終戦の日 憲法 空腹の兵の無念と今日の飽食

2019年8月15日(木曜日)

新潟県胎内市で40,7℃の記録的暑さの本日は終戦の日。
暑さの盛りに太平洋戦争が終わっている。
終戦は玉音放送で一般に知らされたが、南方で現地召集された人の話によると、終戦の数日前から民間で、間もなく戦争が終わる、と囁かれていたという。当事者には真実が伝わらない戦争の一面であろう。

ところで川が多かった戦地の移動はよく舟が用いられ、格好の機銃掃射の標的になったという。民間と区別するためスレスレまで下りてくるので、本当に怖かったと仰った。この方は終戦まで数え切れない襲撃に遭い、殆どの戦友を失ったものの、奇跡的な運命によって生還されている。

もっともっと早く終わっても良かった戦争。だが戦争遂行者には国民の死は足りなかったとみえ、後々まで累々と自国民の死人の山を築き続けた。
一体それで何がしたかったのだろう。
異様なサディズムとしか言いようがない。
それとも、もういいよ、そんなに死ななくてもいいから、もう止めようと、敵国に止めてもらいたかったのだろうか。

そして憲法。
疲弊と空腹の戦後、一部の知的に強靱な国民以外、到底新憲法を作る体力など無かったに違い無い(そもそも戦勝国が主導するのは当然だろうが)。
ただ以前も記したように、何百万人の戦争犠牲者およびその何倍もの家族の慟哭と魂の叫びが、敵味方を越えて平和憲法を産み落としたのではないだろうか。また、それによって初めて犠牲者は浮かばれたのではと、心の底から思っている。

恐怖と理不尽のうちにやせ衰え、万歳と叫んで死んだ若き兵。
こんな時代のために自分は死んだのか?
いま飽食に加熱するこの国を見て、天国の兵たちはどう思うだろう。

本日入浴時の体重は願い通り53キロを切った。
兵隊さん、また少しやせましたよ、と心の中で呟いてみた。

 

樹下美術館から見た本日の空。

 

本日裏手の水田。

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