2014年2月
新潟県立美術館のコレクション展「齋藤三郎生誕100年展」。
午後の定期休診日の本日、長岡市の新潟県立美術館へ行った。
本年1月31日から開かれ3月9日で終了する「齋藤三郎生誕100年」を興味深く観た。
4月13日まで催される同館の三つのコレクション展の一つとして展示室3の展示。
ホワイトの場内は穏やかな照明とあいまって気品が感じられた。
33点の選りすぐられた作品が展示されている。
年代別、カテゴリー分けなど展示法は丁寧でとても見やすく、さすが県立であろう。
作品では、
昭和18年製作の「呉須掻落牡丹文瓶」(ごすかきおとしぼたんもんびん)」と
制作年不詳とされる「窓絵椿小紋面取壺」(まどえつばきこもんめんとりつぼ」
および昭和20年代とされる「色絵茄子文皿」(いろえなすもんざら)3品が、
特に貴重に写った。
わけても窓絵小紋面取壺は流麗かつ緻密な最渾身作。
日本の陶磁史上に輝く優品にちがいない。
年代不詳とあるが、高田時代におけるかなり早い時期の作品と推察してみた。
以下は窓絵小紋面取壺が掲載されている「泥裏珠光-越後の陶齋-」です。
泥裏珠光(でいりじゅこう):文学者、詩人、書家・會津八一が齋藤三郎(陶齋)に贈った号。
手許の「泥裏珠光-越後の陶齋-」から窓絵小紋面取壺(右)。
泥裏珠光-越後の陶齋-:編著・齋藤筍堂 毎日新聞社1998年10月15日発行。
訪問に際して徳永館長、立川副館長とゆっくりお話させて頂いた。
また、お二人の学芸員には付き切りで会場を案内して頂いた。
場内に樹下美術館のしおりが置かれまた展示もされていて、何とも有り難いことであった。
公立にもかかわらず斯く親しくして下さる事に深く感謝し、
末席ながら樹下美術館もまた頑張ろうという思いを新たにした。
閉館まで長居させていただき有り難うございました。
帰路の長岡市内でとんかつを食べて帰りました。
本日pm2,5への注意喚起 とろろの夕陽。
本日昼のニュースで新潟県がpm2,5に対する注意喚起情報を出したと報じていた。
午後の施設行きと在宅回りで確かに遠くがかすんでいる。
よく知らなかったが、pm2・5が大気1立方メートル(㎥)当たりの1日平均濃度が70マイクログラム(㎍)を超える可能性がある場合、注意喚起を行うという。
この予測は午前5時~7時の平均濃度85㎍/㎥越えをこのたびの目安にしたようだ。
昨日はおぼろの夕陽と書きました。
本日は大気が濁っているせいか、とろろと言った風でした。
さて本日、新潟市亀田で該当時間の平均が101を越えて上昇。それで県内に注意喚起が行われました。
実際の注意は昨年3月に定められた制度発足以来はじめてということ。
本日その情報が出されたのは10都道府県だということです。
通常九州など西日本に高いpm2,5が、気象の関係で新潟県でも高濃度となった模様です。
ちなみに北京では500㎍を越えているということで、ケタ違いですね。
呼吸器系など病に直結する数値ではないでしょうか。
これを書いている深夜、両眼がちくちく感じられ涙がにじみます。
寝不足か、あるいはさらに濃度が上昇しているのでしょうか。
春待つ入り陽。
幾分気温が上がってきている。時おり射す陽が次第に高くなり、入り陽も西の端から離れてきた。
雪国に居るとまだ降るかと心配しつつも、やはり春は近いと感じる。
拙歌) 弥生待つ四ツ屋の浜に入りし陽は月より先に朧なりけり
春が訪れようとしている。
当地に雪はわずかしかなく、間もなく2月が終わる。
大雪の長期予報が皮肉にも表日本で的中した。
果たしてこのまま冬は終わるのだろうか。
例年2月には気持ちの良い(春よりも輝かしい?)晴れの訪れがあった。
それが、今年は晴れても一時で、冷たい空が続いた。
ところで上越市の週間天気予報から雪マークが消えている。
来週は心待ちした晴れ間が多く見られるようだ。
今年の開館まであと20日。皆様のおかげで8年目を迎える。
昨年に増して是非とも良い樹下美術館にしたい。
ボクシングの村田諒太が中国・マカオで勝った。
浅田選手にインスパイアーされたと話し、インタビューで「謝謝」と述べた。
下はいつも一生懸命だ。
浅田真央選手のエッセンス 失敗克服の王道。
このたびSPで浅田真央選手は得意のジャンプをことごとく失敗したという。
伝えられた映像、画像も実に気の毒なものだった。
翌日待っているフリー。重圧は途方もないものだったに違いない。
彼女はどんな風なのか、とても気になって深夜のフリーを観た。
だが、高度なジャンプを次々とこなし、後半の滑走は躍動し自己最高の演技となった。
どん底から一転、たった一日で!
