波浪と時雨とヤブコウジ。
連日の季節風は台風並み、というより当地では台風以上の強さ。
叩くような時雨(しぐれ)も容赦ない。
いっとき、あられも混じったという。
庭の傍らのヤブコウジはほっぺを真っ赤にして集まり、
固い葉っぱを傘にかかげ身を寄せ合い、吹き寄せる枯葉を抱えて暖まる様子です。
真っ赤な実を沢山付けていた先日の樹下美術館のヤブコウジ。
今年は例年より実が多いと思われます。
わずか15~20㎝ほどの背丈ですが、草ではなく樹木なのですね。
荒れる空の下、こびとのようなヤブコウジたちは怠りなく冬仕度です。
明日はいよいよ蓄音機によるレコードコンサート。悪天候かもしれませんが、会場は皆様の熱気で暖かくなることでしょう。
SPコンサートのラフプログラムが出来て。
15日(土曜日)の手回し蓄音機による「SPレコードコンサート」がもうすぐになりました。
本日午後、ご協力頂いている同僚とおよそ以下の様な選曲をしました。
● G線上のアリア(バッハ) ミッシャ・エルマン(V)
● スラブ舞曲(ドヴォルジャーク) ヤッシャ・ハイフェッツ(V)
● タンブラン・シノア(クライスラー) フリッツ・クライスラー(V)
● ノクターン Op9-2(ショパン) アルフレッド・コルトー(P)
● ロマンス-キプロスの女王ロザムンテ-(シューベルト) エレナ・ゲルハルト(Ms)
● 星は光りぬ -トスカ- (プッチーニ) エンリコ・カルーソー(Tn))
● ヴォルガの舟歌(ロシア民謡) フィヨードル・シャリアピン(Ba)
● トッカータ ト長調 アダージョ(バッハ) パブロ・カザルス(Vc)
・・・・・ 休憩 ・・・・・
●Boppenpooh Song ルイ・アームストロング
●スター・ダスト アーティ・ショー楽団
●霧のロンドンブリッジ ジョー・スタッフォード(歌)
●青いカナリア ダイナ・ショア(歌)
●テネシー・ワルツ 江利チエミ(歌)
●越後獅子の歌 美空ひばり(歌)
●南国土佐を後にして ペギー葉山(歌)
●とんがり帽子 川田正子(歌)
●みかんの花咲く丘 川田正子(歌)
蓄音機が二台揃いました。
右の蓄音機は全館に響くほどの音量があり、左は静かに聴く時間に合います。
お陰様で現在、定数を超えて65人のお申し込みを頂きました。
せっかくの機会と思い、70席をご用意することに致しました。
ご希望の方は樹下美術館へお電話ください。
☎025-530-4155
イタヤカエデを植えた 何かを育てるのは張り合い、あるいは本能。
昨日11日は火曜日で樹下美術館は休館でした。
先日記載しましたイタヤカエデが年々立派になるのを見て、あと二本はほしいと考えていました。
さいわいネットの通販に1,5jメートルの苗が出ていましたのでそれを求め、
昨日お天気だった休館日に植えたという訳です。
二本目は美術館左脇、もともと黄色のまだ幼いモミジがあった所を選びました。
イタヤカエデはしばらくすると1年に1メートル近く伸びるようになりますので楽しみです。
その小さなモミジを美術館の真裏、館内の細いスリットから見える所に移しました。
(いずれも支柱をもっと丈夫にしたいところです)
ところで70才を何年か過ぎて樹を植えるのでは、その成長を見る時間はたいしたものてはありませんね。
しかし一般に花や野菜、稻や樹、人や仕事あるいは趣味など、わずかでも何かを育てたい、という心境は年と無関係のはりあいで、
ある主本能の如きものではないかと感じられるのです。
かなり昔のことですが、長くお孫さんのお弁当を作っていた高齢のおばあちゃんがいました。
お孫さんは高校卒業後、都会の大学へ進学しました。
するとおばあちゃんに明らかな鬱が現れて進行したのです。
大学に受かったのだから喜べばいい、と家族は慰めましたが、最後は肺炎で亡くなられました。
