花鳥・庭・生き物
前線の通過か バラの季節 陶齋のバラ。
昨日の少々変わった感じの雲は本日の変わりやすいお天気の前触れだったのか。
一昨日、6月は最も良い月と書いたばかりだったのに。
本日朝から午後まで南気の風が吹いた。
午後、施設出務の前に寄った美術館の庭でアジサイとクリスマスローズの一部がぐったりしている。
急いで水をやったが、さして高温でなくとも南風は悪い。
ところが施設から戻ってしばらくすると雨が降り始め、気温が下がり風向きが変わった。
日本海に低気圧が発生し前線が通過した模様。
雨中の診療所の白ばら「アイスバーグ」。
強いバラのようであり、濡れてもあまり下を向かない。
齋藤三郎(号・陶齋)が父・敬義(のりよし)に宛てた手紙のバラの絵(昭和20年代)。
花から順に奇数で増える葉の数や、葉の付け根にある托葉(たくよう)もよく観察されている。
下絵なしで茎や葉柄の輪郭線を平行に描けるのもさすが。
「近頃ハ何でもその辺の花を取ってはその辺の紙に写生して見ております」などと書かれている。
今バラは真っ盛り、近いうちに美しく咲かせているご近所さんを訪ねてみたい。
水盤に寄る鳥たち 庭は夏の花に。
今鳥たちは子育てに忙しいことだろう。
そんな午後、美術館の水盤に鳥が次々と来て水浴びをした。
いつか子連れでくるのだろうか。
同じ種類の小鳥が争うのは巣やメスの取り合い、あるいは餌を巡って時に攻撃的になるとがある。
種類が異なる場合はやはり巣や餌で騒動が見られる。
しかし水場では順番を待ったり、混浴したり、おしなべて鳥の水浴びは和やかかつ賑やかだ。
卯の花の季節 夏は来ぬ。
卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
小山作之助作曲・佐佐木信綱作詞「夏は来ぬ」の清々しさはこの時期にぴったりだ。
一帯でホトトギスの声は聞けないが、卯の花は真っ盛りとなった。
高速道路の土手で満開の卯の花。
作之助が当地の人のせいか大潟の区間に沢山植栽されている。
話変わって、本日見えた同級生の男性患者さんは若々しいブルーのチェックのシャツを着ていた。
よく似合うじゃないの、と言うと。
「孫のお古ですわ、今の若いもんは一年着るとポイだもんね」
特にお爺さんたちは、よく息子さんや孫さんのお古を着ている。
不自然でもなく似合っているから不思議だ。
女性も娘さんたちのお古で来られることがあるが、男性ほど多くはないかもしれない。
私の世代は古いものを有り難がり、10年、20年前のものを喜んで着るのではないだろうか。
夏を迎えているが、年と共に半袖を着るのが遅くなり少々情けない。
明日で20才を迎えるという日に猫が。
昨年の3月24日のブログで、もう19才、人間では100になるという猫の事を書かせて頂いた。
ある農家でのことだった。
お宅の大おばあさんは既に100才を迎えていた。
「競争しているんでしょうか」
若いおばあさんが仰った。
ところが先日の訪問で、1年経った4月下旬、
その猫が20才の誕生日を迎える前の日から居なくなったと聞かされた。
以下若いおばあさんのお話。
〝一ヶ月ほど弱りが見えていたところ、先ず誕生日の一週間前に一度姿が見えなくなった。
その時は集落の神社で見つかり、かなり遠い所だったので皆で驚いた。
家に連れ帰り、ようやく明日が20才と言う日に再び姿を消してしまった。
手を尽くして探し、二三見かけた人もいたが音沙汰なくひと月近く経った〟
「だめでしょね」
「どなたが一番可愛がったのですか」
「私です」
寂しそうにおばあさんが仰った。
猫は人目に付かない所で最後を迎えると、子どもの頃から聞いていた。
家から出ない猫なら別だが、出入りするならそのようなこともあるように思われる。
何故だか分からないが、最後は奥底の野性に導かれるのだろう。
