

2016年11月14日(月曜日)

今夜は68年ぶりと報じられた大きな月(満月)の日
だった。
昨夜は月を見るのに期待薄な予報ばかり。
本日夕刻のニュースも全国、県内版ともにかなり絶
望的だった。

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↑午後4時過ぎ、上越市は鵜の浜温泉の空(スマホ)。
大きな波状の雲が連なり良い空は期待出来そうもな
い。

夕食時には雨音が聞こえ、月はもう諦めていた。
そして9時すき、パソコンに向かい、本日は月を見る
ことが出 来なかったと書き始めると、68年ぶりとい
うフレーズが浮かん だ。

生きている内に、これ以上大きな月は見られない、
と思うと残念で、念のため窓を開けてみた。

すると群雲に明かりが射していて、間もなく月が覗
いた。
大きな月だった。
ああ68年の感慨もそこそこ、見えては隠れる月に
カメラを向けた。

1
↑今夜の空。

2
↑すぐに隠れる満月。

3
↑何とか撮った月。

雲が掛かる掛からないで撮影条件が全然違う。
あれこれダイヤルをいじながら大きな月を数
枚撮ったが、雲の中のせわしない出入りに翻
弄された。

ところで部屋に入って暫く経つと、カメラをいじる
ばかりで、果たして月をちゃんと観ていたのか、
と疑念を生じた。
二度と見られない月だというのに、風情など何
ひとつ味わっていないじゃないか、という反省で
ある。

考え直し、再び出てみると月は相変わらず雲
間を出入りしている。
不思議な事に68年ぶりの感慨は薄まっていた。
あまつさえ再びカメラをいじり始める自分、、、。

月は天頂に達して首が痛い、 ああ、と思い出し
た。
大きな月なら、尾神岳の肩に昇る普段の満月も
実に立派なものだ。
さらに満月であろうと無かろうと、野づらや海岸
で不意に出会う四季折々の月の風情も格別で
はないか、とも。.

雨がぽつりと当たり、月は雲とかくれんぼを続け
ていた。
私のスーパームーンはざっとこんな風に終了し
ていった。

この月は大きさもさることながら、人を翻弄する点
においてもスーパーだった。

釣り人で賑わっていた晴天の柿崎海岸。

2016年11月13日(日曜日)

昨日に続いて晴天となり気温は20度近くまで上がった。

午後柿崎浜を歩いたが、大勢の釣り人。
広いと感じていた海が、わずかこれだけの人出で狭く感じ
られるから不思議だ。
人間の威力と言えば良いのか、瞬時に風景が変わる。

1

2
私が見ていた人に強い引きが来てフクラギを釣り上げた。
赤味に脂が乗り、味が濃くこの時期とても美味しい。

先日のアジ、本日のフクラギ(大潟区ではフクラゲ)といい、よう
やく魚が来始めたのか。
今夏~秋、皆さんの声は「水温が高いのかさっぱり駄目」ばかり
だった。

明夜は68年ぶりの大きとなるスーパームーンの満月。
夕ぐれ時まで晴れ間がある模様だが、上手く見えると良いが。
昨日の月はすでに目を奪われるほど見事な大きさになっていた。

暖かく晴れた晩秋の日。

2016年11月12日(土曜日)

本日、当地上越市は特に午後から晴れて暖かかったが、
TVでは東京のマフラー姿やインフルエンザというニュー
ス映像が流れた。

いつもと反対といえばいいのか、このような気象の逆転
は珍しい。

 

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↑モミジはもう少し先、ニシキギが赤い。

花の季節に較べ当庭の紅葉は自慢できるほどではない。
しかし、遠くへ行かなくてもここで十分とお客様が仰った、
と聞いた。

確かに夕刻、柿崎からのご家族は、お茶も飲めるし、と
言って同じような話をされました。

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↑昼食のホットサンドセットを秋らしく撮ってみました。
向こう左は野菜が10種類ほどのピクルス、向こう
右は三種類の果物です。
現在のピクルスはプチトマト、カブ、パプリカ、セ
ロリ、ミョウガ、カリフラワー、レンコン、ヤングコーン、
オクラ、ニンジン、キュウリ、ムラサキタマネギで、間
もなくミョウガが終わります。

 ※フルーツはメロン、ブドウ、それにオレンジです。

ホットサンドの中身ははキャベツ、タマネギ、ベー
コン、ハム、チーズ、ほかにツナがメインのもありま
す。
※料金はおよそ二杯分のポット珈琲または紅茶がつ
くセットで950円です。

