花鳥・庭・生き物

晩夏にちょっぴり秋。

2017年8月3日(木曜日)

滋賀県のお客様がデッキから田んぼをご覧になって、稲穂がもう
下を向いていると驚かれていた。

その田んぼでお腹いっぱい食べた雀が三羽庭に来て、体を掻き
ながら歩くと水盤で水浴びをした。

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飛べばよさそうなものだが、お腹いっぱいなのか歩いている。

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のどを潤し水を浴びた雀は幸福そうだった。

彼らが飛ぶべき空には秋めいた雲が待っている。

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日陰でアゲハチョウが休み。

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ミゾハギが夏を惜しむ。

30度を少し越えたが本日風にわずか涼しさが感じられた。

田んぼには子育てをしている雀もいる。

2017年8月2日(水曜日)

連日の鳥の話題で本当に恐縮です。
本日、近隣の高齢者施設に出務の後、美術館で昼食していつものよ
うにデッキのベンチに出ますと前の田んぼに雀たちが来ていました。

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小さな群に何気なくシャッターを切ったのですが、丸囲みをよく見ま
したら。

 

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親から給餌を受けるヒナ鳥が写っていました。

 

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上掲の後の連続シャッターです。

 

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ヒナ鳥の口深く餌を与えています。
貰う方も必死の形相です。

今時田んぼに来るスズメは主に今年生まれて独り立ちした
若鳥に一部親鳥が混じって飛来しているものと、長年思い込
んでいました。

ところが写真のようにまだ自立していないヒナもいて、田で
給餌を受けているとは、本当に驚きでした。

多くが子育てを終了している炎天のこの時期、厳しい条件の
夏子であっても何とか田んぼまで誘導出来れば、高栄養の
お米ミルクによって、秋の自立に間に合うのかもしれません。

嬉々として田を謳歌する鳥たちの中で限界に挑み、必死の
給餌を行う親子の写真に感動を覚えました。

四ツ屋浜の夕陽 半分のつもりの桃がもう半分も キジバトも稲穂を食べていた。

2017年8月1日(火曜日)

何日ぶりかで30度を超えた日、夕空が鮮やかだった。

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四ツ屋の夕暮れは龍がゆったりと横たわっている風だった。

夕食後しばらくして冷やしておいた桃を食べた。

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熟していたので、ぐるりと種に当たるまで深く切り、ひねると
半分に分かれた。

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半分のつもりが一個みな食べてしまった。
明日の昼食は減量しよう。

所で昼下がり、樹下美術館はデッキで田んぼを見ていると
キジバトのつがいが来た。
まさかと思ったが垂れ下がっている稲穂を食べた。

 

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ミルク状の実をしごいて飲むように食べている感じ。
手前の稲穂は食べられた後なのか白く空っぽに見える。

スズメやカワラヒワに加えキジバトまで稲穂を食べている。
ちなみに一羽のスズメが田んぼで一日食べる米は5グラ
ムだという。
20羽で10日食べれば1キロ、100羽なら5キロだ。

スズメは減少の一途らしいが、その昔網を張ったり、光るテ
ープをしつらえたり、カカシまで用意して防いだ。

稲につく虫を食べるので益鳥という話も聞くがやはり食害の
影響の方が大きいにちがいない。
数が減ったので何とか大目に見てもらっているのが現状な
のか。

それにしてもハトまで来るとは、今頃の穂はどれだけ美味し
いのだろう。

 

田に雀が来るようになった。

2017年7月30日(日曜日)

人の周囲で生活する雀は稲穂のご馳走が究極のお目当てで
はないかと思うほど、嬉々として田んぼへやってくる。
樹下美術館裏手の水田では早くも一部で立派に育った稲穂が
こうべを垂れはじめた。

本日は小さな群のすずめが田と近くの樹木を往き来していた。

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以下のようにカワラヒワも数羽混じっていた。

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この時期の稲穂は甘くミルクのようになっているらしい。
雀たちはまことに幸せそうだったが、農家の方はお困りだろう。
雀にやられた稲穂は実を失って白くなるという。

雀たちは、いつか「恩返し」として農家の方に何かお礼ができれ
ばいいのにと淡い期待をしている。

初秋の趣だった曇天の日。

2017年7月29日(土曜日)

本日土曜日、朝6時に往診があり寝不足のせいか午前中、
軽いめまいが続いた。

服薬して長めに昼寝をしたら楽になり美術館に出向いた。

 

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主に曇天だったが、展示をご覧のあと外でお茶を飲まれた方達が
いた。帰られた後のベンチに談笑の声が残っているようだった。

 

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遅い食事の後陶齋の湯呑で番茶を飲みながら永井荷風の短
編集から懸案の『雨瀟瀟」を読んだ。
昨年の今頃は太宰治の文庫本を繰り返し読んでいた。
今夏~秋は永井荷風にしようと思うが、難しい言葉が多い。
それを励みに繰り返し読んでみたい。

