食・飲・茶

休館のお詫び 銀の匙その3 ムラサキシジミ 雀たち お菓子に温まる ウィルスの行方 マスク。

2020年3月18日(水曜日)

日中暖かな陽が射した一日、午後から特養の診察に伺った。今年はインフルエンザの流行を免れたものの、新型コロナだけは何処を突いてくるか分からないので落ち着かない。

昨夕、妻がちょっとした集まりに出掛けた。二時間経とうとするころ、お節介かと思ったが、そろそろ中座するよう電話で促した。帰宅した妻は、電話をもらって助かったと言った。今は人に嫌われても、ウイルスにだけは好かれないようにせざるを得ない。

さて休館のお詫びにと勝手ながら小説「銀の匙」のから、明治時代の子供たちの振る舞いを紹介させて頂きました。前回は人見知りの激しい主人公のお友達にと、お伯母さんが見つけた「お国さん」という女の子と「蓮華の花ひらいた」をして遊ぶところを載せました。

銀の匙 その1
銀の匙 その2

本日はお国さんと仲良くなっていく場面の一節その3です。

〝二人がさしむかいになったときにお国さんは子供同士がちかづきになるときの礼式にしたがって父の名母の名からこちらの生年月日までたずねた。そしてなにの歳だといったからおとなしく酉の歳だと答えたら
「あたしも酉の歳だから仲よくしましょう」
といっていっしょに、こけこっこ、こけこっこ、といいながら袂で羽ばたきをしてあるいた。

おない年はなにがなし嬉しくなつかしいものである。お国さんはまた家の者が自分のことを痩せっぽちだのかがんぼだのというといってこぼしたが私もみんなに章魚坊主(たこぼうず)といわれるのがくやしかったので心からお友達の身のうえに同情した。いろいろ話あってみればいちいち意見が一致して私たちは間もなく仲よしになってしまった。〟

以上、またご紹介させてください。

さて午後の施設を終えて美術館に寄りました。美術館はねそべったまま身を持てあまし、庭の花も何か申しわけなさそうにしています。幸い在宅回りが無かった午後、枯れ芝の庭にボールを撒いてアプローチの練習をして過ごしました。
すると小さな物体がチラチラと飛び回り美術館の壁や敷石に止まります。

 

 

ムラサキシジミでした。私にとっては珍しく、喜んでカメラを向けますと、どこかへ飛んで行ってはまた戻るのを繰り返します。しゃがんでいる頭上にも何度か来ました。樹下美術館は午後の陽を包み込むような形をしているため、温まっている壁や石が気に入ったのでしょう。

調べますと成虫のまま翅を立てて越冬するということです。

 

なるほと翅の裏は枯葉そのものの模様になっています。
小雪の冬は越冬する昆虫たちには楽だったことでしょう。
それにしても数ヶ月の寒風の下を何処で過ごしたのでしょうか。
この魅力的な蝶にとっても幸運な年でありますように。

ベンチの傍らに雀たちがいました。
大きな群から離れて一帯を住処に決めたのでしょう。
パートナーを求めて活発に追かけっこなどをしていました。

 

さて以下のようなお菓子を頂きました。

 

三色おはぎ

 

東大寺お水取りの時期だけのお菓子と聞いた「御堂椿(みどうつばき)」。
奈良市千代の舎竹村(ちよのやたけむら)の製。
きれいなもんですね。

 

長生きはするものでしょうが、この度ばかりはじっと狙われているようで落ち着きません。

世界はどのように推移するものか。日本はまだまだですし、大国アメリカはどう切り抜けるのでしょう。貧しい無保険の人達がとても気になります。

本日は四人の方に一枚ずつですが、マスクを上げました。とても喜んでくださったのが目に浮かびます。

沢山載せてしまいました。

陽が射したり雪がぱらついたり 「銀の匙」と麦こうせん。

2020年2月27日(木曜日)

午前中は暖かいと言う人も寒いと言う人も居た本日木曜日。
午後休診とはいえ、ここのところよく往診が入った。本日は看護師が上手に調整してくれてちゃんとフリーになった。

風が強い日だったが夕刻にはいっとき雲が赤くなった。うまく時間が合えば夕焼けのほくほく線電車が撮れるかもと期待して田んぼへ出向いた。残念ながら時刻が合わず、あまつさえモクモクと黒い雲が現れて空を被った。

 

 西の空。この後一面真っ黒となり、たちまち山も見えなくなった。

 

帰りましょう、と車の向きを変えると、しばし道が白くなる。

 