樹下美術館は今年も12月25日(日曜日)まで開館
営業、申し分けありませんが、26日から来年3月14
日(火曜日)まで冬期休館になります。

展示鑑賞、お茶、お昼、、、あとひと月ちょっと、休館
までご自由にお楽しみください。

晩秋の妙高連峰 田の白鳥 夕食の献立。

2016年11月10日(木曜日)

午後は本業休みの日、所用で高田に出かけた。
秋はさらに深まり初冬の風景だった。

 

1
川沿いの葦やススキの向こうに雪の妙高連山が見えた。

帰路、新井ー柿崎線の道すがら今期初めて白鳥を見た。
親や年長の鳥はまことに真っ白、今年生まれの灰色の若鳥たち
はかたまって佇んでいる。

群は大小あるが血縁で集まっているのだろうか、くつろぐ様子は
幸せそうに見える。

2
↑灰色の若鳥はかたまっている。

3
↑午後4時近く、夕陽を浴びながらくつろいでいる。
いつ何処のねぐらへ帰るのだろう。
写真で見る限りコハクチョウの群と思われる。

さて夕食に昨日の菜と鰺が出た。

4
昨日の菜(アスパラ菜というらしい)をあしらった蓮根と
鶏挽肉の団子。

5
アジは野菜いっぱいのマリネに。

寒かった本日、明日は一転気温が上がって雨も降るらしい。

本日強風 昨日アジを頂いた 個人主義的な新大統領。

2016年11月9日(水曜日)

午前はあられが降り一日中冷たい風が吹き荒れた日に
も拘わらず二人また三人とお客様に来て頂いた。

ケヤキは7、8割方落葉し、モミジは必死に木にしがみつ
いている。

 午後早く施設の巡回の後、強風下の渋柿浜は大潟漁港
へ。
冬に向かって波浪は凄まじいが、荒海は心を浄化する作
用があるように感じられる。

 

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赤灯台が踏ん張っている。

 

2

 

3
強風の中を浮かぶように飛ぶカモメ。

 

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昨日、かって一緒に芝居をした仲間から頂いたアジ。
菜は牧区の縁者から頂いた。

明日の食卓が楽しみです、誠に有り難うございました。

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米国の新たな大統領にドナルド・トランプ氏が決まった。
昔からゴシップやエピソードが報じられる度に豪腕振り
と桁はずれた財力を知らされた。

それがまさかの大統領、何を置いても異色であろう。
この先どうなるのか分からないが、確定直後の演説
に「国民一人一人が忘れられないようにし、すべての
国民のための大統領になる」、」という全く真っ当な主
旨が述べられ、意外だった。

他国のことよりまず自国、個人主義の国の人らしいと
言えばその通りで、一種分かりやすい人かもしれない。

芝生の土撒き メヒシバ 作品図録。

2016年11月6日(日曜日)

本日はおおむね薄曇りで、夕方いっときばらつい
た日曜日。
このところ時間とお客様の具合をみて芝に土をく
れることが続いている。

すでに350リットルは撒いただろうか、何しろ10
年経った芝生、しかも今年はムラを生じたので土
や肥料を多くしてみているが、どうなることやら。

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↑今夕隣地の草むらで車のライトを浴びるメヒシバ。
今どき路傍や空き地でみるこの草は風景を和らげる。
もう少しすると枯れてくるが、それも風情。

さて夕刻こられた若い女性が植物画に興味を持って
いると仰った。
輪郭線のことや薄塗りの繰り返しの事、紙の話など
で楽しかった。

ところで樹下美術館の長き懸案「作品図録」はある方
のアドヴァイスもあり、来年の10周年行事の一つに
することにした。
開館の年から仕度を始め、間もなく刊行と、このノート
で何度お知らせしたか数え切れない。
だがお知らせした後から必ず書き換えが必要な部分
が見つかり、また新たな作品が入ってきた。

長年のやりくりの結果としてページ数は増えたが、
ギュウギュウした印象が直ってきた。
10周年でも出来なかった、は絶対に避けたい。
長い課題はストレスであり、今後健康に気を付けて刊
行にこぎ着け、開放された心の余暇に絵を描きたいと
願っている。
ちなみに本日1枚、急須の撮り直しをしました。

今年はどんな紅葉になるだろう 愛らしいヤブコウジの赤い実。

2016年11月4日(金曜日)

