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本日樹下美術館8回目の誕生日  It’s So Peaceful in the Country(田舎は本当にピースフル)。

2015年6月10日(水曜日)

今日6月10日は樹下美術館8回目の誕生日でした。
午前に〝おめでとう〟と電話を下さったのは開館以来のお客様の友人から。

今日まで何も知らずに自己流で美術館などをやってこられたのは、皆様のお陰しかありません。
私は田舎が好きで、あまりほかへ出たことがありません。

そんな自分が出会った齋藤三郎と倉石隆の貴重なコンビネーションと、樹下美術館の立地環境はまさに天からの贈り物でした。
近年、お客様はじめ運営への暖かなご理解も広がり本当に有り難いと思っています。

以下の曲は穏やかな田舎暮らしを歌った「 It’s So Peaceful in the Country」です。
〝名高い都会も素敵だが田舎は穏やかで、理想的な食事のように素晴らしい〟というようなことを歌っています。

 


ミルドレッド・ベイリー(Mildred Bailey)1941年の 「It’s So Peaceful in the Country」。
今どきの人には歌えない説得力ある歌唱ですね。
1941年は私が生まれる前の年で、太平洋戦争へと突入する時代です。

 


こちらはジョー・ワイルダー(Joe Wilder)の「It’s So Peaceful in the Country」。
1959年の録音でピアノにハンク・ジョーンズが加わっています。
曲調を理解した良い演奏だと思います。

さて本日は近隣の特養・しおさいの里の出務日でした。
終えて美術館に戻るとカフェに二組4人のお客様が見えていました。
聴いてみます?ということで先月から置いてある蓄音機を掛けることにしました。

 

013始めにマリア・イェリッツァ(Maria Jeritza)の歌でプッチーニのトスカから「歌に生き恋に生き」を
その後ノーマン・ルボフ(Norman Luboff)のコーラスで「Dream」を掛けました。

「ここはみんな素敵」と喜んで頂きました。
蓄音機ご提供のSさん、とても良かったです有り難うございました。

皆様これからもどうか宜しくお願い致します。
蓄音機のリクエストは私が居るときでしたら、ほかのお客様にもお尋ねしてお掛けいたします。

初夏 上原ひろみさんのジョージ・ガーシュウィン.

2015年6月1日(月曜日)

本日6月1日、一応暦の夏ながら過ごしやすい空模様がずっと続いている。
以前書いた事があるがこの時期は1年で最も良い季節だと思う。

植物は旺盛に育ち、鳥たちの数は増え、日が高く雲は白い。
春、夏、秋、冬の四季だが、
初春、春、初夏、夏、初秋、秋、晩秋、冬などがしっくりくるように思われるがどうだろう。
(晩秋=初冬もいいかもしれません)

さてアメリカ在住のジャズピアニスト上原ひろみさんは1979年生まれだそうで若い。
オスカー・ピーターソンを尊敬しているらしいが、様々な先人の影響もみられ、しかも自在で素晴らしい。


大御所チック・コリアとジョージ・ガーシュウインの「Summertime」。
チックの強い個性をを生かしつつ、ひろみさんが伸びやかに反応している。
彼女の技巧は幅広い表現や物語を可能にしている。

先に手が動き(当たり前ですが)遅れて音がするような場面がいくつかあった。


同じくガーシュウィンの「 I ‘ve Got Rhythm」。
テンポが倍になると寒気がするほどの涼しさ。

今年はどんな夏になるだろう。
広ろやかで楽しい夏でありますように、但し台風、地震、噴火などは小さくしてください。

楽しかったスターバックスコーヒー上越店 「一周年アニヴァーサリー」の音楽会。

2015年5月26日(火曜日)

