花鳥・庭・生き物

「二貫寺の森」へ、オオウバユリを見に初めて行った。

2024年7月11日(木曜日)

およそ小雨模様の本日、晴れ間も見えた午後、姥百合の状況を大潟水と森公園に電話して尋ねた。すると、現在1カ所で確認されていますが、「二貫寺の森」では何カ所かでつぼみがみられているようです、という返事。
二貫寺の森は初めて聞く名前だった。さっそく調べてみるとおおよその場所が解った。上真砂の交差点の東、(株)コスゲに隣接する森一帯がそうだった。着くと駐車場と管理棟(施錠されていた)があり、如何にも湿り気の多そうなフラットな場所で、植物と樹木が濃密に茂っていた。

管理棟

薄暗い森を、ここなら姥百合(オオウバユリ)があるかも知れない、と歩き始めた。

間もなく現れるツリーハウス。

ガマズミの赤い実がきれいだ。

気持ち良いくらい茂るシダ。

スマホの歩数で3000歩ほど歩き、10本前後のオオウバユリを見た。

背の高さに違いはあるが大潟水と森公園の電話どおり眼前にする事が出来た。おそらく先端のつぼみに見える部分は更に伸び、そこにいくつもの花を着けるものと思われる。

姿は崇高で、うす暗い湿地の中に繁茂する無数の植物を代表するかの如く真っ直ぐに堂々と伸びていた。
開花はいつ頃なのだろう。まず1週間おきくらいに来ては眺めてみたい。

以上が一回目の二貫寺の森歩きでした。初めて歩く湿った場所は何が出てくるのか少しく緊張するが、随所でひらひらするハグロトンボに心なごまされた。

ハグロトンボ

普通であればこのような場所は荒れ果てて一歩も踏み入れることが出来ないのだが、珍しい事にここはクズやクサギの繁茂も全く見られず、かって読んだ閉鎖林を想像させる望ましい森林環境が保全されている印象を受けて驚いた。

二つの河川による永年の作用でこのように豊かな自然が形成されたとある。しかし関係者の維持管理努力は並大抵ではなかったのでは。「公園」と名付けられていないのも良いと思った。

汗をかきかき夏の大潟水と森公園、新たな出会い。

2024年7月6日(土曜日)

7月第一週の土曜日。何も予定が無い日の午後は大潟水と森公園か大池いこいの森公園に足が向く。行くまでお目当てがあるわけではないが、行けば新たな出会いや興味深い再会がある。

自生するオカトラノオ。

同じくヒヨドリ草。

ジャノメチョウとドクダミ。

数年ぶりのコムクドリ。

冬は雪、夏は亜熱帯。

マムシグサの実。
次第に赤くなる。
(ヒロハテンナンショウを訂正)

 

賑やかなホタルブクロ。

湿地に黒いアゲハが一頭
すでに来ていた。

目の前を横切った
明らかにモンキアゲハ。

モンキアゲハは上掲のように印象的な飛翔を目にして驚くだけだったがこの度はちゃんと撮った。この蝶を見るのはいつもこのゾーンだった。調べるてみると通り道が決まっているらしい。

眼前に降りた。
日本最大のアゲハだという。

二頭いて並んで吸水
左の個体にも前翅に隠れて白斑がある。
色あい違いは春型と夏型?又は雄と雌?

暗い木立の中にキビタキ。
カメラを向けると飛び立った。

芝生の広場で沢山のネジバナ。

暑くて面倒でも、行けば何かに出会え、次の楽しみも生まれる場所、自然公園。大潟区の大潟水と森公園や頸城区の大池いこいの森公園はそんな場所だと思う。
この度は汗を掻き掻き、特に数年ぶりのコムクドリ、まさかのモンキアゲハとキビタキの後ろ姿、賑やかなネジバナなどを目にした。
望遠レンズを着けずに歩いたがちゃんと撮るために次回は装着して行きたい。

夕ご飯の茄子の煮浸し。

妙好人の話 カニ。

2024年7月4日(木曜日)

昨日の当欄で丁度良い梅雨と書き、最後に世相などを愚痴った。愚痴りは万人のものであろうと思われる。良くあれ、良くしたいの裏返しが愚痴で、そう頻繁でなければ悪いことでもなかろうと弁護している。
それにしても去る青年、どうか調子が上向きますよう心から祈っています。

