鳥が残した羽根。

2017年7月10日(月曜日)

先日庭で鳥の羽根を拾いました。
調べてみるとトビの風切羽根の内側に近い場所の物のようです。
見慣れたトビですが、こんなにおしゃれな羽根を有しているとは
少々驚きです。

トビ?

以下は以前庭で拾ったカワラヒワと田んぼで拾った白鳥のの羽
根です。

念のため抗ウイルスアルコール消毒液で処理してています。
これらを使っても羽根が変化してしまうことは無いようです。

カワラヒワ
カワラヒワ。

白鳥
ガラステーブルに置いた白鳥の羽根。

鳥たちは毎年羽根が生え替わるそうなのですが、拾った羽根には
彼らから時節のハガキでも受け取ったような親しみを感じます。

妙高高原のゴルフ場にイワガラミ 夕暮れの庭で花の声を聞いてみる。

2017年7月9日(日曜日)

ゴルフに行った。
成績はともかく本日は特に、ゴルフは自分にとって検診か
体力測定に似た面があるように感じた。
スコアは54,48、カートで回ったが歩数は16000歩を越え、
そこそこの運動となり、なにより同業の皆さんと話が出来る
ので心癒やされた。

さて妙高高原のゴルフ場の林間に自生するヤマアジサイを見
かけ、以下の様な花を初めて目にした。

イワガラミ
イワガラミ。イワカガミではなくガラミ。
大きな額アジサイに似た白い花を沢山つけつる状になって
杉の木に高く巻き付いている。
見た目の通りアジサイ科の植物だという。
植物の多様性は驚くばかりだ。

イワガラミ拡大
イワガラミの拡大。よく似た花にツルアジサイがあるらしい。
これはアジサイ同様に萼片が4枚、一方イワガラミは1枚だ。
フジもそうだが巻き付かれてこんなに沢山花を咲かせられて
は樹も大変だろう。
からみながら20㍍近くも上って行くくらしい
(以上の写真はスマホでした)

さて無事に帰ってみると美術館は昨日同様賑わったという。
終了してから雑草取りをして、水を欲しがっている草花に撒
水した。

半ばぼんやり撒いていると耳元で私に話しかけてくる声が聞
こえた。

〝ねえ、私たちもそのうちに終わるのでしょう?〟
〝楽しいのでもっと咲いていたいです〟
〝出来れば来年も咲きたいのです〟
声を掛けたのはテッポウユリで、花はすぐ耳もとにあった、

「ご心配は良くわかります。一つだけいいですか、やはり花の
命は短くて苦しきことのみ多いのですか」と、
今度は私が聞いてみた。
すると一番姉さんか母親のユリが
〝シー、みんな黙って、余計な事を話してはなりません〟
と言い、ユリたちは静かになってしまった。

背の低いテッポウユリが終わり、今背が高い花が咲き誇っ
ている。
数日間雨が止んでいたのでどれも皆生き生きとしている。
何も考えないで喜んで咲くだけで良いでしょう、ということなの
か。

「では記念写真を撮りましょう」ということで園内を回った。

1
耳元で話しかけて来たユリ。

2
別の所のユリ。

3
カシワバアジサイとツーショット。

4
カシワバアジサイに話しかけている。

5
ユリに混じって強い香を放っていたクチナシ。
私もしっかり撮ってね、と言っている。、

夕暮れの庭は風が止み花が話をしながら香り、鳥も加わるの
でとても良い。

昼過ぎのお客様 夕刻の月を邪魔した雲。

2017年7月8日(土曜日)

本日土曜日昼はカフェに来られる方、展示だけご覧になった
方、展示とカフェの方、あるいは庭を回られた方など、一時賑
やかにお訪ね頂いた。

IMG_0427
庭は樹木の濃い緑を背景にテッポウユリとカシワバアジサイ
の白い花が涼しく咲いています。

IMG_0576
夕方のの月は雲に隠れては〝いないないバー〟を繰り返した。
雲は芸達者でよく楽しませてもらうが、月との相性が悪く意地
悪をされているような事もままある。

