頸城野点景

コンバインは明かり灯して。

2016年9月15日(木曜日)

追い込みになった一帯の稲刈り、遅くまでコンバインが動いている。

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明かりを点けたコンバイン。

拙歌)
秋暮れて機械の足に時の足 刈るコンバインは明かり灯して

今夜は中秋の名月、東よりの空に月は出たが、
雲隠れを繰り返し、一緒に撮りたかったほくほく
線電車とは相性が合わなかった。

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“名月や撮りたい電車の何処やら”

上越市大潟区のルレクチェ。

2016年9月10日(土曜日)

昨年春新潟市の植物園の帰り道、蒲原平野の広大
な果樹園に目を見張らされた。
ふだん水田中心の田園風景を見慣れていたので余計
印象的だった。

その後、樹下美術館裏手の水田ほか広く営農している
ナショナルカントリーが洋梨「ルレクチェ」を栽培してい
ると聞いた。

当地で果物栽培!それも「ルレクチェ」とは果物好きの
自分には嬉しい話だった。
教えて頂いた畑は意外に近く、日頃よく通る場所のすぐ
裏手にあった。

 

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畑は思ったより広く、爽やかな眺めだった。
果実は袋がけされ、熟するのを待っている。

これから収穫までさらに実を選んでいって美味しく仕
上げるらしい。
私が何でも描ける画家だったら、作業の人を一人入れ
てこの風景をゴッホのように描いてみたいと思った。
(出来れば花の時期と果実の時期の二枚)

収穫後一定の追熟期間をおいて販売するという。
デリケートな世話が必要な果物のようだが、今夏のよ
うに日照が十分だった年は期待できるのではないだろ
うか。

この秋、ぜひぜひ地元のルレクチェを食べてみたい。

ふるさとの自然は親の懐と同一。

2016年9月4日(日曜日)

暑かった日、樹下美術館のご近所の方たちとゴルフをした。
恥ずかしながら小生が幾ばくかの賞品をお出しする3組の
ささやかなコンペが20数年続いている。
上手い下手なく、どなたにも優勝チャンスがある方法で行い、
反省しきりの表彰式を有志のお宅で行っている。

 

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振り返ると尾神岳が見えるコースの一部。

 

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コースは手入れされ往時の自然の雰囲気を残している。
(近隣の多くの森林はその後の開発で荒れてしまった)
今年は暑さのため、砂地のコース管理は大変だったと
思う。

 

私が東京から上越市大潟区に帰郷しのは1975年だった。
帰郷のきっかけに父の病もあったが、郷里の自然環境が
忘れられなかったのも大きい。

一帯の松林と湖沼は海とともに幼少からの遊び場であり、
高校3年生の時に病気で休学した際は特に慰められた。

当地に育った方達は昔ながらの自然を愛し、海岸べりに
長く続く松林はボランティアの皆様によって非常に良く保
全されている。

いま往時を偲べる自然は、幾つかの湖沼と当ゴルフ場、
および県立大潟水と森公園と上記の海岸線、さらにそれ
らを囲む水田くらいであろう。

慣れ親しんだ自然環境は親の懐と同一と言っても過言で
はない。

夏の新潟県立大潟水と森公園。

2016年7月30日(土曜日)

午後遅く樹下美術館に近い新潟県立大潟水と森公園を歩いた。

ここはこれまで何度か以下ほかを書かせて頂いたていた。

●2011/05/04

●2012/05/13

1
この一角は噴水のある水遊び場がありこどもの天国。
浴衣にストローハットの若いお父さんがベンチで見守っていた。

 

2
鵜の池はかなりの水量がみられた。。

 

3
ひっそりした夕刻の芝生広場はデジャブ感覚がよぎる。

 

4
南西の端といえばいいのだろうか、古代的な場所。
ここで小鳥よりも大きな蝶を見たが撮影出来なかった。
二つの白い斑点、クロアゲハのオスではないかと思った。

 

5
シオカラトンボ。

 

6
コシアキトンボ。

 

7
チョウトンボ。

 

8
キアゲハ。

 

9
青栗。

 

10
先日の大雨の湿り気が残る道。

 

当公園は何度も掲載していますが、広大で
変化に富み、場所毎の雰囲気を楽しめます。

優しい森林と水辺、目を凝らせば植物や小動物も優しく、
季節季節の詩情に恵まれた良い公園だと思います。

予報されていた豪雨 気象の大きさ。

2016年7月28日(木曜日)

