樹下だより

来る4月19日から春の特別展「桜のレクイエム 塩﨑貞夫展」

2018年4月1日(日曜日)

樹下美術館は創立以来、齋藤三郎の陶芸と倉石隆の絵画の常設
展示を続けてきました。
目的および意味として、父と私が行ったコレクションの公開お
よび作家の顕彰と研究を目指し、今後もこの様式を維持して参
ります。

そんな当館ですが、今年初めて常設作家以外の方の展示を行う
ことになりました。
まず「塩﨑貞夫展」です。
但し齋藤三郎と倉石隆の展示を現状のまま維持し、陶芸ホール
とカフェを使って塩崎作品のを架けるという形です。
幸い陶芸ホールとカフェに絵画を架ける釘が仕込んであります
ので展示は容易です。
何より塩崎氏の作風が倉石・齋藤両氏の作品の「静かな力」と
如何にも調和し、一層魅力を発揮する事が期待されるのです。

この度のことは、仲立ちをして頂いた新潟市の砂丘館および新
潟絵屋(えや)の館長・大倉宏氏のアイディアとご理解が、私
たちと自然な形で一致したことでトントンと実現しました。

以下は砂丘館・絵屋で制作されたこの度のチラシです。
見出し部分と案内文(不肖小生)を分けて掲載してみました。
少々小さめですが、クリックしますと大きくなります。

糸魚川市ご出身の故塩﨑貞夫氏の作品を、「ああどこかでこん
なことがあった」とか、「逝った人と桜を懐かしむ」等々、ご自
分なりに自由にご覧下さい。
奇しくもこのたびは、小さな当館で三人展となりました。
風香る春の一日、樹下美術館のひとときをお楽しみ下さい。

 

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開催期間 4月19日(木曜日)~5月13日(日曜日
水曜日休館
開催時間 午前10時~午後5時
入場料   大人お一人様200円、中高生100円
協力     新潟市「砂丘館」及び「絵屋」

樹下美術館〒942-0157新潟県上越市頸城区城野腰451番地
電話025-530-4155

カミニート(小径)。

2018年3月27日(火曜日)

樹下美術館のカフェと庭は展示とともに大切な場所。
当初カフェに名前をつけようか、と考えたことがあった。
ネージュ(雪,フランス語)、カミニート(小径,スペ
イン語)、ラ・バルカ(小舟、スペイン語)などいずれ
も響きが良く、歌もあり、気に入っていた。
ネージュは当館の展示作家倉石隆氏が雪国出身者ととも
に作っていた発表グループの名前でもあった。
かなり決まりかかっていたが、先人に遠慮して止めた。

カミニートとラ・バルカは小ぶりな樹下美術館に相応し
く、良かったがこれも止めた。
結局、美術館の一部であれば特に名を付ける必要もなか
ろう、ということで、全てお終いにした。

現在皆さんには「樹下」あるいは「美術館」と呼ばれて
いるようであり、ああそれが正解と有り難く思っている。

今日はかって候補になった名のなかから「カミニート」
をYouTubeからお借りした。

 


フリオ・イグレシャスの「カミニート」。
思い出の小径を懐かしみ、それに別れを告げようとする歌の
ようだ。
もとはアルゼンチンタンゴで学生時代にしばしばラジオから
聴えた。当時タンゴばかりの番組があったほどラテン音楽は
人気があった。上掲のフリオの録音は比較的新しい。

 

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本日、樹下美術館の近くの道。カミニート風でとてもいい。

近くもう一つラ・バルカ(小舟)の動画をお借りして掲載し
てみたい。

ブログ(ノート)のヘッダーを今日歩いた道に変えました。

若い四人組のお客様 夕は親しさつのるお別れ会。

2018年3月24日(土曜日)

春雨そぼ降りまた上がる、というような日
中。4人組の若い女性のお客様が見えた。
美術を勉強されている様子で、絵画、陶芸
とも熱心にご覧になった。

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カフェでは壁面の篠崎正喜さんの「午睡」を
楽しみ、めざとく松本俊介の画集を見つけた
り、絵本を眺めたり、全て熱心だった。

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お茶の後で庭に出ると、根を出し始めたどん
ぐりに夢中、好奇心一杯、若さ一杯のお嬢さ
んたちでした。

ブログに出します、といって撮らせて頂きま
した。来て頂き、とても喜んでいます。

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夕刻、ある方のささやかな送別会があった。

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筍メイン、旬揃いの料理は心に残った。

上越市が誇る美味しい岩の原ワインが
開けられた。

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斎藤尚明さんの華麗な椿があしらわれた
スパークリングワイン。

