コムクドリその10 あっけなかった巣立ち。

2012年7月31日(火曜日)

昨日は7月12日のコムクドリの様子を記した。当日は給餌開始から16日目に当たっていた。叫ぶようなつがいのオスの鳴き声や給餌が減ったメスの様子に、巣立ちを迎える緊張が感じられていた。

 

ヒナと親鳥が啼き交わし、次々と巣から飛翔する。ヒナは猛烈に啼いて餌をねだり、親子は周囲の木々を移動する。巣立ちにそのような光景を想像していた。

 

しかし7月13日、この日仕事が忙しかったせいもあり、観察は断片的だった。予想に反して目にした巣立ちはあっけなく、ある意味静かに行われたようであった。

 

 ①10:38
10:38 ウロ(巣)から出てきたヒナ(メスであろう)。ぼさぼさの毛、黄色みを帯びたくちばし、目の周囲の白さが目立つ。

 

②11:42
11:42 ビョッ、ビョッ、ビョッ、ビョッ!餌をねるような鳴き声が聞こえる。
近くのエノキにメスのヒナがいた。

 

③12:13
12:13 たまたま写っていたウロ付近のヒナ。上記の個体との区別は判然としない。
位置関係もあるがやはりヒナは大きく見える。
無邪気な子、後方の満足そうな親鳥(オス)の様子が微笑ましい。

 

④12:19
12:19 間もなくメスの若鳥(右)が寄ってくる。

 

④15:20
13:20 巣にヒナが残っているらしく、時折親鳥が餌を運ぶ。

 

⑤17:00
17:00 夕刻となり、若鳥と考えられる鳥たちが沢山訪れた。
残るヒナの巣立ちを待っているのか、ある種“祭”のような光景だった。

 

スズメやカワラヒワ、ムクドリあるいはツバメさらにカラスなど、目にするたヒナは巣立ち後何日も親鳥を追い回して給餌を受ける。しかしこのたびコムクドリではそうした光景を見ることが出来なかった。

 

一方全体を通して、何かと寄り集まる若鳥たちの姿が常に不思議で印象的だった。

 

翌日7月14日、朝早く巣立ちは完了したのであろう、あたりからその姿が一斉に消えていた。コムクドリの養育は場所を移動しながら集団に同化して行われるのだろうか。

 

合歓の花
雨が少なく、巣を提供した合歓の老木は見事な満開となった。

 

次回は卒業アルバム風に写真を並べてみたい。

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