続・帰るつばめは

2009年9月12日(土曜日)

   帰るつばめは 木の葉のお舟ね ♪  

 

 7月30日のブログで「帰るつばめは」を書かせて頂いた。あれからふた月あまり、あたりからツバメの姿が消えつつある。おおかた南方へ渡ったのだろうか。

 

 さよならも告げず、ツバメは静かに旅立つらしい。春に戻る決心があるから、あえて別れをしないのかな。野性の決心は掟ほどに固いのかもしれない。

 

 ところで、ツバメに興味を抱いたのは7月の末ころ、上越市大潟区内のある集落への往診からだった。近くの水田で何十羽というツバメが、飽かず田の上を行き来していた。

 

 何度か訪れているうちに、次のようなことに興味を惹かれた。

①夏のある時期、ツバメは群れをなして水田の一角で飛翔を続けることがある。その場所に隣接してよく枝豆が植えられている。

②そこではツバメはホバリングをして空中で止まり、稲に付いているイネミドリムシを補食しているようだ。

③飛翔中、若鶏(ヒナ又は子)たちは時々農道(地面)に降りて休む。

④若鳥たちは自らも捕食をしているようだが、時々親から空中で給餌も受ける。

 

    

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全体で4,50羽が飛んでいた。 イネミドリムシに食害された稲
   
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イネミドリムシを捕っていると思われる。 ムシをくわえた?
   
路上で休み、親たちを見ている若鳥 餌をせがむがダメ、しばらくしてまた飛び立つ。
   
空中の給餌

1羽の親を複数の子が追うことも。

 

 ツバメはもっぱら飛んでいる虫を食べると思っていた。それが集団で稲に付いた虫をも捕っている様子に驚かされた。

 

 また、ツバメはめったに地上に降りないと聞いていた。しか集団飛行は辛いのか、若鳥(多分)たちは、路上に降りては休み、また飛び立つことを繰り返した。
さらに車にはねられたのだろう、路上で亡くなっている若いツバメを二回見た。ツバメは歩行が苦手だという。実際歩き方はかなりたどたどしかった。

 

 集団飛行は親たちによる若鳥(子ども)への給餌とともに、捕食と飛翔の訓練にも見えた。秋の渡りに備えて懸命に自立を促しているように見えた。

 

 集団には多くの子が含まれているようだった。渡りも子らを中心に行われるのではないだろうか(大変だろうな)。そして来年戻ってくる時は、この子達が主力になるかもしれない。

 

道で休んだ可愛いツバメの子たち

ちゃんと南国へ渡っただろうか 

春には戻って来て、今度は親になるんだ

けなげなツバメの旅、木の葉のお舟、、、

 

※農家の方のお話では「枝豆を植えた近くの田にはイネミドリ虫が発生することがある。ただし、枝豆自体には付かないようだ」ということでした。「ツバメが来てるとはねえー」と感心して仰った。その後、イネは優しい消毒をされ、ツバメは立ち去った。

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