本日木曜は身勝手ながら休みの日。新潟から書家で良寛研究家の小島正芳さんが来館された。不明な自分は先生にお会いするととても楽しい。本日は良寛の実家の凄まじい困難、出家と修行、浄土真宗が盛んな北陸地方における「全てを阿弥陀に任せる」「妙好人」の話が特に興味深かった。「阿弥陀が代わりに悩んでくれる」という概念が普通にあるらしいのだ。
いわく言い難い禅を英文で海外に紹介した大仏教学者、大哲学者の鈴木大拙によって宗派が異なる「妙好人」の概念が確認されたところも宗教の混淆性というような面が現れて非常に面白かった。

有名な「天上大風」では何度も質問させて頂いた。先生とお会いするといくら質問しても足りない。今秋11月3日予定の先生の講演会を沢山の皆さまとお聴きできること、今から期待したい。

ブリキのおもちゃのようなサワガニ。

閉館近くお客さまが引けたあと芝生でゴルフボールを打った。すると小さなカニと出会った。毎年のように今ごろ庭のどこかに出てくる。カサカサと横歩きする沢ガニを嫌いな人はまずいないのでは。どんなに愚痴りたい時でも愛嬌あるカニを見れば忘れることが出来そうだ。少なくとも彼らのいるところにはほどよい水分があり麗しい。何処かに「カニ神社」があってもおかしくない気がする。

本日カフェの丸テーブルにまた楽しいイラストがあった。

あたかも「梅雨どきの幸せ」

アマガエルはまるで目の前のものを見ながら描いたようだ。宜しければまたお描きください。

梅雨時の花修行?

2024年6月30日(日曜日)

しっかり降り、時に止む。一日中そんな時間が続いた本日日曜日。薄暗い空の下で三種類の白い花が咲いている。ポツポツ咲き始めた鉄砲百合、モサモサと白い房を付け下げるカシワバアジサイ、ヒョイヒョイと白い円錐が下向くオカトラノオ。

鉄砲百合。

柏葉アジサイ。

 

オカトラノオ。

6月は本日で終わり、梅雨が本格化している。この時期の白い花はしばしば雨に降り込められる。特に鉄砲百合の優雅な花が,、この先連日の雨に打たれ、次第に傷んでいく様子は痛々しい。今年痛めつけられても翌年また同じ時期に咲きまた傷む、、、。

美しい貴婦人はかって何かあって罪滅ぼしでもしているのだろうか。それとも自ら高みに上がるためあえて雨に身を任せ“花修行“と言うべきことを厭わず行っているのか。

花に宗教など考えられないが、同じ生きものとしてそれは人間だけのものとも言い難く見える時がある。

同じ百合で姥(うば)と乙女。

2024年6月25日(火曜日)

去る日のことあるお二人と庭を歩いた。まず南の庭の少々日陰で姥百合(うばゆり)の苗を観た。昨年2年目だったが花が咲かず、今年に期待しているところ。やや陽当たりに問題があるやに思い、先日被っているカエデの枝を一部切った。

姥百合は大潟水と森公園に数カ所自生していると聞いている。しかし実際には開花前だったり後で花を観たことが無い。かってある人に苗をもらったが絶えてしまい、一昨年ネットで一苗購入して植えた。

一方別の場所に今春同じくネットの苗を2本並べて植えたが、ふた月経つのにただじっとしているだけである。

3年目の苗。
葉の数だけは倍になったが、
花芽の気配が無い。

 上掲2枚は今年の苗。

さて当館には齋藤三郎の姥百合作品が3点ある。

現在展示中の齋藤三郎の
姥百合の鉄絵皿。

上掲2点は
当館収蔵の齋藤三郎作
「姥百合の圖」

姥百合に関して今年庭が駄目なら大潟水と森公園で観なくてはならない。もう数週間すれば開花時期、そろそろ長い花芯を伸ばすのではないだろうか。

次は乙女百合。
何故これを挙げたかと言えばお分かりのように姥百合の後だったからで、案内したお二人は花が終わり『乙女百合」の札が付いている茎だけを見て「今度は乙女」と声を出して笑われた。

開花していた頃の乙女百合。

齋藤三郎の百合にはほかに笹百合と思われる染め付け皿が1点あり、乙女百合は無い。どこかにあるかも知れないが氏の場合一種貫禄と野趣満点の姥百合を特に好まれたのかも知れない。