日中お天気は持ちましたが、夜に入り予報通り風が強くなってきました。
青い鳥その3 「子供」と「光」が主役のとても良い本でした。
「ああ、早く明日がこないかなー」
ふと耳にした小1の孫Kちゃんの言葉から始まった私の「青い鳥」巡り。
その感想文を二回も書いてしまい、面はゆいばかりです。
本日はその3、最終回にしました。
さてチルチルとミチルの1年に及ぶ青い鳥探しの旅(冒険)はクリスマスイブの夢でした。
しかし第12場(最終章)で、目ざめた兄妹に回りのもの全てが生き生きと美しく輝いて見え、
両親に強い愛情を覚えるのでした。
あまりの変わりように両親がいぶかるほどだったのです。
しかし旅の目的であった幸福の「青い鳥」を持ち帰ることは出来ませんでした。
ただ軒下の鳥かごを見ると、前からいた鳥がわずかに青みを帯びているのに気がついたのです。
ためしにそれを隣の病の娘さんに渡しますと、奇跡のように立ち上がり歩き始めるのでした。
ところが一瞬手を離した隙に鳥は飛び去ります。
チルチル「いいよ、泣くんじゃないよ。ぼくまたつかまえてあげるからね」
(舞台の前面に進み出て、見物人に向かい)
「どなたかあの鳥を見つけた方は、どうぞぼくたちに返してください。ぼくたち、幸福に暮らすために、いつかきっとあの鳥がいりようになるでしょうから」
波乱に満ちた幸福探しの後にしては実にあっさりした結末で、この言葉で戯曲「青い鳥」は終わります。
物語のテーマは何だったのでしょう。
本に、運命と時間を背負って生まれた人間はとにかく進まなければならない、と書かれていました。
生きながら陰や恐れや病や戦の危機にさいなまれ、目の前の虚栄や金満や怠惰に迷い、
自らも自然を食する人間。
はたして幸福はどこにあるというのでしょう。
しかし著者は、幸福は探し回るものではなく自分たちはすでに囲まれていると述べます。
そしてそれが見え、気づくためにあるものこそ「光」であるというのです。
劇中第11場、別れたくないと泣くチルチルに「光」が言います。
「いい子だから泣かないで、わたしは水のような声は持っていないし、ただ音のしない光だけなんだけれど、
でも、この世の終わりまで人間のそばについていてあげますよ。
そそぎ込む月の光にも、ほほえむ星の輝きにも、上がってくる夜明けの光にも、ともされるランプの光にも、
それからあなたたちの心の中のよい明るい考えのなかにも、いつもわたしがいて、
あなたたちに話しかけているのだということを忘れないでくださいね」。
「青い鳥」 モーリス・メーテルリンク著 堀口大學訳 (株)新潮社昭和35年3月20日発行
平成18年11月30日50刷改版 平成25年11月10日57刷
青い鳥は1908年発表で、メーテルリンクは1911年にノーベル文学賞を受賞しています。
我らが堀口大學の、子供への思いにあふれる訳もとても良かったのです。
「青い鳥」その2 主として第10場・未来の王国。
本日は昨日の続きの「青い鳥」その2です。
大人が童話の感想を書くのは気後れしますが、
おじいさんならそこそこ許されるかもしれないということでご勘弁下さい。
さて貧しい木こりの子チルチルとミチル(映画ではティルティルとミティル)の近所に病気の女の子がいました。
ある晩、現れた妖女がその子を救える幸せの「青い鳥」を探すように告げると、2人は案内役の「光」はじめお供の犬や猫を連れて
幻想と真実の世界へ旅立ちます。
第3場〝思い出の国〟で亡き懐かしい祖父母に会い、第4場〝夜の御殿〟で様々な夜のシンボルたちを知ります。中でも扉の向こうにいた「戦争」は全力を尽くして防がなければなりませんでした。
続いて訪れた第5場〝森〟は木々と動物の国であり、彼らにさんざん恨みを言われたチルチルたちは捕らえられます。
