空・海・気象
一時間の夕暮れピクニック 電車を見ながら夏の田んぼで食事。
爽やかに晴れ上がり、気温も30度を越えて梅雨開けを思わせる一日。何処へも出かけなかった連休最後の夕食は、雲が良かったので妻が用意した食事を持って車に乗った。
上越市大潟区は海辺の町で砂丘の丘陵地。周囲もフラットなので、雲や夕焼けがよく見える場所が色々ある。
今日は夕映えのほくほく線を見ながらの食事のつもりで、田んぼへ向かった。海だと思っていた妻は怪訝な表情。
バスケットは冷やし中華にピータンと枝豆(大潟ナショナルカントリ-産)。
妻はビール、私はサントリーのオールフリー(ノンアルコール)。
![]() 中谷内の池から米山と尾神岳を見る。 |
蜘蛛ケ池の田んぼで上り電車を見て。
岩野の水田から妙高方面。
潟川を渡る。
当所のほくほく線は、田んぼの中をほぼ4キロに亘って高架橋と一部盛り土が続く。遮壁もないのでその間、電車の往き来がまるまる眺められる。灯りだけ小さく見えた電車がみるみる近づいては去る。ドキドキするが、はくたかのシャーッと言う音とスピードは元気がでる。
およそ一時間の近郊ドライブ。夏の田んぼで手軽な旅情を楽しんだ。
東の山にかかる夕雲。
日中は時折激しく降ったが、夕刻から雲が切れて濃い青空も見えた。
夕空の見応えと言えば西の茜は言うまでもないが、東の夕映えの空もしばしば美しい。
今のところ上越地方は豪雨を免れているが、昨年のこともありまだ油断出来ない。
夕焼け その見事さを現せば。
夕食を終える頃、何となく気になって窓を開けると西の空と雲が赤く染まっている。夕焼けは刻々変わる。車を近くの大潟区の四ツ屋浜へ向けた。
薄墨を刷毛で掃いたようなすじ雲が、遠ざかる茜を見送って終わった。すっきりした夕焼けだった。
以前、大夕焼けを見た妻が、「末期の眺めでもいい」と言ったことがある。やや言葉は悪いが、その時の夕焼けの見事さを仮に“末期度”と名付けて現すならば、まだ8,6レベルであっただろう。
昭和59年だったかの夏はお盆のころ、台風一過の米山大橋のたもとで壮大な夕焼けを見た。黄色みを帯びて米山を覆った背後のムクムクたる雲の前に、鮮やかな虹が二本立った。続いてこの世のものとは思われない大夕焼けが天空一面を支配した。
様々な雲、様々な色、様々な形、そして変化。あまりのことに神を感じたほどだった。末期度10の大夕焼け、いまだこれを越えるものを見たことが無い。
末期度10を見ても生きていられるのが、夕焼けの良いところだ。
ちなみに本日の夕焼けは6,8あたりであろうか。夕焼けを楽しむのは安全で、お金も時間も掛からない。
おっぱい雲(乳房雲) 台風4号前の奇怪な空。
夕刻まじか(午後3時45分頃から気がついた)からとても変わった雲が出ていた。東南の空低く流れた雲は柔らかな大小の房を連ね、思わずおっぱいと呼んでしまった。
乳房(にゅうぼう)雲と呼ぶらしい。乱れた大気の底(乱層雲などの)で部分的に冷えた所が沈んでこのようになるという。雨はなかった。
同じ空の真上を東に流れる雲。ガスが充満したお腹のレントゲン写真のようだ。
上記の部分がまもなくこのように変化した。脊柱のレントゲン写真か、節足動物の化石を思わせる雲。
普段あれほど爽やかだった青空と雲。しかし夕刻にかけて物語的な様相に一変した。いずれも全体は異様な感じで暗く、こんなに変わった雲は初めてだ。巨大な怪奇的芸術を見せてもらった感じだった。(いずれも仕事場の庭からでした)。
雨のせいかコムクドリの出入りは少なく思われました。しかしオスメスとも寄ったのは昨日のウロBでした。具体的にどのような時期に相当しているのだろうか。
上陸した台風の脚が速いのも気になります。どうか甚大な被害をもたらさないで。
追加です:見た空があまりにネガ的でしたので三番目の写真をいたずらしてみました。色を白黒反転させ、色相、彩度、明度を少しずつ上げてみますと、普通の青空が現れました。本日の空が如何に見慣れたものとは反対の暗いものだったかが、分かる気がしました。
南国・西国の小旅行Ⅳ:虹の松原で泣く。
3月18日(日)、九大病院からタクシーに乗り最寄りの地下鉄駅で降りた。地下鉄は姪浜から陸上へ出ると筑肥線となり玄界灘に添って走る。車窓は広く次々に変わる海の景色が美しかった。小雨が降ったり止んだりしていた。
若き日の母のことで、写真によって唯一場所が特定出来るのが虹の松原だ。西唐津行きの普通列車は11時半ころに当地へ到着した。小さな空色の駅舎は無人で、目の前にはすでに広大な松原が広がっている。何十万何百万本といわれる黒松が続く素晴らしい場所だった。
左19才の母の虹の松原。学校の合宿のような行事があったらしい。
![]() 東に向かって白砂と松原 |
![]() 西へも |
多分ここへ来たら泣くだろうと思っていた。その通り松原を横断して白い砂浜に出るとすぐに涙がこぼれた。
また来ましたよ、背中の遺影に言葉を掛けた。ウオーキングの人たちは林の道を足早に歩く。砂浜を歩くのは自分だけだ。遠慮なく涙を落としながら歩いた。
カメラを見ていた日傘の母は77年経って車椅子の遺影となって背中に居る。しかし老若を駆け抜けたその人は、人生のはかなさだけを伝えているようには思われなかった。学び読み倹約し、老後も懸命に自立を続けた姿を私は脳裏に刻んでいる。