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重厚な生誕百五十年ワイン「善兵衛」

真剣にまた楽しく過ごした人との別れの会。互
いの思い出を語り、幕末の裏話や歴史を動かす
大災害、あるいは私が全く知らない人達の興味
深い話に時の経つのを忘れた。

いまわの際は、再会を約束し爽やかに手を振り
あった。

穏やかだった県立大潟水と森公園 陶齋が器に書いた「清香満室」。

2018年3月18日(日曜日)

日中14,5℃、穏やかだった日曜日、大潟水と森公
園を歩いた。ついひと月前は冬のオリンピックの真っ
最中で豪雪、いつまで雪が続くのかと思っていた。

それが一回の嵐で雪はぺちゃんこになり、開館の15
日には辺りから消えた。

 

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↑ミズバショウ。この区画は現在立ち入り禁止だったので
ズームで撮りました。

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広い枯れ芝の広場で。

穏やかな公園で、サッカーの家族やキャッチボールのカ
ップル、散歩の同級生夫婦、読書の人など、休日を楽し
む光景を目にした。

樹下美術館でのこと、
昨年お産の数日前に来られた方が、昨日乳母車に8ヶ月
になった赤ちゃんを乗せて顔を出された。

あるいは初日に来られた方から齋藤三郎の煎茶茶碗に書
かれた文字を尋ねられ、「清香満室(清香室に満つ)」と
お答えした。
本日その方が来られ、調べてみましたら、1941~42年に
病に臥した西田幾多郎の病床へ鈴木大拙が梅を送った。
その梅が咲いているという西田の礼状に「清香室に満つ」
の言葉がありましたよ、と嬉しそうに仰った。
このようなことはみな樹下美術館を営めばこそであり、幸
せなことだと思う。

8月に「夏の庭のテンセグリティ」 堀川紀夫展

2018年3月16日(金曜日)

昨日の暑さが急転して本日は非常に寒く、夕刻の車外
気温は5~6℃を示していた。
それにしても昨日は異常なほど暖かく、車は一面花粉
だらけになっていた。
花粉症の方は口々につらい、と仰り、普段何でもない
私まで夜には鼻水とともにくしゃみが連続し、一時
は目がくしゃくしゃした。初めてのことで、花粉症予
備軍ではないかと心配になった。

そして本日午後、髙田から現代造形作家の堀川紀夫
(ほりかわみちお)さんが来館された。
昨年ある機会にお会いした際、今夏、先生の作品から
テンセグリティを庭に展示するアイディが生まれてい
た。
本日カフェでお茶を飲みながらその具体的なことがら
について楽しくお話を伺った。

 

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2017城下町髙田花ロードに於ける堀川さんのテンセグリ
ティ作品 「Tensegrityの華 -桜蓮-」。

テンセグリティは棒状の素材とヒモやゴムの張力を応用、
基本的な構成法則を重ねて作られる構造体やアートのこ
と。

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堀川さんの室内におけるテンセグリティ。

無機的に原理を連続させて作り出される造形は、いつし
か有機的な花や木、はては人体から心に至る様々なイメ
ージやそれらとの不思議な調和を呼び起こすのではない
でしょうか。

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今夏八月、堀川さんの作品が緑一色になる樹下美術館の
庭とどのようにコラボレートするか、とても楽しみです。

近く具体的なお知らのを掲載を予定しています。
タイトルは私の勝手な仮題ですので変わるかもしれません。

今年の樹下美術館が動き出した。

2018年3月15日(木曜日)

樹下美術館が今年土の開館をしいた本日、上越
市髙田で23℃にもなった。
気になる展示では、倉石隆の「瞑目の人」展が面
白く、齋藤三郎の「染め付け」は気持ちが良いと
皆様に仰って頂いた。

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倉石氏の作品の前で何かポーズを取っている方達。

ところで昼過ぎに寄ったカフェが混んできて、陶芸
室のテーブルに移って皆様とお茶を飲んだ。
陶芸室でお茶をしていても、展示をご覧になる方に
対してさほど邪魔になっている様子もなく、出て行っ
て作品の説明もすぐ出来るのでこ、こにも良いかな
と思った。

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夕食に開館を祝って鯛ソーメンが出た。

 

今年また目ざめる樹下美術館。

2018年3月14日(水曜日)

明日は12年目の開館。
昨年満10年を迎えることができ、今年はいつもよ
り新鮮な気持を感じています。
仕度に専念したスタッフにもそのような雰囲気が漂
っていました。

今年の陶芸展示は齋藤三郎の「染め付け」、絵画
は倉石隆の「瞑目する人」です。清々しさと静けさ
漂う展示になっていると思います。
※齋藤三郎は染め付けを「染附」と記しています。

以下は準備が出来た今日の館内です。

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目をつむる人の絵が8点並んだ倉石隆の「瞑目する人」。
それぞれの情感などを自由に想像してみて下さい。

 

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↑春の陽光に清々しい齋藤三郎の染め付け作品。見て良
し盛って良しの青い世界をご覧下さい。

