文化・美術・音楽・本・映画・スポーツ・テレビ
映像と音楽 こころ旅の貴重。
テレビで流れる美しい映像や似た場面を私たちも実際目にする事がある。
街や村、山々、海岸、流れなどの自然や風景、あるいは美術・工芸品、建築物などの作品である。
多くの場合映像、中でも旅や美術の特番では音楽とともに映し出される。
海にも仏像にも朝霧の森にも間髪を入れず音楽が入り、荘厳、壮大さあるいは緊張感まで付加される。
しかるに実際、美術館の作品や華々しい夕焼けを見る時、そこに美しい音楽は無い。
美術館なら靴音やさざめきが聞こえ、海には風や波音あるいは足音などだけである。
そんなせいもあって、美術館で作品を目の前にすると、ただポツンとしてあり、拍子抜けして見えることがある。
また音楽無しの絶景も、どこか違うと感じることがあるのではないだろうか。
「とうちゃこ」した海辺で霧のため見えない利尻島の方角を眺める火野正平。
昼食からその後の時間、火野正平の「にっぽん縦断 こころ旅」が再放映されていて、よく見る。
視聴者の思い出の地を自転車で訪ねるのだが、移動中も現地「とうちゃこ」においても音楽は限定的、極めて控えめにしか用いられない。
車輪と地面の音、息づかい、風、雑踏、すれちがう自動車、、、聞こえるのは私たちが日常耳にしている音だ。
場面に現実感が漂い、視聴者のエピソードと日野氏の個性があいまって「旅情」が伝わる。
2012年早春、九州の母の故郷を尋ねた際、番組で放映された所と出会った。
他者の思い出と我が胸中が重なって感慨深かった。
効果音に関して、送り手側としてはわずかなサイズの画面で、美や壮大さ、時に侘びさびなど雰囲気を伝えるのに相応(過剰?)な音が必要なのは分かる。
しかし一方音楽なしの大自然や大都会の迫力、あるいは社寺仏閣や村落の静謐の実像は音楽付きのテレビ映像を異次元的に凌駕しよう。
これらを考えると過剰とも思われる音楽付き映像の伝え方は功罪なかばしているように思われる。
割り切ればそれでいい話であるが、敢えて言うならやかまし過ぎるのでは、と感じるのである。
さほどTVを見なくなると、ふとした現実の風景や場面に対して感動が深くなることも希ではない。
「こころ旅」の日野氏には体をいたわっていただき貴重な番組を続けてもらいたい。
緑陰の庭 花の二重唱 夕暮れのはくたか。
毎年夏今頃の庭は花の少ない時期です。その代わりと言って何ですが緑陰濃く涼しく感じられます。
庭の花に代わって「フラワー・デュエット」です
アンナ・ネトレプコ(ソプラノ・右)とエリーナ・ガランチャ(メゾソプラノ)の素晴らしい歌声。
レオ・ドリープ作歌劇「ラクメ」より。
ジャスミンの門をくぐって川辺に降りましょう、というようなことが歌われているようです。
ほくほく線特急「はくたか」最後の秋を撮るために,、広い水田のあちらこちらにカメラを構える人が見えました。
連休の日中は晴れ間が多くはくたかを沢山撮っています。
撮るほどに難しいなあ、と思います。
見応えある雲の日 ジャンゴのNuage。
国内では様々に大雨が報じられている。
しばしば凶暴でもある気象、、、
当地新潟県上越地方の私たちの所も作夜から朝はカミナリと激しい雨。
しかし日中は穏やかで、雲は非常に見応えがあった。
頸城野の田圃は早稲が終わりまもなく最後のコシヒカリが刈られようとしている。
先日、農家の方はそのお米のことを「ヒカリ」と仰った。
ストーケロ・ローゼンバーグのギターは「Nuages(ニュアージュ・雲)」
以前に掲載しましたジャンゴ・ラインハルトの曲です。
サブリーユの土曜JAZZ.
