倉石隆の秋は「細長い絵 展」です 細長い絵はお洒落? 渋野選手の偉業。

2019年9月12日(木曜日)

3月15日から始まった樹下美術館は一昨日9月10日までの半年間、上越市立小林古径記念美術館から倉石隆氏の絵画をお借りして展示した。
令和2年秋新装開館を目指している同記念美術館は多くの作品を収蔵している。その中から半年に亘り、「粉雪が舞う」「地平」「さとうひさこの像」などの大型作品を二か月ずつ計8点の展示だった。
他館からの借り受け展示、それも公立施設から、しかも4回にわたる搬入搬出作業。いずれも未経験のことで冷や汗を掻き神経を使った。一回に2~3点の展示と点数は少なかったが、樹下美術館の小さな壁面の中央を堂々と飾って頂き、迫力をもって大きな美的空間をこしらえて頂いた。

“私どものような個人の小施設に対し公立が協力しくださったことは、地域の文化向上にとって大変意義深い事だったと振り返っています。館長様はじめスタッフの皆様の熱意とご尽力に心より感謝申し上げます。今後なにがしか私どもの協力が必要な場合には是非申して頂ければ有り難い、と思っています”

さて今年の残りの期間まで倉石隆の絵画は「細長い絵 展」と題して以下ように作品を展示しています。

 

 

油彩左から「悲しみの像」「晩夏(向日葵)」「黄昏のピエロ」「イヴ」。
ほかに油彩は「ネグリジェ」が掛かっています。

 

晩夏(向日葵)
主に人物を描いた倉石氏が描いた向日葵(ひまわり)。
葉と茎は消えんばかりに枯れ衰えていますが、実は輝くように濃く描かれています。
深い黄色の明暗をもって最後の向日葵を温かく美しく描こうとしています。
一昨年、ある愛好家の許を経て当館にやってきた作品で、大変気に入っています。
この度初お目見えしましたので、どうかご覧ください。

中央に油彩が5点、その左右に細長い版画「胴衣の女」と「茶会」を掛けました。
油彩のサイズは「悲しみの像」が最も細くタテ73センチ、ヨコが26㎝、他はタテ約73センチ、ヨコ約35センチです。

人物画を想定した一般的規格のF(フィギュア)サイズは、20号では72,7×60,6センチですので、この度の倉石作品は随分細いことになります。

人物を細く描いた倉石氏は、直立したほぼ全身像の場合、特に長いキャンバスを用いていたことが窺われます。こうしてみると「向日葵」から人物画のような印象が伝わるのも納得できるような気がします。
またこのたび気がついたのですが、人物の立像をこのサイズで描くと、不思議なことにお洒落に見えるように感じられるのです。内省的でやや深刻な人物画を描いた倉石氏ですが、額(キャンバス)を工夫することによってお洒落に見えるよう試みたのかもしれません。今回細長い作品を集めて並べましたら、室内全体にどこ上品な囲気が漂っているように思われました。

絵画はわずか8点ですが、どうかお楽しみください。

陶芸室は夏の特別展「陶齋親子展」が終了し、開館時の「陶齋の辰砂」展に戻しました。
好評の辰砂です、どうかご覧ください。

 

おまけ:本日、ゴルフの全日本女子プロ選手権大会であるコニカミノルタ杯の四日間競技の初日で、渋野日向子が5バーディ、3ボギーの「70」でプレーした。6月の「ニチレイレディス」初日から続く、国内大会での連続オーバーパーなしのラウンドを「29」と伸ばし、ツアー最長の驚異的な記録を樹立。大会前までアン・ソンジュ(韓国)が2013年に記録した「28」で並んでいたのを抜き、偉業を達成した。
この選手は国内女子の運動選手の中でも卓越した人の一人ではないか、と感じられる。競技に必要な最大の力を生む体動バランスとそれをもたらす筋力を獲得した希な人かもしれない。また素早い判断とプレーが可能な頭脳、および言動から伝わる気持ちが良いほど率直なメンタルも貴重な要因ではないかと思われる。私の好みからいうとプレーンな服装も好ましく見える。

 

素晴らしい雲のもと、パートナ-、ギャラリーとともに16Hのグリーンへ向かう渋野選手。
時折咳をするのが気になる(12日のYouTube動画から)。

新潟県出身で21才今季好調の高橋彩華選手が元世界ランキング1位で米ツアー通算19勝の朴仁妃(韓国)と並び初日首位に躍り出て、全く頼もしい。順当につけた渋野選手はじめ上位にいる畑岡奈沙選手など強豪が揃った残り三日は、凄い大会になりそうだ。

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