ツタに縛られあわや殺されかかった時、「光」が現れて彼らを消しますが、〝自然の本音や怖さも覚えなさい〟と「光」が言います。
恐ろしげな第7場〝墓地〟は朝日とともにさわやかな情景となり、目ざめた小鳥たちは太陽と命の歌を歌いました。
その後一同は昨日の第9場〝幸福の花園〟を訪れ、本日はその続き第10場〝未来の王国〟です。
まもなく旅は終わるのですが、王国は誕生を待つ子供たちの国です。
未来であると同時に、かって私たちが居た所でありますので、私たちの過去の国と考えていいかもしれません。
未来の王国では、この世が終わるまでの子供達が生まれるのを待っている。
手前が「ルチル」と「光」。皆が、生きている人だ、と言ってびっくりする。
誕生が迫ると本では船に乗りますが、映画では白くて大きなつぼみのようなものに入る。
この章のテーマは「運命」と「時間」で、なかなか厳しいのです。
生まれる前の子供たちにはそれぞれ役割や運命が授けられていたり、役割を自ら考えるように促されます。
中に第九惑星(後の冥王星)の王となる赤ちゃんや、長寿の薬、未発見の光、翼を持たない飛行体、巨大な果物、純粋の喜び、
死の征服などを持っている子などさまざまです。
いよいよ夜明けが近づくと長いひげを生やした「時」が現れます。
「時」は本日生まれる子供を選んで送りだす絶対的な存在です。
出て行く子供の一人一人を見て
「また医者だって?もう沢山なのに地上は医者でいっぱいなんだ。正直な子供がほしいんだ。」
「何かを用意してこなきゃいかん。病気でも、大きな罪でも、しかたがない」
などとせわしなくせかします。
抱き合って離れない「恋人」の二人の子供の番がきました。
まず男の子の番ですが、〝行きたくない〟といいます。
女の子が、自分が生まれる時すでにあなたは死んでいる運命だから、離れたくないというのです。
「死にに行くんじゃない、生まれに行くんだ」
「時」が二人を引き離します。
「どうやってあなたを見つけたらいいの」
「ぼくはいつだってきみを愛してるよ」(本のせりふ)
「一番悲しい顔をしているのがぼくだよ」(映画のせりふ)
このように悲喜こもごもの出発の中で
〝時間に勝るものはない、運命はさからえない、とにかく信じて進むのだ〟と「時」は言うのです。
映画で誕生を迎える子供たちを包んだつぼみが閉じる直前、小さな青い鳥がすっと中に入るのが見えました。
(皆様は見えるでしょうか)
出発に際し、本には「深淵の底からわきあがるような喜びと希望の歌が、遠い遠いかなたから聞こえてくる」と書かれます。
この場の最後で、かげにいた「チルチル」と「光」は「時」に見つかります。
「光」はチルチルに向かって〝何も言ってはいけまんせん。私は青い鳥をつかまえました。ここを逃げましょう〟とやや謎めいたことを言って終わります。
後は第11場「お別れ」と最終第12場「めざめ」ですが、次回恐縮ながら少々の感想を追加させてください。
「青い鳥」その1 主として第4場夜の御殿と第9場幸福の花園。
さる10月27日の孫の一言「ああ、早く明日がこないかなあ」から始まった私の「青い鳥」探しの短い旅。
歯科医院の待合室で絵本「青い鳥」から始まり通販の絵本「青い鳥」へ、その後堀口大學訳の「青い鳥」を取り寄た。
途中清里区のプラネタリウムで「銀河鉄道の夜」を観て、やはり取り寄せのDVD「青い鳥」を観終えた。
その結果、言われるように〝幸福は探すものではなく、すでに身の回りの日常にある〟と具体的に教えられるのだった。
読み物としては大學が訳されたメーテルリンクの原典である6幕12場の戯曲が読み応えがあった。
DVDはかなり原作に沿っていて舞台劇を思わせる一種ミューカル風の仕立てだった。
以下長くて恐縮ですが読書メモとして翻訳本を追い、場面は映画の中からお借りしました。