明日の満月は晴れ晴れと昇ってもらいたい。

滋賀県湖西地方に「樹下神社」があった。

2017年7月7日(金曜日)

昨日お客様から少々驚きの絵はがき頂きました。

元サイズ
滋賀県大津市内の神社の写真だですが、よく見ると、

拡大
扁額に「樹下神社」とあります。
呼び名は〝じゅげじんじゃ〟だそうです。

樹下美術館の名も珍しいとして、神社に樹下があるとは驚きです。
滋賀県大津市に四社、湖西地方には他にも幾つかあるそうです。

樹下神社
樹下美術館は天満宮と並んでいる。
Wellcome Japan Wellcome SHIGAKEN のホームページ
より。

もとは比良山系の山体を神体として生まれたらしく、比叡山延暦
寺とも関係が生まれ、同じく信長に焼かれ江戸期に再建され、明
治初期に樹下神社と名が変わったようです。

樹下美術館の樹下は人が憩うところ、心地良い風が吹く所、あるい
は仏陀が座った所などを、開館時にイメージしていました。

少し調べてみましたが樹下神社命名の由来ははっきりしませんで
したが良いイメージが漂います。
奇しくも同じ名の神社を知って心強くし、いつか訪ねたいと思いまし
た。

お葉書を下さった方にとても感謝しています。

梅雨の晴れ間のクレナイと合歓〔ネム)。

2017年7月6日(木曜日)

本日は久し振りの晴天、雨を吸った庭や畑は生気をはなっていた。

掲載していたあのクレナイは真紅になった後横向きとなり、あるもの
は下を向き始めた。

クレナイ
どういうわけかヤマアジサイの花(萼片)は終わると下を向き始め秋
、冬にはドライフラワーのごとく枯れていく。

さて雨降りで周囲を気にする暇がなかったが、本日ふと見ればネムが
沢山咲いていた。
繊細な花なので雨に降られるとくちゃくちゃになるが、今夕見た花は概
ね傷む事もなく、開花を喜んでいる風だった。

ネム
雨に打たれながら次々に新しい花を咲かせるネム。
つかの間の晴天に咲きほころぶ花は清楚かつあでやかで魅力的だ。

拙歌)
はちすとは仏のしとねと覚ゆなら 誰の夢かぞ合歓の花糸

下手な歌ですが、合歓は誰か昔の貴い人が時を隔て見ている夢なの
か、と30年ほど昔に作った拙短歌です。

層雲の日 熊本県のスイカ。

2017年7月4日(火曜日)

本日日中雨雲に被われたもののひどい降りはまぬがれた。
頸城平野を南から西へと囲む山々に低い雲が連なっていた。

雲は白く、含んでいた雨を降らせ終えてほっとした表情を感じた。

層雲
高田の西方、南葉山一帯に低く白い層雲。現地では霧がかかっている
と思われる。左方遠くに妙高山が薄く見える(美術館近くで)。

畑にとって雨は一端恵みとなったが、今回豪雨を交えて降り続いたため、
大きなダメージとなった。
果樹園の方は長雨や日照りは年中行事の一つだが、雨のため必要な
作業が遅れることが痛いと仰った。

週間予報では金曜日から週末にかけて少々の晴れ間が見られるようだ。

昨年来、熊本で被災された先生とやりとりさせて頂いていたところ、この
度上越地方の豪雨を心配してスイカとメロンが送られてきた。

IMG_9892
熊本産というだけで特別美味しく感じられた小玉スイカ。

チェット・ベーカー、「Look For The Silver Lining」。

2017年7月3日(月曜日)

本日晴れ間が見られ澄んだ空の雲は白く気持ち良かった。
昼近く緊急の往診があり、その時すでに車外温度は31度を
示していた。
終日風が吹いたものの蒸し暑い一日、夕刻には雲が増え暗く
なると降り始めた