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椅子が人に見えていたカフェ。

本日20℃になろうという暖かさでした。

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↑昨日眠そうにしていたクリスマスローズの一株。

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今日は目を覚ましたようでした。
ほかの株はまだ目ざめていないようですが、次々
に立ち上がって花ひらいてくると思われます。

さて今年はじめて常設作家以外の作家さんの展示
を行います。

塩﨑貞夫さんの絵画展示を4月19日~5月13日ま
で行い、夏には堀川紀夫さんの作品展示を催したい
と考えています。

いずれも現在の展示をそのままにしての開催ですが、
どんな感じになるのでしょう、とても楽しみです。

カフェもちょっびり新しいメニューを加えてみました。

今年もどうか宜しくお願い致します。

目前に迫った開館。

2018年3月13日(火曜日)

昨年12月26日に閉館して以来ほぼ80日が過ぎて明後
日開館を迎える樹下美術館。
既にこのような冬休みを10回数え、毎年長いようで早
いと、決まったように感じる。
今冬は何度かドカ雪に見舞われて開館には大がかりな除
雪作業が必要かもしれないと考えた。
しかし2月末からの雪解けは劇的で、スタッフの作業とあ
いまって、美術館の雪は見事に消えた。

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本日の樹下美術館。

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庭から。濡れていた芝生が乾いてふかふかしてきた。
木々の芽も温かな今日の日射しを歓迎している。

深い雪に埋もれていた50株のクリスマスローズは、急
な雪解けでまだ眠そうだ。

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庭はいったん目ざめると競うように足並みを早める。
待つ日々は長く、迎えた日の足は早い。
いよいよ今年の開館が迫った。毎年この時期はどきど
きする。

南風の午後、トクサ刈り 雲の猫。

2018年3月8日(木曜日)

季節風に代わって南風になった本日、雲は怪しい
形状を見せた。

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西方の妙高連峰。滑らかな波を描いたモノトーンの雲。
ビュービュー吹く西寄りの季節風ではこうならないようだ。

今月15日の開館が迫ってきた。庭の雪は大方片づき、本
日午後、気になっていたトクサを刈った。
例年、雪による倒伏に備えて短く刈っていたが、今冬はサ
ボって様子を見ることにした。
それがドカ雪に見舞われバラバラになってしまった。

 

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刈る前の様子。

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途中から妻が加わり、一時間少々の格闘でスッキリして
きた。手前と左に刈った草。トクサは庭の大切なアクセン
トなのでひと安心。

作業を終えて見上げた雲はやはり怪しい雰囲気。

 

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中央に猫か子供に見えなくもない模様があった。

 

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以前行ったようにそれらしい部分をなぞって猫を描いてみた。

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少々無理もあるが猫風になり、右目がハートに見えるので
イタズラを加えた。

開館を前に南風が可愛い“招き猫”をプレゼントしてくれた、
ということにさせてもらった。

南風さん、雲さん、ありがとう、猫さんまでも。

健診を受けた日 喫茶去 厳冬の白鳥が救われている。

2018年3月1日(木曜日)

本日低気圧の北上に伴って猛烈な風に見舞われた。
そんな日の午後、例年通り医師会館でドック健診を受け
た。
ちなみに身体計測のBMIが20,6、体脂肪率16,5%と少
し改善したが、臓器保護のためもう少し痩せたいと願っ
ているところ。

帰路、風吹く田んぼの雪消えと鳥の様子を見に回った。

 

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昨日よりも雪が消えた田んぼ。数羽の白鳥ばかり見ていた
ため、大勢いるこの群にほっとした。

一先ず健診を終えた記念に三和区「喫茶去」で早い夕食を
摂った。

 

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何となく京都の田舎風、いつも良い趣の玄関口。

 

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妻のオムライス。

 

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私の焼きカレー。一口食べるとその後がさらに楽しみな
美味しさ。

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私のエスプレッソ。味も器も良かった。
頸城野の山中に掛かろうというロケーションで長く営ま
れる喫茶去。食べ物商売は常に猛烈な競争にに晒されて
いる。
長く続いているこの店の美味しさと雰囲気の良さには得
に言われぬ深い味わいがあり、ご努力に敬意を禁じ得な
い。
GACKT氏が来店した事も素晴らしい伝説として生きて
いる。

 

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古民家を改造した店のゆかしい敷石土間。

 

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エドウィンのポスター。

 

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柱に掛かっていた陶器のヴァイオリンは時計だ
った。

三和の帰路、三々五々コハクチョウが集まっている所を
通った。

 

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何と所々にモミまたモミガラらしいものが大量に積まれ、
コハクチョウとカモが食餌をしていた。
田のオーナーさんが厳冬の鳥を救うためにこうしているの
だとしたら、何と優しい人だろう。

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