よくもこんな事が出来るものだ、と驚嘆した。
フリー終了後、どのように立ち直ったのか?というインタビューで彼女は次のような趣旨を語った。
〝SPで失敗したジャンプの一つ一つを成功させようと思った〟
驚くべき精神力である。
大きな期待を裏切る大失敗。
再起が危ぶまれるほど落ち込むか、下手すればパニックであり、
まず、忘れたいが普通であろう。
だが彼女はそれと直面し修正し、あまつさえ最大の開花を実現させた。
期せずして語られた言葉は失敗克服の王道と思われた。
彼女はずっとそのように生きてきたのだろう。
運が悪かった、相手が悪い、想定外、、、。
重大な失敗は、無かったことにしたり忘れるではいけないのである。
可愛いのに立派な人だと思った。
ドック健診、まずまずの体重と脂肪 白鳥 椿の蕾。
本日午後、上越医師会検査センターで妻とドック健診を受けてきた。諸検査の結果は後日だが、本日BMIは21,1、体脂肪率17%台で満足な数字だった。一昨年秋以来何とか続けている食事と屋内運動の効果だと思う。
一日食事エネルギー1700Kcal以内、階段昇降350~600段+自己流ストレッチは今のところあまり負担を感じない。
行きに道路から遠く見えた白鳥を健診の帰りに近くで見てきた。
沢山の群を見たのは今年初めてで、新鮮だった。
夕刻になると餌場の田んぼから池に帰る白鳥。
この寒さの中、帰る我が家が冷たい池とは。彼らには当たり前のことなのだろうが、、、。
美術館の庭から切ってきた椿のつぼみが部屋でぐんぐん膨らみ赤くなる。
この椿は八重だがとても上品で、昨年美術館の三月開館から重宝した。
希だが二度と無いとは言えない災害。
山梨県の幹線道路は開通したというが、生活道路の支障は続いているようだ。
仕事がら透析はじめ医療のSOSがカバーされていることを願うばかりであり、
切迫した透析などは他県の支援が必要かも知れない。
昨日も触れたが特に山梨県の大雪は寒冷がネックになるように思われる。
とても若いころの真冬、山梨県に近い長野県の病院に一月ほど出張した。
夜な夜な外気にさらされる渡り廊下の寒暖計を見たが、零下10~15度もしばしばだった。
宿舎で初めて入浴したときに、風呂の湯をそのままにした。翌日みると風呂は桶ごと凍つき、もう
春まで駄目だと言われた。以後院長の家で風呂はおろかご馳走の世話にもなった。
本日夕刻に来られた方は山梨県で仕事をしたことがある、と仰った。冬の寒さは特別で毎冬顔のしもやけにひどく悩まされたという。
このたびの雪で言えば山間部(盆地以外ほとんどが山間ですが)に降った大量の雪は、一朝一夕には溶けないように思われる。
除雪作業は雪崩とその危険で難渋する場所も少なくないとのこと。
災害列島と言われる日本。
中でも極めて希であるが、二度と無いとは言えない大災害の対策は難しい。
それでもトムアップを続ける以外無いだろう。
心配な豪雪被害。
一昨日、太平洋側の雪に一種一体感を感じる等と書いた。しかし一体感どころか事態は極めて深刻な模様で心配だ。
特に山梨は全県が孤立しているという。
かってみた青空の河口湖に143㎝の積雪などもどう考えたらいいのだろう。
南岸低気圧と寒気の張り出しだけなら今始まったことではない。
しかし災害的な豪雪とは、ほかにどんな訳があったのだろう。
それにしても山梨、群馬、埼玉、長野などの内陸は冷える。
短期のドカ雪は消えやすいが、
このたびの雪害は凍結によって処理に手間取るかも知れない。
流通や交通の停滞、落雪などの被害に加えて凍死までも報道された。
あまり知らされないが救急搬送などは無事行われているのだろうか。
普段なら災害状況や対策を継続して報道するNHKは、オリンピックに特化したままだ。
今後の晴れ間と融雪除雪によって明るみにされる被害が心配される。
青い雪 女子スーパー大回転 羽生選手の東北 アスリートと笑顔。