ところで5月の当ノートにYouTubeにあったチェット・ベーカーの
を掲載した。
すると何日かして館内のノートに〝自分もチェット・ベーカーが
好きで、記事の音声動画を再生して聞いている〟という記載が
あった。
60代の女性だったが、夕暮れの帰り道で懐かしい人に出会った
ような嬉しさを覚えた。

彼のレコードを買ったのは学生時代の1967年(昭和42年)頃
で、録音された12曲のうち気に入った何曲か覚えて歌えるよう
になった。
口ずさんでいると、何か変な歌だな、と友人が言ったのを覚えて
いる。

梅雨空が続くようですが、先日に続いて彼の曲から「Look For
The Silver Lining」を掲載させて頂きました。

silver liningはことわざ〝Every cloud has a silver lining〟から
とられていて、
〝どの雲も銀色に輝く裏地を持っている〟という主旨に沿って歌
われています。
※lining:服の裏地


「Look For The Silver Lining」

ところで日本では世代でいうと、シルヴァーは老人やシニアのイメ
ージが定着しています。
しかしそれは日本だけのことでシルバーシート以来そうなってしまっ
たそうです。
外国では高齢世代はゴールド、あるいは灰色と呼ばれるようです。
色としてのシルヴァーは銀色のほか輝く色、澄んだ色、高級、など
使われていますので、日本の感覚と少し異なっているようです。
シルバーシートの先例がなければ、今日日本の高齢者はゴールデン
世代と呼ばれていたかもしれません。
(シルバーは控えめで渋く、それなりに良いのですが、、、)

IMG_9839
今もレレコードケースにある「CHET BAKER SINGS」
「Look For The Silver Lining」、先日の「That Old Feeling」などが
入っている。

〝憂うつな色をした雲を見たら反対側は銀色に輝いている
ことを思い出そう。
喜びや優しさ一杯の心は悲しみや争いを追いやってくれる。
だからいつも人生の輝く側を見つけるようにしよう〟
などと歌われていると思われます。

夜半、時折激しく降っていて明日の川が心配です。

一息ついている夏の庭。

2017年7月2日(日曜日)

昨日の豪雨は上がり、薄曇り時に陽が射した日の日曜日、あたりに
ほっとした空気が漂っていた。

1
あまり降られると部分的にガラスのように透けてしまうテッポウユリ。
無事で良かったね、と喜ぶ風だった。

2
4月に近くのホームセンターで求めたクレマチスが二つ花をつけている。
良い色の花は大きからず、とても気に入っている。伸びてきた時の棚作
りを楽しみにしたい。

3
巣立ったばかりと思われる雀のヒナは恐らく今年の二番子。
三羽のヒナに餌を運んでいた親鳥は、この夏もう一度産卵、子育て
をする可能性がある。
1回に3羽を成鳥に導くとして、3回で9翅、それだけでも大変だが、
この先豪雨と酷暑が待っているので最も過酷な子育てになる。
真夏の鳥たちはしばしば口を開けて呼吸をするが、それ以外は淡々
としているように見えるので凄いなあと感心させられる。

その昔、猫に追い詰められていたヒナや胸が裂けているヒナを保護
して育てたことがあった。
大概上手くいったが、だめだったこともあった。
表情を表さない鳥たちだが、亡くなったヒナの最後は苦しそうに首を
振りながら懸命に立ち上がろうとし、またうずくまるのを繰り返した。
なきがらは折り紙のように軽く痛ましかったが、閉じた目に安息が見
られた。
以来雀にはほかと違った思い入れを覚えるようになっている。

4
トクサにムギワラトンボが数匹止まっていた。
とても初々しく感じられた。

本日都議選があった。
おごれる者は久しからずは方程式のようだ。
栄枯盛衰はこの先も繰り返されるような気がする。

川の変化 水の恐ろしさは高校時代の国語教科書の幸田文さん

2017年7月1日(土曜日)

