樹下だより

暑い昼、会場の「ゑしんの里記念館」へ下見に。

2025年7月7日(月曜日)

来たる13日の「ゑしんの里茶会」まで1週間を切りました。茶会の客として何度かゑしんの里記念館を訪れたことはありますが、自分がお点前をするのは初めて。
本日午後会場の下見に主催のフカミ美術さん、お手伝いを頂くTさん、そして妻の4人で同記念館へ出向きました。

呈茶の会場は同館のホールで、昨年ここで紅茶点前という作法による茶を初めて飲みました。丁寧な所作と華やかなお道具および美しい花など会場のあしらいのもと美味しい紅茶を飲みました。

今年は有沢宗香先生お社中の支援をいただきながら樹下美術館が薄茶席を担当。7回の席のうち小生が1,2と6席目のお点前を、有沢社中のお弟子さん方に4回の席をお願いすることになりました。

ほどよい採光と照明のホール。

広いホールをパーティションで区切り待合と本席に用いる予定です。点前座や置き床などのレイアウトのほか各出入り口や水屋を確認した後、暑さしのぎにレストランでかき氷を食べてから帰りました。

深見さん、Tさん、暑い昼にお付き合い頂き本当に有り難うございました。夕刻仕事の後、本日も美術館で繰り返し練習をしました。もっともっとやらなければと思っています。

妻は何かと忙しいので夕食は「とくっと」で外食。キャベツとアンチョビのパスタを食べました。美味しいスープに加えキャベツの柔らかさと味の染みこみに驚きました。
本日は髙田で32℃、最高湿度は61,7%と高く余計に暑く感じました。

長年折々に助けて頂いている宗香先生はじめお社中の皆さまには感謝に堪えません。

野イチゴの赤い実 「ゑしんの里茶会」。

2025年7月4日(金曜日)

2025年7月は4日となり、本日午前から当地も暑く上越市髙田の最高気温が33,7度に達しました。全国各地で35℃代の所もみられ早くも真夏を思わせる空です。

それでもやや涼し目の昨日午後、近隣の道路脇で野イチゴが沢山実っている所を見つけました。大粒というわけではありませんが、黄みどり色の葉っぱの中でニコニコしているような赤い実は大変可愛く写りました。

賑やかな野イチゴ。

その実から形の良いものを選んでポケットに入れて持ち帰ります。

樹下美術館のカフェでアイスクリームを頼み、洗ったイチゴを乗せました。種が大きいのですがそれを噛むのも楽しい時間でした。

さて今月13日(日曜日)はゑしんの里記念館で、午前9時30分からフカミ美術主催の「ゑしんの里茶会」が7席の予定で行われます。座敷席は長野県から石州流の田中祐翠先生の薄茶で、立礼ホールは恥ずかしながら私が薄茶点前をすることになっています。

 

茶席券は、そば処いたくら亭の手打ちそばの点心付きでお一人さま5500円です。

 

御園棚(みそのだな)の設え

大寄せでのお点前は2015年の新潟市以来です。妻に見てもらいながら予習をしていますが迷う所もありますので練習の張り合いがあります。当日は有沢宗香先生お社中の支援を頂きながらの7席です。
傍らに涼しげな広い水面を構える「ゑしんの里記念館」へ、お暇を見てお運び頂けましたら真に有り難く存じます。
午後のお席にまだ余裕があるようです。お問い合わせは以下へどうぞ。
・フカミ美術 025ー523-1815 ・樹下美術館 025-530-4155 

夏らしくなってきました。

2025年6月24日(火曜日)

本日曇り空の月曜日。昨日からしっかり降った雨のお陰で、一部へたりが見えていた庭はしゃんとなりました。
その庭は初夏の初々しさを過ぎ「夏」本番へと移りつつあります。昨年末でしたか“今年は催事で忙しかったので来年は庭に注力したい”というようなことをここに書きました。

それで春からヒマさえあれば肥料や土を撒き、花を追加し、枝を切るなど仕事終わりは必ず庭で過ごしました。
施肥も枝切りも植栽も全て「今秋か来年のため」を思ってやります。このことは年寄りにとても幸せなことで、この先に「予定」や「楽しみ」があることは普段から大事なことだと考え、仕事でもそのこをと伝えている次第です。

