樹下だより

ヘンリー8世からエリザベス1世まで、16、17世紀のイギリス音楽は貴重だった。

2012年11月11日(日曜日)

昨夜、加久間(かくま)朋子さんのチェンバロ、辺保(へんぼ)陽一さんのリコーダー、賛助出演のギター山上洋路さんによる音楽会が樹下美術館であった。

  

会場して

予定を越えて70席のご来場があった。

 

荘重なチェンバロは鮮やかに時代をよみがえらせ、リコーダーは鮮明に歌った。ギターが加わるとサウンドはより深みを増し、晩秋にふさわしい音楽会となった。

 

1庭の木々
庭の木々

リハーサル1
リハーサル

解説の一コマ
解説のひとこま。

2カフェ
誰も居なくなったカフェ

リハーサル2
リハーサル

演奏2
演奏

 サブタイトルは“16,17世紀のイギリスの音楽黄金時代に遊ぶ夕べ”。ジョン・コペラリオ、ジョン・プレイフォード、マシュー・ロック、ニコラ・マティス等々特殊で限られた時代の英国の音楽家を誰も知らない。様々な表情の楽曲は全て初耳。しかしそれだけ貴重かつスリリングであり、多くが舞曲ゆえ自然に楽しめた。

 

演奏家さんたちから、お客様の熱心な反応に感激した、樹下美術館はとても癒される、と感想がありました。ご来場の皆様、演奏者の皆様、本当に有り難うございました。

初めての作品鑑賞会。

2012年11月6日(火曜日)

初めての試み「作品鑑賞会」。本日午後一時半から、不詳館長が作品を説明してご案内する一回目の会を行いました。

 

いつもなら休館日の火曜、お一人でもいいと思っていましたところ、8名のご来館でした。最初にカフェで資料とともに作家の概要を述べさせて頂き館内を回りました。

 

古い画帳など
古い画帳など。

 

カフェで1
終わってカフェで研究。

師の器
師達の器。

 

カフェで2
終わってカフェで歓談。

作品の傍らに資料やゆかりの品を置いてご説明しました。小ぶりな場内を皆様とご一緒し質問を受ける。思った以上に楽しい時間でした。

 

新発田市と長岡市からのお客様、齋藤真一画伯の多くの極めて貴重な絵画を上越市に寄贈された池田氏と関係者さん、高校の先輩と友人、皆様有り難うございました。

 

今後13日(火曜日)、20日(火曜日)、27日(火曜日)と行います。まだ余裕がありますのでお申し込みをお待ち致しています。

作品鑑賞会

 

花束スタッフから頂いたお花です、今日は妻の誕生日でした。

 

●●音楽会のお申し込みはいっぱいとなり締め切らせて頂きました、まことに有り難うございました。

お届け頂いた倉石隆の銅版画。

2012年11月3日(土曜日)

東京の篤志家の方から倉石隆のお手持ちの版画6点をお届け頂きました。

 

テレビ局に長年おられ、後に画廊を開かれた方からのお申し出でした。樹下美術館のことをネットでお知りになったということ。ホームページやノート(ブログ)がこのような形でご厚意に繋がることを嬉しく思います。

 

遠くからのご厚情は感謝に堪えません、春のご来訪を心からお待ち致します。

 

作品は銅版画で、大部分が女性の像でした。中の二枚はバルザックの小説「従姉妹ベット」の挿絵原画。ほかに「カラマゾフの兄弟」ではないかと想像される原画もありいずれも興味深いものでした。

 

1画像 002何かで見たことがあり、挿絵の原画ではないかと考えられます。

2画像
「従姉妹ベット」のアドリーヌ

4画像

一本一本の髪がはっきり触れる作品。

3画像 001
「従姉妹ベット」のリスベット

 

5画像 002

大きな瞳がとても印象的。

 

6画像 001
「カラマゾフの兄弟」の挿絵ではないかと考えられました。

倉石隆氏は主に油絵の作家でしたが、銅版画にも熱心に取り組まれました。多彩なテクニック、画面に浮かぶ作者の手の感触、あるいは深いプレートマーク (縁に現れる凹み)など銅版画は独特の魅力があります。

 

 この度の作品もそうですが、おしなべて氏の女性は一般的な美人ではありません。人柄や折々の感情が表現され、物語が秘められています。見飽きることがないのはそのためかと思います。