さて青い鳥探しの旅はいずれも案内役の「光」(映画ではエリザベス・テーラー)が導きます。
「チルチル」と「ミチル」には「パン」、「イヌ」、「ネコ」、「牛乳」」、「火」、「水」がお供として続きます。
興味深かったのは第4場の夜の御殿と、第9、10場の幸福の花園と未来の王国でした。
夜の御殿で、「戦争」が入っている扉を開くと武器を持った人間達が威嚇しながら出てくる。
御殿のあるじ「夜」(映画ではジェーン・フォンダ)が
〝一つでも出てきたら最後どんなことになるかわかりやしない〟
〝みんな総がかりで扉を押さえなければ〟と訴える。
夜の御殿には「戦争」のほかに「幽霊」「恐れ」「病気」「鼻風邪」「陰」「沈黙」などがいた。
一方で「星」「かおり」「鬼火」「ほたる」「夜露」「ナイチンゲールの歌」など愛らしい一群にも出会う。
最後はたとえようもなく美しい花園が出現し数え切れないほど青い鳥がいるが、捕まえるとみな死んでしうのだった。
第9場の幸福の花園の「一番ふとりかえった幸福」たちが饗宴の果てに12回目の食事をする。
「光」は〝みんな愛想がよく、この人達にはちょっとのあいだ青い鳥が紛れ込むことがあるかもしれない〟
しかし〝危険で、あなたの意志をくじく恐れがある〟とチルチル達に告げる。
第9場の扉の中で先ず「お金持ちである幸福」「地所持ちである幸福」「虚栄に満ち足りた幸福」「渇かないのに飲む幸福」「ひもじくないのに食べる幸福」「なにも知らない幸福」「もののわからない幸福」「なにもしない幸福」「眠りすぎる幸福」「ふとった大笑いの幸福」などと出会う。彼らは〝我々はなにもしないことで始終忙しい〟と言う。
幸福と不幸の境目は曖昧で不幸に落ちていく幸福もいるということだった。
狂気の饗宴に危険を感じた「光」はチルチルの帽子に付いている真実が見える魔法のダイヤを回させる。
すると饗宴の場面が消え「めざめのばら」「水のほほえみ」「あけぼのの空の色」「こはくの露」「子供たちの幸福」「あなたのおうちの幸福」が現れる。
続けてキラキラした光ととも大勢の「子供たちの幸福」と出会う。
〝この世でも天国でもみな最も美しく装われていて、お金持ちより貧乏な人に「子供の幸福」が多い〟
〝あの子たちは急いでいる。子供の時間はごく短いからね〟という「光」と述べられる言葉が印象的だ。
私の孫の一言「ああ、早くあしたが来ないかなあ」の心情は、まさに急いで成長する子供たちのものなのだろう。
次いで「あなたのおうちの幸福」「健康である幸福」「清い空気の幸福」「両親を愛する幸福」「青空の幸福」「昼間の幸福」「春の幸福」「夕日の幸福」「蛍の光り出すの見る幸福」「冬の火の幸福」「雨の日の幸福」「無邪気な考えの幸福」が次々に出てくる。いずれも私たちの近くにあるものばかりだ。
その後で「露の中を素足で駆ける幸福が」連れてきたのは以下の「おおきな喜び」たちだった。
「正義である喜び」「善良である喜び」「仕事を仕上げた喜び」「ものを考える喜び」「もののわかる喜び」「美しいものを見る喜び」「ものを愛する喜び」が現れ、遠くに「人間がまだ知らない幸福」が見えるのだった。
「光」は言う、〝人が一番幸福なのは笑っている時ではないのよ〟と。
最後に「くらべものにならない母の愛の喜び」が〝金持ちも貧乏も関係ない、いつだって一番美しい喜び〟としてチルチルとミチルの母が現れる。
家で見なれた母よりずっと美しい人だった。
光との別れの時間が近づき「大きな喜び」達は「光」に感謝し涙する。
二枚の掲載写真は以下のDVDの場面から引用しました。
次回は第10場・未来の国に触れさせてください。
日が短くなって 貴重な立ち話 今年の月。
私の定時在宅回りや往診は午後3時を過ぎて始まる。
この数年、一回2~4軒を訪ねる。
それ以前では3~5軒あるいはそれ以上だった。
