樹下だより

新潟県の、日本の貴重、木村茶道美術館で織部。

2015年5月4日(月曜日)

晴天で長く乾きが続いていた畑や庭に夕刻から恵みの雨が降った。

樹下美術館の花は折々散水をしていたが、萌え始めた芝生が辛そうに見えていた。
夕刻の小雨は夜間に一時屋根音を立てて降ったので有り難みがあった。
だが深夜に掛けて静かになってしまい、十分だったか案じられる。

さてそんな日の午後やや遅く、東京の客人と柏﨑市の木村茶道美術館へ行った。

img125木村茶道美術館の入場券。

現在、同館茶室で、侍茶人で自由で偉大な茶道芸術の人、古田織部(おりべ)の没後400年にちなんだお茶が飲める。
赤坂山の駐車場に止めると、目の前の崖の草木にまぎれてベニドウダンツツジが見られた。

ベニドウダン草むらに姫さん達が、もしかしたら天然のものか。

茶を始めたばかりの客人は早くも花に和み、美術館が建つ赤坂山は「松雲山荘」の庭に喜んだ。
同館の水指(みずさし)展で勉強の後、茶室に入るや緊張に包まれる風だった。

勉強したばかりの絵唐津(えからつ)は床の花入れとして、一輪の小ぶりな牡丹をすっきりと立たせている。
古色のうちにも明るみの残る一行ものの掛け軸は、鎌倉時代の中国からの渡来僧・一山一寧(いっさんいちねい)の墨蹟。
一生懸命両手を畳に揃えて拝み見ていた。
遅い茶席は後からのお客様を入れて5名の座になった。

説明の学芸の方が指さした、床脇の木喰(もくじき)作 「天満宮」に込められた和やかな表情に笑顔が浮かぶ。
青と黄の色美しい最上屋製の和菓子「花あやめ」はしっかりした甘みをもって口中を和ませた。

恥ずかしながらたまたま主客座に着いた私の茶碗は本日の主人公、黒織部。
小さめな茶碗は沓形にゆがめられ、丸、線、台形が記号の如く描かれている。
織部の宇宙を目と手のひらに収め茶を服すれば、そのまま没後400年の茶人の虜だ。

客人に充てられたのは加藤唐九郎の暖かみのある志野織部(しのおりべ)。
唐九郎を聞いたか聞いていないその人には、値段を言うしか価値の伝えようがない。
驚いて茶碗を落とさないように、茶室を出てから値の見当を言おう。

金森宗和の小さめで上品な茶杓(ちゃしゃく)、南蛮船の形をした奇抜な風炉窯(ふろかま)など、
私も感激したが、客人も興奮さめやらぬ面持ちで皆が待つ樹下美術館へ帰って来た。

夕食は長男一家と都寿司へ行った。

お寿司終り頃にいただいたお寿司。

6月には4回の「陶齋の器でお寿司を食べる初夏の会」がある。
その会でお世話になるここの親方が元気なのも嬉しかった。

1506寿司の会バナー - コピー

近いうちにもう一度木村茶道美術館を訪ねたい。

樹下美術館でも山菜が採れる 本日の水盤はカワラヒワ。

2015年5月2日(土曜日)

樹下美術館で採れる山菜が一つだけあります。
雪消えのころのフキノトウとその後のフキです。

本日夕食は今年採れたフキと地元の方から頂いたタケノコの煮物が出ました。
フキは山のものほど濃い香りではありませんが優しい味がしました。

蕗と筍の煮物

さて本日のカフェから見える庭の水盤でカワラヒワが見られました。

カワラヒワ

 黄色の羽色が印象的なカワラヒワ。
毎日スタッフが水を替えているのが分かるのでしょうか、鳥たちはよくやって来ます。

平らになった水盤平らになってたっぷり水が入った水盤。
これまでかなり傾いていましたが本日お客様と一緒に直しました。

この水盤がよく見えるところはカフェの左端の席が良いと思います(およそ10メートルほど先です)。

コムクドリがつがいで水浴び。

2015年5月1日(金曜日)

晴れ間が続き畑は乾燥しジャガイモなどの苗が辛いらしい。

そんな昨日、カフェでレコードコンサートの相談をしているとコムクドリが水盤で水浴びをした。

1はじめにオスが来て。

2 すぐにメスが来た。

3  オスが水しぶきを上げ。

4 メスも逆立ちして浴びる。

5さっぱりした感じ。

ところでコムクドリのことを知っている人は意外に少ない。
この日、実物を初めて見たと言う方は「案外小さいですね」と仰った。

大きさは雀より一回り大きく、尾の形が違うがツバメくらいだろうか。
メスは全体がウグイス色で地味、オスは白い頭で胸は灰色、背は濃いブルーでかなり目立つ。
ひらりと柔軟な感じで飛翔する。
さえずりが特徴的で、ピーピージュクジュクツイツイとさまざまな調子で音楽的に鳴く。