今夜8時からスターバックスコーヒー上越店二階で「1周年アニヴァーサリー」の音楽会があった。
初めて入った店、、、ああ若者達はここに居るんだと思った。

読書、pc、物思い?おしゃべり、みな居ずまいが様になっている。
美味しいイチゴのフラペチーノを突っつき、かつての「アカシアの大連」を読み返しながら開演を待った。

いつしかフロアーは満席の上、ぐるりと立ち見となっていた。
上越教育大学の5人の学生さんの演奏は実にはつらつとして、楽しい一時間だった。

踊り場の窓踊り場の窓

行列入場の行列。

チャルダッシュ見事なチャルダッシュ。

ドュエットめいっぱい楽しいデュエット。

フィナーレフィナーレ。

どんどん成長される皆さんは眩しかったです。
皆さんの幸福な道程、どうかいそしみ励んでください。

HMV163 HMV460Lumiere(ルミエール) そしてお客様と雨上がりの夕暮れ。

2015年5月17日(日曜日)

5月の催し、蓄音機で聴くSPレコードコンサートが昨夜終わりました。

50名のお客様と、蓄音機とレコードが自然に三位一体となった一時間半でした。
主催が申すのも面はゆいのですが、選曲も上手く行き、一曲ごとに拍手が起こりました。
(江利チエミのテネシー・ワルツは「Come on-a My House」に変更しました)

015開演前のデッキ。
水田は一面に水が入っています。

 

021開演前の会場。
椅子を拭き、ファブリーズを少し撒きました。
正面のスリットから雨上がりの夕刻の光。

004 出番を待っている蓄音機。

 

049開演しHMV163(手前)の扉と蓋が開き、向こうにLumiere(ルミエール)の振動盤が立ち上がりました。

アンコールはショパンのワルツ第7番(アルフレッド・コルトー Pf)
およびアニー・ローリー(オイゲン・コスマン楽団)でした。

何でも昔が良かったとは言いません。
しかしあざみの歌が心に沁み、エルマンやフルニエ、そしてギーゼキングやコルトーが奏でた極上の音は、
密やかな息づかいとともに私たちの胸の奥へ響いたのでした。

次回は11月を予定しております。
ご来場の皆様有り難うございました。

休館日なしの初日となった火曜日。

2015年5月12日(火曜日)

まだ台風は遠くなのに日中はよく荒れました。
そんな日の本日、冬を除き休館日なしの開館を宣言した初めての火曜日でした。
(これまで火曜は定期休館日)

来館者さんはあっても数名、あるいはゼロもあろうと思っていました。

023本日の樹下美術館の樹木。

さて実際は、と言いますと私が出かけた昼にはまだだれも見えません。
お天気も悪いし、無理もありません。

でも先日の「アンブラッセ」の続きを読んでいると、きっと誰かが見えると予感しました。
すると新潟県立近代美術館の帰りという男性お二人が来られました。
美術に詳しい方達で、樹下美術館は小さいけれど、
「庭もカフェも楽しめる。これこそ本当の美術館」と褒めて頂きました。

私が帰ったあとに、女性が三人別々にお見えになったということでした。

皆様いずれも火曜日開館の事を知らないばかりか、火曜日が休館だったことも知らずに来られたようなのです。
「ああこれでいい、とにかく毎日やろう」
当館は皆様の赴くままに寄って頂く場所なのだと、すんなり納得できた一日になりました。

 

蓄音機コンサートバナー良かった昔の本物に触れるコンサートが迫りました。
お陰様でお申し込みは40名様を越えていますが、もう少し大丈夫です。

宜しければお電話 530-4155 でお申し込みし込み下さい。

良い本良い雲 良いほくほく線普通電車。

2015年5月10日(日曜日)

最近の天気予報はよく当たる。
「雲間から陽が射すこともあるでしょう」というような予報が、昼にはその通りになった。

先日軽薄短笑さんのブログで紹介されていた短編集「アンブラッセ」を買い、手許にあった。
大人の渇きを潤す、というコピーと新潟県を舞台にした2篇があること、それに表紙も良かった。

本日午後美術館に行き、カフェが静かだったのでその本を読んだ。
遅い食事をしながら10篇のうち最初の2篇だけゆっくり読んだ。

夢のように素晴らしい家族の物語は、文字通り壁に染みこむほどのこまやかさだった。
古典を愛して止まない男女の抱擁(アンブラッセ)は今日の風光と重なった。

アンブラッセ「アンブラッセ」 阿刀田高著 文藝春秋社
優しく読ませてくれる本は有り難い、この先も楽しみ。

午後の雲はどんどんと東へ流れ、夕方にかけて気持ち良い空になった。
特急はくたかの廃止以来ほくほく線の写真を撮ってなかった。
夕刻迫る頃、雲に期待して田んぼへ行ってみた。