昨日からの表日本の雪には驚かされる。場所によっては豪雪、東京も雪国の情景になっている。
映像を見るかぎり今冬の日本は表も裏も無く、一種一体感がよぎる。
当地は朝から湿っぽい雪が続いたがが夕刻は雨に変わった。
玄関周りの除雪をしていた妻が「雪が映画や絵のように青くなっている」、と言う。
確かにみぞれや雨を含んだ雪の内部はほの青く見える。
水は赤外線を吸収し紫外線を通す。
水分が増した雪の内部が青く見えるのはそのせいであろう。
午後、女子のスーパー大回転を見た。コースが難しいのと雪のコンディションが悪いせいで、コースアウトと転倒が続出した。
最初の8人でゴール出来た選手はわずか1人だけ。解説者が「レースが成立するだろうか」と心配したほどだ。
さすが次第に失格者は少なくなったが、結局50人中ゴールしたのは31人。
見ている分にはスリリングだが厳しい競技だ。
選手達のコスチュームが格好よく、美人ぞろいなのも印象的だった。
ところで当初フィギュアで優勝した羽生選手のことを、勝ってもあまり笑わない、と言ったコメンテーターがいた。
期待された笑顔の代わり、インタビューの中で彼は〝東北のこと〟を触れていた。
羽生選手は仙台で震災に遭っている。
忘れられたような被災地の現状はますます過酷だと言われる。
世界の頂点から発せられた若者の心の叫びは胸に響く。
それにしてもアスリートに向かって、何かと笑顔を所望するメディアはおかしい。
雪中のばら 今年前半は特に忙しい。
積雪は20センチほどですが、終日降ったり止んだりの一日。仕事場で鮮やかなバラが雪を被って咲いていた。
初夏の花が、今なぜ雪を被って咲くのだろう。
薔薇を訓読みすると〝そうび〟で、冬薔薇は〝ふゆそうび〟と言うらしい。冬は特に色濃く咲くという。
雪をかぶっても傷まない。主に四季咲き種が偶々冬に咲くようだ。
。
以下は今年4月13日(日)「第22回 いのちの電話チャリティ茶会」のポスターです。
恥ずかしながら私(宗玄)が小間で薄茶の席持ちとなりました。
さて今年、特に前半は忙しくなりそうです。
●3月15日(土);樹下美術館今年の開館
●4月13日(日):第22回いのちの電話チャリティ茶会の席持ち (株)有沢製作所茶室
●4月26日(土):第4回堀口すみれ子さん講演会
「堀口大學の親交 団伊玖磨氏のことなど」 樹下美術館
●5月15日(木)~20日(火):小生個展 [花の肖像画展Ⅱ」 於・本町遊心堂
●5月18日(日):画家・倉石隆について講演 新潟市美術館
●6月第1、2,3,4,日曜日:陶齋の器で寿司を食べる会(茶室でお抹茶付)
樹下美術館
●10月第1,2,3,4,日曜日:陶齋の器で寿司を食べる会(茶室でお抹茶付)
樹下美術館
●11月:SPレコードを聴く会(日程詳細は未定です) 樹下美術館
※5月の個展および新潟市美術館の講演に間に合うよう、当館の作品図録作成を印刷屋さんと作業中です。
朝寝ぼうしたので弟に電話した。
昨日「ラジオ深夜便」で弟のインタビューを聞いた。張り切って本日もと考えていた所、頼みの妻とも起きそびれて聞けなかった。夜電話で詫び、何をしゃべったのか聞いたみた。
このたびは復興に関連して個人意識のことを次の様に述べたという。
自分たちは行動や思考を揃えることは得意だが、個の意識や独自性となると尻込みしがちだ。
水の共有が基盤だった稲作文化がもたらした志向として無理からぬことだが、
新たで豊かな創造には時に難もあろう。 震災復興もしかりではないか。
かって訪ねたフィレンツェの多くの個人商店は、店内の工房で商品を製作していた。
カバン、文房具、楽器、食品、陶器、ガラス、衣料、などなど多様な店は美しく生き生きしていた。
個人が開放され芸術の理解が日常にある彼の地の文化はまぶしかった。
3年が経とうとしている復興も、お上を頼むばかりでは離れる人が後を絶たず限界が見えてきている。
