もう一冊あったみすず書房 アルベルト・ジャコメッティの「早く明日になればよい」。

2015年11月5日(木曜日)

一昨日、みすず飴のお土産からみすず書房へ、そし
て身の回りの信州あれこれをほんの思いつくまま書
かせて頂きました。

ところがもう一冊みすず書房の本がある事に気づき
ました。
自分がいつも座っている机の脇の書棚でした。
本は宇佐見英治著 ジャコメッティと矢内原1999年
9月10日発行。
手の届く所には、いつか読もうと思って置いたままの
本が結構あるのですね。

本日午後高田に用事があり、その本を持参しました。

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県立看護大学前の桜の植栽。
高田公園もここも美しい桜の紅葉と落ち葉が見られました。

 

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もう一冊あったみすず書房の「見る人」。

彫刻家アルフレッド・ジャコメッティは細長い人物の作品
で有名です。
,彫刻としてぎりぎり、針金のように細い人物像は,人間の
不条理を現していると、ピカソやサルトルを驚愕させまし
た。
樹下美術館の倉石隆も影響を受けたジャコメッティ、死
後ますます異常な人気芸術家なのです。

高田の用事の待ち時間に20数ページの読書でしたが、
本で興味深い言葉に出会いました。
ジャコメッティはある時次のように述べたそうです。
「私は千年生きたい」、「せめて五百年でもいい、五百年生
きられたら、相当の進歩ができるだろう」と。

さらに「早く明日になればよい」と呟いたと書かれていまし
た。
著者は〝こんなに明るいため息があるだろうか〟と感嘆し
ています。

私は読んでいて、この一言に飛び上がるほどびっくりしま
した。
「ああ、早く明日がこないかなー」と以前、孫が突然呟いた
のと同じだったからです。

孫は母親と交わしたゲームを買う約束を待ちきれなくて
言いました。
もしも大昔の私なら、憧れた人とのデートの前日などに
つぶやいたかもしれません。
しかし、ジャコメッティは自分たちと全く異なる意味で、
明日が待ちきれないと言ったようなのです。

さて、もう日付が変わりますので、ここまでにしました。

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