楽しい旧高田師団長官舎

2010年10月21日(木曜日)

 午後の定休日、新潟から裏千家茶道の先生が来館された。これで三回目、深く感謝を禁じ得ない。陶齋のドクダミ更紗文様の水指をとても気に入って下さった。

外観 
  食事のあと旧高田師団長官舎へご案内した。当館は旧所より移設復元されている。以前一度訪ねたことがあったが、今回はゆっくり回って楽しめた。
 明治43年(1910)年の建設で、一階は洋室、二階は和室の折衷。一階は男女別々に応接間が設けられるなど贅を尽くしてある。二階は7室が公開されていて、後のしつらえと思われる炉が二カ所で切られ、水屋風の一間もある。中央南向きの比較的小さなサンルームは気持ちがよかった。

天井模様と灯り 
アールヌーボー調とアールデコ調
月星 
二階西端の透かし障子
ドア 
軽やかなドア
押し入れの補強紙 
なぜか押し入れに昭和の張り紙
   

 内部は格調とともに軽やかさや新鮮さが随所に見られる。主に設計プランを出したとされる官舎のあるじ軍人・長岡外史の先進性や訪欧歴を聞けばそれらが反映されていたことが伺われる。 

 

 当館は先回書かせていただいた世界館のほぼ一年前に建てられている。前者は私費で後者は官費。世界館のモダンな建設者は師団長官舎を大いに意識したのではと想ってみた。

 

 旧小熊写真館、旧直江津駅、旧イカヤ旅館、高田館、旧高田市庁舎などの洋館も当時次々と建てられている。高田師団の存在が大きかったようだが、往時の高田・直江津の勢いは如何ばかりだったのだろう。

 

 師団長官舎以外は、少なくとも学生時代まで目の当たりにした。高田公園の中心部にあった大きな洋館も懐かしい。中学時代、そこで開かれた性病撲滅の写真展示を友人達と見て、皆で青くなって出てきたことを思い出す。

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