物作りから流通まで、今あらためて個人の開発が求めらているように思われる。
弟の論旨は以上のようだった。ラジオを聞かずに電話でずるをしたが、たしかにと思った。
実は日本人は整然だけではなく、多くの分野で個人の独創性と粘りを発揮して文化に貢献している。
先の中山教授、小保方研究員しかり、ノーベル賞受者の多さをみるまでもなく、
身近な中小企業の特異性も貴重であろう。
揃ってまとまるのも確かに優れたことだ。
だがその中で、個人が自分自身であることを喜び、しかも能力を発揮できるならそれは幸福のエッセンスかもしれない。
そのことが可能な日常を作ることは、生き生きした地域の維持発展にも繋がっていくのではないか。
最後に弟は言う、もっとも身近な自己確認(幸福)の一つは、美味しいものを食べること。
自分は独自の飼料と飼育法と流通をもってそのことに懸命に携わってきた、と。
早朝のラジオで弟の声を聞く。
熟睡の今朝四時ころ「始まったよ」という妻の声。
テーブルに置かれた古いラジカセから一つ違いの弟・徹の声が聞こえていた。
NHKラジオの深夜番組「ラジオ深夜便」のインタビューだった。
南三陸町の山間で25年前から営んでいる農場〝コルティッホ・ソーナイ〟における豚の放し飼い。弟は40年前に、自分、人間、自然を問うたため、韓国、秋田、スペインを巡ることになった。15年後に決着した場所で図らずもこのたびの大震災に遭った。
ラジオから、聞き慣れた声と考えが滑らかに聞こえてきて安心した。彼の思考が人と災害を考える上で通底していることを改めて知らされる。
農場で作られる豚、鶏の肉とハムなどの加工品は身内ながら絶品で、お陰様でファンも多い。
忙しいだろうが、ますます身体大切にと願わずにはいられない。
今朝「ラジオ深夜便」を聞いたラジカセ。明日2月12日も午前4時から続きが放送されます。
●杉田徹の主な本です。
・韓国の石仏 淡光社 金 両基 (著), 杉田 徹 (写真) 1975年1月発売
・できたぜ!かくれ家 沢山の不思議2001年7月号 福音館書店 杉田徹写真 /後藤一磨指導
・南島紀行 福音館 福音館書店 斎藤 たま (著), 杉田 徹 (写真) 2004年3月20日発売
・風を見たことある?沢山のふしぎ 福音館書店2006年11月号 井出隆夫文 /杉田徹写真
・こぶたがぶうぶう 福音館書店 文・写真:杉田徹 2007年90月発行
・フォルテシモな豚飼い 西田書店 著者:杉田徹 2009年12月発売
・ピアニシモな豚飼い 西田書店 著者:杉田徹 2011年8月17日発売
・こぶたのおでかけ 福音館書店 文・写真:杉田徹 2014年2月1日発行
身内の宣伝をさせていただき有り難うございました。明朝も聞いてみるつもりです。
「ラジオ深夜便」は亡き母がよく聞いていました。案外多くのリスナーがいることは知っていました。
私は初めてでしたが思いのほかすがすがしく、早起きされている方達がうらやましくなりました。
妻と寒い柿崎海岸へ行った 夜は心のあおりで二つの往診。
建国記念日の本日も多くは絵を描いた。椅子が長jかったので夕刻4時頃に妻を誘って柿崎海岸へ行った。すでに冬至の頃よりゆうに40分は日が長くなったいる。
誰も居ない海をシーグラスを探して歩いたが海辺の寒さはきつく30分ほどで戻った。
夜は鍋を食べて温まった。食べ終えて間もなく20時頃続けて二件の往診があった。いずれも似たような心臓のあおり。お一人は心臓神経症と判断。もうお一人は念のため病院当直医師に病状を説明し、より詳しい検索のため救急受診とした。前向きな当直医でスムースな対応だった。
ハーモニー 多様性の悲願。
当地の寒波は未だ去り難い面持ちでもじもじしている。
賑やかな報道の割にオリンピックはいまいち。一方新潟県に直結する原発課題が矮小された都知事選は、容認的候補が当選した。
原発に反対していくことは根気と勇気がいる。