名所というほどでは亡いが、樹下美術館の庭は落葉広葉樹が多く、、
それなりに紅葉が楽しめる。

モミジに先駆けてニシキギとマユミ、それにカシワバアジサイが
紅潮している。

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↑このマユミはもともと土地に自生していた。

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じわじわと増えるヤブコウジが落ち葉をかかえながら冬支度。
寒さと共に赤くなる実がとても可愛い。

日増しに落ち葉が多くなり暇を見ながらスタッフは掃き掃除に忙しい。
今年は常連のお客様の中からボランティアで庭を手伝った下さる方が
出て、とても助かっている。

今後落ち葉、とくにケヤキは大変だが、芝生に降るモミジは晩秋の楽しみ。
モミジは生長が早く、開館当時植えたものは高さが二倍、ボリューム
4倍と大きくなった。

荒れ模様の文化の日。

2016年11月3日(木曜日)

夜9時を回って、強い風雨が続きカミナリも鳴った。

本日11月3日文化の日は、午後いっとき晴れ間が覗いたが、
よく荒れた。

1
↑午後の上下浜マリンホテルハマナス。
荒天の晴れ間は見慣れた風景もダイナミック。

2
時雨がいっとき上がった駐車場。
樹下美術館は好天が暇、荒天が忙しいことがある。

3
美術館の帰りの上越市大潟区渋柿浜の漁港の雲。
北東に弾けたような積乱雲と強風で出てくるにょろりとした
雲が横たわる。

4
西から黒い雲が近づいてくる。

5
瞬く間に暗くなり気温が下がり風雨が強まる。
寒冷前線に関係する雲であろう。
こんな日の雲は何かと見応えがある。

6
北東の海上にいっとき虹の脚。

妙高山は既に初冠雪があった。
日替わりでお天気が変わりつつ、否応でも冬に向かってい
るのが分かる。
今冬はどんな雪になるのだろう、昨冬は少なかったが。

煙突女学校 心打たれた中卒の人のアルバム。

2016年11月2日(水曜日)

私のノート(ブログ)には「お年寄りや昔の話(聴老)
という欄がある。
日頃診療で出会う高齢者の若き日のご苦労は別世
界の如くだが、およそご本人は「当たり前だと思って
いた」と仰り、そのことがまた凄いなあ、と感心させら
れるのである。

ところで私の世代からしばらく先まで、中学校卒業で
就職した方は少なくない。
自分は村の小学校を卒業後、高田市の中学校に入
ってしまい、小学校時代の級友とは突然縁が薄くなり、
分けても中学校で就職した人たちの事は殆ど知ること
が無かった。

読み返せば2011年のノートに「煙突女学校 世が
世なら」
があり、中卒で就職した女性の事を書いてい
る。
その人は私より二つ上で、嫁ぎ先で超高齢の親を介
護されていた。
その介護ぶりが上手で感心して、書いた。

家にお金が無かったので高等学校ではなく、富山の
紡績工場へ行きました。
工場には煙突があったので、煙突女学校と呼んでい
ました、と聞かされた。
紡績というと、どこか女工哀史の古く悲惨な職場イメー
ジが浮かぶが、あっさりと語られた不思議な「煙突女
学校」に少々驚き戸惑った。

その人と診療でお会いするうち、職場が開けた場所
であった事、福利厚生のほか作法や修養教養の場
が整えられ、成長できる所だったことが分かってきた。
ただ具体的なイメージはうまく浮かばなかった。

持ってきました、と最近アルバムを持参された。
整理された白黒写真には、配慮された人間関係、ク
リスマス、メーデー、寮生活、歓送迎会、研修や旅行
など初めて接する世界が次々に現れ、まるで映画で
も観るような一冊だった。

昭和30年代、高度成長期へと入って行くまさにそ
の現場で、中学卒業の人々が前線の繊維産業を引
っ張り、生き生きと働ていたのを見て思わず感動を
おぼえた。

いま彼女は何の匂いもさせず、ごくごく普通に明るく
振る舞われる。
一方で世間には介護や透析を受ける人、あるいは障
害者をバッシングする無知傲慢な人も居て、(ある作
家のように)いずれ必ず悔い改める。
最初から物事が分かっている人と、そうでない人、、、。

分かっている人の中には、アルバムの主のように貧し
さが出発点にあった人が少なからずいるのではない
かと考えさせられる。

 

1
入社間もない頃、茶道にのっとった手の組み方を
している。

 

旅行先で
1960年20才のころ、静かな迫力を放ち、みなスタイリ
ッシュで大人に見える。

写真に添えられた文章も優しく立派で、自分が恥ずかし
くなった。

煙突女学校の卒業生さんたちに幸あれ。

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