  

いずれ「従姉妹ベット」に関わるエピソードを書いてみたいと考えています。連日の悪天候ですが、そろそろ晴れてほしいですね。

昨日の雲今日の雲 催事の予約状況。

2012年10月31日(水曜日)

ここへ来てお天気が、雲がめまぐるし変わる。明日から11月、木枯らしが本格化する。樹木を好むのはいいが、宅地では落ち葉の始末が少々悩ましい。

  

昨日の雲昨日、在宅回りの途中、表に出たらいくつもの塔状の雲がどんどん近づいて来た。雲は目玉が飛び出たオバケのようでもあり、間もなく雨を伴った激しい風が吹き木の葉が舞った。気象の不安定さを感じさせる動きのある雲だった。

 

遠くに虹の色本日は昨日よりもお天気は安定した。午後4時前の海で北東(佐渡の北より)に虹色に染まる部分が見られた。荒れる季節でも虹が出れば希望がよぎる。

 

●●初めての試み・作品鑑賞会(館長の説明会)は、いずれの火曜日もお申込みがありました。しかしまだどの日も余裕があります。本日長岡市からのお二人は鑑賞会もお申し込み頂き、嬉しく思っています。

 

●●音楽会はお陰様であと5席ほどとなりました。

 作品鑑賞会

秋の音楽会のお知らせ

 

樹を植える。

2012年10月30日(火曜日)

少しでも人が集まる場所には緑が欲しい。まして当館は樹下の冠を戴いている。

 

それがこの夏、隣地の大きなクルミが2年続きのアメシロの大食害に遭い、秋はもとからあった立派な松が松喰いに罹った。いずれも切らざるを得なかった。
一昨年当たりから当地のアメシロと松枯れは8号線沿いと高速道路の米山山系まで目立って来ている。

 

①2011年10月
昨年10月。見慣れた手前の大きな松と左奥のクルミ。

 

②2012年10月
今年10月。二本の樹が無くなりとても寂しい。

 

あまりの寂しい眺めに、急遽植栽をすることにした。出来れば自分たちの手で植えたい。
10日ほど前にホームセンターでモミジと椿、それにヒメシャラを求めた。店の方針で大きいモミジだけ業者さんがクレーンを用いて植えた。

 

③
後は先週末からの私たちの作業。土と肥料を用意し、芝を切って鉢(穴)を掘る。

 

④
椿を入れ土と肥料を盛り、水で締めて芝を乗せる。

 

⑤
本日の昼休み、前もってスタッフご夫婦が開けてくれた鉢にヒメシャラを植えた。

 

⑥
何とか終わった。ほど良い変化を付けるため、樹の配置は互いに不等辺三角形を心がけると読んだことがある。今回これが精一杯。どうか無事に育って。

 

スタッフと作業が出来て幸せだった。

雨空の茜 横浜からリピートして頂いた。

2012年10月7日(日曜日)

 雨模様の一日。夕刻の雨雲が変化を見せ、最後は水平線上に細い茜を見せて暮れた。

 

暮れゆく空
古いディズニー映画のコーラスが聞こえそうな夕暮れ。

 

水平の茜
雲と空と海、そして直江津の防波堤灯台。グレイと赤はお洒落で、アンドレ・ブラジリエの風景画を思わせる光景だった。明日からしばらく晴れるらしい。

 

さて先日横浜からお見えのご夫婦が、奥様のお姉様を誘って、本日三人で再び来館された。どうしてもここへ連れてきたかったという。素敵な姉妹だったと、スタッフから聞いた。憧れの横浜からのリピート、いつか見た夢のようです。

9月22日(秋分の日)は、仙台の妹の墓 そして弟宅へ。

2012年9月23日(日曜日)

何度かノートに書いた弟が南三陸町の山中で酪農を営んでいる。もう20年も経つのに訪ねたことがない。

 

このたび秋分の日の連休を利用して訪ねた。まず仙台で8年前に亡くなった妹の墓参りをして、妹の連れ合いからくりこま高原駅へ送ってもらった。そこでレンタカーを借りて南三陸町へ向かった。

 

