倉石隆
展示中の倉石隆作品
【8月31日まで展示の倉石隆の作品です】
作品の一部をご紹介致します。
婦人像:倉石の挿絵本の一つに従姉妹ベット(河出書房新社・バルザック原作・佐藤朔/高山鉄男・訳)があります。当作品は挿絵の主人公を角度を変えて油彩にしたものと思われます。小品ですが情念を秘めた女性を赤で燃え上がるように描いています。油彩 50×36㎝ 推定1970年代
馬上の人: 倉石は黒、黄色、各系のモノトーンでよく描きました。当作品では馬に乗った人物が荒涼とした坂を登っていきます。手前に決意の旗。馬にテンポがあり馬上の人(作者であろう)は勇躍前進を開始したようです。沸き立つ黄色がまぶしい。黄色は前進、上昇の色。油彩 65×80㎝ 1979年
画室:何度か訪ねた倉石氏のアトリエ。モデルを前にキャンバスはまだ白いままです。その形、大きさから、モデルも居るこの絵(画室)を描くところのようです。絵には逆算された時間と空間が描かれ、めまいでもしそうな次元感覚をおぼえます。
さらに「画室」は画家の日常を、私たちと共有するよう意図されていたかもしれません。「さあ、どうぞ!」というような気持ちです。
全体に素朴で画家らしい作品だと思います。白いキャンバスは映画「田舎の日曜日」の最後のシーンでも見られました。
「主人が描いているときはいつもゴシゴシ、ゴシゴシと画布をこする音が聞こえていました」、とは奥様の言葉です。「画室」もよくこすられ、重ねられた色が染みこみ、深い質感を伝えています。
額縁は上越市大島画廊です。竿の長さがぎりぎり足りて上手く絵に合いました。油彩 100×100㎝ 1980年代
髪:氏の同様の「髪」はかって朝日新聞日曜版を飾りました。大きな眼に吸い込まれそうになります。髪と眼に女性の全体を表象させて描いています。ここでも華やかな色彩は省略されています。油彩 65×51㎝ 1982年
このほか
・黄昏のピエロ・人生・見つめる・北の山(妙高山)の油彩を架けています。カフェには油彩「魚」があります。
私のまちの美術館展・搬入
新潟県文化振興財団と新潟日報社の主催による「私のまちの美術館展」があさってから新潟県民会館で2月1日まで開催されます。作品の搬入日は今日、明日の二日。しばらく荒れ模様の天候予報です。明日はもっと荒れると困るので、私たちは今日搬入・展示作業をしました。
館内は広く、参加した15の美術館に1施設あたり約10メートルの壁面が与えられています。樹下美術館は早出のスタッフのお陰でスムースに絵画2点、陶芸5点を飾りました。ほとんどのブースはこれから作業のようでした。全館の準備完了で、会館スタッフが照明のセッティングをしてくれるそうです。
上越地域から私たちだけの参加で少し寂しい気がしました。まだ照明がなく平板な感じのブース。午後の診療がありますので、頑張れよと作品に声を掛け、急いで会場を後にしました。
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| リーフレットもしっかり置いて | 作業中の他館スタッフ達 |
「倉石隆特別展」のお知らせ
すでに初雪もあって12月も間近となりました。果たして今年はどんな冬、そして雪になるのでしょうか。
さて12月は倉石隆特別展と名うち、陶芸ホールを含めて全館に倉石隆作品を架けることに致しました。一年に一度くらい、やや手狭の絵画ホールを脱してのびのびと絵を飾っみたいと考えたからです。全館と申しましても小さな美術館ですから合計21点の油彩です。
展示は少し趣向をこらして、人物画を男女に分けて並べることにしました。氏が人物を多く描いたことの真意は詳らかではありません。しかし当館の作品を見ますと女性には畏怖、憧憬、憐憫、謎などが、男性には孤独,不安、必死さ、道化表象などが感じられます。
絵を通して「よろしければ皆さんと共に人物たちを眺め、語りましょう」と、倉石氏が話しかけているような気がします。
十分な作品点数ではありませんし何かとせわしい時節ですが、どうかお暇を見てお越し下さい。なお挿絵本の展示は継続しています。