夏場の午後3時はまだ強い日射しが残っていたが、今その時間は夕刻の色を帯びる。
少々不思議な事に、この時間帯に道路で立ち話をする女性たち(奥さんたち)を時々見かける。
私たちの出がけにそのような女性がいるとすると、
一通りの往診回診を終えた帰り道、同じ場所で同じ人がまだ話し込んでいることがある。
長い時には30分から小一時間が経っている。
しかも話している人の顔は大抵真剣だ。
「あっ、始まっている」と後ろに乗っている看護師に言うと、
「ほんとですねアハハ」と笑う。
長い立ち話は女として理解できなくもない、とも。
本日もそんな光景を見た。
既に4時に近くであり、あたりは暗くなっている。
よほど大切な話なのだろう、と思ってしまう。
ところで、かって家の近くで母が立ち話をしているのを聞いたことがあった。
「それではまた」
長い話がようやく終わるかに見えたその時、
「ああ、そうそうこの間の○○」と言った途端、そこからまた延々と始まった。
声を出すことは心肺機能が強化されることでもあり、長く話すのはランニングに似てなくもない。
ならばおしゃべりはストレス解消に役立つほか、身体機能の維持強化に繋がっている可能性を否定できない。
これが長生きの一因ならば羨ましいことである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今年の秋はスーパームーンやミラクルムーンがあり月と良縁の年だった。
二回とも晴れて幸運といえよう。
今年は旧歴でいえば9月が一回多く、うるう9月は新暦の11月21日まで続く。
こんなことは今世紀中にもう起きないということだ。
私の年午年(うまどし)も残り少なくなったが、色々な意味で変わった年だったことになるのか。
とても楽しみな蓄音機による「SPレコードコンサート」
来る15日の手回しの蓄音機でSPレコードを聴く会が近づきました。
本日友人のAさん宅から保険付きで専門家によって搬入された蓄音機が樹下美術館の陶芸ホールに入りました。
フタをした高さが90㎝はあるコンソールタイプの立派な機械です。
館内で掛けたSPレコードの音の素晴らしさは驚嘆すべきものでした。
ホールと蓄音機の相性は極めて良いものと思われます。
驚くべき音量、しかもノイズは逓減され、上質な音が館内に響き渡ったのです。
クラシック、ジャズ、ラテン、ポピュラー、童謡、歌謡曲。
電気を一切使わないボックスから歴史上の名演奏家たちの熱演が再現されました。
よく言われることですが、ボックス内で実際人間が演奏しているような手応えと迫力があるのです。
まさにSPレコードの魔法というべきでしょう。
来年、第二回目の予定も一応ありますが、実際に行われるかどうか分かりません。
大変貴重な機会と思われます。現在すでに定数60席に達していますが、もう少々の席が可能です。
どうか楽しみにご参加ください。
お申し込みは電話025-530-4155でどうぞ。
紅葉のイタヤカエデとメグスリノキ。
二日続いた雨の後、三日続きの晴れとなりました。
日中温かく、午後在宅回りの車外気温は19℃を示していました。
お天気なのに風邪気味という方が増えているように感じられます。
さて先日紅葉のマユミとニシキギを掲載させて頂きました。
本日はイタヤカエデとメグスリノキを載せました。
イタヤカエデは御存知の方も多いと思いますが、大きな葉と鮮やかな黄色の紅葉が美しい樹です。
カフェの正面に植えて5,6年経ちますが、真っ直ぐ延びて既に5メートルはあるでしょうか。
メグスリノキは比較的珍しい樹木だと思われます。
現在二本ありますが一本は上越市清里区の造園業・丸山隆光園の亡き親方が20年前に植栽されました。
右の黄色がイタヤカエデ、左の上半分がメグスリノキ(こちらはまだ8年目)。