診療所と美術館両方につがいが来ていて、なぜか自分はこの鳥に縁があるようで不思議に思う。

楽しみな蓄音機によるレコードコンサート ブログレと言ってしまった。

2015年4月30日(木曜日)

来る5月16日(土曜日)の、蓄音機で聴くSPレコードコンサートが近づきました。
電子音源メインの現在、かって一般的だった蓄音機でレコ-ド音楽を聴く機会は非常に貴重になりました。

演奏者や歌手の演奏を針でレコード盤に刻み、それを針で再生する蓄音機。
録音と再生の関係が単純な分、演奏は親しく直接的な感覚で伝わります。

来るコンサートで掛けられるレコード、特にクラシックには名演奏家と呼ばれた奏者たちが登場します。
さらにかっての意欲的な(冒険的な?)音楽にも触れる事ができようと思います。

また後半の部ではザビア・クガート楽団のルンバや川田正子、孝子の童謡、島倉千代子の歌謡曲、
昨年に続きダイナ・ショアーかジョー・スタッフォードの歌も予定しています。

過ぎた時代とその文化に耳目で触れ、蓄音機とレコードは楽しい時間旅行へ誘ってくれる事でしょう。

本日昼カフェで蓄音機とクラシックレコードの協力を頂く友人と打ち合わせをしました。
レコードを掛けてプログラムを検討しましたが、素晴らしいひと時でした。

 

本日のポータブル蓄音機本日持参されたポータブル蓄音機。
ミッシャ・エルマンのヴァイオリンでシューベルトのセレナーデ(白鳥の歌)とともに、
ゲルハルト・フュンシュのバリトンでキルピネンの「死に神と孤独な酔っ払い」と言うシュールな曲も聴きました。
両方とも本番で掛けることになりました。

 

蓄音機昨年秋に続いて、今回のコンサートでも活躍するコンソールタイプの蓄音機。
電気無しでの十分な音量とビビッドな再生に驚かされます。

蓄音機コンサートバナー参加ご希望の方は樹下美術館・電話025-530-4155へご連絡ください。
会費は当日の窓口でお願いいたします。

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さて本日は4月末日です。今月を振り返りますと毎日欠かさずブログを書いた事になりました。
このような月は初めてのことで、自身感心しています。

先日、次のような事がありました。
倉石隆の「男の像」を持参頂いた方と食事をし、帰宅は代行を依頼しました。
やって来たドライバーに車種を訊かれ、「ブログレです」と言ったのです。

本当はプログレでした。
ブログのことがいつも頭にあるのですね、可笑しくて仕方ありませんでした。

忘れられていた?女王様「黒船ツツジ」。

2015年4月28日(火曜日)

毎週火曜日を定期休館日にしていました当館は、5月から休館日なしの運営になります。
(冬期休館は今までどおりです)
それで本日4月28日火曜日は最後の休館日となりました。

昼に庭へ出て、暑さと乾燥で弱りの見える花を移動したり、試しに肥料の少ない土に替えたりしました。
妻があるツツジを指して、〝ツツジの女王〟と呼ばれているとお客様からお聞きした、と言いました。

それは、周りのつつじが終わる頃ひっそりと品良く咲き始めるツツジでした。
大きめの薄い花びらは淡いピンクのグラデーションに染まっています。
帰って調べてみますと「黒船つつじ」という名で、〝ツツジの女王〟と確かにありました。

  中景江戸時代初めに中国や韓国から黒船で渡来したため「黒船」と頭に付いたということです。

遠景1,5メートル少々の木。
明るい色の大きな葉が、花を引き立てています。
8年前にここを造園された丸山隆光園さんから女王の話はお聞きしていたかもしれません。
しかしすっかり忘れていたのでしょう、今後いっそう大切にします。

樹下美術館の右側の前庭の右端に咲いています、ご来館の祭にどうかご覧下さい。

 

蓄音機コンサートバナー懐かしくも新鮮な音、蓄音機。
まだお席があります。ご希望の方025-530-4155にお電話ください。

「男の像」が架かりました 新緑の樹下美術館 コムクドリ。

2015年4月27日(月曜日)

昨日お書きしました「男の像」が美術館の倉石氏の壁に架かりました。004「男の像」(右端)が加わって今年のテーマ「倉石隆の男性」がより多様に見えます。

002好天続きで気温も上がり新芽、新緑がまぶしい季節になりました。
この写真をしばらくヘッダーとして使うことにしました。

 

 さてコムクドリです。診療所のオス診療所の庭の巣箱にコムクドリのオスの姿がありました。
この鳥には表情があり「心」が感じられてなりません。

美術館のツガイこれは美術館の水盤に飛来したコムクドリのつがいです。
姉さん女房の雰囲気ですね。
つがいは何処で営巣するのでしょうか、カフェ正面の巣箱を使ってほしいのですが。

本日届いた風変わりな「男の像」。

2015年4月26日(日曜日)