一昨日、雨降りが待たれると書いていた夜間から翌日朝まで
上越市は激しい雨に襲われ、洪水、溢水、土砂崩れなどの災
害が発生した。

前夜の全国天気予報は、26日夜半から27日の上越地方に
おける豪雨を雨雲の動きとともに予報していた。
全国放送で当地方を特定して予報するとはすごいな、と感心
していた所、災害を生じるほど降った。
予報は何らかの形で活かされとは思うが、どうだろう。

ピンポイントの予報とその結果に驚かされたが、一方この雨は
ダムや溜め池の貯水にはたして役立ったのだろうか。

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本日午後の吉川区は長峰池。
水が少ないと聞いていたがやはり渇水が続いているように思われた。
(対岸で池底のように見えるのは池面のヒツジグサです)

渇水は今冬の小雪がそもそもの原因らしいが、雪が年間の貯水事情
を左右するという気象システムの大きさにも驚かされる。

本日気温は上がり、午後の外出時はくらくらするほど暑かった。

田も庭も待たれる雨。

2016年7月24日(日曜日)

数日晴れが続き、梅雨が開けている。
暦を見ればはや7月も残り少なくなった。
自分がボヤボヤしているうちに近隣の水田はすっかり成長している。

今頃の水田は例年緑ゆたかで生気にあふれてとても気持ちが良い。
見れば穂が出ている田も随所に見られ、それもびっしり付いている。

160724田んぼ
すでに黄色味を帯びている田んぼもある。

農家の方に聞いたが、今年はそもそも雪が少なく田を潤す水ガメの貯水が
足りず、現在大切な水に関してぎりぎりの状況だという。
干したり潤したり稲には微妙な時期にあり、ちゃんとした降水が必要なようだ。

樹下美術館の庭は基本的に砂地で、アジサイやクリスマスローズは暑さの
影響を受けやすく、当面気が抜けない。
そこへいくとムクゲやミソハギなどは暑さに強く頼もしい。

ミソハギ
↑ミゾハギ。
夏は緑主体で花が少なくなる樹下美術館は、昨年ネットで購入したミソ
ハギが南の隅で涼しそうに咲きはじめた。

農場に若い人 無台風が続いている。

2016年6月28日(火曜日)

樹下美術館の南に隣接する水田、畑地は上越市大潟区の
ナショナルカントリー、通称ナショカンが営んでいる。

ベンチなどで見ていると季節毎の作物の移り変わりや農作
業を目にする事ができて興味深い。

キジが追っかけっこをしていた枝豆畑は青々と成長し同園で
は出荷が始っている。

 

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農場にいつも若い人たちの姿が見られるので嬉しい。

さて去る23日、フィリッピン海域で台風の卵と呼ばれる熱帯
低気圧の発生が報じられたが、発達せず台風にはならなかっ
た模様。

今年になってまだその発表はなく、記録的な年の可能性が出
てきている。

熊本の復興には一日でも遅いまた弱い台風の年になるように
祈りたい。

頸城の海と里、梅雨の晴れ間の鬼舞と岩の原。

2016年6月26日(日曜日)

本日梅雨の晴れ間の日曜日、有志で糸魚川市鬼舞(きぶ)へ行った。
同地に江戸中期から明治期に北前船の回船業で栄えた県内有数の伊
藤家がある。

多数の船を有し大阪、瀬戸内、そして日本海沿岸および北海道の商業
港を巡る商いで成功を収めている。

同家のすぐ裏手の高所に五霊神社がある。
境内の鳥居や狛犬などの設えは広島県尾道の石であり、尾道の石工に
よって作られ、北前船ではるばる運ばれている。

蝦夷地へ米、藁、網、繊維、日用品などを運び、北海道で海産物、魚肥
小豆などを買い付けて商った。
同家の伊藤助右衛門[(1887~1967)は事業の近代化に取り組む一方
大正昭和期において富本憲吉(齋藤三郎の師でもある)と親交、民芸運
動作家たちの貴重なコレクターでもあった。

 


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↑気持ち良く晴れた日本海を望む境内。
長大な日本海を帆走、険しい海峡や潮流を越えて商いをしたスケールの
大きな先人たちを誇りたい。