私のような年になると“もう来年の事など分からない”と藁って仰る方が多いが、たとえ無茶といわれてても先を考える立場にいるのは幸運ではないかと思っています。

以下は初夏の趣を終えて夏本番に向いつつある本日の庭からです。

涼しそうなホタルブクロ。
構わなくても元気に増える。

ネットで買ったオカトラノオ。
増えるが手が掛からない。
みんなでカフェの方を見ている。

美術館脇の甘柿。
今年は数え切れないほど実をつけた。

遅めのガクアジサイ。
「母の日」プレゼントを
庭に降ろしました。

先頭を切って現れたトンボ。

当分降ったり止んだり時には晴れる、そんな空模様でしょうか。

次回は予告の保育園時代(と言っても不定期だったようですが)のエピソードから『お乳盲腸」を書くことにしました。真に恥ずかしい話ですが、私が言っていたと姉から聞きました。記憶がありませんが多分本当のことでしょう。

36度にも届く暑さ アゲハと庭と薄茶で落ち着く。

2025年6月22日(日曜日)

朝から暑かった6月22日。6月からこんな暑さでいいのでしょうか、上越市髙田では35,9度もあり、鼻から頭に上るような不快な暑さでした。

そんな日潟町の仕事場の柑橘にアゲハが産卵していました。

求めた日がかなりばらついていたせいでしょうか、ラベンダーは花が咲いているものから終わったものまでバラバラです。一年を過ごした後来年はもう少し花期が揃うのを期待しています。正面に二カ所真っ白なカシワバアジサイが盛りになりました。

そんな日、拙茶室で今月二回目の薄茶の茶会がありました。柏崎市お客さま3人、大潟のお一人で4名様の席にご一緒しました。

柏崎のお茶人方。お客振りがとてもしっくり。
和敬清談、座り姿が良くて
小津安二郎の映画のよう。

床は大亀和尚の円相。花は信楽の作家さんの筒花入れに、ヤハズススキ、アジザイ、オカトラノオ、カワラナデシコが入りました。南の庭で増えたオカトラノオが元気に咲きはじめました。

重い感じの暑さでしたが、軽やかなアゲハの産卵、緑の庭、そしてお抹茶を飲むと気持がすーとしました。

5月28日BSN、土曜昼の番組「なじラテ」の取材を受け昨日放映されました。私はともかく妻の対応が自然で、上手に編集されていました。放映後人が多く来ると言われていましたが、本日の樹下美術館はいつもと変わり無く過ぎました。
土浦からのお客様、熱心に観て頂き有り難うございました。

開館の日 世界にまだまだある欠陥。

2025年6月10日(火曜日)

曇りのち雨の本日。どうもお天気は私が気に入ってる6月の爽やかさと違いどうも梅雨の様相になっています。しかし好きな6月には霧の日も含めていますので、当地は今のところまあ良しとしましょう。

さて本日は当館の開館記念日です。開館した2007年6月10日は気持ち良く晴れました。特別目覚ましいこともありませんでしたが無事19年目になりました。

本日は創設以来のお客様が二組、おめでとうございます、と仰り来館されました。次第に皆さまの癒やしや大切な日の場所として認知されようになつつあり心から喜んでいます。

先ずは20周年の2027年を目指して励みたいと思いますので、これまでと変わり無くどうか宜しくお願い申し上げます。

 以上は近影の花などです。

今夜はケーキをほおばりました。

それにしてもよく降ります。梅雨入りした模様の九州では早くも出水が心配されています。不順はお天気ばかりでなく、眼を転じればウクライナやガザ、アメリカも穏やかではありません。

そもそも自然を差し置いて「王(あえて暴君)になりたい」というひと握りの発端者と支持者がいるのですから、まだまだ世界と社会のシステム、および人間には深刻な欠陥があると言わざるを得ないようです。

BSNテレビ「なじラテ」さんの取材。

2025年5月28日(水曜日)

気持ち良く晴れた本日、BSNテレビ番組「なじラテ」さんから取材を受けました。予定通りの時間に5人のクルーで到着されると、麦島侑(むぎしま たすく)アナウンサーはじめスタッフさんは非常に丁寧に取材されました。
妻はカフェや庭担当、私は外来を出入りしながら展示担当で対応させて頂きました。