好天が続いている本日一枚の絵が到着しました。
開館前からお知らせ致しました倉石隆作の油彩「男の像」です。

カリカチュア風(戯画風)の男性像ですが、倉石氏ご自身の自画像と理解されます。
氏の制作はよく〝ごしごし〟とキャンバスをこする音がしていた、と夫人からお聞きしていました。
当作品も塗り重ねた絵の具をキャンバスの目がよく見えるまでぬぐっています。
そのため、うす塗りであるにもかかわらず深さが感じられるのです。

E倉石隆作「男の像」 1955~60年 72,0×60,0㎝。

画面いっぱいの体に小さな顔と行き場が悪そうな手が印象的です。
顔はどう見ても良い人相ではありません(御本人はとてもハンサムなのですが)。

絵は頭と手で描くものと考えますが、倉石氏は体だけ大きく大切な所をわざわざ小さく描いています。
ある種自虐とも思われますが、実は内省し自らを俯瞰する余裕が無ければ出来ないことでではないでしょうか。

上京して5年が経ち、ようやくひと落ち着きし始めたころのある日の、健康を自覚ながら、
「現在の自身をこの程度として、これから先頑張るぞ」という一種伸びやかな決意の一枚に見えるのです。

よく作家は「ご自分なりの見方でいいですよ」と仰いますが、如何でしょうか。
明日から展示で、現在仮枠ですが、シンプルで楽しい額を選べればなあ、と考えている所です。

男さんの一日 明るいチューリップ 陶齋のチューリップの湯のみ。

2015年4月25日(土曜日)

本日の来館者さんのうち16人が男性、女性は6人で〝圧倒的に〟男性が多かったとききました。
今年になりこのような傾向の日が時々あるということです。

しかも入館しますと、男性はいっそう男前になると言いますからとても不思議なのです。

さて庭は多様なチューリップが次々に咲いています。
チューリップは強く明るく、年と共に私はますます好きになりました。

073列を作って植えるよりもあちらこちらにまとめて植える方が楽しく見えるようです。

チューリップの湯飲み陶齋のチューリップの湯呑(左)。右は鉄釉に銀彩でコブシです。
一般にチューリップの湯呑は珍しいのではないでしょうか。
こだわりない陶齋の人柄がうかがれます。

齋藤三郎(陶齋)の六客。 

2015年4月23日(木曜日)

およそ現在日本では皿や茶碗などがセットで販売される場合、5客が普通です。
(かっては10客、20客でした)

ところで陶齋のセットではよく6客が見られます。
今年の展示テーマ「鉄絵と色絵」で出ている「色絵番茶器」は、
「6客というのは珍しいですね」とお客様に言われます。

以下3例は6客ですが、ほかにも皿やジョッキで6客ひと揃えのものがあります。

色絵番茶器セット色絵番茶器。
茶碗が6客で1セット。赤地に丸い窓絵(まどえ)で椿、梅、竹が描かれている。

辰砂珈琲碗皿辰砂葉文珈琲碗皿。
辰砂(しんしゃ)の地にやはり窓絵で葉の模様が描かれている。

繪変染付向付染附(そめつけ)絵替わり向付(むこうづけ)。
様々な文様がこれも窓絵で描かれています。窓絵は和やかな雰囲気になりますね。

何故6客だったのか、よく分かりませんが、かって河井寛次郎なども普通6客だったといいます。
西洋式にしたとか、4客では縁起が悪いから5客、それが1客欠けると四になるから最初に6客、など色々あるようです。

「1ケくらい壊しちゃうから6客は便利ですね」とあるお客様が仰いました。
これが正解かもしれません。
また3×2列の箱に入れる場合、6客は丁度良いということもあったようです。

以下は現在展示中の「鉄絵珈琲碗」5客です。
最初は6客で1つ欠けたのでしょうか、それとも最初から5客だったのか、、、。

鉄絵珈琲碗「鉄絵珈琲碗」。
鉄絵の筆でぐるぐる丸を描いている絵唐津風の器です。
味わいがあり、来年カフェで使ってみたいと考えています。(これは窓絵ではありませんね)。

待っていたコムクドリが来た。

2015年4月22日(水曜日)

本日昼、診療所の庭のソメイヨシノにコムクドリの姿があった。
昨年営巣したつがいか、あるいはその子だろうか、ちゃんと来てくれて嬉しい。

1巣箱去る4月4日にかけ直した巣箱。

 

枝のコムクドリ本日初めて目にした今年のコムクドリ(メス)。
オスも居ましたがすぐに飛び立ちました。

 

3巣箱へWelcomeと書かれた字が読めたのでしょうか。

4巣箱からとてもお似合いです。

 

巣箱の桜こちらは、先日美術館のカフェの前のヤマザクラに掛けた巣箱(○枠のところ)。
今この木は満開を迎えていますが、どんな鳥が入るのでしょう。
(巣はどうやっても曲がってしまいました)

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