小船津浜は「サブリーユ」で月一回の「土曜JAZZ」の日に夕食をした。
以前から行われているのを聞いていたが、実際は今日が初めて。
しかも今月はついにサブリーユが4回目となった。
当店は食材が新鮮なうえ油、塩、その他しつこくなく飽きない。
満席となった会場で演奏はギター、ピアノ、ベースのトリオ。
こじんまりしたレストランでジャズの生音の中の食事、それだけで十分だ。
アマチュアだが、そこにはアマチュアらしい楽しさやスリルがあってまた良いのである。
一ヶ月前に予約をしてその時生意気にも「Eealy Autum」をリクエストさせて頂いた。
コードがすこし厄介ながらリリカルな曲調は、この時期ピッタリであろう。
実際、期待以上の演奏となり拍手に力が入った。
ほかに「It Could Happen To You」が聞けたのも嬉しかった。
さてジャズの楽しさはやりスイング感だ。
これが聴く人の心を揺らし、演奏者同士の、客席の、そして双方で高まりを共にする。
以下はエラ・フィッツジェラルドとダイナ・ショア-のデュエットです。
コアな人はもしかしたらジャズでない、と言うかもしれません。
しかし二人が体現しているのはまさにスイング、そしてジャズのエッセンスではないでしょうか。
歌は.”メンフィス・ブルースから1:57あたりでセントルイス・ブルースへ変わる。
息が合った見事なハーモニー。
次第に盛り上がり、4:15からのドライブ感などさすが大御所同士です。
晴れ晴れと歌ってエンディングのハイトーンを決めます。
スイングはエッセンスですが、一方で不思議なことにジャズメンたちは、一旦バラードやブルースなどスローとなると人が変わったように叙情的な演奏をするのです。
11月 、楽しみな「SPレコードを聴く会」のお知らせその1
今夕、あるご夫婦と食事をしました。
来る11月予定の「SPレコード(手回し蓄音機レコード)を聴く会」で協力を仰いでいたA氏ご夫婦。
SPの会は樹下美術館の発足当初から行いたいと思っていました。
当館にも家庭用HMVと、小山作之助ご長男のSPコレクションなど結構あります。
しかし機械、さらにレコードは氏の協力なくしてコンサートまでは出来まい、と思っていました。
今夜は、そのSPの会にちなんだ一回目の打ち合わせ(表向き)でした。
確固たる原理に基づく応用の人A氏、ご一緒は楽しく有意義でした。
食事はいつものサブリーユ、その約3時間で以下の概要がまとまりました。
●期日は11月何週目かの土曜日 9月中に決めます。
※開始時間14:00は17:30に変更になりました(9月5日)。
●お客様はSPコアの人から初めての方まで広く。
●演奏家はクライスラー、カザルスなどからひばり、シナトラなどまで。
●いつの日か第二回を。
11月とは言え残り二ヶ月、今後必要なお知らせを致します。
〝どうかご期待ください〟
お盆休みの上京 ジャポニズム展 豊島園 武相荘。
15日16日と上京した。幸い東京は降らず昨日はかなり強い陽がさした。
15日は午前にほくほく線に乗り東京駅から渋谷経由で世田谷美術館へ。
同館は9月15日までの予定で「ボストン美術館 華麗なる ジャポニズム展」が開催されている。
19世紀後半から20世紀前半にかけて日本美術は欧米を文字通り席巻した。
広重と北斎の浮世絵を筆頭に漆器、工芸品、着物、武具、庭園に至るまで広く熱狂的な芸術潮流を引き起こした。
その影響は印象派の絵画から英国のアーツアンドクラフトまで及ぶ。
思いも寄らぬ構図、鮮やかな色彩、モチーフの動きや情愛、粋と洒脱のフィーリング、自然へのこまやかな視点、そして全体、、、ことごとく受け手側のショックが伝わる。
当時の我が国に於いてこれら文化は一部の階層だけでなく、
様々な形で人々の好みとして広く親しまれていたに違いない。
それらは現在言われるクールジャパンやカワイイなど比較にならない深度と地平を有していたと思われる。

入場券は当展の象徴的な大作、クロード・モネの「ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)」
展覧会は大変な人気。若い人が多、く非常に頼もしかった。
見終えて出た広い庭、欅の木漏れ日の下でかき氷を食べた。
小さなジャポニズムが刺さっている。
ジャポニズムの展覧会がとてもお似合だった来館者さん。
名刺をお出しして撮影させて頂いた。
〝有り難うございました。〟
展示された広重の版画は早くから美術館収蔵されていただけに新鮮さと美しさは抜群だった。
私たちにとってジャポニズムは芸術の逆輸入であり、あらためて江戸時代の美とは、日本の美とは、を考えさせられる。
この度の上京は忙しい。用賀のジャポニズム展の後は阿佐ヶ谷で一年生の孫と待ち合わせて「豊島園」へ。
念願の夕刻のメリーゴーラウンドを見ることが出来た。
豊島園のシンボル、メリーゴーラウンドは「カルーセルエルドラド」。
当メリーゴーラウンドは現存する日本最古の遊戯器械であり、世界的に見ても最古クラスのものだと言われる。
1900年代初めにドイツで制作され、1911年にはアメリカに渡りさらに1971年に豊島園に来たという100年前の貴重なものだ。
このたび私はもっぱら写真を撮る側だった。
メリーゴーラウンドは幼年時代からの密かな憧れ。
来年は是非とも乗ってみたい。
以下は翌16日に訪ねた小田急線は鶴川駅下車の「武相荘」。

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若き白洲次郎氏の愛車

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木製の一輪車?