それにしても同じ「百合」で「姥」と「乙女」とは。前者に同情したくなるが、図鑑で見る姥百合のスケール感と貫禄は一見の価値がありそうだ。今期は是非大潟水と森公園で花を観なくては。公園に電話をして状況を確認をしないと今年も見損なうかも知れない。

※かって10年ほど前、燕温泉から赤倉に向かう道で左の谷間遠く姥百合が咲いているのを一度だけ目にしたことがある。

水盤の鳥 曇り空の満月。

2024年6月22日(土曜日)

本日も蒸し暑く、カフェのサラダを久し振りに水盤の見える席で食べた。見ていると鳥がやって来て水浴びをする。

手前のヒヨドリは既に何度か浴びてもじゃもじゃとなっている。向こうにスズメがいる。冬、ヒヨドリは餌を巡ってスズメを執拗に追い払うけれども水浴びは仲良くしている。

シジュウカラが加わった。
ささやかなダイバーシティ。

今年生まれた雀の若鳥。
とても可愛い。

普段の鳥には選挙や罵り(ののしり)合いも勘違いも先ず無いので、ささやかな水盤のダイバーシティを見れば癒やされる。しかしスズメなどは減り続けているので真剣になって大切にしなければならない。

さて本日長野県から来られたご家族は、海を見にこられたのですか、と訊ねると、ここへ来るためにきましたと仰った。勧める人がいたという。とても良いところでした、と仰り有り難いと思った。

お一人の男性はここが静かで良いと、陶芸ホールでコーヒーを飲んで行かれた。また次もこの場所で飲みたいと仰ったという。どうかまたいらしてください。

さて本日ストロベリームーンという満月。野イチゴの季節なのでそう呼ばれるらしい。あいにくの曇り空、その雲の上澄んだ夜空で月はお腹いっぱい美味しい野イチゴを食べ、まん丸になっているのだろう。

追加です。
あるお宅で育てているビワ。
売られているものより美味しかった。

昼の花夕の花、そして月。

2024年6月21日(金曜日)

30℃は越えてなかったが蒸し暑かった金曜日。美術館の芝生に落ち葉が散らばっていて、記録をみると南南東の風が吹いていたらしい。南南東、つまりほぼ南風ということになる。

本日は午1時と夕刻6時過ぎの2回美術館へ出向いた。3月から毎週水曜日午後の特養回診が無くなって午後に余裕が出来たのも体に楽だ。
カフェでサラダを作ってもらい昼食とし、溜まっていた4人分の福祉書類を書いた。一人の女性に挨拶すると亡き妹ど同級生と仰った。言葉を交わすとあたりに妹の雰囲気がふわっと漂った。

昼のオカトラノオ。
日に日に白くなってくる。

 夕刻のカワラナデシコ。

花の写真を撮り、刈って貰ったばかりの芝生に肥料を撒き、撒水するとかなり暮れてきた。
帰ろうとふと見ると裏手の鉄テーブルと椅子に光りが。

月が出ていた。
明日はストロベリームーンという
満月らしい。


生きているような月。
言葉以上の詩。

昨日今日の写真。

2024年6月7日(金曜日)

肌寒く感じていたのが本日急に蒸し暑くなった。この数日の写真からです。

去る日の在宅回り。
猫ちゃんの優雅な昼休み。

庭の柿の花が沢山付いて
秋に期待出来そう。

田んぼに面した場所の
青いホタルブクロ。

普段寒がっていたのに本日は何故かとても蒸し暑く感じ、肌着を着ずに直接半袖の白衣を着た。在宅回りの時、看護師に直接着ていると話すと、エーッと言ってびっくりしていた。

昨日休みだったせいで本日は胃カメラも入り、込み入った入院折衝もあって私にしては忙しい外来だった。

仕事後また芝生の奴隷となり、
ツメクサと闘った。

除草は計11回目。この数日、道具を使った取り方が分かり、能率が上がった。90%は除草出来ている。取り終えてから一部に用土を撒き撒水した。終わると7時を過ぎていた。庭の樹木の茂りが激しく、いくらでもやりたいことがあるが時間が足りない。

6月1日 夏は来ぬ 上品な世界。

2024年6月1日(土曜日)

本日6月1日、よく晴れて夏が始まる。殆どの年にこの日、卯の花の写真を掲げ「夏はきぬ」の動画を掲載してきた。本日また小生の大叔父・小山作之助作曲の「夏は来ぬ」を掲載させていただいた。