地震多発国に立地した多くの原発の不安と将来の禍根の上に乗って暮らすか。
方向を転換し、新たな産業を育てて安心な基盤を切り拓くか。
一丸となれば日本なら後者が達成できると希望を持ちたい。
以下、冬季オリンピックへ出場の歴史を持たない南国キューバ人たちの音楽をYou Tubeからお借りしました。
年をとっても味わいのハーモニー。Buena Vista Social Clubの大御所たち。
粗末なスタジオに若者のピアノと魂の歌声。曲は「キサス、キサス、キサス」
長く子どもを故国に残した父。子はピアニストになっていて再会した父とデュオを演奏する。
アフロキューバンジャズの名ピアニスト亡きベボ・ヴァルディスとその子チューチョ・ヴァルディス。
曲は「Tres palabras」(三つの言葉)
その息子さんとドミニカ共和国出身の異才、ミッシェル・カミーロとの即興超絶デュオ。
曲は「ピーナッツ・ベンダー」
さてハーモニーやデュオからは豊かさ、多様性、強さなどが生まれる。
二進(二分)法で次第に純化が進行しそうなこの国。
純化は退行を招き、結果として個が脆弱化する生物学的リスクが心配される。
多様性とハーモニーこそ命を背負った者の価値と悲願ではないでしょうか。
絵の制作に手許の支え。
夜8時すぎに動悸の方の往診があった以外、終日絵を描いた。
すべて5月の作品展に向けた制作作業で、このたびは花と生物の油絵に多く挑戦している。
ところでキャンバスに手をついて描いていると、いつしか手に付着した絵の具などで画面をひどく汚すことがあり、困っていた。
そこでキャンバスから手が離れ、かつ手許が安定するように支えをこしらえることにした。
差し当たり家にあるもので間に合うにこしたことはない。
使用してない額縁などが候補に挙がったが、妻が小物を入れていた木箱を出してきた。
高さ、サイズとも現在描いているSMサイズに丁度良い。
キャンバスから手が離れ、縁も使って手許が安定。
(もう少々自在なものがあればいいのですが、、、)
日本画の人が机や床に用紙を置いて描いている写真を見たことがある。ある種の道具で手許を支えていた。画材屋さんで尋ねてみたい。
ご近所の理容店 表日本、東京に寒波。
潟町の仕事場のすぐ近くに理容店がある。本日夕刻、店が空いたということで散髪してもらった。
私の髪はずっとここ。子ども時代はおじいさんに刈ってもらった。おじいさんの頃は畳の待合が店内にあって、漫画などを読みながら待った。
今の店主さんは私より三つ年上。昔から互いにちゃん付けなので、私は〝ふかしちゃん〟と呼ばれる。
おなじみの灯はサインポールと呼ぶらしい。
世界共通というが、地域に世界共通のサインや看板などめったに無い。
「ああ、きれいになった!」。散髪が終わって椅子から立つ時に必ず店主が仰る。
なるほど座ったばかりの時にぼーとしていた顔がしゃんとなっている。
これがいつも不思議で魔法のようだと感心させられる。
それならもっと頻繁に来ようと思って帰るが、いつも伸ばし伸ばして慌てて出かけるから情けない。
パーマが上手な倅さんも居て店は千客万来。遠くからの常連さんも多い。
さて、東京はじめ表日本が強い寒波に襲われている。都内は車のスリップや接触でJAFは大忙しだった模様。
夕食時にニュースを見たが、JAFの出動回数がテレビ局ごとで随分違っていた。
ある局は普段の2倍といい、ある局は10倍、ある局は13倍と伝えた。
聞き流す分には構わないが、何かの参考にするには困るはず。
昔を今に「どんどの池」。
昨日雪の寺を掲載しましたが、本日の大潟区は鵜の浜温泉にほど近い「どんどの池」です。
砂丘地の大潟区で、九戸浜のこの池は一年中こんこんと水が湧き、絶えることはありません。
水に恵まれなかった当地のこと、その昔、どんどの池は洗濯など洗い物をする人で賑わいました。