現在二回と半分読んでいる「銀の匙」
しばらくどこかへ見失ったが、また出て来た。
年令のせいだと思うが、同じ本を繰り返し読む。
父の晩年に似てきたが、楽に読めるので仕方が無い。

以前も触れた通り、物語は明治前・中期におけるこども時代の回想として進められる。
祭、食べ物、遊び、囃しことば、親族、もの売り、植物、生き物、庭や風景、男女のこども、、、。これらと引っ込み思案な主人公との、どこかもの悲しげで美しいやりとりが、こまやかな言葉で綴られる。野尻湖の枇杷島(弁天島)で執筆されたというのも親しさをおぼえる。

 

本には驚くほど色々なお菓子(今で言う駄菓子)が登場する。
右は文中に登場した江戸・明治以来の「麦こうせん」。
左は遅ればせながら本日初めて口にしたタピオカ。

麦こうせん。粗めのラクガンであろう。かってよく食べた気がする。

麦こうせんはネットで買った。香ばしい麦粉の匂いがぷんぷんしている。私だけかもしれないが、タピオカよりも美味しかった。
本には沢山のおもちゃやお菓子が登場する。それらが売られている様子や扱いには何とも言えない情緒が漂う。
今、情緒や風情などというものは、どこか遠くへ行ってしまった。時に周囲でそれらしいものも顔を出すが、人集めであり、生活感もなく作り物ばかりで残念だ。

今夕江戸っ子ご夫婦と。

2020年2月13日(木曜日)

今夕お二人とも江戸っ子のご夫婦と食事をした。
清々しく傲らず、教養・経験とも十分で楽しいお二人。上越地方が好きと仰り再訪され、光栄にもひと時を共にさせて頂いた。

 

 

 

 

楽しく美味しかった上越市寺町は長養館のひととき。
美しい雪吊りの庭にはちゃんと雪が残っていた。

直江津の花火、鵜の浜温泉の人魚像がいいと仰り、有り難いことだった。

妻の茶会 凄まじい半沢鶴子さんの挑戦。

2020年2月11日(火曜日)

午前の小雪混じりの空が昼頃から晴れた祝日。
本日勉強と称して数人のお茶人を招き妻が茶会をした。何ヶ月も前からプランを練り菓子を予約し、数日前から懐石の仕度をしていた。

11時から始まった会の三時間半、孤軍奮闘した模様だった。

 

玄関。

 

碗ものを仕度する。
茶会の前半は懐石。飯、汁、向こう付けの盆から始め、途中のメインは碗もの。
誠に手前味噌だが、あまり手が止まらない妻の料理はまあまあだと思う。

 

今時分の常で、方谷浩明の雪寒北嶺梅馨南枝が掛かっていた。

 

さて世に茶人は多けれど、この人は特別ではないだろうか。全くレベル違いだが、このたびの妻には少々触発されている気配があった。

 


NHKで紹介されるお茶人・半沢鶴子さん。たまたまこれまでこの方のドキュメントを三回観た。

自ら車を駆って行脚し、土地土地の食材で懐石を作り出合う人に茶を点てる。自らに自然界の如き調和を願い、一日一日から何かを摘み取りたいと述べて終わりなき茶を求める。高潔な修業僧のようであり何か武士のようでもある。幼少に両親を失ったという半生も心打つ。

この方からは希望を知らされる。
ちょっぴり私と同じなのは満州生まれ。同郷の末席を汚す者には遠くからかすかな親近感を抱かせてもらっている。

冬の半分が終わる昨今の卓上 気になる新型肺炎。

2020年1月23日(木曜日)

暦上の冬が半分過ぎた。
春は待ち遠しいが長くお世話になった人が去ることがあり、一概に楽しみばかりとは言えない。

雪が少ないとはいえこの時期、昔のドカ雪が思い出されやはり冬の本番というイメージがある。
そんな折、卓上にのぼった二三の食べ物を載せてみました。

 

お世話になりました、と訪ねて来られた方から頂戴したお菓子「福ハ内」。
節分向けのお菓子。一つ二つ食べてしまった写真です。

パッケージは豆撒きで用いる枡、お菓子はお福豆のイメージだという。桃山だがコーヒーにも合って美味しく頂きました。
上越を気に入っていると仰っていたご家族の皆様。どうかお元気でいて下さい、またお会いできることを楽しみにしています。

 

かって往診をした農家の奥さんが作っているという月餅。
本格的なお菓子をどうやって作るのでしょう。
色々な腕前を有している方がいるものだ、と感心しました。

 

 