黄緑、ピンク、オレンジが華やかに混じるメグスリノキの紅葉。
こちらは20年ほど経ったもの。カフェから見て左奥の方にあります。
メグスリノキの樹皮を煎じたものは眼に良いと言われ、さらに肝臓にもということで茶として販売されているようです。
別名「長者の木」とか「千里眼の木」などと呼ばれ、縁起の良さが感じられます。
美術館の庭は名園というほどではありませんが、秋の見頃になりました。
本日は晴天なり 庭の除草。
雨に降られた連休があけて本日は定期休刊日、そして晴天だった。
晴天と言えば、
「あ、あ、あー、本日は晴天なり、本日は晴天なりー、後ろOKですかー」
昔からマイクテストの際、雨の日でも「晴天なり」が使われている(と思う)。
もとは英語圏の通信テストで「It is fine today」が用いられてるのを、そのまま訳して日本で使ったらしい。
It is fine todayには発音の要素がうまく網羅されているため実用されたということだ。
しかし「本日は晴天なり」はただの転用であり、テスト向きに考えられていないという意見もあるようだ。
だが「今日は良い天気です」と口語になれば子音が乏しくてしゃんとしない。
「本日は晴天なり」は公式な電波テストで用いる言葉として長く法で定められているらしい。
今日様々なイベントのマイクテストで、
「あ、あ、あー」のあと、「本日は晴天なり、本日は晴天なり」と滑舌よく繰り返される。
その昔皆で芝居をした時、それこそ雨の日も真剣に「本日は晴天なり」と言ったのを思い出す。
(もう古い、今は言わない、ということでしたらどうかご容赦ください)
本日午後の除草作業。
余計なススキの株を掘ったり、ばらけたアヤメを切ったり、面倒な場所の雑草を取った。
全て来年のためであり、越冬する雑草取りや施肥など沢山仕事がある。
明日また晴れますように。
時雨の一日 教養人川上善兵衛 「青い鳥」のDVD
昨日に続いて朝から時雨れた一日、世情変わっても四季のうつろいはそうそう変わらない。
毎年今頃になると荒天が多くなるが、又始まったと言った感じである。
外は荒れても生活はそれなりに続くところがやはり有り難い。
昨日本日ともお客様がちゃんと見えられて、先日お抹茶を服した小学生の男子生徒さんが
昨日ふたたび見えたと聞いて嬉しかった。
夕食は祝事を迎えられるご夫婦と一緒だった。
塩尻の五一ワイナリーに残された地元上越市は岩の原葡萄園の創業者・川上善兵衛の漢詩の話をお聞きした。
詩語および情感の豊かさと髙い教養に驚きを禁じ得なかった。
帰宅するとマイブームとなっている 「青い鳥」のDVDが届いていた。
時間が無いので先ずざっと観だったが、やはり「未来の王国」のチャプターが素晴らしかった。
「時」と呼ばれるお爺さんと生まれる前の子ども達の場面なのだが、特異な設定と美しいシーンに切なくも胸打れた。
この映画のことは後に記載させて頂ければと思っています。
「ああ、早く明日がこないかなー」からはじまった「青い鳥」 「銀河鉄道の夜」 清里区のプラネタリウム。
5日前、家に来た孫Kちゃんの「ああ、早く明日が来ないかなあ」の一言は強いインパクトを残しました。
言葉に幸福に対する曇り無き心の現れを感じたのです。
当日午後、歯科医院の待合室で「青い鳥」の絵本を手に取ったのもこの一言が残っていたからでした。
その日家に帰るとネットで別の絵本「青い鳥」を注文しました。
翌日にはさらに詳しいものという事で堀口大學訳の新潮文庫「青い鳥」を注文しました。
戯曲の形式で書かれたメーテルリンク原作の翻訳220ページでした。
現在ちょうど三分二ほど過ぎましたが大変面白いのです。
「青い鳥」 訳者 堀口大學
新潮社 昭和35年3月20日発行 平成18年11月30日50刷改版 平成25年11月10日57刷!