カフェで妻のインダビュー。

私が到着して館内の案内です。

爽やかで謙遜の人、
麦島アナウンサー。

展示の絵画、陶芸とも麦島さんの反応が自然で、取材というより若いお客様という感じがして楽しい時間でした。

一旦外来の後、来館すると、
カフェの撮影中でした。

ワンショットずつケーキの撮影です。

終了前、カメラマンさんが室内から
庭を撮りたいと仰った。

夕刻、帰路のスタッフ。
6時近い時間、陽が長くなりました。

実際の放映は短いようですが、こんなに熱心に撮影されるとは少々驚きました。スタッフさんの無駄の無い動きのなかで行われるコミュニケーションとチームワークは長年の真摯な番組作りの成果に違いありません。とても勉強になりました。

放映は6月14日(土)か21日(土)、昼12時から二時間番組の中の一部に入るということです。後で聞くとベーグル、ケーキ、食器、庭なども撮って頂いたそうです。

本日4件目の取材だったということ、スタッフの皆さま本当にお疲れ様でした。

貴重な人 窓辺のラベンダー。

2025年4月26日(土曜日)

やや寒いが大気は澄み清々しい土曜日。午後家でYouTubeにあった成田空港のかっての長い出来事を視聴していると美術館の妻から“黒岩先生がお見えです”と電話があった。懐かしいあの黒岩卓夫先生がいらっしゃってる!

2000年4月に始まった介護保険直前の頃、在宅医療に関係して生死と宗教があらためて課題となり研究会やフォーラムが催された。ビハーラの会という集まりで小生が話をすることになり会長の先生に大変お世話になった。
困難にあっても物事を明るく前に進められる先生の姿勢は貴重で、ゆるぎないエッセンスは微力な私のなかで生きている。

5つ上の先生。今も在宅ケア、生命、地域の支え合いなどの研究と啓発で地元と全国をリードされている事実にあらためて驚かされ、またお会い出来ることを念願している。

さて以下は一昨日書いた窓辺のラベンダー、本日の様子です。

 

植栽後まだ3日目だが一応元気そうだ。本日眺めながら、冬期の屋根からの重い落雪には葉や花軸を切りそろえて一株ずつ雪囲いをするのが一番良いのではないかと考えた。

今日は顔見知りの方々に大勢ご来館頂き、初めてお会いする皆さまにはご挨拶させてもらった。
本日はまことに有り難うございました。

春の庭、よく名を尋ねられる花三種。

2025年4月22日(火曜日)

野も樹下美術館も新緑の候となりました。一方花は芽出しを喜んでいたのもつかの間、一斉に開花が始まり花はめまぐるしく移ろっています。

そっと咲いていた紫色のイチゲが終わり、ヒュウガミズキの黄色の小花やコブシとモクレンの白い花、そしてあの圧倒的なソメイヨシノもあっという間でした。
一方随所で様々に椿が満開となり、ジューンベリーが淡雪のような可憐さを見せ、山桜とクリスマスローズが粘るうち、各場所でツツジが色を競い始めました。

忙しい庭で来館者さんからよく名を聞かれる花に以下の三種があります。

「八重咲きイチリンソウ」

「黄花ホウチャクソウ」

「長寿桜(チョウジザクラ」
フジザクラとも呼ばれるようです。

●八重咲きイチリンソウ:お茶人や花好きの人には案外知られています。しかし地面にくっ付くように群れ咲く白い花を初めて見たと仰る人も少なくありません。どこでも育ちきますので当庭ではあちらこちらに株分けしてあります。

●黄花ホウチャクソウ:ホウチャクソウの黄花種です。長年同じ場所に咲きますが開花期間が短いためでしょうか名を知っている人は少ないようです。上掲の写真のように蕾も愛らしいので既に見頃かもしれません。

●長寿桜:桜と呼ばれていますが、見たとおり沈丁花科の花です。背が低く、かすかですが良い香りがします。鼻を近づけたり風の無い夕刻などで匂いに気付くことがあります。目立つ所に数本あり長く咲くのでしばしば名を尋ねられます。

※長寿桜は丁字桜と書かれることもありますが、長寿が一般的なようです。

三冊の図書。

2025年4月18日(金曜日)

カフェの図書に以下三冊追加致しました。

「おんぶの温もり」著者齋藤利江
2015年9月6日(株)日本写真企画発行

今や「抱っこ」の養育となりほぼ見られなくなった「おんぶ」。写真集に見られる昭和30年代、おんぶは文字通り日常の風景でした。昭和30年代はおろか、私が当地で開業した昭和50年ころに突然「はしか」が大流行しましたが、玄関まで幼児をおんぶしたお母さんやおばあちゃんたちで一杯だった事が思い出されます。

