2016年12月4日

素人の域を超えるお蕎麦 五智三重の塔に彫られた中国二十四孝。

2016年12月4日(日曜日)

ご近所の蕎麦打ちが上手な方から毎年逸品を頂戴
する。
注文が入るほどの腕前で、私たちも毎年申し込む。
今年はいつもよりやや太めにしたというが、さすがだ
った。

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多少重い夕食が続いていたので体が蕎麦を歓
迎した。

さて昨日土曜日午後、五智国分寺三重の塔を
再訪した。
前週に出かけたものの時間切れ日没になったた
め、今回塔に施された干支の彫刻の残りと第2
層にある中国二十四孝の彫刻を撮った。

二十四孝は儒教で説かれる二十四の孝行物語
であるが、塔には一方3作、合計12の彫刻が施
されている。
いずれの作品も涙ぐましいほど努力をして行わ
れる親孝行の説話の場面が彫られている。
遠目にははっきりしないが、撮ってみると高田の
名工石倉正義の彫刻は表情豊かで、木目を美し
く活かした繊細な彫りは秀逸。

以下に24話の中から幾つかを掲載してみた。

6父を扇ぐ黄香
↑母に死なれた黄香(おうこう)は夏になると父の
枕を冷やし扇であおぎ、冬は布団に入って温めて
やる。

8虎と楊香ようこう
↑山中空腹の虎に出会った揚香(ようこう)は、自ら
の身を差し出して親を助けようとし、心打たれた虎は
引き返す。

15母、妻と郭巨
↑貧しい郭巨(きょかく)に子が出来ると祖母は自分
の食事あたえてまで可愛がった。
これでは祖母は死んでしまう、子はまた作ればいい、
と言って泣く妻を説得すると、子を埋めてしまおうと穴
を掘る。
すると金の釜が出てきて夫婦は子を抱いて家に帰る。

17舜の孝行と像
↑舜の一家はひねくれ者や頑固者や怠け者ばかり
だったが、一生懸命働いて親孝行をした。
ある日田を耕しに行くと象が現れて手伝い、鳥が田の
草を取って助けてくれた。
これを聴いた天使は自らの位を舜に譲る。

歌川国芳の版画
↑江戸時代末期の版画家・歌川国芳の「二十四孝童子鑑」
から舜の親孝行(ウィキペティアより)。

さて私は知らなかった二十四孝にはほかに、魚が
食べたいという母のため氷った川に裸で身を伏せ、
氷を解かして魚を捕る話、蚊に悩まされる親を救う
ため、裸の体に酒をかけて蚊を集め、自ら血を吸
わせ親を守るなど、現実離れした孝行話が集めら
れている。
説話は中国はおろか儒学が盛んだった江戸期の
日本においても絵図とともに教材的に教えられた
ようだ。

国分寺三重の塔建立の江戸末期ではまだ一般に
馴染みの寓話だったと考えられるが、明治に入る
や文明開化と学問の人福澤諭吉は、例を挙げて道
理に合わないばかげた話と批判している。

二十四孝は極端だが、育て育てられた者同士の情
の通いは、支障を越えようとする根源を有している
こともまた事実であろう。

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