美術館付近の高速道路ののり面に
咲く卯の花。

本日花に取り付いていたクマバチ。


下のホトトギスの鳴き声と一緒に
曲をお聴きになってみてください。

後日追加です、爽やかな「夏は来ぬ」がありました。

明治期、斬新な作之助の曲調と対比的な佐々木信綱による大和調の詩もまた素晴らしい。数日前、ホトトギスが遠くでキョキョと鳴くのを聞いた。
果てしない世界で花や鳥、そして人や蛍もまた共に季節を揃えながら移ろって行く。ある面世界は洗練されている。

眼科受診 北条の方 切り無き草取り。

2024年5月30日(木曜日)

小生の白内障手術の日程が決まり、既に先日胸部X線や心電図、血液など主要な検査を終えていた。そして本日13:30より手術法や具体的段取りについての説明と詳細検査があった。

70才後半まで入院も手術も未経験であることを密かに自慢していたのが、2021年7月の夕刻心筋梗塞を発症して救急搬送、初めて入院医療を受けた。2回目の入院は一昨年9月、挿入されているステントの状況と心臓の状態チェックのため短期入院だった。
そしてこのたびの白内障。医療機関によって入院せず日帰り手術もあるが、私の場合循環器科でお世話になったためそこの眼科でお願いすることにした。

一泊入院による手術だが主たる臓器の検査、眼科単体の検査と手術方法の説明、術後検査など丁寧な手順を踏む。二回に分け両眼を行うので先ず6回の通入院を行う予定となった。
心臓は突然発症の救急搬送だったのである意味ぶっつけ本番(当然ですが妻に検査、処置の場面場面で説明と理解、承諾が求められていた)。それに比しこのたびのような予定手術には一泊ながら徹底したインフォームドコンセントがなされるむことを、身を以て知らされた。

そんな訳で昨日から緊張しながら早寝した。幸い当日木曜日は休診日ため午前は気晴らしを兼ねて美術館で例の芝生の雑草取りを行い、ゴルフボールを打ち、来館者さんが見えるころ、持参した朝昼兼用の小さなホットドッグとノンカフェインのコーヒーを美術館で摂った。

一時間少々の成果。

 アプローチ。

 清々しい午前の庭。カエデの幹が美しい。
設立のころは精一杯の幼木だった。

朝昼兼用食。
笑われるほど小食。

食事すると本日最初のお客さんがお一人見えた。柏崎市からJRで二つめの北条から犀潟まで電車、駅から歩いてこられたと仰る女性のご老人だった。途中田んぼへ出て妙高山を眺めてから来られたということ、とてもお元気(意欲体力とも私よりずっと)とお見受けした。

他と同じ過疎が進む北条のあれこれをお聞きしているうち、北条を訪ねてみたくなった。当館は何度か来られたと仰り、もしかしたらいつも早い時間と決めておられるのかもしれない。“ここの庭は手入れされる人の気持ちが伝わる。木々のそよぎが良く、癒やされる“と褒めて頂いた。

正午を過ぎ受診の時間が迫ったので一旦家に戻り仕度して病院に向かった。
午後の診察は手術(白内障)を受ける6名の患者に向けた検査と説明の時間。眼圧、詳細な視力、眼球サイズ、眼底、角膜撮影などの検査が続く。待ち時間が長く、本かスマホを持参すれば良かったと後悔した。

最後に受診者全員が集まり、医師と看護師から術前後の段取りと注意事項の説明を受けた。
初めて受ける眼科手術。少しずつ緊張が増すのを覚え、皆さんも同じだろうと実感する。

16時をかなり過ぎて美術館に帰ると急にお腹が空きお茶とケーキを注文して一息ついた。17時閉館と同時に再び「草むしり」に精を出した。もう6回目、どれだけやれば気が済むのかと言われそうだが、せっせとむしりながら「草とり爺さん」でいい、ムチの罰さえなければ「草とり奴隷」でもいい、と思った。

本日2回目の成果。
親指と人差し指の爪の角が痛い。

ところでこの冬から風景や写真、絵画などが黄ばんで見えるようになり進行していた。特に写真がそうで、カメラの故障かと本気で疑い、買い換えも考えるほど切迫していた。本日検査を受けながら白内障のせいではと気がつき、医師に尋ねると多分手術すれば戻りますよと言わた。そうであれば本当に有り難い。

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