 

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水盤の可愛いメジロ。

 

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夕刻の四ツ屋浜は自生のオニユリ。花が咲いている所だけ明
るく感じJられた。肥料もくべないのによく育つものだ。

本日やや涼し目に暮れたが明日から日射しと暑さが戻るらしい。

ムクゲやヒメヒオウギズイセンが咲きシジュウカラが水浴びをする。

2017年7月22日(土曜日)

カフェの一番南側の2席から正面に水盤が見える。
周囲にヒメヒオウギズイセンのオレンジ色の花が咲き、
すぐ後ろにはムクゲが咲き始めた。


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右にはリアトリスが見える。。

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暑さ続きの庭ではじけるように咲いているムクゲ。

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シジュウカラがやって来て水浴びを始めた。

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拡大して見るといずれもくちばしに黄色味が残り今年生まれた若鳥
のようだ。
親たちはどこか涼しい所でのんびり過ごしているのだろうか。

明日から数日は雨降りがある予報、水涸れの庭は一息つけそうだ。

芝生に生えた雑草は自分が種を撒いていたものとは。

2017年7月21日(金曜日)

6月になり雨が多くなると芝生に新たな雑草が混じるようになり、除草
を試みていた。

草は芝よりも幅が広く、柔らかで色が浅いので一目で分かる。
根元をつまんで引き抜くと簡単に取れた。

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混じっている草の丈は芝と同じくらいだった。
これが半径一㍍ほどの範囲で何カ所も群がるように生えている。

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3,40分かけて半分ほど取った。

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除草した部分。

だがせっかく取っても一週間ほどすると再びあちこちで生えてくる。
この新顔の雑草は一体なんだろう、まことに不思議だった。

それが先日はたと気づいた。
実は小鳥の餌として私が蒔いた種が発芽していたのだ。
大雨や風の翌日など雀たちは餌に不自由しているのでは、と考え
ホームセンターで「小鳥の餌」を買い、週一くらいで撒いた。
それが発芽していた。

取った後からまくのだから、雨の度に生えてくるのは無理もなかっ
た。

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芽に残る実の殻。
おひたしやサラダにしたら美味しそう。

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まき餌にはアワ、ヒマワリ、カナリアシード,などが混じっている。
発芽したのはヒエの可能性がある。

主に雀が食べていたが、あれだけ熱心に食べていても残していた
のだろうか。
いずれにしても餌遣りは不自然なので止めることにした。

自分の行っている、あるいは行っていない事の影響を知るのは
結構難しい。

長峰池のトンボとアゲハチョウ 夏の痛風。

2017年7月20日(木曜日)

じりじりと暑い陽が照り続けた日、草が焼け畑でキリギリスの鳴き
声がするのを聞くともう晩夏かと錯覚しそうだった。

休診の午後近くの吉川区は長峰池へトンボを撮りに行った。

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↑駐車場でさっそく出会ったチョウトンボ。背景の緑は水田の色。

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青味を帯びたコフキトンボのオス。

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ギンヤンマ。

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コシアキトンボ。

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ショウジョウトンボ。

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↑アゲハチョウが池のふちの湿った所で吸水する風だった。
フレッシュな感じの蝶は飛んでは戻るを繰り返した。

炎天下の水辺を忙しそうに行き交うトンボたち。
頭が丸い彼らが枯れ草に止まって休む様子は、小さなお坊さんが
瞑想しているようだった。
暑さの中成人で60パーセントもの水分を有する湿って重い私たち
からすれば、トンボやチョウの軽くて乾いた感じは驚異的。

さてこの所の急な暑さで痛風を発症される方がいる。
戸外のきつい運動や労働、大量の発汗、関節へ強い負荷、アルコー
ル摂取、血糖値上昇、血液濃縮などが関係して尿酸値がそう高くな
くても突然発症する。

この時期ビール(アルコール一般)とそのお供の料理(枝豆、もつ
類、干物ほか)はプリン体増加に繋がり、一般の熱中症とともに男性
には痛風にも用心が必要なようだ。

夏の庭 長野市のお客様 リップサービスでもちょっぴり嬉しい。

2017年7月17日(月曜日)

朝方のいっときザーッと降ったが次第に晴れて暑かった一日。

本日は長野市から裏千家茶道の9名様を交え、一日40人のお
客様が見えて樹下美術館としては大忙しの日だった。
長野の方々には、展示物の中に4月にお家元に薄茶を差し上げ
た際に用いた水指と菓子器があり、また展示中の色絵と鉄絵の
テーマとも好評の印象を受けた。
倉石隆の「人生」や「男の像」の面白さも共感して頂けて嬉しかっ
た。