過日当ノートに偶々見た姫川が白っぽく濁っていた事を不思議に思って
記載した。
6月7日から始まったという白濁の原因は上流の支流である小滝川の蛇
紋岩帯で崩壊など何らかの変動を生じたためと知った。

ノートに記載した折、緑色トーンの蛇紋岩の崩壊でなぜ白濁するのか疑
問に思った。
だが去る6月28日の上越タイムス紙は続いている白濁は蛇紋岩に含ま
れる天然アスベストを含む成分の溶出によると報じていた。
確かに蛇紋岩(石)には光沢ある濃い緑色トーンに混じって多くのスジ状
の白い部分が複雑に混じっているが、それが天然アスベストに相当する
らしい。
それにしても大気中の長期吸入で深刻な問題を生じたあのアスベストと
は驚いた。

鉱物として比較的もろく、蛇紋岩帯の土木工事などは厄介だという。
川にはまだ白濁が見られるというが、長期に亘り川を濁らせるには大規
模な地層変動が生じている事が考えられないだろうか。
白濁は人体や作物への影響は無いということ、今後ヘリコプターなどで
原因場所の探索が行われるようだ。

新聞記事
白濁に関する上越タイムス記事。行政も土砂崩れなどの災害を懸念して
いる。

本日は昨夜来の雨が休み無く降り続いた。
北陸一帯を見舞った雨で当地でも午後から次々と河川沿いで避難勧告が
出されていた。
梅雨本番後のあっという間の勧告レベル、夜半には解除されたが、心配は
続く。

潟川と水田
本日午後、樹下美術館の近くの水田と潟川。川の水位が高く、一部で田が
行き場の無い水を抱えていた。
小さな川でもあふれそうな光景は恐ろしさを伴う。

そして昨日、今度は高田地区の儀明川がワインのように赤く染まっていたと
いう。
これは一体何が原因なのだろう、新聞の写真では全体は本当にワインのよ
うだった。

川の怖さは水の怖さ、記憶に間違いがなければ高校時代の国語教科書に幸
田文(あや)さんの書物の断片があった。
父露伴から受けたしつけ教育の一コマだったが,雑巾掛けとバケツの下りで、
御しがたい水の恐ろしさが軽妙な文体で書かれていたのをぼんやり思い出し
た。

梅雨の窓にアマガエル。

2017年6月30日(金曜日)

カラ梅雨と言って葉書を出していたところ、本日はよく降り梅雨本番
の空となった。

昼のカフェのお客様が窓枠でじっとしているカエルを見つけた。

窓辺
梅雨の窓辺にアマガエル(正式にはニホンアマガエルと呼ぶらしい)。

アマガエル
拡大したカエル。見える部分の体長はわずか1,5㎝ほど。
ミニチュアのオモチャのようで可愛い。

アマガエルは繁殖期に水田へ行くが、それ以外は近辺で生活し、水
中では過ごさない。
また、耕作中の水田周囲で生活するものの、放置されて荒れた田に
は寄りつかないらしい。
人の気配とともに過ごす点で雀に似ている。
樹下美術館は耕作されている水田に隣接しているのでとてもよく見
かける。

カワラヒワがオオキンケイギクの実を食べた。

2017年6月29日(木曜日)

昨日午後施設回診の日、道路脇にカワラヒワが飛来して熱心に植物
の実を食べるのを見た。

実は春に咲き終えたオオキンケイギクのようであり、これは早くから特
定外来生物に指定されていて、生態系に有害な植物として駆除が求
められている。
花は黄色のコスモスに似るが春に咲き、既に結実し始めている。

IMG_9249
実をほじって種を食べているのだろう、器用に2本の茎を掴んでいる。
食べられた種は消化されれば、駆除に一定の貢献をしている事になるが、
とても間に合わない。

ところで過日のブタナは生態系被害防止外来種の指定になっている。
この花も圧倒的な繁殖力を有していて、空き地や広場を占有しつつある。
眺めは美しかったが今後特定外来生物の指定になるのか気になる。