眠りを好み喉を鳴らしてまどろむ一方、突然小動物に襲いかかる猫。
密かな猫足、静かな気配、すり寄りなど、独特の生態には犬とは異質の存在感がある。
このような動物を20年も可愛がり一緒に暮らせば、喪失による悲しみははた目以上に深いにちがいない。
それにしても20才の誕生日が近づいた日、神社へ行ったという話はある種猫の神格性を物語るようで興味深い。
かって猫は養蚕に於ける鼠の害を救い、農家の貴重な現金収入を補償した。
このことで猫を祭る神社は各地に少なからずあるらしい。
弱りを迎えた猫が神社に行ったと聞いて、独特な次元に触れたように思った。
如何に愛されても何も言わない、残さない猫。
挨拶して玄関を出るときの、おばあさんの悲しげな立ち姿も目に浮かぶ。
田んぼの燕と雲を見ながら昼食 どうする爽やか、清々しい。
晴れて暑からず文字通り風薫った木曜日。
午後の休診のデッキは雲も風も爽やかだった。
俳句で「爽やか」は秋の季語だが、音が少なく濁らない分親しみやすい。
それで本日のように気持ちの良い風光は「爽やか」と言ってみたくなる。
爽やかな香り、爽やかな色、爽やかな人などがあるため余計である。
しかし一旦季節となると秋限定とされる。
同じように初夏なら「清々しい」とするというのも、意識されると少々窮屈さを否めない。
さわやか→秋は文学上の区別だとすると、その明確な訳(説明)もあったのだろう。
だが果たして民間の日常語として、古来からこのような区別があったのだろうか。
音数が制限される俳句においては、このような決まりは役立つこととは思うのだが、、、。
ツバメが何羽も飛び交う。
もう若鳥が混じっているように思われた。
ホットサンドは通常4切れですが、本日は2切れにしてもらい、紅茶はミルクと砂糖を入れました。
蓄音機が来た 1970年ころの自分と会った人 シロバナシラン タカブシギ。
ヘッダーを季節に会うようにしました。
本日の午後のカフェです。
さて今夕A氏宅から方2台の蓄音機が運ばれ、いよいよ第二回の蓄音機によるレコードコンサートが近づきました。
貴重で有能な機械は保険を掛けて運送屋さんによって慎重に搬入されました。
お陰様でお申し込みが50名様に近づき、大変申し分けありませんが締め切りらせて頂きました。
幸福の蓄音機は耳と心に染みこむ音を響かせることでしょう。
左・レコードキャビネットに乗ったLumiere(ルミエール)と右・HMV163の名器
シロバナシラン。
紫のシランのシロバナ種だがよく増える。
この花が咲くともう夏という感じがする。
夕刻の田んぼで見たタカブシギ(鷹斑しぎ)らしい鳥。
何羽もいました。
本日のお客様の女性が大学病院時代の私に会ったことがある、とおっしゃり本当にびっくりしました。
昭和40年代中頃から後半のことでしょう、偶然お父さんにもお会いし診察までしたそうなのですが、
全く覚えていませんでした。(病院は品川区旗の台にありました)
突然出てきた昔の写真を見るよりもリアルな懐かしさを覚えました。
自分が知っている(覚えている)自分以外に、他の人だけ知っている自分がある。
怖い気もしますが、45年前、私は今よりも元気だったようです。
庭も今あるものを磨く 岩千鳥 明日から毎日開館。
「今あるものをみがく」。
これは年頭のミーティングでスタッフのみなさんと話したことでした。
展示、カフェ、庭、いずれも樹下美術館の大切な要素です。
中でも庭は生き物で、一時もじっとしてしていません。
先日、県立大潟水と森公園に行きましたが、そこも広大な庭でした。
林間の植物を保護し、茂りを整え風を通し、歩道の手入れをして、
気持ち良い環境と景観の維持をしているのがよく分かりました。
さて昨日のこと樹下美術館の庭で些細ですが、三つ気になることがありました。
①ガマズミの小さな木が虫食いにあって酷い状態になっている。
②一時吹いた風のため前庭の常緑樹が沢山落ち葉を散らしている。
