食・飲・茶・器
力の源としての風土、笹餅、ゴーギャン、作之助も倉石隆も陶齋も。
数日続いた風がようやく止んだ本日日曜日、さしたる雨も降らず今時としては穏やかな日曜日だった。
何人かのお客様と話をさせて頂いたが昨年の12月5日には雪が降り、所によって根雪になったらしい。
明日の予報は晴れ、その後も晴れ間を交えてまあまあのお天気が知らされている。
まずは3ヶ月予報通りの暖冬で冬が始まっている。
本日上越市牧区の方から笹餅を頂いた。
笹とヨモギが香ってとても美味しかった。
ところで土地の香りは風土として多大な力を有していて、人々の足下からあるいは背後から衝動や影響を与える。
食産物や観光はもちろん美術、音楽、文学、映画など地域、個人を問わず文化生成に力を及ぼす。
樹下美術館常設の作家、倉石隆、齋藤三郎ともに生まれ育った越後の風土を濃く作品に残している。
倉石隆の人物に現れる静寂や重めの情感、齋藤三郎の冬を起点に春を待ち秋を惜しむ絵付け。
さらに清々しい小山作之助の「夏は来ぬ」は、閉ざされた雪国の冬と表裏をなしているのではないだろうか。
いずれも風土として染みこんだ雪国の生活が芸術の背景となり表出されたにちがいない。
創造、創出、創生、私たちは現況の打開を迫られている。
今あらためて自分たちの風土を振り返り、敏感にその力や貴重さに触れることは意義深い。
流行り物や思いつきで忙しい昨今、頂いた笹ダンゴ、そして本日テレビで見たブルターニュのゴーギャンにも強い風土性を実感させられた。
時代を越えるものには魔力のように土地の力が潜んでいる。
今夕のおかず 昨日午後の旧東頸城地域のちょっぴりドライブ。
本日日曜日は比較的暖かく時折降った。
そんな日の夕食に野菜の揚げ物と揚げ豆腐が出ました。
お豆腐と野菜は主に昨日日中に走った国道405号線の道中で求めたものでした。
実は昨日、頸城区の樹下美術館を出て→浦川原区→安塚区から牧区を車で回りました。
午後4時からのブドウ・ワイン学会の特別講演はその後に参加したのです。
つまり上越教育大学の講堂へ行くのに、ぐるっと旧東頸城地域の里々を回って行ったことになります。
写真の夕食のおかずは以下のようなちょっぴりドライブ(とても小さな旅?)で偶然に求めました。
浦川原区で見たお宅の長い石垣。
道に沿って美しいカーブを描いていました。
安塚区小黒地区にある称専寺のダイナミックな石垣。
ここに名刹専敬寺ほか4寺が隣り合っているのです。
後ろ髪引かれる思いで後にしました。
寺を過ぎてすぐの坂道でお豆腐屋さんの車に出会いました。
道沿いの商店に届けに寄られたようでした。
お豆腐屋さんの荷台。
お揚げはありませんので、家で揚げて下さいと仰いました。
おまけにオカラを頂きました。
牧区に入っていると思いましたが、途中の無人野菜売り場。
「あねやん達の腕自慢 もったいない市」。
看板の手作り感もとても良かったのです。
途中に廃屋と思われる家屋の庭がありました。
路傍に美しいアジサイの枯れ花と紅葉があり、少し頂きました。
あねやんの無人店で求めた野菜。
町のおよそ半値だったそうです。
さて、あちらこちらを寄り道して2時間ほどの運転でした。
にもかかわらず、先々で出会う様々な表情の石垣や民家とお寺、紅葉の山、そしてお豆腐屋さんに無人市場。
晩秋の旧東頸城(私には今でもこの呼び名が馴染みます)の里を巡る道中は何とも心和みました。
今夕の食卓に野菜の一部が乗りましたが、美味しくてこんな贅沢はない、と妻が呟きました。
今冬の暖冬を伝えた予報 むかごご飯。
夕方のニュースで、この冬は暖冬という予報が伝えられていた。
昨年来続いているとエルニーニョ現象の影響だという。
太平洋赤道域から南米にかけて広範囲に海面温度が上がることで発生するエルニーニョ現象。
よく耳にする言葉だが、ぼんやりしているせいか実際の影響を実感した覚えがあまりない。
ただこの現象下の冬は特に「東日本」に平均気温の上昇という好影響があるらしい。
東日本といっても太平洋側と日本海側では気象は異なるが、幸いなことに日本海側で特に良い面をもたらすようだ。
太平洋岸に較べて平年より気温が高め、しかも降水量は少なめだという。
この度の予報は11月~来年1月の三ヶ月間だが、今年は意識して過ごしてみたい。
予報が当たり冬本番の2~3月までも暖冬であればいいのだが、果たしてどうなるだろ。