この人からもらった人生。はかなくはあっても美しい砂浜で泣いているだけで有り難いことではないのか。憐憫とともに深い感謝に包まれた。
感傷と言われればその通りだと思う。25年前の正月に、3泊4日の京都・奈良旅行を子どもたちとした。以来今日まで生きて、感傷旅行以外に私の旅は考えられなかった。
たとえ翼があっても。
早春の頸城平野(本日の昼,大潟区蜘蛛ケ池周辺から)
日中の晴天は夕刻が近づくにつれて気温が下がり冷たい風が吹き出した。昨年の地震の時間が近づく頃に、美術館の近くで田の白鳥を見ていた。雪解けした田には北帰行を控えた白鳥が沢山集まって食餌をしていた。
一年経つのに映像の被災地は膨大な瓦礫の山に占拠されたまま。腹に響くような復興の足音が届いてこない。
夕刻近く急に強まった季節風に向かって飛んできた白鳥。
黒っぽい若鳥も一人前だ。
田んぼに落ちていた白鳥の羽。逆光のガラステーブルに置いて見ると美しい。
新潟県にはまだ7000人の福島県の方が避難されている。私の診療所でも何組かの親子さんと顔馴染みになった。ご主人たちの多くは単身福島県で仕事をされてると聞いた。
春を迎えて帰る鳥、翼がありながら帰れない福島県の人々。放射能汚染が家族を引き裂く。麗しい日本はこんな国ではなかったはず。
昼の温かな時間に妙高市から孫子が海を見に来た。大喜びでシーグラスを探して帰った。
今日は今年一番お客様が来られた。
潮だまり二つ残して行った冬。
午前には雪もあろうかという予報が外れた一日。昼過ぎの柿崎の海は、沢山あった潮だまりが僅かとなっていた。
これから思い出したように一雪あったり、風花がチラリホラリとするだろう。しかし季節の入れ替えは始まっている。
“ 潮だまり二つ残して行った冬 ”
それから寄った美術館に春の帽子と装いの若い女性。コーヒー、ケーキ、水、お番茶、本、手帳などカウンターいっぱいに並べてニニコニコされていた。
いよいよ今年も始まっている。
寒中にこの暖かさ 釣りする親子の詩情
いわば厳冬の真ん中でこの穏やかさ。今日の車外温度は夕刻で9℃、無風で雲もない好天だった。来週から再び雪模様の予報。そのことが分かっているように今日の海岸は散歩や余暇の人が多かった。
夕刻の海で釣りをしていた親子。名乗って写真のモニターを見てもらい、ブログに載せてもいいですか、とお尋ねした。お父さんはにこやかに、いいですよ、と仰った。眩しいほどの詩情だった(上越市柿崎海岸)。
「アート&アーティストの底力」新潟展(1月14日~22日)が本日で終了です。出品した拙油絵「いもけんぴ」が期間中に売れたと聞きました。震災へチャリティーされます、お買い上げ下さった方、まことに有り難うございました。
今夜の平清盛に佐藤義清(のりきよ:西行)が出た。立派な武者ぶりに驚いた。
雪のち晴れ 上越市柿崎区のマリンホテルハマナス
列島はどこも寒かったと夜のニュース。
上越市頸北地区の沿岸も午前から午後途中まで断続的に降った。
その後は夕刻に向けてよく澄みよく晴れた。
上下浜海岸・マリンホテルハマナスは雪に映え、一帯は先日とはまた異なる美しさだった。
今日見たもの 見なかったもの
本日目覚めたのは10時過ぎ、目覚ましを見てびっくりした。仕事のはずなのに!あせってカレンダーをみたら祝日だった。自分はしばしば祝日を知らずにいて、慌てたり幸運だと思ったりする。
急に気が楽になって遅い朝食を昼食として食べた。移転開業されソフィーさんのパンに頂き物の濃厚なイタリアの蜂蜜をつけて食べた。私のパン類は何と言っても食パンが一番、やはり美味しかった。
午後水と森公園に行った。気になる昨日のハクチョウの場所を見たが鳥は居なかった。大丈夫なんだ、と一応ほっとして歩いた。好天のせいで一時間少々の公園、知っている人たちと出会ったが、みな笑顔だった。
昨日記した高橋玄洋氏の掛け軸「仏はつねに」を出した。
新潟で求めてから25年、辛かったが若かった時代が懐かしい。
西洋の風景のようだった(行ったことがありませんが)上下浜。
今夕のマリンホテルハマナス。
夕刻、期待して行った上下浜の風景はやはり素晴らしかった。見たものをどんどん忘れるようになって、写真は有り難い。
夜は妻のテレビを途中から見た。黒沢監督の「生きる」だった。テレビで二度目だがあらためて素晴らしい映画だと思った。
椿三十郎を学生時代に見たことがある。詳しくはないが、大宣伝、巨費などとなって氏の映画はつまらなくなったのではないか、と話しあった。
夕焼けを見て「美しい」という渡辺さん(左:志村喬)。
解説の山本監督に映像遺産と述べられた通り、
脚本もカメラも俳優さんも照明もみな素晴らしい。
昔は二度と帰らない、しかし帽子は格好いい。
先日見た昭和20年代の映画「君の名は」にも役所を批判する台詞があった。事をしてはいけない所、と述べられていたようだった。「生きる」はそれが見事に描かれる。素晴らしい人も居るはず、という祈り?は今も昔も変わりない。
色々見たり歩いたりした祝日だった。自分には珍しい生き物を池で見たので明日記してみたい。
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