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レストランの前庭を飛び続けていたルリタテハ
この蝶はもとの主(あるじ)か武相荘武相荘の旧主・白洲次郎氏のおよそは知っていたしTVドラマにもなった。また骨董を通した青山次郎氏との壮絶な交流など正子夫人のこともよく書物で目にした。
本日の訪問で、内部でもう少々お二人の体温や居住まいが伝わればと感じた。一方予約して食べたカレーはとても丁寧で、家具や農具、あるいは小径などが親しめた。
武相荘からの帰路、暑さの中を歩いていると小田急バスがやってきて飛び乗った。
- 鶴川から新宿までは早い電車の乗り換えもせず、各駅停車で20数駅をずっと座った。
- いつしか近年希なのんびりした気持ちに包まれた。
- 電車の中で妻が、
「東京の人が都会の生活が楽だというのが分かるような気がする」と漏らした。
一泊の上京だったが色々な電車に乗り、可愛い孫にも会い長旅をしたように感じた。
東京駅のホームに出ていた新たな北陸新幹線の大きな看板。
後藤丹先生。
この所梅雨に戻ったような雨降りが続いている。本日も一日中降り、最高が25度程度でした。
昨夕は上越教育大学の芸術系コース音楽教授の後藤丹先生を交えて6人で食事をしました。
昨年7月、新潟メディアシップに於ける二代陶齋作陶40年記念のパーティーで初めてお会いした先生。
その時「小山作之助について研究してます」と仰られ、
今年7月小山作之助生誕150周年記念行事で「小山作之助の音楽を求めて」の素晴らしい講演をされました。
作之助作曲の唱歌における曲構成の特徴や、斬新なメロディラインおよび部分的な音符配列の特徴などが語られたのです。
当日会場の暑さも忘れ、先生の鋭い感性と深い探求に心奪われました。
先生を囲む食事で話はずみ、食後は友人宅へ場所を移してまた楽しいひと時を過ごしました。
先生の分野は音楽の根幹、作曲。かつ研究室テーマは、日本教育音楽における尋常小学校唱歌、特に黎明期の分析的な研究です。その中で音楽教育の母、小山作之助が主要な対象であることは、大学の建学趣旨および地勢の上からもぴったりだったことをあらためて知らされます。
様々な談義の中で、私は譜面と向き合うことが仕事です、と控えめに仰ったのがとても印象的でした。
昨年の新潟市のパーティーでは一人で同時に二本のリコーダーを吹かれた楽しい先生。
貴重なお人が存分に活躍され、長くこの地でご指導くださることを願わずにはいられません。
音楽のほか美術館の営みについても刺激を受けた夕べでした。
ドイツの優勝 東西統一から四半世紀。
1990年がドイツの東西統一の年だったという。当時まさかという事態があれよあれよと推移し鋼鉄のごとき印象の東ドイツ(ことさらホーネッカー首相)がついに孤立し自壊へと追いやられた。統一は劇的だったがその後は埋めきれない東西格差の困難が折々に伝わっていた。
この度W・Cでドイツの試合の度に姿を現していたメルケル首相は編入された東ドイツ出身の人。課題の当事者側が首相になるなどは、ドイツ国民の現実的な側面を知らされる。
大のサッカーファンだというメルケル氏の頻回のブラジル観戦は税金の無駄遣いと一部から批判を受けていた。
しかし今回、四半世紀を経て統一後初めて世界一の座に輝いた。スポーツの出来事ではあるが統一の成果の一つを実現させた意義は大きい。優勝を願って通い続けたメルケル氏の姿は、子ども達の成長を見守る母親のように写った。
以下は善戦して破れたアルゼンチンの名誉のために、若き国民的歌手ソレダ・パストルティさんの歌声。
ラテンアメリカには世代の垣根を越えて音楽を楽しむ状況が垣間見られ、羨ましく思うことがある。
老いたタンゴ歌手に捧げられる歌「Garganta con Arena」
題名は、砂がからんだ喉、というような意味らしい。
今朝の決勝戦は眠い目をこすりながら後半から延長戦までなんとか見ることが出来た。
庭の虫たち 私とよく似た人。
樹下美術館の庭は鳥や虫などの生き物を案外多く目にします。
本日午後休診日の美術館で以下のような虫を見ました。
コクワガタが若いカエデの樹に取り付いて、初めてのことで驚きました。樹液が見られ所謂メープルシロップなのでしょう。