一帯はしろ掻きと田植えの真っ最中、沿線は湖面のようだった。
ほくほく線の高架線を行く2両の普通電車は、雲を背景に水田に影を映し西日の中を走った。

ほくほく線電車1くびき駅発17:28分直江津行き電車が犀潟駅へ向かう。

ほくほく線電車2くびき駅発18:18分直江津行きの電車がやってくる。
いずれも時間通りにくびき駅を出るのが遠くからでも見える。

特急とは迫力が違うが、普通電車は小さくて遅い分背景が広がり、詩情が感じられた。

本日新幹線で金沢か長野のデパートに行く予定だったが、都合で取りやめていた。
しかし本と電車とお天気のお陰で良い日曜日だった。

楽しみな蓄音機によるレコードコンサート ブログレと言ってしまった。

2015年4月30日(木曜日)

来る5月16日(土曜日)の、蓄音機で聴くSPレコードコンサートが近づきました。
電子音源メインの現在、かって一般的だった蓄音機でレコ-ド音楽を聴く機会は非常に貴重になりました。

演奏者や歌手の演奏を針でレコード盤に刻み、それを針で再生する蓄音機。
録音と再生の関係が単純な分、演奏は親しく直接的な感覚で伝わります。

来るコンサートで掛けられるレコード、特にクラシックには名演奏家と呼ばれた奏者たちが登場します。
さらにかっての意欲的な(冒険的な?)音楽にも触れる事ができようと思います。

また後半の部ではザビア・クガート楽団のルンバや川田正子、孝子の童謡、島倉千代子の歌謡曲、
昨年に続きダイナ・ショアーかジョー・スタッフォードの歌も予定しています。

過ぎた時代とその文化に耳目で触れ、蓄音機とレコードは楽しい時間旅行へ誘ってくれる事でしょう。

本日昼カフェで蓄音機とクラシックレコードの協力を頂く友人と打ち合わせをしました。
レコードを掛けてプログラムを検討しましたが、素晴らしいひと時でした。

 

本日のポータブル蓄音機本日持参されたポータブル蓄音機。
ミッシャ・エルマンのヴァイオリンでシューベルトのセレナーデ(白鳥の歌)とともに、
ゲルハルト・フュンシュのバリトンでキルピネンの「死に神と孤独な酔っ払い」と言うシュールな曲も聴きました。
両方とも本番で掛けることになりました。

 

蓄音機昨年秋に続いて、今回のコンサートでも活躍するコンソールタイプの蓄音機。
電気無しでの十分な音量とビビッドな再生に驚かされます。

蓄音機コンサートバナー参加ご希望の方は樹下美術館・電話025-530-4155へご連絡ください。
会費は当日の窓口でお願いいたします。

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さて本日は4月末日です。今月を振り返りますと毎日欠かさずブログを書いた事になりました。
このような月は初めてのことで、自身感心しています。

先日、次のような事がありました。
倉石隆の「男の像」を持参頂いた方と食事をし、帰宅は代行を依頼しました。
やって来たドライバーに車種を訊かれ、「ブログレです」と言ったのです。

本当はプログレでした。
ブログのことがいつも頭にあるのですね、可笑しくて仕方ありませんでした。

夕陽を浴びて酔い夢み満足するしだれ桜 テネシアン魂。

2015年4月16日(木曜日)

久し振りに丸一日の晴れでした。

本日大勢さんに混じって外国人のご家族が見えて英語のメモがノートに残されていました。
楽しまれた様子を喜んで拝見しました。

また知人が、テネシー州の邦人会社で管理職が長かったご夫婦をお連れしました。
現地で義理堅いテネシー人(テネシアン)に気に入られ、
「どうだ一緒にヤンキー(北部人)と戦わないか」と
本気のような冗談を言われた、と笑って仰いました。


ボニー・レイットとノラ・ジョーンズの「テネシーワルツ」
絢爛たるグラミー賞歴に輝く二人のカントリーソングはブルースの彩りで何も言うことがありません。
大御所のボニーは ノー・ニュークス、アムネスティ・インターナショナルなどの活動も熱心だ。

