本日偶々のお客様。

2023年10月19日(木曜日)

今日木曜は仕事休みの日。
いつもより早起きし、本日から始まる「絵付け陶芸三人展」で入館者さんに配る説明資料を慌ただしく作り美術館へと妻に渡した。

同展の初日だが展示と関係なく来られた団体さんや、東京→十日町のご実家を経て樹下美術館へと来られたご夫婦、昭和時代のヨット仲間A氏が寄られ忙しくも楽しい日だった。

わけても東京のご夫婦とは奇遇というほかないいきさつがあった。
詳細な説明には2021年11月19日の当ブログをご覧いただくのが良いのかも知れない。そこでは数年前のNHK放映「日本ぶらり鉄道旅」の大井町線で等々力(とどろき)に住む女性が取り上げられていた。

彼女は壊れた焼き物を修復される人だった。番組ではその作業が放映され、扱われた取っ手が破損したマグカップこそ何あろう齋藤三郎の作品だった。

修復の依頼主は「祖父が美味しそうにビールを飲んでいた器」だと聞いていると紹介されていた。そして本日ご実家の十日町を訪ねた後、樹下美術館に来られたご夫婦こそ、その依頼主さんだった。
陶芸ホールでお茶を飲みながら、お爺様が所有されていたという昭和20年代と考えられる色絵と染附けの湯呑もスマホで見せて頂いた。とても良い作品だった。
それが両方とも金継ぎで補修されている。齋藤さんの器はよく破損した。それだけよく使われたのだ。母も壊しては父に苦い顔をされていたが、仕方がない。

さらにご夫婦の姓から、もしかしたら齋藤三郎と遠縁同士かもしれませんね、という話にもなった。

ところで私の東京の最後の住所は大井町線「尾山台」で、修復は隣駅「等々力」の女性宅で行われている。くだんの齋藤作品は修復のため大井町線を行ったり来たりしたことになり、本日はその持ち主さんが突然お顔をだされ、同線の「緑が丘」のお住まいと仰った。
ああ緑が丘は私が尾山台の前に最も長く住んだ大岡山の隣駅ではないか。

そんなことから本日午後中、緑が丘は蒲田線(昔の目蒲線)だか大井町線だったかなど、忘れかけていた一帯の位置関係を思い出すのに頭が一杯になった。

お二人は裏手の田んぼに出られたり庭を歩かれ、帰り際に齋藤三郎の図録を求められた。
NHK放映後、拙ブログなどもあり、すっかり齋藤三郎ファンになられている様子が伝わり、破損マグカップが取り持った奇縁を何とも有り難く思った。

その後、昔のヨット仲間A氏が来られた。ちょうど残った柿を採ったところで、ベンチに座りスタッフに剥いたもらい茶を飲みながら昔話をした。
熊の話題になり、A氏が「今年は熊が柿を目当てによく里に下りている。県下のある地方では熊が寄るのを防ぐため柿の実を全て取るように言われているらしい」と話した。
夏中続いた暑さで山の食べ物が不足しているなら、そのような手段は本当に必要ではないかと思った。

何かと忙しい日でしたが、以下は庭に咲いている花です。

リュウノウギク。

ホトトギス。

次回はもう少し上手く写した花を出したいと思います。

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