昨日の続き、無名の家屋と民藝の遺産。

2021年2月7日(日曜日)

最後に本を求め、カールベンクスさんのコンセプトと美と励ましが詰まった松代のカフェを後にした。

 

購入した本。

陽はまだ残っている。次は直江津に戻りエルマールは無印良品へ向かった。お目当ては「民藝 MINGEI 生活美のカタチ展」。
国内および半島の「民芸」として選ばれた生活用品が澄んだ室内に展示されている。大切に使われて磨かれた品々はこざっぱりとして素朴、かつ一種格調まで備わっている。

 展示品から舟底の水を掻き出す道具(書物「民藝の日本」から)。
用、美とも申し分無い。

会場で求めた「民藝の日本」
日本民藝館監修 (株)筑摩書房 2019年4月23日初版第二刷発行

仕事向きの品、衣類、食器などなど。大切に使われることを願って作り、願いに応えて使う。双方が一致して生まれた品に美しさを見いだした柳宗悦ら民藝の先人の眼力にあらためて感服せざるを得ない。
私が知っているコレクターさんは優れた眼をお持ちになり、この分野の品を一生懸命探求されている。
しっかりと芯がある良い展示を観たあと、館内を歩いた。

 

店は旗艦店「無印良品 銀座」に匹敵する世界最大級の広さだという。
本好きにはたまらないであろう広い書物のコーナー。

 

過日妻が求めたヤカン。良く沸き液だれしない。

 

八穀と黒米のおこげを買った。

 

一息ついた。

 

老人の私達にはまことに有り難い品。
是非食べてみたい。

エルマールの駐車場。よく走りよく見た日が終わる。

さて松代の古民家と無印良品は経営が個人と大企業で別れるが、概念が似ている。作る人も使う人も無名という点で、あるいは品がどこかで自然と繋がってるという点においても共通していた。素朴、丈夫、淡い魅力などが要点であり、このようなコンセプトはコロナ時代の価値感に沿っているように思われた。

最後に、長い努力が実り豪雪の松代で再生された古民家を使う移住者が着実に増えているという。一個人の情熱と雪国の古民家が如何に力を有しているか、ひしひしと実感された。

購入した3冊の本は樹下美術館の開館後カフェにお出しします。

春になったらカール氏の建物が集まる竹所(たけところ)を訪ねてみたい。

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