これまで四度、樹下美術館でご講演頂いた堀口すみれ子さんのお父様が訳者というのも不思議な縁です。
流れは続き「青い鳥」のDVDがありましたので注文を済ませました。
1976年米・ソ初の合作映画で、ジョージ・ キューカー監督、アメリカ側出演者にエリザベス・テイラー、ジェーン・フォンダ、エヴァ・ガードナーなどのビッグネームがあり、ソ連が関係しているだけにスケールの大きさに期待が膨らみます。
ところで青い鳥を読むほどに宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」がダブルようになりました。
幸福、時間と空間、光、夜、生死が平明な言葉で流れるように書かれているのでした。、
ネットで「メーテルリンク 宮沢賢治」を検索しました所沢山のサイトが現れました。
尊敬する松岡正剛氏の「千夜一冊」意表篇第0068夜は「青い鳥」でした。
冒頭で短く宮沢賢治に触れ、哲学書としての「青い鳥」を取り挙げていました。
そうこうしていた昨日、
「友人たちが盛んに妙高パインバレーのイルミネーションを勧める」と妻が言いました。
行くのは大賛成でしたが、その前に上越市清里区の星のふるさと館へ寄ってみることを提案しました。
同館でプラネタリウム向けの「銀河鉄道の夜」が投影されていることを知ったからです。
本日午後、雨中の清里行きは5日前のKちゃんの一言から始まったということになります。
小学一年生あなどるなかれです。
星のふる里館は紅葉の坊ケ池のすぐ上で、とても良いロケーション。
坊ヶ池は二度目、ここのプラネタリュウムは初めてでした。
懐かし感いっぱいの車内の情景。右下にプラネタリウムの投影機が写っています。
(写真はフラッシュを用いないことで許可を得ました)
本日映写された技師のAさんは大潟区の人、よく知っている人でびっくりしました。
心からこの仕事が好きという感じが伝わり、そもそも天文少年だったそうです。
映画に人物は登場しませんが、美しい映像と音楽、心うつナレーションで十分でした。
特にカギとなるさそり座および石炭袋のくだりは印象的です。
昭和31年、中学3年の修学旅行で行った大阪で初めてプラネタリウムを観ました。
そのあとは昭和40年代で、渋谷の東急文化会館の五島プラネタリウムでした。
こちらは何百席もある大きなホールで、首が痛くなったことを覚えています。
このたび見終わっても雨がひどく、妙高のイルミネーションは中止しました。
Kちゃんではありませんが、青い鳥のDVDが待ち遠しく思われます。
マユミとニシキギ。
気がつけば11月1日。
本日は終日温かく、外出時の車が示した車外温度は夕刻も19℃とありました。
さて樹下美術館の庭が色づいてきました。
比較的髙い樹は、茶色のコナラ、赤や黄のモミジ、緑からオレンジへとメグスリノキ、エンジ色のハナミズキなどがあります。
低木のマユミとニシキギもしっかり赤くなりました。
御存知の方も多いと思いますが、マユミとニシキギは遠目にとてもよく似ています。
樹下美術館の一帯では雑木に混じってマユミが多く見られました。
庭のマユミももとからあったものと、その株を分けて増やしたものです。
一方、ニシキギは当地で目にしたことはなく、造園に際して植栽されました。
その昔長野県のとある宿で初めて紅葉のニシキギを見た時は感激でした。
本日は当館のマユミとニシキギを掲載しました。
ニシキギの枝。翼(よく)と呼ばれる固く平たい樹皮が羽のように付いています。
ニシキギの幹や枝はマユミに較べて固く、姿も良いようです。
紅葉の赤味はマユミの方が濃くなります。
開館して8年目、木々の成長と共に年々紅葉が美しくなりました。
Sさんの送別会 思い出の歌手好きな歌手。
本日当館のスタッフで卒業されるSさんの送別会があり、ご本人を入れて9人が集まりました。
本人が挨拶をして一人ずつ送る言葉を述べ、
それから関根学園の駅伝の話が出てスキー小唄が歌われ、
途中誰かのコンタクトが外れるアクシデントなどもありました。
最後はお気に入りの歌手の話が賑やかでした。
話題になった人達から2人をYoutubeをお借りして掲載しましす。
玉置浩二
布施明
並んで井上陽水、こぶくろ、ライオネル・リッチー、因幡晃、小椋佳などが上がりました。
何人か知らない人がいますが、布施明は思い出の歌手です。
いつしか貴重な時間は過ぎ、お世話になったSさんの活躍をお祈りして一本締めをしました。
秋冬のつがいは知恵?愛情?両方?