150416ゆうぐれのしだれ桜テネシーのお話の方達は帰りに新堀川の桜を見に行かれました。

写真は夕刻間近に撮りました。
明日散るかもしれないシダレザクラは、何かもう夢の真っ最中という風でした。
夕陽に照らされ、花であることに酔い、ひたすら満足しているように見えました。

花というのは凄いですね。

良い日だったのですが本日ウグイスの声はしませんでした。

昭和時代を撮るドラマで喫煙場面は難しいことの一つかもしれない。

2015年4月10日(金曜日)

DVD化された松本清張原作のテレビドラマ「砂の器」(2011年放映)を見た。
以前にテレビで見た映画とかなり台本が違っているように思われた。
このたびも達者な役者さんたちによる興味深い作品だった。

昭和30年代中頃を時代背景として作られた映像は、
服装や交通手段、あるいは通信手段など時代の独特さに相当忠実だった。

ところでストーリーとは全く関係のない事で以下が気になった。
喫煙シーンだ。

近年着実に喫煙者は減っている。
昭和40年以後の統計では男性のピーク時(昭和41年)の喫煙平均は83,7%だったという。
昭和時代の映画の登場人物たちは多くのシーンで盛んにタバコを吸った。

しかし2014年の男性は30,3%(JT調べ)にまで減少した。
その中にあって昭和時代に忠実たらんとするドラマや映画に於いて、喫煙場面はやはり避けられないのだろう。
今夜、ドラマの何カ所かの場面で登場人物たちが喫煙した。

だがタバコを吸わない俳優にとって、役であっても喫煙は抵抗があったにちがいない。

喫煙シーン本日色々な役者さんが役柄上タバコを吸った。
渋くてとても良い演技をされたこの役者さんは非喫煙者のように感じた。
つらかったのではないだろうか。

減ったとは言え、欧米先進国に較べれば日本の喫煙率はまだ高い。
オリンピック開催までもっと減らそうという国家的目標が掲げられている。

このようなトレンドの中で昭和のリアリティに迫ろうとするドラマや映画ではどうすればいいのだろう。
煙は出るが無害な代替え品(可能か否かわかりません)が必要なのか。
あるいはいっそ全く吸わなくとも、ドラマは無理なく成立するようにも考えられるが、どうだろう。

余談ですが、烏丸せつこさんが元気に登場して何故かほっとさせられました。

雨の一日 四月の歌 懐かしい慕情のテーマ曲。

2015年4月1日(水曜日)

一日中雨降りの日、ご来場の皆様有り難うございました。
雨の外出はおっくうですが、美術館は雨降りならではのゆったりした時間が流れます。

雨の庭本日午後カフェからスマホで取った雨の庭です。

ついに4月になりました。
さすが盛んに草花が咲き始め、川の柳も緑に色づいてきたようです。
春が一斉に魔法を掛けているのでしょうか、あるいは冬の魔法が解かれているようでもあります。

四月の歌に以前「ポルトガルの四月」をYoutubeから掲載させていただきました。
ほかに「アイ リメンバー エイプリル」や「エイプリル シャワーズ」「エイプリル ラブ」などがあると思います。

本日は懐かしい映画「慕情」のテーマ曲です。


学生時代に大流行しました映画「慕情」のテーマ(コーラスはフォー・エイセスです)。

〝愛には数え切れない素晴らしい事がある〟と歌われ、〝早春にだけ咲く四月のバラ〟という言葉が出てきます。
4月にバラは咲かないと思いますが、そんなことも起る、というのでしょう。
樹下美術館で咲いているクリスマスローズは、名前だけしっかりバラと付いていますが。

学生時代、この曲の出だし部分が好きで、人を捕まえては〝 Love Is A Many Splendored Thing〟と歌わせ、
それに3度上のハーモニーを付けて遊びました。
母親としたこともありました(大汗)。

それにしても映画の主題歌(曲)が流行るということはもう無くなったのでしょうか。
「セーラー服と機関銃」の「夢の途中」などは本当に良かったと思います。

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