以下の写真は展示の一部です。左に女性を右に男性の絵を並べました。
※展示期間は12月1日(月曜)から12月28日(日曜)までです。大雪の日は念のためお電話をください。【電話】025-530-4155
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| イブ | 黄昏のピエロ |
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| 北の人々 | めし |
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| 女性像 | 異国の人 |
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| スフィンクス | 馬上の人 |
倉石作品「M夫人像」の背景人物について分かったこと
1985年10月9日新潟日報の新聞記事から。
当ホームページ2月6日掲載の作品紹介で倉石隆の作品「M夫人像」にコメントさせていただきました。そこで背景に掲げられた男性の肖像を「ドストエフスキーかもしれません」と記しました。
これまで当肖像には深い意味が込められていると考えていましたが、不勉強のせいでそれが誰なのか実は謎でした。しかし昨日、たまたま倉石氏が残されたスクラップブックの中に当人物を言及した新聞記事が見つかりました。
記事は1985年9月東京銀座・美術ジャーナル画廊における倉石氏の個展を紹介した新潟日報のもの。文中M婦人像の背景人物を画家ブリューゲルと記してありました。
不勉強ながら当館長はブリューゲルについて「あたかも神のような視点で昆虫を観る如く人間を俯瞰した画家」という感想を持っていました。あらためてM婦人像を見ますと、ブリューゲルの旁らで婦人と作者が強い視線で見つめあっています。見る者は見られそれもまた見られている…。あなたと私と神的な存在の三角関係が象徴的に表現されたより厳しい絵ではないかと感じました。
個展が紹介されて2年後、倉石は脳梗塞で失語症と右半身の完全麻痺に陥ります。あまりに過酷な運命ではないでしょうか。
本末尾に記事「物語性を与えた絵画」のコピーを掲載致しました。折り挟んで一面がスクラップブックに残されていました。他の記事も読みましたが当時の新潟日報の学芸充実に驚かされました。
倉石の個展を紹介した新潟日報
- 仏像、社寺、二十三夜塔、庚申塔
- 樹下だより
- 齋藤三郎(陶齋)
- 倉石隆
- 小山作之助・夏は来ぬ
- 高齢者、昔話
- 医療・保健・福祉・新型コロナウイルス
- 花鳥・庭・生き物
- 空・海・気象
- 頸城野点景
- ほくほく線電車&乗り物
- 社会・政治・環境
- 明け暮れ 我が家 お出かけ
- 文化・美術・音楽・本・映画・スポーツ・テレビ
- 食・飲・茶・器
- 拙(歌、句、文)
- こども
- 館長の作品。
- 「魅せられしギター」とロシア民謡「道」。
- 暦の春、卓上メモ、鷺と鷹、梅の名所は。
- 今日で2月が終わる。
- 先週の種々 再び柿崎海岸 氷飾り。
- 2026年倉石隆は「少女を囲んで展」。
- 今年の陶芸展示 暖かすぎた日。
- ハクガンが戻った 標識首輪の個体。
- 「つどいの郷」嘱託おさめの日。
- 春近く、鳥たちが反応している。
- 雪大根を頂いて 豪雪と冬鳥の動向 選挙以後昨今の頭痛。
- 本日ロッテアライリゾートで。
- 午後揃って姪が訪ねてきた。
- 今年の陶芸展示は「現代茶碗展」です。
- 県立大潟水と森公園でグレートピレニーズを連れたA氏と出会う 選挙が決着して。
- 雪と車 そして選挙。
- 直江津、無印良品で。
- 2月の好天、期日前投票。
- 新たな倉石隆作品「節句」。
- 本日誕生日だった。
- 最近の妻の料理から、夕食。
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