戦後の一時期、母もここへ通いました。私も何度か一緒に来たことがあります。
当時の我が家は疎開の人も多く、十数人が住んでいました。
南国佐賀から嫁いだ母はことのほか大変だったと思われます。
この池のことでも機嫌の良い顔を思い出すことはできません。
しかし水はきれい、浅場と深場があるしつらえ、大勢の人、、、。
子どもの私にとって池はどこか怖く、反面興味もつきない場所でした。
さて写真はすぐ上の旧国道から撮影していますが、水は国道をくぐって反対側へ流れます。
反対には醤油工場と瓦屋根が立派な和風のお宅がありました。
建物の回りを小さな流れが囲み、水路に美しい砂利が敷かれていたのです。
お宅に新大の学生さんが居て、小学時代のある時期姉といっしょに勉強を習いました。
お宅へも遊びに行きましたが、縁側で飽かず流れを見たり笹舟で遊びました。
今お宅はありませんが、跡地の草の中を水路だけ走っています。
流れはそこから竹やぶと松林を抜けて「はまなすの池」に貯まるのです。
その池の手前にも小さな洗い場があり、往時の面影を伺うことが出来ます。
昔人の息づかいが残る場所には、自然と心癒やされます。
静かな冬の寺。
2月の寒さはやはり厳しい。幸い一日中降る分けではないので深雪は免れている。
在宅回りや往診先で寺が目を引く。大きな瓦屋根や大木と白雪のコントラストは静寂を深める。
寺は地域に伝統感や安定感をもたらして貴重だ。
立春に冬の戻り 認知症独居者の消化器感染症のリスク。
しばしば春のような日があったが、本日気温が急降下して雪が降った。どこかへ寄り道していた冬将軍があわてて現れた模様となった。
現在大雪と言うほどではないが明日も同じようなお天気らしい。
夜が更けて、空がヒューと鳴り一気に真冬に戻った。
ニュースは東京はじめ関東地方の雪を報じている。あの青々とした太平洋を望む伊豆伊東も降ったとは。
ところで先日、ほぼ独り暮らしという認知症の方に突然嘔吐下痢が生じていると、ヘルパーさんから連絡があった。看護師が用意した使い捨てガウンに手袋の仕度で行った。
心配が的中し初日の便にノロウイルスが検出された。症状はおよそ2日で治まり、10日を過ぎたが幸いヘルパーさんはじめデイなどの感染拡大は免れている。
普段通っている私たちの顔も覚えられなくなった方だった。食事、衛生管理などこのような人の在宅生活は非常にリスクが高い事を再認識させられた。施設入所を急ぐこと、それまでホームヘルプを頻回にすることが話し合われた。保健所にも相談したがひやりとさせられる出来事だった。
恵方巻きと兵隊さん。
本日節分の日も暖かく、しとしとと春雨のような雨が降った。暦に頼れば明日は立春であり、今冬は表向き暦に沿っているようで非常に珍しいと思う。
さて夕食に太巻き寿司がこっそりと出た。東北東に向かって黙って食べれば恵方巻きということになる。
我が家から東北東は宮城、福島の被災地に当たる。そちらに向かって自らの縁起のためにむしゃむしゃ太巻きを食べるなんてとても出来なかった。
10年くらい前だったろうか、このことをテレビでみた時には変わった習慣だなあ、と思った。
関西の習慣ということだったが、今やあっという間に全国的な行事かつ商戦になっている。
夕刻のニュースは人で混雑する東京タワーの展望台を写していた。そこで大勢の人が黙って同じ方向を向いて立ち、太巻き寿司を咥えていた。
家庭で和やかにするものかと思っていたが、東京タワーで一斉に行われた光景は一種異様だった。
この程度のことで何か言うつもりはなかったが、それでも次のようなことが頭をよぎる。
先の戦争で何十万、いやそれ以上の兵隊さんたちが、食べ物もないまま飢えと病に、そして銃弾に倒れた。遠く故国を離れた若者や父達のひもじさと死は如何ばかりだったろう。
その人たちが本日の東京タワーの光景をみたら、「自分たちはこのような将来のために死んだのか」と、唖然とするにちがいない。
