樹下だより
卒業と旅立のお祝い。
不肖私が名付けた孫が高校を卒業して進学のため間もなく上京する。今夜上越市は大潟区の野菜フレンチ「サブリーユ」で食事をした。
親を離れる新天地の生活には希望とともに不安も大きい。人生はいつもそうだが、青春時代のそれは特別なものに違い無い。
ところで食事した店のシェフは数学を勉強した人で、独特の美しい絵を描き、徹底して野菜を追求されている。ここに来ると野菜のイメージが一変する。
肉を選んだ大人のプレート。いずれも芸術品のように美しくおいしい。お皿も良かった。
夜泣きが止まず、何十分も負んぶして外を歩いた娘が手品か魔法のように大きくなっている。
家族の希望や心配もまた自然でとても良く、一緒に食事出来た私も幸せでした。
土曜日午後の柿崎海岸と美術館の餌台。
一週間前の予報よりも実際のお天気のほうが少しずつ良くなってきている。本日土曜日は、午前にしとしとと降っていた雨が、午後から次第に止んできた。
2時過ぎから柿崎海岸を歩いた。まだ寒さが残り、のどかな海というわけにはいかなかったが穏やかな眺めだった。
私はジャンパーの襟を立ててのそのそと砂浜を歩き、カモメは軽やかに翼を広げて空に舞う。
美術館に戻ると餌台にスズメが来ていた。
昨年はカフェの真ん前に下げたが近すぎて鳥には不人気だった。
今年は少々遠い水盤の上に移すと早速やって来た。
カフェ左側の窓から見える場所に下がっています。
今年の新メニュー、ベーグルサンド。
チーズ、ハム、トマトが挟んである。
ピクルスとフルーツ、それにポット珈琲がついて1000円。
遅い昼食に食べたところ、もちもちしてボリュームがあり、美味しかった。
今年の樹下美術館が始まった。
本日の開館に合わせたように日中晴れた日、今年の樹下美術館が始まった。
待ちかねた常連さんはじめ、鵜の浜温泉に泊まられた方達などをお迎えて今年のスタートとなりました。
12月までの期間、健やかな年でありますことを願ってやみません。
2019年3月14日、仕度整った日。
樹下美術館が80日の冬期休館を終えて、明日13年目の開館日を迎える。小規模な個人施設なので華やかなことは無理だが、今年は上越市立小林古径記念美術館のご協力を得て同館が収蔵する倉石隆の油彩を特別展「倉石隆 油彩&挿絵小品」としてご供覧出来る幸運に恵まれた。
もとより狭小なスペースのため、油彩は二ヶ月毎に三回展示替えを行い、計8点を架けることになった。公私の施設が協力し合い、互いの作品を活かすことは地域にとって意義深いことであり、古径記念美術館には感謝を禁じ得ない。機会に恵まれた折には、是非とも当館収蔵品の貸し出しに協力したい。
また今夏には二代陶齋、齋藤尚明氏のご協力で、約一ヶ月半の「陶齋親子展」が開催の運びとなった。白磁、青磁メインの涼やかな展示が期待される。
本日絵画および陶芸ホールは以下のように仕度が出来ました。
絵画ホールの「倉石隆の油彩&挿絵小品」。正面の三点が小林古径記念美術館収蔵作品。
以下にその三点を大きくしました。
スペースの関係で肩を寄せ合うように架けさせて頂いてます。いずれも倉石隆の各年代を代表する力作。
これらを囲むように同氏によるスクラッチボードの小さな挿絵原画6点を架けました。
陶芸ホールは「陶齋の辰砂」です。
入ってすぐ正面のケースに「辰砂掻き落とし牡丹文大皿」を展示しました。
幅37センチの大皿。昭和50年陶齋は二回目の登り窯を築きましたが、その時の初窯作品です、
正面のテーブルは暖かな色調の鎬(しのぎ)文水指と壺(むこう)。
ほの赤く、磨かれた形の水指。
樹下美術館収蔵の作品から辰砂を18作品、29ピースを展示しました。
以下は入館者様にお出しする予定の展示案内です。
三月になって続いた暖かかった陽気が一転、この数日非常に強い寒さが戻りました。昨日などは猛烈な風とともにみぞれが降りました。
本日夕刻はさすがに風が止み、きれいな夕焼け雲がみられ、明日は晴れる予報です。