6月の庭は来年の仕度もしている  スジボソヤマキチョウという蝶。

2017年6月27日(火曜日)

6月もあと少しを残して終わろうとしている。
さほど降らず、風は穏やかで暑さもほどほど、朝夕涼しく6月らしく
過ごしやすかった。

元来6月が1年で最も好きな月だったので、樹下美術館の工事も6
月開館を目指して着工したほどだった。

IMG_9116
本日昼の静かな樹下美術館。
イトススキが細い葉を伸ばし、トクサの新芽も揃い始めた。
花を終えた植物は根だけになるか、周囲の草木に隠れて息を潜めている。
旺盛に繁る樹木といい、すでに庭は来年のことも考えているように見える。

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1年の前半の最後を飾るようにテッポウユリが開花した。
一見上品なこのユリは日長おしゃべりに夢中だ。
咲くのは梅雨時だが、何日も降られる場合の花はとても哀れだ。
週間天気予報を見るかぎり雨マークは少ないのでく、しばらくおしゃべり
を楽しめるにちがいない。

IMG_9092
本日昼、ふと目にしたダルマバノリウツギにあまり見かけない蝶が居た。
白くもなければ見慣れた黄色でもない。
調べるとスジボソヤマキチョウというらしく、翅(はね)の先端が尖っている
のが特徴のようだ。
〝ダルマバノリウツギにスジボソヤマキチョウ〟舌を噛みそうな取り合わせ
だったが、美しかった。

この蝶は県によっては絶滅危惧種の指定を受けているようであり、主に高原
や山岳など比較的高い所が生息地らしいが、新潟県では平地も一般的なの
だろうか。

今夕樹下美術館10周年の集い。

2017年6月25日(日曜日)

去る6月10日、樹下美術館は満10年を迎えていました。
樹下美術館には特別な日は似合わない、と日頃考えて
いましたが、皆様の後押しもあり本日10周年の集いを行
いました。

弦楽四重奏
若い親族に東京音楽大学の学生がいますので、会の最
初と最後にお仲間で弦楽四重奏の演奏をして頂きました。
初夏の夕べ、館内いっぱいに若々しく爽やかなアンサンブ
ルの調べが広がりました。

参会者様から心温まるお話をお聞きし感謝に堪えません
でした。
恥ずかしながら以下に小生の挨拶の要旨を掲載させて頂
きます。

ご挨拶
10年という歩みはあっという間でしたが、顧みますと何の
保証もないまま小さな舟で無謀にも未知の荒海へとこぎ出
したというのが実状でした。
しかし荒波にもまれるうち、いつしか何か貴重な潮流に乗っ
ていて、気がつけばすでに帰れなくなっていたというイメー
ジが浮かびます。
潮流は費用も労力もまま掛かりましたが、幸いにもそこに
は思ってもみなかった「張り合い」という風が吹いていまし
た。
幸運な潮流と風は以下のような事実の集まりではなかった
かと振り返られます。
倉石隆と齋藤三郎という親しみ易く貴重な作家に恵まれ
たこと。
設計家大橋秀三さんと久保田建築さんによって楽しく品
の良い建物に恵まれたこと。
樹下美術館を愛して下さる皆様の暖かな励ましのお力。
地域の文化のために日夜心砕かれている方々がいらっし
ゃるという心強い事実。
陰に日向に樹下美術館を心配して下さる心の友の存在。
最後に今日まで懸命に樹下美術館を支えてくれた美術館
と診療所スタッフの努力を挙げなければなりません。

ささやかな施設ですが、庭やカフェとの相性の良さと相俟って
昨今はわずかずつお客様が増えているやに聞いております。
また長く念願でした齋藤三郎と倉石隆の収蔵図録がそれぞれ
間もく刊行の運びと相なりました。
今後願わくば貴重な潮流から外れて漂流などすることなくしっ
かり帆を張り末長く航海を続けて参りたい所存です。
どうか今後も樹下美術館のことを宜しくお願い申し上げます。
平成29年6月25日 樹下美術館館長

