樹下だより

堀口すみれ子さん ふたたび。

2011年3月10日(木曜日)

 「来年やまざくらの咲く頃にまたお越し頂けますか」。昨年6月樹下美術館で堀口すみれ子さんに、“父・堀口大学を語る”をお話しいただいたあと、そうお尋ねした。「分かりました、喜んで」とお返事くださった。なんとも言えない光栄と幸福に包まれた。

堀口すみれ子さん講演会 

 昨年は堀口大学とご一家のご紹介を中心にとても丁寧にお話しいただいた。今年は大學の高田における話題に加えて湘南(葉山)に移られてからのことまで及ぶ予定。

 

 すずやかなお声と気品の堀口すみれ子さん。講演会と花の季節はそこまで近づいた。再び興味尽きないご講演を待って胸がときめく。 

 

 講演会参加ご希望の方は直接樹下美術館の受付か予めお電話でお申し込み下さい。参加費お一人様1000円は当日の窓口でお受け致します。

  電話 025-530-4155 樹下美術館 
(火曜休館日)

テレビ新潟、弥生寒波の取材 

2011年3月3日(木曜日)

吹きつける雪、縮かむ体、文字通り寒の戻りの一日。テレビ新潟のクルーが見えて取材があった。「夕方ワイド新潟一番」の木曜日特集「いい旅にいがた」で放映予定の取材だった。「上越市の旅」の中でほかいくつかの施設とともに紹介される。

撮影風景

思慮される藤井ディレクター、見慣れたすっきりな内田アナウンサーはじめ、クルーには丁寧に撮って頂いた。

雪は続くらしいが、大雪でなければ予報で言う“弥生寒波”を情緒としたい。雪中、何組かお客様もお見えくださって心から感謝致します。

カフェ 食器のラインナップ

2011年3月2日(水曜日)

 2011年樹下美術館の初日、常連さんのお顔などで静かに始まったようでした。早い年ならもうクリスマスローズの蕾が顔を出しますが、今少々残雪の中の我慢です。

 

 カフェのお抹茶茶碗は7碗減らし、新たに3碗加えて10碗に整えました。お茶碗一覧 
 
 

 カフェのアンティーク&ヴィンテージの食器もワイルマンを減らし、ドイツ・ババリアのアールデコと英国シェリー社の三角ハンドル・アールデコを加えました。
 このたびのドイツ食器の形状や絵柄には独特の鋭さと明るさを感じます。

カフェ・洋食器 
 上掲④のミントンシノワズリ(中国趣味)以外の器はアールデコ調を思わせます。アールデコはおよそ1910~30年代を中心に世界を席捲した様式です。直線と曲線の妙味、軽々としたフラット感が印象的です。

2011年度倉石隆展示作品についてのご案内

2011年3月1日(火曜日)

3月2日から開館致しました樹下美術館の絵画ホールの倉石隆作品は今年いっぱい以下のような展示を行います。
倉石隆は太平洋戦争に応召され昭和20年実家の高田市に復員しました。困窮の時代にあって再上京までの間、実家で用済みになった様々な伝票、書類に多くのデッサンが残されました。

 

このたびはホール正面に「赤い布を巻いた女」「琢也」の大きな油絵を二枚架け、この左右に高田時代のデッサンを配置しました。空腹の自分、愛する家族、小品ながら画家の深い眼差しが伝わります。

 

倉石隆作品

 デッサンは上掲のほか、さらに「自画像」、「笑う女の子」、「ビンの群に文」、「クルミのデッサンに文」が加わります。

なお陶芸ホールに「妙高山」「画室」「朱色のチューブ」の油彩を、

カフェには「眠る児」「椅子の婦人」のデッサンを架けました。

デッサンのタイトルは、いずれも当館で付けさせていただいた仮題です。

2011年齋藤三郎(陶齋)展示作品についてのご案内

2011年3月1日(火曜日)

 3月2日から開館致しました樹下美術館の陶芸ホールの齋藤三郎作品は、今年いっぱい以下のような展示を行います。氏の色絵、染附、鉄絵、金彩、辰砂などの代表的な作品を展示。親しみの中に漂う穏やかな気品や変化をお楽しみください。

 芸術の起伏の中で一貫されたのは、人と草花(自然)への優しい心(雪国の人の心)ではないでしょうか。

2011年陶齋作品展案内写真・ブログ用

展示作品は上掲のほか、色絵籠に柚子文飾皿、白磁彫椿文鉢、金彩陶箱3種、手桶花生2種、色絵色紙芍薬文鉢、鉄絵柳文大皿、鉄絵蝋抜き四弁花文鉢、赤絵掻落し柘榴文壺、染附辛夷文壺、鉄絵蝋抜き草文角瓶、雪花文金彩香合、染附香合、鉄絵柿文手付鉢、鉄絵急須4種および鉄絵湯呑各種、白磁および染附の急須に染附ざくろ文湯呑5客がございます。

はじめての日曜日

2011年2月20日(日曜日)