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↑佐渡と能登を見ているような二体の狛犬の一体。
嘉永二年(1849年)と刻まれ、晴れ晴れとした姿だった。

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↑備後(びんご)尾道 石工(いしく)惣八作とあった。
狛犬にしろ鳥居にしろ文字の彫りが異常に深い。
尾道の職人は当地の風を心配し、長く時経ても文字
が読めるよう苦心したのだろう。
お陰で今なお全く歴然として、微塵の風化も感じられ
ない。

尾道石の造作を見たあと伊藤家に寄ってご挨拶をした。
昔お目に掛かったお年寄りが元気に出てこられ、嬉し
かった。

その後上越市へ戻り岩の原葡萄園で食事、同園の石
蔵および雪室を見学した。

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↑レストラン入り口に飾られたワイン「深雪花」と「善」。
二代陶齋(齋藤尚明)による色絵椿大皿を囲んで赤白、
そしてロゼが格調高く配されている。

賑わう店内で8名うち揃って美味しいランチを堪能し、
おしゃべりに夢中のあまりメニューの写真を失念。

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↑森のかおりに包まれて熟成される明治31年建造第二号石蔵の赤ワイン樽。

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↑ワイナリー開祖者川上善兵衛が開発した国産の名ワイン葡萄、
マスカットベーリーAが元気いっぱいに実を付けている。
これから順次房を選び実りの秋を迎える。

清々しい空の下、糸魚川の潮のかおり高田平野の森のかおりを吸
いながら心身のリフレッシュをした一日だった。

梅雨の庭 除草作業の美しい女性。

2016年6月25日(土曜日)

空梅雨かと思われた空だったが、このとこと梅雨らしくよく雨が降る。
肌寒い日は余計梅雨らしい。

このところ樹下美術館にしばしば新しい方達がお見えになる。
いちいちお尋ねしないが、どこでお知りになるのだろう、とても有り難い。

さて額アジサイの大方が終わってテッポウユリとカシワバアジサイ
が咲き誇ほこり、夏の女王を競っている。

いや、咲き競うなどと言っては花には失礼だ、お互い一生懸命咲いて
いるだけに違いない。

 

1
↑向こうが元からあったカシワバアジサイの親。
手前は5年ほど前に一本の芽を掘って移植した子で、随分大きくなった。

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↑ほとほどの雨をよろこんでいるテッポウユリ。
淑女風の花だがいつも賑やかに見える。

 

 

2
↑今年の芝の成長は早い、もう何度目だろう、本日スタッフの芝刈り。
この後、ホームセンターから30キロほど肥料を買い、10キロ撒いたところで
雨となり中断した。

 

3
樹下美術館の付近の市道で草刈りが行われている。
明日には残された刈り草が除去されるはず。

ところでビシッとつなぎを着て、ヘルメットを被っていた作業員に驚いた。
横顔に口紅が見え、鼻筋通る美しい女性だった。
ぶんぶんうなる草刈り機を背よりも高く掲げ、木に絡んだ猛烈な葛も刈って
いた。
これは普通の人ではない。
写真を撮らせてと喉まで声が出かかったが、とても言えなかった。

瞽女ミュージアム高田 鵜の浜温泉の夕陽。

2016年6月12日(日曜日)

昨日土曜日午後は長く間懸案だった場所を訪ねた。
瞽女ミュージアム高田(麻屋高野 上越市東本町1-2-33)」へ行った。
懐かしげな旅情を漂わせる一角で、すっかり楽しませてもらった。

 

1
雰囲気良く活かされている町並み。

 

2

3
瞽女ミュージアム高田」はかって染物屋さんのだった町屋が
巧みに利用されている。

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4
先人たちの生活感が伝わる。

 

5
杉本キクイさん(館内の紹介映像から)。
この人がいなかったら文化としての「高田瞽女」の名実は
残らなかったかもしれない。
最後の瞽女(ごぜ)の覚悟を胸に昇華した美しい人だと思った。
とても強靱で聡明な印象を受ける。

瞽女さんには厳しいハンディキャップと芸が深く一体化されている

 

6
↑齋藤真一氏の装丁による本の数々。
(齋藤画伯の油絵を観たかったのだが)

7
↑館内のしつらえ。

 

以下は昨夕出会った鵜の浜温泉の夕景です。

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夕陽を眺めていた若者達。

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