弦楽カルテット演奏曲目
・モーツアルト:ディヴェルティメントK136より
・ドヴォルザーク:アメリカより
・モーツアルト:アイネクライネナハトムジーク
・ピアソラ:リベルタンゴ
・小山作之助 後藤丹編曲:夏は来ぬ

一首 俵万智さんから少しお借りしました。
〝一人でもここがいいねと言う人が訪ねたその日は樹下の記念日〟

 

男の像を気に入られたお客様 新潟市と村上市からのお客様 「紅」とテッポウユリ。

2017年6月24日(土曜日)

本日うすぐもりの土曜日、やや蒸し暑さを感じる一日だった。

このところ初めて当館をお訪ねになる方が多く、熱心に展示を
ご覧頂いている。
本日の親子さんは倉石隆の「男の像」をとても面白い、た顔が、
特に目が気に入ったと喜ばれたとお聞きした。

E
↑大きな身体に小さな頭部、顔と手に落ち着かない表情が見ら
れます。

IMG_9949
↑その顔の拡大。何かを我慢している目は尋常ではなく、フラ
ストレーションで身体が膨らんでしまったのかもしれません。
ある時代の倉石隆氏の自画像と考えられます。

IMG_9936
↑午後新潟市と村上市からのお客様は樹下美術館オリジナル
のシーグラスのチョーカーをお求めになりました。濃いブルーと
薄黄色のものだったということですが、それぞれ2000円と1200
円でのお買い求めだったということ、「誠に有り難うございました」

IMG_9958
↑ついに真紅になった「紅」アジサイ。その向こうにテッポウユリ
が咲き始めました。

当館は新潟市から110キロ、村上市から140キロはあるので
はないでしょうか。
遠くからお訪ね頂いたのは、過日発行の新潟日報夕刊「Otona
プラス」をご覧になったからとお聞きしました。
あらためて新聞の影響の大きさに驚いています。

荒れ模様の一日 驚くべき昭和一ケタの人たち。

2017年6月21日(水曜日)

午前から雨模様となり畑をする人は口々に恵みの雨、と仰った。
およそ収穫の楽しみはタマネギ、ジャガイモから始まり、例年今頃
から苗の成長を見て枯れ始めたものから恐る恐る掘ってみるとい
う段取りのようだ。

良いと言う人より悪いと言う人が多く、悪いのは雨不足と日照の不
足が原因だという。

さて過日私より一回り高齢の方が、もう膝が滅茶苦茶と仰った。
嫁に来て未経験だった田畑の仕事を長年したのが第一の原因それ
に大家族で家事も尋常ではなかったらしい。
ちなみにお弁当は毎日9つ作った時があったという。
夜勤をする人には二つ必要だったとも。

もうお一人、同じく一回り上の方にご兄弟は何人とお訊きした時のこ
と。
「7人です、みんな女なんです」
「5女6女が生まれるあたりから一番上の姉は、もう嫁に行けないと
言って嘆いて怒ったそうです」

小生は5人兄弟で、戦争直後疎開で残った人達を入れて一時一つ屋
根の下に10人前後の人が住んだ時期があった。
当時風呂水、飲料水とも坂道を歩いて近所のつるべ井戸から天秤棒
の前後に水桶を下げて「水担ぎ」をした。
居候たちの誰も助けて呉れず、産後の義理の妹親子も居て洗濯物も
大量、毎日が地獄のようだったと嘗て看護師だった母が漏らしていた
(母は大正生まれでしたが)。

それにしても先の昭和一ケタのお二人の話は驚くべきもので、時代と
は言え絶句を禁じ得なかった。

 

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荒天の中、19:15過ぎに左方(西へ)下って行ったほくほく線の電車。
午後から強く風が吹いた。

 

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