抱っこの場合児は前が見えません。しかしおんぶは背負う人と同じものを一緒に見ることが出来ます。早くから自然や社会を年長者と共に見聞できるので教育面のメリットは無視できないのではないかと思うのですが、実際はどうなのでしょう。

じゃんけんで負けた子が勝った子をおんぶして歩く罰ゲームのようなものもあり学校帰りでよく行われました。ひ弱だった小学時代、私が負けるたびに居あわせたK君が「おれがぶってやる」と言ってくれました。

2冊目は平成19年9月~21年1月まで小学館コミックに「三丁目の夕日」として連載された写真とコラムの一冊です。

「三丁目写真館」著者齋藤利江
2020年12月21日第3刷(株)小学館発行

これも昭和30年代の写真ですが、子供たちの弾ける笑顔、食い入るような眼差しはどちらも子供ならではの幸せにちがいありません。
地元の日常から東京の進駐軍まで齋藤さんの社会や世相を生活の一旦から的確に切り取る感覚と、撮影時の瞬間的な構成力には驚かされます。
今では一般に知らない人を撮るには許可が要りますので社会を自由に撮影できるスナップ写真には制限があります。根本に撮影者の良心の有無が問われることでしょうが、齋藤さんの作品には全てそれが滲み出ています。

齋藤利江プロフィール概略。
昭和14年桐生市生まれ、昭和28年毎日新聞社『全国学生写真コンクール」特選、平成12年11月NHK出演、平成19年米国コロンバス州立大学で「平和と笑顔」展、ほか内外で多数の展覧会開催。

最後に去る3月30,31日、名古屋に一泊して豊田市美術館の生誕120年 黒田辰秋展を観に行った時の作品図録です。

「黒田辰秋 木と漆と螺鈿の旅」
2025年12月17日京都国立近代美術館
第2刷発行

信じがたい制作意欲と出来映えを誇る木工の黒田辰秋の膨大な展示は数多くの所有者の協力で成立していました。滅多に開催されない黒田氏の展覧会はこのたび国立京都近代美術館と豊田市美術館の2カ所だけでした。展覧会は5月18日まで豊田市美術館で開催される予定です。

ともすれば使い捨てされる日用品や家具が代々受け継がれ展覧会に出される。作品に籠もる磨かれた美しさには「福々しさ」が感じられました。

帰路、新幹線で夕刻の富士山を見ることが出来たのも忘れられません。

今日は気温が上昇し上越市髙田で26,4 ℃までありました。夕刻仕事終わりに横になるとすっかり寝入ってしまい庭仕事は出来ませんでした。

雨の今夜は満月だった 明日は晴れるので施肥。

2025年4月13日(日曜日)

昨夕日庭仕事を終えて観た月は丸く明るかったので満月かと思った。しかしググると本日がピンクムーンと呼ばれる満月ということ。あいにく午後以降特に夕刻はしっかり降ったので月を眺めることは叶わなかった。

夕刻の西の空。
前線通過の雲でしょうか。

そんな夕刻の庭で施肥をしたかったが風雨が強まり断念した。だが明日は晴れの予報が出ている。日も長くなったので仕事終わりでも小一時間はできそうだ。

昨夏来、庭全体に肥料が不足していると感じ今春から施肥に熱が入った。そんな折の過日、庭に詳しい方が来館され,カフェからご覧になり、申し上げにくいのですがと仰ったうえ、全体の肥料不足を指摘をされた。ジャストのご指摘通りで益々肥やしに力が入るようになった次第。
敢えてご指摘くださった方、本当に有り難うございました。

さて上記「ムーングロウ(月が上るの意味)」のピアノは亡き中村八代さん。氏は坂本九ちゃんの「上を向いて歩こう」の作曲者だ。あの良き時代、Piano With Stringsの録音スタイルが流行り、氏も穏やかな弦楽をバックにゆったりとスウイングし心癒やされる。
因みにムーングロウはウイリアム・ホールデンとキム・ノヴァク主演映画『ピクニック」の主題曲でした。

明日は少々臭いけれど、「田舎の香水」トンプンを沢山蒔こう。

長野からご来館のカップル様、遠路有り難うございました。拙ブログをご覧になってるということ、とても励みになりました。

2025年7月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

▲ このページのTOPへ