③小鳥のための水盤に桜のガク片が積もるように浮かんでいる。
その午後一ときお客様が途絶えて、ゆっくり読書をしました。
終わって出ると、二人のスタッフがまさに①②③の処理を黙々としていたのです。
いずれもお願いしてないのに、何か啓示が降りているようでとても驚きました。
「頼んでやってもらう」事と「気づいて行われている」の間には、
大げさですが天と地ほどの違いがありますので、本当にびっくりしました。
進化や創造は、このような日々の積み重ねから生まれるのではないでしょうか。
これからも皆で頑張りましょう。
「岩千鳥」。
可愛いランの一種で、その昔園芸店をされていた患者さんから頂きました。
さて明日は火曜日です。
いままで火曜は定期休館日でしたが、明日から連日開館となります。
当初は閑散と思われますので、昼休みにお茶を飲みに行きます。
どうか皆様にも宜しくお願い致します。
●但し冬期の休館(12月26日~3月15日)は今まで通りです。
賑わい後の閑散は庭仕事。
再び晴天が続いています。
大規模な賑わいは望むべくもありませんが、
樹下美術館の連休5日間は昨年よりかなり忙しかったです。
それが本日とても閑散、そして午後は休診日。
お客様の見えないのを幸いとし、スタッフや妻とともに庭の手入れをしました。
早くも繁り始めた大小の樹木の枝を払い、除草をしました。
それから2時間かけてみっちり散水、芝生はカフェのすぐ前ですので特に念を入れました。
昨日のデッキ。
田んぼに水が入りはじめ、頸城野一帯は間もなく田植えです。
思い思いの憩い、大潟水と森公園。
風薫るこの時期の連休は大抵お天気にも恵まれ行楽日和になる。
賑わうイベント場所に繰り出すのも良いが、私は野辺のピクニックが好きだ。
いわゆる遠足気分が好きなのだろう。
赤ちゃん、老人、若者、犬、ギター、ボール、自転車。
本日の上越市大潟区の県立大潟水と森公園には思い思いの憩いがあった。
来ていた長男たちと水辺を歩き、あずま屋のテーブルを囲みサンドウィッチなどをほおばった。
園内の一角、気持ちの良いシダの群生。
ほかに小型のスミレ、レンゲツツジ、アマドコロ、貴重な野性ランの自生が見られた。
さて、最近は夕凪が終わるとひんやりとした山風(陸風)がそっと流れてくる。
風は落ち葉や土や樹木などの心地良い山の香りがする。
日中の診療所の庭でコムクドリが巣箱の掃除にいそしんでいた。
掃除が終われば新しい巣材を搬入し、営巣するのだろう。
鳥は見るからに清潔好きに見える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
松本、新潟、新潟、足立、上越、上越、本日昼、樹下美術館の駐車場で見た車のプレートでした。
連休の恩恵は私どもにも与えられているようです。
お陰様で4月の来館者数は昨年同月より47%増でした(音楽イベントを除いています)。
皆様に深く感謝いたしております。
樹下美術館でも山菜が採れる 本日の水盤はカワラヒワ。
樹下美術館で採れる山菜が一つだけあります。
雪消えのころのフキノトウとその後のフキです。
本日夕食は今年採れたフキと地元の方から頂いたタケノコの煮物が出ました。
フキは山のものほど濃い香りではありませんが優しい味がしました。
さて本日のカフェから見える庭の水盤でカワラヒワが見られました。
黄色の羽色が印象的なカワラヒワ。
毎日スタッフが水を替えているのが分かるのでしょうか、鳥たちはよくやって来ます。
平らになってたっぷり水が入った水盤。
これまでかなり傾いていましたが本日お客様と一緒に直しました。
この水盤がよく見えるところはカフェの左端の席が良いと思います(およそ10メートルほど先です)。
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