ムラサキシジミ墓地に佇んでいたムラサキシジミ(×)→ヤマトシジミ(25日訂正)。

手前から二番目の墓に妹が眠る。可愛い墓には大好きだった栗駒山と山荷葉(さんかよう)の模様が彫られている。
参るのは三度目だが、当家代々の墓よりもここへくるのが好きだ。

初めて訪ねた弟の家。父が愛用した黒い棚と弟が作った椅子。

夕食満を持して出された弟お手製の美味しい料理とあっちゃん(奥さん)手づくりのパン。

泊まった寝室にも自作椅子。
造作は得手ではないが、木が作らせると本に書いている。

写真家だった一つ違いの弟が営んだ独自の酪農は過酷だったことだろう。このへんで少し心身を休めるのもいい、と思った。

ブルーオーキッドとプティフィナンシェ。

2012年9月21日(金曜日)

涼しい曇りがちの一日。夜になって一層気温が下がり23度しかない。5日前の37,6度が幻のようだ。

 

ところで私は患者さんから新鮮な野菜を沢山頂戴している。美味しいので夏は野菜太りといえる趣になる。

 

頂戴ものが関係するお付き合いでいうと、自分は多分地味な方だ。一方妻は忙しいのに知人友人たちと何かとまめにお付き合いをする。その結果妻のお裾分けに預かったり、世間話を聞かせてもらうというのが私の立場になった。

 

このたびは、妻の知人からWAKOの「秋のプティフィナンシェ」を頂いた。来春、樹下美術館のカフェでデビューする予定のカップ&ソーサーを出して頂戴した。

 

ブルーオーキッドとプチフィナンシェマイセンの「ブルーオーキッド」とWAKOの「秋のプティフィナンシェ」。
和やかな取り合わせだった。

 

9月に来年のこととは早いかもしれませんが、ヨーロッパのブルー食器も魅力的ですね。 

愛らしいフィナンシェは、大変美味しかったです。

 

 秋の音楽会バナー

鑑賞会のバナー

新潟市から茶道・石州流の皆様 そして陶齋の千字文(せんじもん)。

2012年9月8日(土曜日)

本日午前、美術館から以下のような電話がありました。

新潟市から茶道・石州流の皆様6人が来館されている。質問があって、陶齋の作品・色絵柿文鉢に書いてある文字の意味を教えて欲しいということ。
作品の見込み(内側)にある「秋収冬蔵(しゅうしゅうとうぞう)」のことでした。

秋収冬藏正面上から左まわりに秋・収・冬・蔵と書かれている色絵柿文鉢。

四文字の意味は、秋に収穫し冬に備える、と解釈されます。

同じように絵に文字が模様として配されている作品・色絵椿文鉢が展示されております。文字は「露結為霜(ろけついそう)」です。

霜結為露
正面上から左まわりに露・結・為・霜と書かれている色絵椿文鉢。

意味として 露が結ばれて霜柱となる、と解釈されます。

さて上掲の二つの四文字はいずれも中国の南朝時代の漢詩集「千字文」にある言葉です。
千文字は6世紀、梁の武帝が基礎的な漢字習得の教材(読本)として、文官の周興嗣に命じて作らせたものとされています。

体裁は、四字からなる250の短句を連ね、人知や森羅万象を全て異なる千字の長詩として完結させたものとなっています。
日本にも正倉院の御物として早くから伝えられ、あるいは最澄も唐からもち帰った言われています。

 

秋収冬蔵と露結為霜はともに6番目と10番目に次の様な対句の形で出てきます。

“寒來暑往 秋收冬藏“

“雲騰致雨 露結為霜”

 

教養の人、齋藤三郎(陶齋)は絵とともに書も能くし、千字文も詳しかったと聞いています。

遠くからお越し頂きご質問くださった石州流の皆様、まことに有り難うございました。

11月の作品鑑賞会のお知らせ。

2012年8月25日(土曜日)

昨日お書きした事ですが、今年11月の作品鑑賞会につきまして簡単ですが以下のようにお知らせを作りました。

 

11月の鑑賞会のお知らせ

恥ずかしながら館長が作家や作品についてお話ししながらご案内したいと思います。

 

お茶をお飲みにならない方の会費は400円です。

11月の毎週火曜日、午後1時半からの開催です。お一人の場合でも喜んで致します

 

 

 

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