越の雪というお菓子。
雪という字がつくと一段と上等な感じになる。

 樹下美術館うらの土手付近の庭で採れたフキノトウ。
どなたかに採られたのか、小さいものばかりでした。
毎年頂いているギンナンとのテンプラは良い香りがしました。

 

シラスが入ったサラダ。
シラスは春が旬らしいのですが、それとは関係無くよく食べます。

 

中国の新型肺炎(武漢肺炎)の報道が止まりません。春節の大移動、医療従事者の感染、海外の発症例、厄介なコロナウイルス、確実な治療法が無いなど、目に見えない相手だけに緊張します。

一方みている範囲のインフルエンザは大人の罹患者が多くなっている印象があります。まず自分が用心しなければと思っているところです。

写真の摂り方見え方 減量しなければ。

2020年1月14日(火曜日)

恐縮です、昨日のお汁粉の写真のことで追加させていただきました。

日頃写真、特に食べ物写真では遠近など違えて撮り、主旨にそった方を選んだりトリミングをしたりしてお出ししています。
それが昨日の汁粉で接近したものを掲載しましたところ、近すぎてお椀一杯、ともすればこぼれそうなほど量が多く見える写真になってしまいました。

これではせっかく減食をお伝えするのに良くありませんので、本日以下二枚目に遠目のものをお載せして、あるかもしれない誤解にお応えしようと思った次第です(汗)。

 

昨日の写真。

 

少し遠目の写真です。実際はこんな感じでした。
昨日のより少なく見えませんか(汗)。

写真の見え方はともかく、実は本日、入浴時の体重が1,7キロ増えていました(汗)。冬特有のオーバーカロリーと運動不足が原因です。
さっそく食事を減らし、階段昇降を増やして解消しようと思います。私のためですが、そうしないと、太ってはいけない患者さんまで安心して太ってしまうという事があるのです。

汗だくのページになってしまいました。

前日の過食を翌日の小食で調整。

2020年1月13日(月曜日)

1月13日成人の日、本日二回目の記載です。食事のみの話題で恐縮です。

昨日柏崎行きの食事は普段よりかなりオーバーになっていました。昼に銭形のみそカツ定食をぺろりと食べ、夕食は大潟区でピザとパスタを十分に食べましたので、本日は調整しなければなりませんでした。それで以下の食事になった訳です。

 

朝食を抜いて昼に小さなモチ一つのお汁粉と以下のおかずを食べました。
アズキは妻の友人からの頂き物。箸は過日の鎌倉で求めたものです。
とても使いやすい箸でした。

 

昨日の柏崎行きで三忠呉服店のの奥様から頂戴した副食。
大根漬けに昆布巻き、およびニシンの山椒漬けを美味しく頂きました。

この日の夕食は少しばかり果物を食べてお終い。以前にも書きましたが、前日過食した場合、翌日は調整し、二日間の平均が略々普段の一日分程度になるように心がけている次第です。

過食の翌日を軽めの食事で済ませると、お腹が休まり、眠気を催さず、疲れが取れるので良いと思っています。

皆様のメッセージを「お声」に。

2019年12月25日(水曜日)

先日はカフェのノートから皆様に残して頂いた絵を掲載させて頂きました。
昨日は館内のノートにお書き下さった皆様のコメントを、美術館のホームページ「お声」欄にお載せしました。
以下のメッセージほか100余のコメントをお書き頂きました。

〝たまには独りもいいもんだ 夕暮れの庭を眺めながら 静かな時を過ごす。たまには独りもいいもんだ〟

〝変わらずにあり続けるものに、再会するとやはり感動します。この空間は、とても大切な空間です。素敵な時と空間をありがとう〟

〝楽しい事いっぱい 嬉しい事いぱい 喜びもいっぱい 直ぐ近くにあるちいさな幸せを見つけて いきるぞ!〟

〝これからの人生、沢山旅行をしたり2人で沢山の思い出を作りたいと思います。あと何年一緒にいられるかわかりませんが、また生まれ変わっても一緒になりたいです〟

初デートや遠くからのリピート、お一人はもちろん、様々な方と様々な動機で来られ、作品、庭、飲み物食べ物、木漏れ日や風、音楽、器などに触れて頂き、樹下美術館のひと時に身をまかせて過ごされる。読んでいくと映画のワンシーンのように皆様の時間が浮かびました。

 

 

 

 

今日はクリスマス、
アダレイ社のジャポニズム風の古い器にコーヒーを入れ
シュトレンを食べました。
のどに滲みるほど甘いお菓子ですね。

 