個展はじめての日曜日、午後になると切れ目なくお客様が見えられた。

新聞の記事を見て来た、という方が多くてその影響を実感させられる。NHK新潟放送局が3月1日の情報番組で放送するという。スタジオの出演を乞われたが、平日なのと恥ずかしいのでお断りした。作品の紹介などはちゃんと放映して頂けるということで有り難い。

 

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 個展とはいえ、上越代表で頑張るぞ、樹下美術館は頑張るぞ、という気持ちがしてきた。あと38日、作品も頑張れ。

厳冬の樹下美術館 高田の人は雪の道踏みがうまい。

2011年1月29日(土曜日)

一息入れながら雪は降り続く。今夕,冬期休館中の樹下美術館に用事があって入った。屋根の雪は下に落ちるようになっているが、それがカフェの窓をすっかり覆っている。

あたりはおよそ80㎝余りの積雪。私が行く前に妻が雪を踏んで道を付けてくれた。高田の生まれだから道つけは平気、いやむしろ好きかもという。長靴を履いて横向きに5回ずつ踏むとちょうどいいということだった。

 

新雪につけた道は踏み外すとズボッと腰まで埋まる。しかしさすが高田の人、うまく歩けるように踏んであった。

いよいよ明後日に印刷屋さんが齋藤三郎の図録原稿を取りにくる。写真部分で50ページあったのを何とか48pにした。それでも114葉あった。
各作品のサイズ、時代、作品名、ほかに挨拶、作家年表、作品一覧など繰り返し見ているがやはりミスが見つかる。校正はよほど念を入れなければ,,,。

図録の質は美術館そのものの質、すこしでも良い物にしたい。そう、まだ表紙もあった。

 

雪の樹下美術館 今夕、樹下美術館へと踏まれた道

小生の植物画(ボタニカルアート)展のお知らせです

2011年1月21日(金曜日)

 恥ずかしながら来月18日から新潟市で小生の植物画(ボタニカルアート)展が行われます。所蔵されている方からも一部お借りして50点ほどの予定となりました。

 

 主催者さんが作成されたポスターやDMなどが届きましたので宣伝させていただきました。春を迎える1ページになればと存じます。

 

ポスター 
    お知らせb    

    “花の命を描く” 杉田玄ボタニカルアート展
     ●とき:2月18日(金)~3月30日(水)
     ●ところ:新潟市「知足美術館(ちそく美術館)」

              新潟市中央区新光町10番地2
             技術士センタービル別棟2F
             TEL 025-281-2001

     ●開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
     ●入館料300円
     ●休館日:会期中は無休です

     会場は県庁の左側(西側)4,5百メートルほど、

うす紫色のビルが二つその間になります。

     

41日間の長期展示です。お近くお越しの方、ご興味の方は

お気軽にお寄り下さい。

伝票や書類に描かれた倉石隆の素描自画像

2011年1月6日(木曜日)

今日は樹下美術館常設展示の画家倉石隆が戦後に描いた自画像を掲載しました。第二次大戦に応召された後、昭和20年、29才で郷里高田に復員してからの作品です。復員時、太平洋美術学校を卒業して6年が経っていました。  帰った本町5丁目の実家は衣料を商う洋品店でした。物資困窮する時代にあって、再上京までのおよそ5年間、倉石はさまざまな紙に描きました。多くは伝票や書類の裏が用いられ、表裏とも描かれたものもあります。樹下美術館は当時の貴重な素描100余点をお身内から託されています。  子どもたち、台所、風景などに混じって鏡の中の自分を描いたものが10点ほどありました。そのうち4点を掲載しました。優れたデッサン力を有していた倉石。復員後の閑居時代でしょうか、いてもたってもいられない若き画家の心境が伝わります。それに空腹も。

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●当時までの倉石隆
1916年(大正5年)新潟県高田市(現上越市)に生まれる。
1933年(昭和8年)高田中学(現高田高等学校)を卒業後、上京。
1936年(昭和11年)太平洋美術学校に入学、1939年卒業。
1941年(昭和16年)画家を志して森永製菓の宣伝部を退職。
1942年(昭和17年)文部省美術展覧会(東京府美術館)に「台所」が入選。
1943年(昭和18年)高田に疎開後応召、看護兵として病院船に乗り組む。
1945年(昭和20年)敗戦により高田に復員。
1947年(昭和22年)新潟県立北城高等学校の美術教師を始める。
第一回前衛美術展に「行水」「粥をすする児」「燈火の家族」を出品。
1948年、自由美術家協会に入会。
1950年(昭和25年)再び上京。

以上の年譜は
「新潟市美術館企画展示図録 郷土作家シリーズ 倉石隆展」
編集:新潟市美術館 松沢寿重 発行:新潟市美術館©1995年9月14日

を参照しました。

明けましてお目出度うございます そして「お声」の追加

2011年1月1日(土曜日)

 

年賀状
何か素っ気ない年賀状ですが、今年も明けました。

皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
樹下美術館のこともどうか宜しくお願い申し上げます。

ホームページ「お声」に平成21年後半に皆様からいただいた館内ノートへのコメントを追加して、掲載させて頂きました。

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