一種奇妙な飽食に出会うたびに、年のせいかこんなことを思ってしまう。
人魚伝説公園 鵜の浜から雁子浜へ竹藪の道。
まるで春、虫が顔を出しそうな日だった。夕刻に鵜の浜から雁子浜まで行き帰り写真を撮りながら1時間少々散歩した。
鵜の浜の人魚像は季節風を避けているのだろう、囲われていた。
そこから砂浜を数百メートル歩くとこじんまりした「人魚伝説公園」に出る。
ここに言い伝えにちなんだ常夜灯が置かれている。
伝説では佐渡から夜な夜な雁子浜の常夜灯を目指して女(人魚)が現れた、とされる。
以前拙生が書いて公演した「人魚塚」でも常夜灯は大切。道具担当の大工さんが上手に作ってくださった。
人魚伝説公園の碑と常夜灯。
ここから東へ竹藪の中に小道が通っている。
過日土底浜の草道同様、埋設されているガスパイプライン保守用の道のようだ。
歩いてみることにした。
下りと上り。Y字路を左へ進む。雁子浜のゲートボールコートが現れる。帰路に細い草道を下りる。春を迎える細い月が寝ている。 | なんとY字路。道が開け。左に海。小さな野球場が隣り合う。右にあるテトラの海に沿って歩く。鵜の浜温泉に日が暮れる。 |
芝居「人魚塚」のおなみと磯吉。常夜灯で出会う場面。
大道具は大工さん達が作り、背景は何日かかけて小生が描きました。
(幅10メートル近い背景画。大量のカラースプレーで部屋中が黄色になりました)
おなみと共に嵐の海へ出奔した磯吉。
母が縫った嫁入り衣装を着て、灯を目指して帰れと叫ぶ、許嫁のおみよ。
昔のイベントを思い出しながら1時間少々歩いた。竹やぶなどの小道はひなびて静か。昔ながらの寒村の趣を今に、短い旅をした気分だった。
ぴんとこない誕生日。
昨夜というのがいいのだろうか、就寝前に妻がおめでとう、という。
「え?何」
「日がかわりました、今日は何の日ですか。はい、おめでとう」
出されたのはカーディガンだった。
「ああ分かった分かった、ありがとう、ありがとう」
毎年誕生日はこのようなことが繰り返される。
こんな時、自分の毎日は如何にもその日暮らし的ではないのか、と思う。
いずれにしても日ごと年をとっていることに変わりがない。
こうなれば誕生日ごとに人生経験を一年積み上げたこととしよう。
差し当たりいくつ積み上げるか、という事で。
お花を下さった方、まことに有り難うございました。
土曜日は午後から休診。15時に入浴しそれから柿崎の海辺を1時間少々歩いた。
早い入浴と散歩は、お手軽な旅行気分がして気に入った。正月にも試みたが、お天気さえ良ければ休日などでまた行ってみたい。
さて過日弟との電話で、年を取ると何かすることに億劫がつきまとう、と私が言った。
弟は「いやいや良く分かるが、若い時も何かと億劫だったと思う」と。
なるほどである。
- 花頭窓、二十三夜塔、庚申塔、社寺
- 樹下だより
- 齋藤三郎(陶齋)
- 倉石隆
- 小山作之助・夏は来ぬ
- 聴老(お年寄り&昔の話)
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- 明日からジョケラさんの展示会 高宮あけみ展のご来館有り難うございました。
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- カフェのスケッチブックの絵、ブログ展その2。
- 講演会「良寛さんに学ぶ」が無事終了した。
- カフェのスケッチブックの絵、ブログ展その1。
- 来たる11月7日からラッセル・ジョケラさんの展示会 晩秋の花 近隣のコハクチョウ
- 先週末の種々。
- 高田高等学校創立150周年の秋 いたくら桜園 近隣の秋。
- 「ラッセル・ジョケラ木工展」 可愛いお子さんとおじいちゃん。
- 本日今年最後の同業ゴルフ。
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