2025年12月11日

「お婆さんのようなお爺さん」ズボン編 悪天を予告する雲。

2025年12月11日(木曜日)

去る12月7日、女性用のセーターを挙げて「お婆さんのようなお爺さん」を書きました。

ところでかって出先である出来事が起こり、挙げ句の果てに女性用のズボンを着用して帰ったことがあります。少々変わった事件から幾星霜、今回はセーターに続き「お婆さんのようなお爺さん」の関連としてズボンの一件を加えせてください。

ある年の春、妻に知人を加えた三人で県央の料理屋さんを訪ねました。テレビで紹介された雰囲気の良い店です。清々しい館内の立派な部屋に次々と運ばれる料理は見事なものでした。

十分頂戴すると、ご飯とお漬け物が出され、赤い椀で卵とじの澄まし汁が一人一人へ運ばれました。

ところが着物を着たお運びの若い女性は三人目の私の傍まで来ると突然つまづき、私に向かってお椀が飛んできました。
出来たての熱い汁はズボン全体にかかり、おしぼりやハンカチを総動員して皆で拭き、厨房へ走った女性は女将さんを連れて来ました。

ああ、申し分けありません、申し分けありません、本当に申し分けありませんと女将さん。
女性4人で拭いたりぬぐったり。しかし拭けば拭くほど汁の匂いは生臭くなり部屋に広がりました。

ああどうしましょう、どうしましょう、ちょっとお待ち下さい、と言って女将さんは下がり、今度は一本のズボンを手に戻って来ました。
「市内で一番気に入っている店であつらえたものです。丁度合うのでは、申し分けありません、一度履いてみて下さい」と言います。

隣の部屋で履いてみました。温かなツイードのズボンはスルリと入り、長さやウエストもすんなり収まりました。
お返し頂かなくても大丈夫ですと言われ、「お婆さんのようなお爺さん、ズボン版」の出来上がりでした。

ひと騒動のあと
女将さんのズボンで記念撮影。

珍しいツイードズボン。
ざっくりして手作り感満点です。

以上洋服に関連した私の「お婆さんのようなお爺さん」は終わりです。

さて本日夕刻の空に悪天を予告するトロリとした怪しげな雲が見られました。

 


雲を撮ったあと帰宅して美術館と医院の忘年会の会場へ向かいました。色々失敗を重ねた一年。皆さまには本当にお世話になったと実感したひと時でした。

終わって外に出ると激しく雨が降り風が吹いていました。

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