なめてみたい気もしましたが止めました。このようにごく小さな蜜をどこからどう探し当てるのか不思議です。
4,5羽のハグロトンボが日陰をひらひら優雅に飛んでいました。
ハグロトンボ(♂)本日も見ました。。 コクワガタハチも来ていました。 クサグモの巣1よく見る綿のような巣。 巣を取ってもクモは後ろから逃げます。 |
ハグロトンボ(♀)今年初のメス。全体が黒くシックです。 ジャノメチョウ地味ですがこの蝶を好きになりそうです。 クサグモの巣2手前に捕らわれたカナブン 本人は奥で向こう向きです。 |
本日ほくほく線電車で来られた女性が植物画を持参されていました。
作品の色彩、形状、陰影など自然で正確、如何に根気よく真摯に取り組まれているか分かりました。
構図が良いので花の魅力が安定感をもってしっかり伝わります。
驚いたことにご自作というシーグラスのペンダントをされていました。
植物画とシーグラス。
お顔も性別も違うのに自分と似た嗜好の方に出会ってかなりびっくりしました。
どうかこの先も長くシーグラスを愛し絵画の探求を続けて下さい、私も頑張ろうと思いました。
ラテンの美男美女 シェリトリンド アイス入り抹茶。
昨夜の事で恐縮ですが、サッカーWCの再放送を見た。
双方ラテンアメリカのブラジルVSメキシコ戦でメキシコが善戦した。
情熱的で大らかな印象があるラテン(アメリカ)の文化は遠いが親しめる。
試合中メキシコの攻勢でアウエーの場内にシェリト・リンドの合唱が起こった。
シェリト・リンドは愛しい人を思うメキシコの国民的歌謡で、自分なりに懐かしい。
思えば我が青春時代のラジオでラテン音楽はメジャーの一つで、幅広い人気があった。
マリアッチ、マンボ、レゲエ、ルンバ、チャチャ、ミロンガ、ボレロ、フォルクローレ、、、
タンゴに至っては本家のアルゼンチンのほかにドイツタンゴまであった。
今日と違って色々なことが自由に楽しめ、寛容でのどかな時代だったと思う。
ルチアーノ・パヴァロッティとエンリケ・イグレシャスによる「シェリト・リンド」
エンリケはスペイン出身の歌手でセレブリティであるフリオ・イグレシャスの次男。
本日午後休診の木曜日は桜のアメシロ退治と散水などを行った。
汗した後カフェで妻が出したアイス入りの抹茶はいわゆる〝バカウマ〟
風味とともにさっぱりした甘みが広がり、いくらでも飲めそうな気がした。
(カフェの写真は妻のスマホで撮りました)
※あまりに美味しいので近くメニューに出来ればと思いました。
- 仏像、社寺、二十三夜塔、庚申塔
- 樹下だより
- 齋藤三郎(陶齋)
- 倉石隆
- 小山作之助・夏は来ぬ
- 高齢者、昔話
- 医療・保健・福祉・新型コロナウイルス
- 花鳥・庭・生き物
- 空・海・気象
- 頸城野点景
- ほくほく線電車&乗り物
- 社会・政治・環境
- 明け暮れ 我が家 お出かけ
- 文化・美術・音楽・本・映画・スポーツ・テレビ
- 食・飲・茶・器
- 拙(歌、句、文)
- こども
- 館長の作品。
- 二つの話題 「ブルーカラービリオネア」とローラさんが農業。
- 遅くなってしまいほぼ鳥の写真です。
- 出てきた紛失携帯。
- 週末の上京 カーヴ・デ・ランパール 「良寛の書簡」特別展。
- ハリハリ漬け 今夕の食事。
- 荒天後の海岸 戦中生まれのさが カワラヒワの水浴び 初々しいモズ ハクガンの飛来。
- ラベンダーの雪囲い。
- 本日樹下美術館の後片付けの日 ラヴェルの名曲がポピュラーやジャズに。
- 本日2025年度の最終日。
- 今年最終日曜日,午後のひと時。
- 「お婆さんのようなお爺さん」ズボン編 悪天を予告する雲。
- 頂いた椿を挿し木してみた。
- 「お婆さんの様なお爺さん」とは もらい物のセーター。
- 昨日今日の寒波は無事に過ぎた。
- 今冬最強寒波が来る 向こう側の季節から「楝(あふち)の花、いとをかし」。
- 堀口すみれ子さんから届いた詩集「月あかり」。
- 午前柿崎、午後大池 念願のエナガはピンぼけの1枚。
- 再度柿崎の海岸を歩いた 海のチョウゲンボウ 田んぼのマガン 低カフェイン抹茶。
- 暖かな日の朝日池、のんびり過ごす水鳥たち。
- 美味しいイチジクお菓子など、大潟区のマルト歌代商店は特別。
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