さて昨日は大潟区の雑木林にあった「瑞天寺」-「十二神社」の道を書かせて頂いた。
その道中で採ったムカゴが本日の夕食に出た。
むかごご飯は懐かしい。
うすい塩味がついていて、しかも新米で余計美味しく感じた。
お寺と神社をつなぐ道すがらのものだった為何となく有り難味もあった。
低気圧に見舞われた日 昼食後のイチジク。
本日午後まもなく風が出て次第に強くなった一日。
悪天候のせいもあって午後から閑散だった美術館。
最近ほぼ毎日昼食は美術館で摂っている。
ホットサンドウイッチかトーストで、パンは大抵普通の半分にしてもらう。
一緒に出るピクルスや果物のほか、妻のお弁当の野菜を一皿もらって食べる。
本日はトーストで、食後先日頂いたイチジクを食べた。
皮をむいてフォークで半分に割ったイチジク。
イチジクは無花果と書くが、中心に向かって並ぶ赤と白の果肉状のものが花らしい。
自分たちは実でなく花を食べていることになる。
荒天の本番は今夜から明日にかけということ、その後晴れが続く予報が出ている。
夜間風雨の音を聞いていると、その後の晴れなどにわかに信じ難い。
昨日に続いて爽やかな空 おいしいサツマイモ。
軽やかで様々な雲が見られた一日だった。
先日頂いた立派なサツマイモは皆さんと分け、昨昼はきんとんに、今夕は煮物になった。
今夏の当地方のお天気は順調で作物は本当に良いようだ。
春先に蒲原地方の果樹園を見てその広大さに驚いた。
もう少ししたら訪ね行って果実の実りぶりを是非とも見てみたい。
台風から崩れた低気圧が日本海を北上して発達、明日夕刻から大荒れが予報されている。
爆弾低気圧という話もあり、順調だった作物への影響が心配だ。
爽やかだった日中。
日中会う人ごとにお天気の良さ、爽やかさを口にされた。
湿度が低いせいでしょうか、という感想もあった。
午後ようやく表にでることが出来た。
食事の為に寄った美術館のカフェは少し混んでいたのでデッキのベンチで食べた。
年をとっても戸外の食事は遠足気分がして好みに合っている。
その昔父母若かりしころ、自分の生徒時代の晴れた日曜日はよく朝日池のほとりへピクニックに行った。
大抵おにぎりと何かのおかず、それに必ず番茶入りの魔法瓶を持って歩いた。
親戚の子や父の先輩ご夫婦と一緒だったこともあった。
戸外の食事を好んだ父母、それが私にも遺伝しているようだ。
外はパリパリ中もっちり、美味しいホットサンドウイッチ。
ピクルスと果物におよそ二杯の珈琲また紅茶が付いて950円です。
(来年は申し分けありませんが、1000円になる予定です)
昼下がりの庭のトクサに赤とんぼが止まっている。
ちょっとした気配に飛び立つがおしなべて同じ所に戻りたがる。
止まるとすぐに水平にしていた羽を降ろしてじっとしている。
休んでいるに違いないが、何か拝んでいるようでもある。
時々首をひねるのは雑念が入るのか、可笑しい。
本日患者さん宅から頂いた立派なイチジク。
上越市大潟区はイチジクが盛んで以前我が家にも樹があった。
今年道すがらに見るイチジク畑はとても好調に見える。
歌代菓子舗さんも忙しいにちがいない。
頂いたおはぎをお客様と食べた。
20日の日曜日から始まった思いがけない4連休。
十分な自由時間を取らせて頂いた。
本日来館された知人からおはぎの差し入れがあった。
お客さんたちにも振る舞って喜んで頂いた。
最近新しいお客様がよく来てくださり感謝しています。
蝉の声が遠のきコオロギが盛んに鳴いています。
ススキやコスモスが揺れて秋が深まってきました。
次の日曜日27日は中秋の名月(十五夜)ということで、晴れ渡ればよいのですが。
倅が夕食を作った。
東京から帰省している長男が親孝行?と言って夕食を作った。
肉、ワイン、調味料、包丁や調理器などを車で持参していた。
ローストビーフはアメリカ製の低温調理器で時間をかけて仕込まれていた。
柏崎で求めた鯛とサーモンを塩昆布やオレンジでしめたカルパッチョ。
オリーブオイルは厳選したという。
メインのローストビーフを二種類の自作ソースやわさびで食べる。
二切れも食べた。
持参したバーベルで筋トレをやり、食事のため?と言って走る。
厨房を厭わず、子どもの相手や寝かしつけなども当然という顔で行うのは今時の人間なんだろう。
濃厚な食事だったが軽々と食べられたのは不思議だった。
本当にごちそうさまでした。
銀座の夜 神田の昼。
医局を共にした同級生三人による年一回の会食が、ふとしたことから20数年続いている。