心温まるメッセージをまことに有り難うございました。
励みとともに身が引き締まる思いでいっぱいです。

白鳥と同じ二番穂を食べてみるその5、本日ついに炊いた。

2019年12月23日(月曜日)

当上越市一帯は今のところ雪も無く温暖に経過している。あまりの暖かさに、この先どうなるのだろうという声も少なくない。

さて去る12月10日から始まった「白鳥と同じ二番穂を食べてみる」シリーズ?は本日5回目を迎え、ついに炊いた。

 

白鳥たちが盛んに食べている田んぼの二番穂(刈り取り後の穂)。

 

見れば裏の水田の二番穂はコウベを垂れるほどびっしり実っていた。
その一本を取ってみた。

 

 

始まりとなった一本の稲穂(12月10日)。

 

手でモミガラをむくと22ツブの米が採れた。

その後田のオーナーにお話しして何度か採らせてもらった。
お米にするのにモミすりが最も難題だった。色々試した後、ネット情報から、すり鉢を用い軟式野球のボールで擂る(する)と能率が上がることが分かった。

稲穂を増やした。

 

12月15日

 

12月18日、4回の収穫で26グラムの米が採れた。

ついに本日それを食べることに。

 

少量だが丁寧に研ぐ。

 

研ぎ終わった玄米。色黒、小粒で不揃いながら立派なものだ。

 

ガーゼに包む。この辺りから赤ちゃん誕生の雰囲気。

 

炊飯器の白米の上に乗せる。

 

炊きあがった。

 

ふっくらあがっていい匂い。
計り忘れたが50~60グラムあると思われる。

 

地元の方が釣ったサバのウシオ汁や煮豆などと一緒に食卓に上がった。

 

浜松のチリメンジャコと昆布の佃煮を添えた。

ご飯は穀類独特の香ばしさが漂い、とても甘味があった。品種は「わたぼうし」というもち米だった。

白鳥は三月初め頃から北へ帰る。暖冬ということで雪の心配もそう無さそうだ。
美味しい上に腹持ちが良い。
二番穂とはいえ彼らが夢中になって食べるのがよく分かる。あとふた月余、ここにいる限り思う存分食べてもらいたい。

作り主の大潟ナショナルカントリーの皆様、とても美味しかったです、良い経験でした。

時間の姿 白鳥と同じ二番穂を食べてみるその4 今夕の食卓。

2019年12月18日(水曜日)

年は押し詰まり、年賀状の仕度がはじまった。

1日を噛みしめる暇もなく時は背中を押し日は滑る
重力などと同じ、絶対にあらがえない王者時間
彼は私をどうしようとしているのだろう
見ればカレンダーに潜みぽつんと壁にぶらさがっている

さてそんな日頃、昨日は裏の田から二番穂をさらにとってモミ擂りを行った。ゴムボール様々だが、擂ったモミを少量ずつ新聞紙に乗せ、息を吹きかけて殻を飛ばすのだがこれが難しい。
一回できれいに擂れるとは限らず、量が多くなったせいか二度三度とすり直しが必要だった。

 

4回の試みでトータル26グラム採れた。左は昨日のモミガラ。

20数つぶから始まり4グラム11グラムを経てようやく口に入る量になった。
この間、モミ擂りの大変さが分かり、過日100歳になった老人に昔はどうでしたかと、お尋ねした。
すると一時は粘土と杉の皮を使いました、と仰ったものの具体的な手順は分からなかった。
主流は臼引きであろうが時代によっては種類があるようだ。出来れば近隣の民俗資料館で実物にお目に掛かりたい。
いずれにしても、農業の技術進歩にはあらためて感心させられる。売られている米は白一色で、モミガラの一片も割れ欠けもなく一粒一粒が見事に揃っている。
しかも大量に扱う行程は自動化されているのだから、その分莫大な経費が掛かろう。私の行為は愚かしくも痛々しいが、あまりに洗練された現代の農業にも反対の意味で一種痛々しさを覚える。

 

さて以下は時代を越えた今夕の食卓です。

 

先日頂いた柚子が今夕大根と里芋の味噌田楽に沢山乗って出て美味しく食べた。

 

今夕家のハリハリ漬けは、景気が良いのかカズノコの量が増えていた。
スルメ、ハリハリ、カズノコのほか色付けにニンジンが、隠し味に千切り生姜が入っているらしい。
とにかくこの食べ物はよく噛む必要があり、挑戦的だ。

 

白鳥が食べている二番穂ははたしてどんな味だろう。
妻は笑っているが一両日には協力してもらって食べるつもり。

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