今年も皆様には年末までお世話になりますが、どうか宜しくお願い申し上げます。
このように開館できますことを一同喜び、この先を励みたいと思います。
修理なったアプローチ、皆様を待つクリスマスローズ。
珍しいほど暖冬の休館を終え、15日に樹下美術館は今年の開館となります。
連日今年の予定などをお知らせしてきましたが、本日は駐車場のアプローチのことです。
昨年11月6日のノートで、以下の様に駐車場を通るアプローチの傷みが進んでいる事を記しました。
一、二カ所数カ所で始まった傷みは、連鎖反応を起こしたように飛び火をはじめました。
そこで今冬、左官の親方にお願いして修理を施してもらいました。親方は2007年の建設工事でお世話になった方で、去る3月初めから取りかかって頂き、美しく頑丈に仕上げてもらいました。
本日のアプローチ。竣工した時のようなさわやかさが蘇りました。
次は本日の午後の庭です。数日かけて分厚い落ち葉や雑草を大方片付けると、クリスマスローズがしゃんとして現れました。
辺りの広葉樹はまだ眠っているようですが、二十日もすればもう桜が咲き始めることでしょう。
15日金曜日開館、良い樹下美術館であればと願っています、どうか今年も宜しくお願い申し上げます。
6月2日、須川展也 サクスフォンコンサートのお知らせ。
本年6月2日(日曜日)に樹下美術館で催されます「須川展也 サクスフォンコンサート」のお知らせです。
樹下美術館陶芸ホールで14時開場、14時30分開演。
入場料大人お一人3000円、中高生は1500円です。
定員50名様を予定しています。
お申し込みは樹下美術館窓口、またお電話で樹下美術館025-530-4155へ
(受付開始は開館の3月15日からとなりますのでどうか宜しくお願い致します)
以下はお二人のプロフィールです。輝かしい音楽歴からかいつまみました。
●サクソフォン・須川展也:日本が世界に誇るサクソフォン奏者。
ハイレベルな演奏とオリジナルレパートリーが世界で熱狂的な支持を集めている。東京藝術大学卒業。第51回日本音楽コンクールなど主要コンクール最高位受賞。NHK連続テレビ小説「さくら」のテーマ演奏はじめメディア関与も多い。また坂本龍一、チック・コリアなど意欲的な作品委嘱を実現。内外の主要なオーケストラと多数の共演があり、表情豊かな演奏は他の追従を許さない。東京藝術大学招聘教授ほか多くの指導的役割にも応えて活躍。
●ピアノ(クラビノーバ)伴奏・小柳美奈子:上越市出身、東京藝術大学卒業のアンサンブル・ピアニスト。
伴奏者として感受性に優れ、しなやかな演奏によって豊かなアンサンブルを創造する。20カ国におよぶ海外演奏、ほか数多くのリサイタル、レコーディングで高い評価を得ている。須川展也、ドルヴェール・クヮルテットの準ソリストとしてのキャリアも長く多くの録音に参加。安川加寿子、梅谷進、秦はるひ、今井正代、長谷川玲子、本村久子の各氏に師事。
聴く者の感性のすみずみに響く魔法のようなお二人の演奏。緑美しい季節のコンサートが楽しみです。
今夏の陶芸特別展は「三郎・尚明 陶齋親子展」
今年7月18日(木曜日)~8月27日(火曜日)は陶芸特別展で、齋藤三郎と齋藤尚明の陶齋親子展を開催致します。
※開始日が一週間早まり7月18日になりました。絵画の搬出搬入と重なるため、変更いたしました。
樹下美術館初めての親子展は白磁をメインに青磁をを交えて展示致します。
先代陶齋(齋藤三郎)は絵付けの人のイメージがありますが、白磁と青磁にも優れた作品を残されました。さらに尚明氏(二代陶齋)は長年それらと熱心に取り組まれています。鉄釉の高温還元焼成は決して容易な技ではありません。どうか親子ともどもの懸命かつ爽やかな作品をご高覧下さい。
以下は展示予定の一部です。お二人併せて25~30点ほどになろうと考えています。
夏の陶芸ホールは、きっと涼やかな眺めになることでしょう。
親子お二人の作品を二つ一緒に並べるケースも用意する予定です。