バブルが終焉し不況のまっただ中に開館した小さな樹下美術館
は、その後の美術館や博物館が不調の中、10年を迎えたのは一
種の奇跡、とは過日10周年記念の会に於ける齋藤尚明氏の挨拶
だった。

奇跡はピンとこないが、毎年の年度初めに二人の常設展示作家の
テーマを考え、カフェの食器を更新し、わずかのショップ品をしつら
え、庭造りに勤しんできた10年は全く自己流以外何ものでも無かっ
た。

少しずつお客様を増やしているやに見える当館は展示と相俟って、
四季の庭を眺め、爽やかなヨーロッパ食器でお茶を楽しみ、しばし
和むに手頃な場所として認知されつつあるならば、本当に有り難い
ことだと思う。

その庭も真夏の眺めになってきた。

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手前はミソハギとリアトリス。向こうに二台の赤い車。

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芝生が終わる南の端に昔ながらのヒメヒオウギズイセンが咲き始めた。

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樹木が大きくなりカサブランカに日陰の時間が多くなった。
秋に移植が必要かも知れない(ユリの移植は経験ないのですが、、、)

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長野市のご一行様。
柏崎市の木村茶道美術館のあと当館をお訪ね頂いた。
信じがたいが、長野より新潟のほうが文化が高いと真剣に話した方
がいらっしゃったという。
隣の芝生に類することではないかと思うが、お世辞であっても正直ち
ょっぴり嬉しく張り合いを覚える。

ごめんね山百合。

2017年7月13日(木曜日)

1997年春になる頃NHKの趣味の講座でボタニカルアートを観
てこれは自分に合っていると思い、以来書物なども買って描き始
めた。

庭のクリスマスローズやチューリップを描くうち細密の虜になってし
まい、それなりの研究と苦労を経て2002年画材屋さんに勧められ、
そこの画廊で50余点の個展することになった。

売ってみましょう、というあるじの言葉に乗ってB5~A3の絵の半
数の作品に5000~15000円の値札を付けたところ、初日に全て売
れた。
絵はがきにしたものが1000枚以上売れ、自分の腕より花の威
力を知らされた。

主に自庭の花を描いたのでしおれたら新たに切り、早く駄目になる
花を最初に描きその後に葉(これが難しい)を描いた。
写真も参考にしたが、影で見えない部分が多いので切った花をコッ
プに入れ、くるくる回して観察しながら描くのを基本にした。

コナラの枯葉やホオズキの実も描き、これらは保存が利いたので
ゆっくり描けた。

さてそんな拙作品の中に山百合がある。当時の何年か前に頂いた
百合根を植えたものが育っていた。

山百合は大きい。
顔の高さくらいまで伸び、立派に咲いた花を描いた。
大きいのと1本しかないため庭で詳細なスケッチを重ねてA3のボード
に描いた。

だがいくら詳しく描いても前に出てくる花の迫力が描けない。
いくら筆を振るっても奥に引っ込んだままだった。

透明水彩はいじりすぎるとすぐに汚れてくる。
花に申し分けなかったが個展の出品もしなかった。
(その後2回の展示会でも飾らなかった)

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当時これでおしまいにした山百合。

描いた花が冴えない理由は分かっていた。

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花の拡大。

ボタニカルアートは背景を描かず地色を白のまま残す基本を踏襲
している。
そのため白い花は背景に溶け込み、あざやかに浮かんでこない。
克服のため輪郭線の強調を試みると、濃い線が表現したい自然な
姿の邪魔になる。
(普段の輪郭線は03ミリのシャーペンを細く削り、この絵の葉のよう
にほとんど分からない程度で描いていたのですが、、、)
影の強調も一つの手段だったが、過ぎると汚れとなって花のフレシュ
さが損なうことにもなりかねない。

赤い斑点やおしべの花粉、奥の白いトゲトゲなどを詳しく描いたが、
魅力としての花を描けなかった。

その後、テッポウユリとカノコユリの植栽に夢中になり、山百合は意
識から遠ざかってしまった。

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すると本日昼、ふと見た西の庭でひっそり咲いていた山百合に気が
ついた。
私の顔の高さもあったのに、せいぜい膝くらいに縮んでいる。
黙ってうつむき、子馬のようにしていた。
しかし小ぶりな花は木漏れ日の中で輝くような美しさを放っていた。

昔の花がそのまま咲き続けたのか、種が落ちて再生したのか。
絵を出品しなかったことと、忘れていたことを心のうちで詫びた。

「いいんです、いいんです」と言っているようで、余計けなげだった。

※いつか展示の機会が訪れたら、花をいじらずに葉の陰影を強め、
花の周囲の葉のボリュームを足すなどして、全体にパワーを付けて
出してみたい。

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