当然三者三様で、何が共通しているのか良く分からないがずっと夫婦で集まっている。
東京の夫婦の出身地は高知県、浜松の男の両親は熊本県、そして私の半分の血は佐賀県。
もしかすると密かな南国の血が懐かしがるのか、、、。
それにしてもみな70才を越えて少なくとも病を一つずつ所有した。
人柄は共に薄味にはなったがそれでも個性のともし火は燃えている。
奥さんたちがそろって元気なのも頼もしいことだ。
昨日の食事は吉野建(ヨシノタテル)氏の店だった。
目にすると絵画、口にすると音楽のような優しい食べ物をゆっくり味わった。
銀座シャンソンバー「ボンボン」
月にまつわる特別な日だったようで、元SKD(松竹歌劇団)の皆さんが出演された。
往時のプロフェッションたちが元気な声で楽しませてくれる。
有楽町のガード下はまるで映画か舞台のセット。
翌日の昼食はここでする予定だったが、早く帰る私の用事で中止になってしまった。
本日午前に神保町へ行った。
10数年ぶりで寄った古レコード屋さん「フジレコード」で気に入った盤があった。
店が続いているのは本当に貴重なことだと思う。
東京も、帰って来た上越も晴れて気持ち良い日だった。
活躍する中学生選手たち 今年の雀。
昨夜鈴虫の声が聞こえ、蝉たちは夏の終わりを惜しみあっている。
季節は着々と秋の仕度をしている。
気がかりだった台風15号は日本海で消滅してしまって助かった。
雨上がりの庭で、今夜も鈴虫が鳴き始めた。
本日台風一過の爽やかな空を期待したが、曇りがちで朝夕は雨が見られた。
午後、施設出務の帰りに寄った美術館のカフェで、おばあちゃんと一緒の中学生の女子生徒さんにお会いした。
おばあちゃんが当館のお抹茶が美味しかったと話すと、自分も行ってみたいということで実現したらしい。
とても美味しそうにお茶とお菓子を頂く様子だった。
その折り生徒さんが剣道の選手と聞いてびっくりした。
絵本の挿絵のように可愛い女子なのに先日、日本武道館の全国大会に出場し、
別の選手権では新潟県の団体戦で優勝したという。
忙しい夏休みで溜まっていた宿題は三日でさっさと終わらせたらしい。
絵が残っているのでは、と親が心配したところ、
「冬休みのうちに1枚描いておいた」
とちゃっかり顔で答えたという、何という計画性だろう。
近隣に有望なスポーツ選手たちがいることはとても素晴らしい。
小生の母校中学校の女子陸上リレー選手たちは全日本中学選手権に出場して見事に決勝進出を果たした。
また同校の女子テニス選手は先日、全日本ジュニア選手権14才以下ダブルスで優勝している。
私が知らないだけで、当地には大勢の生徒さんがそれぞれの分野で頑張っているにちがいない。
部活、スポーツをする人は学習も能率良くする。
明るい未来に向かってどうか思う存分活躍してください。
在宅訪問で出会った雀の群。
あちらこちらで見かける群は例年より個体数が多いように見受けられる。
順調な夏だったためだろうか、その通りであればと願っている。
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- 暑い昼、会場の「ゑしんの里記念館」へ下見に。
- 穂高のオアシス「岳沢(だけさわ)小屋」の姪 山が好きなS氏 宮城県を経由した「お乳盲腸」。
- 野イチゴの赤い実 「ゑしんの里茶会」。
- 本日の蝶とカエルと雲そしてピアノ。
- 「お乳盲腸」とは何だったのか。
- 夏らしくなってきました。
- 36度にも届く暑さ アゲハと庭と薄茶で落ち着く。
- 保育園時代の記憶その1、巡幸列車のお迎え。
- 私の幼少 自他の個性が気になる。
- 糸魚川のゴルフ お孫さんの宿題から始まった花。
- 小津安二郎監督映画「麦秋」を観て。
- 開館の日 世界にまだまだある欠陥。
- 小津安二郎監督映画「晩春」を観て。
- 「名探偵ポアロ」のアール・デコ。
- フカミ美術主催、須坂市のお茶会へ。
- 5月、月末の空と時 独居老人の緊急入院。
- BSNテレビ「なじラテ」さんの取材。
- 路傍の花たちの競争、今年目に付くマンテマ 6月は良い季節。
- 小林古径記念美術館での呈茶 蘇った小山作之助のひ孫、故中島幸子さんのヴァイオリン。
- 明日の呈茶と講話に備えて。
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