新潟市の茶道裏千家(今日庵)支部総会に参加した。

2023年3月19日(日曜日)

.本日新潟市で今日庵(茶道裏千家の一般社団組織)の新潟支部総会があった。亡き渡辺宗好先生の門をくぐって一応36年が経った。先輩諸先生に比すれば自分の歴などたかだか中学生のようなものであろう。

それが、今度の総会で表彰されるから是非出席してと長年上越市は有沢宗香先生の許で裏千家を稽古している妻から勧められた。既に稽古通いも止めているのに表彰とは?と思いつつ恐る恐る参加した。

竹石松次さんが会長をされている新潟支部は會津八一を初代として発足、一昨年70周年を迎えている。竹石さんとは今日庵(こんにちあん)の新潟県数寄者の会でご一緒し、樹下美術館のお茶会にもお顔を出して頂いたことがあった。

さて、新潟市へハンドルを握るだけで緊張する昨今、盛大な会への参加、あまつさえ表彰もあるというので特にしくじり厳禁、ゆっくり運転したのだが、開会予定の午後1時30分より一時間も早く到着した。

同会にちなんで朝から呈茶があり、宗香ご一門が昨日から泊まり込みで濃茶の席持ちを担当されている。総会後、お席に正客として座ることも決まっているということで、昨夜は教科書を引っ張り出して作法を読み直した。

同じ濃茶でも茶碗の種類一つで飲み方が変わる。さらにコロナの感染予防に対応した各服点て(かくふくだて)というのも初めてだった。
そもそもお菓子は容器によって取り方から異なる。頭がもやもやしたまま会場に着くと、やってきた妻から本日の次第を訊きひとまずほっとした。

総会は議題が多いにも拘わらず会長はじめ各分野担当の幹事および司会の先生方は無駄なく要点を伝え質疑し、さすがだと感心した。

肝心の表彰は優良会員表彰というものだった。何をもってそうされたのか詳しく分からなかったが、かって新潟市の数寄者の会におけるお家元へのお点前、あるいは樹下美術館で行っている折々の呈茶などが対象になったものか。

まことに面はゆい場面だったが5人の受彰者とともに名を呼ばれた。

お元気な竹石氏にお会いできたこと、着物の女性が盛大に集まる会に参加できたこと、宗香先生一門の麗しいお席で美味しいお菓子と濃茶を頂けたこと、なにより裏千家今日庵から受ける日頃のご高配に感謝を禁じ得なかった。

ある施設からコロナ発生の連絡があり、呈茶は濃茶のみで帰路についた。

開会前の会場。
最前列の右端に席が指定されていた。

各服点てでいっそう壮観となった濃茶席。

窓にしだれ梅が覗く広間。裏千家九代家元・不見斉の床(掛け軸)と時の花、古天明(こてんみょう)の透木釜(すきぎがま)によるお点前、そして左入の愛らしくも畏まった黒楽茶椀が残寒の席を温めて止まなかった。

コロナは全体が減少している一方、上越市ではインフルエンザとともに未だしぶとく粘られている印象がある。

※お社中より届いた二枚目の写真と文を後から追加しました。

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