今年の絵画展示は「倉石隆 油彩と挿絵小品」。
2019年の絵画展示「倉石隆 油彩&挿絵小品」のご紹介です。
油彩は上越市立小林古径記念美術館のご協力によって、同館が収蔵する倉石隆の貴重な作品の展示が実現しました。
展示期間:3月15日~9月10日。
この間数点の油彩を二ヶ月毎に入れ替えます。
1回目の期間は3月15日~5月14日。
小林古径記念美術館の「月の光」「粉雪が舞う」「人間の風景」の三点を絵画ホール中央に、その左右に樹下美術館収蔵の挿絵原画作品を展示します。
以下は第1回目の油彩三点です。
「月の光」 115,0×90,9㎝ 1950年
©上越市立小林古径記念美術館
「粉雪が舞う」 146,5×98,6㎝(縦×横) 1985年
©上越市立小林古径記念美術館
「人間の風景」 162,1×130,3㎝ 1988年
©上越市立小林古径記念美術館
倉石隆(1916年ー1998年 上越市本町生まれ)は1943年に自由美術協会に入会、1964年に主体美術協会の設立に参加し生涯その会員でした。
この度の油彩3点は自由美術協会時代の「月の光」および主体美術時代の「粉雪が舞う」、そして1987年に脳梗塞で倒れた後左手で描いた「人間の風景」で、主要な時代を代表する作風がご覧になれます。
次は樹下美術館の収蔵品から、かって新潟日報新聞に連載された文芸欄「コント」に添えられた倉石隆の挿絵原画です。展示予定の6点から一部を掲載しました。今後9月10日まで3回に分けて、各6,7点ずつの展示を予定しています。
いずれもスクラッチボードに刻まれ、長辺が最大で10㎝の小さな作品です。
込められたこまやかな感情や表情、あるいはファンタジーをお楽しみ下さい。
今年の陶芸展示は「陶齋の辰砂(しんしゃ)」。
今年の陶芸「陶齋の辰砂」のご紹介です。
辰砂は銅を主原料にした釉薬(うわぐすり)で赤色系の発色をします。但し焼く温度や窯の酸素の管理で容易に黒色や緑色に変化し、あるいは飛んで行ってしまうなど、大変難しい技法といわれています。
一般的に濃厚な色として用いられていますが、陶齋の辰砂はやや淡く、時には濃淡があり、穏やかな表情をしています。
辰砂に限った展示は今回が初めてで、作品数が足りるようになりましたので、今年は常設展示として取り上げました。
以下その一部をご紹介致します。
辰砂陶板額(しんしゃとうばんがく)。亡き父が残しました。
雲が湧く空に詩文が書かれていますが、いまだに読めません。
辰砂彫椿文花瓶(しんしゃほりぼたんもんつぼ)。
妹の形見です。
辰砂窓絵椿文壺(しんしゃまどえつばきもんつぼ)。
美術館に来て三年目ほど。思い切った窓にゆったりと雪椿です。
地模様にも力がこもった大らかな作品です。
明るく上がった辰砂の水指。左が牡丹文で、右は山帰来(さんきらい:さるとりいばら)文です。
明るくおっとりした形が親しめます。
食器などを含め20点の合計30ピースの展示を予定しています、どうかお楽しみください。
陶齋(齋藤三郎)は髙田開窯の当初、辰砂は難しいと漏らしていたといいます。そのため当時のお弟子だった志賀茂重氏を京都の河合寛次郎の許へ派遣し、研究の緒に就きました。志賀氏の旅費、滞在費は棟方志功の支援を頼んだと聞きました。
辺りに早春の兆し。
気温は10度を維持し晴れ間の午後、柿崎海岸へ行った。帰路は大潟水と森公園の一角を歩いた。マフラーは車中に置いた。
大潟水と森公園。
枯れ葦のグラデーションが優しい。水上回廊の修理で入れない場所があった。
ミズバショウが膨らんできているので、花の見頃には通れるようになるのではないだろうか。
この後も数日晴れるらしい。これで済めばこんなに楽な冬はない。樹下美術館も開館に向けて慌ただしくなってきた。お知らせなどはもう少々お待ち下さい。
今春は本を沢山購入し、半分ほど入れ替えをする予定です。
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