大雪のなか髙田大手町6「浮遊のいえ」に一泊した。

2026年1月25日(日曜日)

このたびの長い寒波の中日、あるいはその山場のような昨日、上越市大手町6の「浮遊のいえ」に一泊してきました。
民泊のその家は建築家・原広司の作品で、氏の義理の両親・北川省三ご夫婦のために建てられています。
そのような家があることは知っていたのですが、このたび修繕のためクラウドファンディングを行うという新聞記事を見て、急げとばかり予約し泊まってきた次第です。

予約は今期最後だったのか24日一泊だけポツンと空いていました。しかしこの日に向かって寒波が迫り報道も大雪一色。「不要不急の外出は控えて」という言葉を背に善は急げ、これも仕事とハンドルを握りました。

1月25日午前の「浮遊のいえ」

宿には駐車場がありませんので屋根がある雁木通りプラザの地下駐車場へ車を回します。私と簡単な荷物を降ろすと今度は妻が運転してそちらへ向かいました。
雪中心配でしたがしばらくすると予約した「藤作」のお弁当を手に、「歩いたら温かくなった」と言って帰ってきました。

さて以下管理人さんの久野遼氏に案内された館内です。

居住の二階へ上がると様々な「雲」が
近づいてきます。

ネットで見る写真以上の広さと手応え。
奥にオコタがありその右側が寝室。

 

非常に寒い雪の日でしたが、
隅々暖められていてほっとします。

寝間着は白いコットンの優しさ。

オコタで早々にお弁当を開きました。

夕食後は新聞タイム。コタツに寝転がり持参した新聞三紙を広げて隅から隅まで読みました。テレビはありませんので落ち着きます。30年振りのコタツは何とも言えない懐かしさでした。

 

大きな湯船のお風呂。


入浴後、本棚から原弘司×吉見俊哉両氏の対談本「その時、夜のはずれで、サイレンが鳴った」を取りだしベッドで読みました。本はすぐにポストモダンの思想家たちの名が出てきました。
ああ懐かしの人々、本が難しかった時代が蘇ります。ちゃんと読んでみようと思った途端、疲れに襲われて寝入ってしまいました。

ぐっすり眠り早く目ざめると日暮れの昨日とは異なり、雪映えの窓はとても明るいのです。いっそう随所が面白く、館内を撮って回りました。モノトーンの柔らかさが印象的でした。


二階の一段と高い所に吹き抜けを囲むようにぐるりと廻廊があります。申し分ない採光のこの場所に雲や鳥の切り抜きが沢山あしらわれていました。
雪に閉じ込められた冬場、ここを歩けば高空の雰囲気を楽しみながら運動不足をカバー出来たことでしょう(1月27日に追加しました)。

 

 

大好きな鳥たちが沢山います。

雪の日、髙田生まれの妻には世話になりました。

一泊中、夜通し徹底除雪したらしく帰りの運転はずっと楽になっていました。スタバで食事し図書館に車を停めて南堀でひもじそうにしている白鳥を眺めてから帰ってきました。

「浮遊のいえ」は本当に良かったです。
室内は暖かく、たっぷりした風呂は熱く、随所の鳥影は親しく、大らかに沸く雲とともに私達を浮遊させてくれました。村上春樹の小説を思わせる不思議な次元感覚を覚えながら、原広司氏の尽きない頭脳と発想に触れ、特別な思い出になりました。そうそう、若くて優しい管理人さんも小説の登場人物のようでしたね。
原氏代表作の一つ「京都駅」で夢中になるあまり新幹線に乗り遅れそうになったのを思い出しました。

雪国髙田出身の奥様のご両親に贈った家。徹底して注がれた心遣いには胸打たれました。

当然ですが無人期間を含めて40年は経とうという屋根はじめ屋内細部は確かに経年の変化が見られました。しかし心ある管理者に恵まれ大切な遺産はあらためて後世へと引き継がれることになりました。そのために始まったクラウドファンディングには心ばかりですが応募したいと考えています。

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