2025年7月21日

本日第21回卯の花音楽祭。

2025年7月21日(月曜日)

本日海の日の祝日、午後上越市頸城区の希望館で第21回卯の花音楽祭が午後1時30分より行われた。日本の近代教育音楽の基礎を築いた「夏は来ぬ」の作曲者で上越市の偉人小山作之助。その人を讃えて始まった音楽祭は毎年今ごろ開催される。
作之助の顕彰をきっかけにして地域の音楽活動を維持し発表、そして聴くことは幸福であり貴重なことだと思う。

会場の希望館。

プログラム。

休憩を入れて約2時間半、以前に比べ出演団体が整理され、疲れず聴けるようになった。吉川区、頸城区、大潟区、地域合同の卯の花合唱団の各コーラス、大潟小学校および中学校、そしてゲストが参加した。
ゲストはソプラノ平原和泉さん、ピアニスト岩舟杏子さん、そして異彩なことにピアノは広島で被爆した楽器「被爆ピアノ」だった。

それぞれ熱演され、個性や方向のバリエーションが明瞭で楽しかった。大潟中学校吹奏楽部は「ラ・レーヌ・ヴィクトリア」を演奏した。

演奏前のチューニング時間です。

ヴィクトリア女王の生涯を描いた曲ということ。静謐から始まり、隆盛した文化、商工業の発展など様々な偉業が織り込まれ、高らかに歌って終わった。途中インド風の旋律が聞こえたのは東インド会社の大貿易が表現されていたのかもしれない。訓練されたアンサンブル、劇的な打楽器が素晴らしかった。
優れた指導者に恵まれ部員が維持(あるいは増えているかも?)活躍されているのは頼もしかった。

ゲストの部で、広島で被爆したピアノを往時に近い状態で管理保存され各地でコンサートをされている調律師・矢川光則さんがピアノとともに紹介された。

このピアノを上越市で活躍されている岩船杏子さんが伴奏し広島市出身で大潟区在住の平原和泉(ソプラノ)さんが「夏は来ぬ」、シューベルトの「アヴェマリア」、「一本の鉛筆」、「いのちの歌」を歌われた。

被爆した100才近くのピアノはある種チェンバロのような優しい音になっていた。それでも「アヴェマリア」の低音は美しくも重厚に響き、祈りの歌はピアノの持ち主や被爆した広島市民や私達の心を癒やし慰めるようだった。

上越教育大学名誉教授の後藤丹先生と今年もお隣同士の席。本日演奏の上越市民の歌「このふるさとを」、「靑田川のうた」は先生の作曲。卯の花合唱団の「夏は来ぬ」は先生の名編曲。会場で紹介され先生はお立ちになって会釈され、お元気で嬉しかった。

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