例年秋深まるころ、古家の軒下が雀の鳴き声で賑やかになる。
ペアの縁組みを巡る争いではなく、少なくとも数カ所の巣を取り合っているようだ。
場所が決まると夜間中からコツコツという音や羽ばたきが聞こえるようになる。
本日軒下で見られた睦まじいペア(薄いカーテン越しに撮りコントラストなどを調整してます)。
交尾、産卵は来春からなのにすでに安定したつがいに見える。
二羽が協力して自分たちが決めた巣を見張っているようでもある。
本日樹下美術館の水場にやってきて水浴びをしたシジュウカラ。
帰りも一緒だったのでつがいかもしれない。
ところで雀でいえば、若鳥を中心に秋~冬を群で移動しているグループがある一方、
上記のようにペアなどで軒下で過ごすものもいる。
厳しい冬を越すには野中の群より軒下がずっと有利にちがいない。
軒下のペアと野中の群はそれなり個々に存在理由があるのではないか。
では有利であろう軒下が比較的安定して維持されるのはどうしてだろう。
雀の寿命は平均およそ一年半(半年~数年)らしい。
つがいの死は同時ではなく、どちらか先が自然であろう。
その場合、残った個体は直ちに群などから伴侶を得てつがいを維持するシステムがあれば、
軒下は切れ目なく穏当に引き継がれていく可能性が考えられる。
真意はどうなのか、それにしても繁殖期でもないのにつがいで過ごすのは自然の知恵?
まさか愛情?
それとも両方か。
- 仏像、社寺、二十三夜塔、庚申塔
- 樹下だより
- 齋藤三郎(陶齋)
- 倉石隆
- 小山作之助・夏は来ぬ
- 聴老(お年寄り&昔の話)
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- 花鳥・庭・生き物
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- 文化・美術・音楽・本・映画・スポーツ・テレビ
- 食・飲・茶・器
- 拙(歌、句、文)
- こども
- 館長の作品。
- 穂高のオアシス「岳沢(だけさわ)小屋」の姪 山が好きなS氏 宮城県を経由した「お乳盲腸」。
- 野イチゴの赤い実 「ゑしんの里茶会」。
- 本日の蝶とカエルと雲そしてピアノ。
- 「お乳盲腸」とは何だったのか。
- 夏らしくなってきました。
- 36度にも届く暑さ アゲハと庭と薄茶で落ち着く。
- 保育園時代の記憶その1、巡幸列車のお迎え。
- 私の幼少 自他の個性が気になる。
- 糸魚川のゴルフ お孫さんの宿題から始まった花。
- 小津安二郎監督映画「麦秋」を観て。
- 開館の日 世界にまだまだある欠陥。
- 小津安二郎監督映画「晩春」を観て。
- 「名探偵ポアロ」のアール・デコ。
- フカミ美術主催、須坂市のお茶会へ。
- 5月、月末の空と時 独居老人の緊急入院。
- BSNテレビ「なじラテ」さんの取材。
- 路傍の花たちの競争、今年目に付くマンテマ 6月は良い季節。
- 小林古径記念美術館での呈茶 蘇った小山作之助のひ孫、故中島幸子さんのヴァイオリン。
- 明日の呈茶と講話に備えて。
- 田植えに麦秋。
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