頭の良い美しい人が亡くなった 70年前の月の砂漠。

2019年11月27日(水曜日)

年と共に少しずつ年賀欠礼が増えていく。
本日その一つを手に取りとても驚いた。
みまかりが知らされた人は小学校時代の近所の同級生。地元の高校から津田塾へ現役で飛び立った才媛だった。

6年ほど前、その人は樹下美術館を訪ねてくれて50年振りに会った。こども時代の頭の良さと美しさは全くそのまま、会うと長い年月など何も感じなかった。

中学校から学校が別々になったが、身体能力も高く中高時代はテニスの選手だったと聞いた。
受験は猛勉強をされたのだろう、高校時代に私が肺結核を患い家に居ると、勉強で疲れたので注射をしてと言って来られた。休学をしていた自分が恥ずかしく、目を合わせるだけで診察場の片付けなどを続け、父がビタミン注射をした。

その後私の病が癒えて二十歳の同級会でお会いしたが、文字通り溌剌とされていた。樹下美術館訪問はそれ以来だった。語学を活かした貴重な仕事に邁進された後は学長秘書を、お会いした時は同窓会の要職をされ才を発揮されていた。

ところでもう70年は経つのか、小学1年か2年の学芸会で、二人で月の砂漠を踊った。
ただただ恥ずかしかった踊り。叱られながら稽古したのをかすかに覚えているが、当日ちゃんと踊れたかは思い出せない。

 


偶々過日のSPレコードの会で掛けた「月の砂漠」。
川田孝子・安西愛子の歌。
何故選んだのだろう、多分私たちはこのレコードで踊ったはず。

 

今夜は何度でも月の砂漠を聴いてみたい。

何度か聴くうち涙が出てきた。

眩しそうな眼をした頭の良い人が亡くなり、余りに早くとても悲しい。
突然の重い脳梗塞だったという。

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